R18の乙女ゲーに男として転生したら攻略者たちに好かれてしまいました

やの有麻

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高年期[一学期編]

文化祭1日目③

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それから食堂へと入る。





この文化祭は喫茶店のような軽い食べ物は出す事はできるが、前世の世界の様な屋台のような物はない。それは学校で禁止されていた。





・・・まぁ当たり前かな?エリート校である我が学校に通う者は貴族様のみであって、料理をしているご令嬢はいないからだ。ましてやご子息なんて問題外。やってるはずがない。







と、いう事で昼食等は食堂で済ませる。





ちなみにうちの家族は・・・今日は午後から会議があるとの事で帰ってしまっている。



もちろん僕たちのクラスに立ち寄ってくれたよ。




妹の真菜は友達と廻ってるらしい。流依兄さんのクラスには顔だしたらしい。・・・僕のクラスには午後に来てくれるかな?







「薫風、何食べたい?」

「僕は和食Aにする。」

「そっか。僕も最近フレンチばかりだったから和食にしようかな。」

「なんだ奇遇だな。私も和食Aにしようと思ってたんだ。薫風と気が合うな。」

「・・・」




え?何でみんな同じにするわけ?他にもあるじゃん?和食Bとかさ?




何故か同じ昼食に・・・何故かカウンター席に座り右から二階堂くん、僕、流依兄さんと座った。・・・な、なんか食べずらいし。




「薫風、なにか欲しいものある?」

「え?・・・あー漬物好きだから欲しいかも。」

「いいよ。じゃあ唐揚げ貰って良い?」

「うん。いいよ。」




和食Aは以下の通りだ。

ご飯・味噌汁(ワカメ豆腐)・唐揚げ・焼き鮭・漬物・ほうれん草のお浸し・厚焼き卵



肉も魚もあって僕が食堂に来た時は必ずと言って良い程これを頼む。





「薫風、味噌汁くれ。」

「えっ、飲み掛けなんですが・・・」

「代わりに卵やる。」

「あ、有難う、ございます?」






何でこの二人は僕と物々交換したがるわけ?しかも味噌汁って飲み掛けだし・・・てか普通にお代わりすれば良いのでは!?





ってか背中にチクチク視線が刺さるんですが・・・ただでさえ二階堂くんは目立つのに一緒に食べるなんて・・・早まったかな?






なんやかんや精神が削られる思いをしながら休憩が終わった。流依兄さんは終始不機嫌だったが仕方がない・・・ずっと二階堂くんも一緒だったからね。







「やあお帰り薫風く、ん?・・・なんか休憩に行ったはずなのに疲れてないかい?」

「ああクラス長か・・・うん、疲れたよ。」

「うん?・・・ま、まぁちょうど良いよ、他の人に休憩回すから薫風くん役割通り出てくれる?」

「わかったよ。」



うん、なんかもうこのままここにいたいよ。なんか二階堂くんと流依兄さんといると色んな人に視線を送られるし話しかけられるし凄く疲れたな・・・もう休憩はいいや。あ、でも僕が休憩とらなきゃ兄さんが休憩とれないの、かな?



うーん・・・





「薫風兄様!」

「ん?ああ真菜!よくきたね。」

「薫風兄様の教室探すの大変でした!流依兄様の教室はすぐ見つかって顔をだせたのですが・・・」

「そっか。とりあえずおいで。」






ニコニコ屈託の無い笑顔で近寄ってきて抱き着いてきた。うーん・・・カワイイ!






「ス、スゴイ・・・薫風さんが満面の笑みで笑ってる・・・」

「ねぇあの鹿の耳の子、凄く可愛い・・・」

「あの抱き着いてる女の子誰だろう?中学生?あの子も可愛い」

「あの二人絵になるわね・・・兄様って事は兄妹!?まぁ羨ましい美形兄妹・・・」






なんかヒソヒソ話し声が聞こえるが無視だ無視。真菜は世界一可愛い妹だ!






「友達と4人で回ってるの。皆将来はこの聖陵に行く予定なんだよ。」

「そっかぁ。あ、僕は真菜の兄の八乙女薫風です。いつも真菜がお世話になってるね。これからもよろしくね。」

「「「は、はい・・・」」」

「もう!兄様ったら!」

「ははっ!とりあえず適当なものを持ってこようか?それとも希望はあるかな?」

「ううん、兄様にお任せする。」

「承りました。お嬢様方。少々お待ち下さいませ。」




執事らしく左手を胸元に当てて敬礼する。すると周りから何故か黄色い声が響いた・・・は?何で?





「薫風くん・・・妹だからって依怙贔屓は良くないよ依怙贔屓は・・・」

「・・・は?そんな事してないけど?」

「あのスマイル接待、そして敬礼・・・いったい君はどこから習って習得したんだか・・・」

「クラス長・・・言ってる意味がわからないんだけど?とりあえず真菜と友達が待ってるから行くよ。」

「あ・・・まぁいいか。てかあの笑顔は破壊力凄まじいな・・・大丈夫か?」





クラス長が何か呟いてたが気にしない。とにかく急いでクッキーと紅茶をたらいに乗せ真菜のいるテーブルへと行く。







それから滞りなく1日が終わった。嬉しいことに客はひっきりなしに来てくれて忙しかったが売上上々だった。




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