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高年期[一学期編]
恐怖を覚えました。マジで。え?誰にって・・・
しおりを挟むそして僕を蚊帳の外にだし話がどんどんと進んだ。主に女子の方で・・・
何故かメイド服は衣装係だった彼女たちが今日中に作り上げて八乙女家に送ってくれると決まったらしい。
何故か熱い視線、いや死線で女子達に見つめられた。視線なんて生温い・・・視線で殺されそうな、第六感らしきものが反応しました!怖っ!!
・・・のちにボソボソ内緒話をしながら頬を染めながら話を盛り上げている人たちがいた。をい!大体想像できるが、もうちょっと隠してほしい・・・僕の視界に入らない所で盛り上がってよ。
そして何故か万純くんが僕に「・・・御愁傷様」と言われ合掌された・・・腑に落ちない。・・・隣の紫音さんを見ると「なんと羨ましい」と呟いていた。・・・ん?どっちに?僕?子鷹狩くん?
とにかく午前中は精神ゴリゴリ、そりゃもうゴーリゴリと削られました。保健室行って良いですか?只でさえ昨日大変な目にあったのに学校に来た途端コレって・・・あ、死にそう。
「僕が子鷹狩くんにキツく釘を打ってこようか?」
「・・・いや、兄さんがそう言うと物騒に聞こえるからやめて?」
お昼休み、いつもの面子でご飯を食べる。いつも豪華な重箱の弁当を今日は兄さんが持ってきてくれた。
いつもは僕が気分によって料理長と中身を考えて作ってもらってたので僕が弁当を持ってきていたのだ。
だが昨日は風間家にお泊まりしたため今日は持ってきてもらった。有難い。
「規制だから仕方ないですよ八乙女先輩。」
「そう、ですわね・・・私たちが薫風さんを守れなかったのは言い訳できませんものね・・・」
「紫音さんまで・・・はぁ。」
うん・・・僕も子鷹狩くんの手紙を読んだあと周りをみて諦めちゃったよ・・・。なんせ誰一人僕を庇ってくれそうな人がいなかったんだもんね。
やっぱり兄さんは僕の味方をしてくれそうだったが・・・今の万純くんと紫音さんの言葉を聞いて諦めてしまった・・・うぅぅ・・・
そして放課後・・・癒しを求めにいつもの所へ。そこには庭師さんと愛翔さんがいた。癒し・・・僕に癒しを!
「・・・おっと!・・・どうしたんだい薫風。急に飛び付かれると大事な花を誤って切ってしまうよ。」
「う~愛翔お兄~・・・」
「・・・なんだ今日は特に甘ったれだな坊っちゃん。」
庭師、鬼龍院さんに坊っちゃん呼ばわりされたが気にしない!今僕には癒しが必要なのだ!愛翔さん!愛翔さん僕に癒しを~!
愛翔さんは僕に突進されたにも関わらず微動だにしない!まぁそれを知ってて飛び付いたんだけどね。背中に頭を擦り付けて甘える。
だってだってさ・・・明日には子鷹狩くんの所へ行かなきゃならないんだもん!しかも女装!何故だぁー!!!!
あぁ・・・愛翔さんが頭をなでなでしてくれてる。うーん絶妙な力加減!気持ちいい・・・
少し戯れた後に流依兄さんが迎えに来てくれて一緒に帰宅した。
・・・夕食を食べ終わった後に荷物が届き中身を開けて仰天した・・・!
え、ナニこの衣装?・・・あ、一緒に中身を見た兄さんも珍しく目を見開いて驚愕していた。・・・うん、今兄さんと僕、同じ事を考えてるね。僕だけじゃなくって良かったよ。
いかにも男の娘が着るような造りをしていて文化祭で着ていたフリフリ~のヒラヒラ~の衣装に似ていてゲンナリした・・・
兄さんに一応着てみろと言われ仕方なく着てみる。・・・う、うん、サイズはピッタリだよ。ちゃんと胸がないのを感じさせないような造りになってて凄く可愛い。
すみません前世の花彫の好みの服にドンピシャです・・・!あぁ!そしてその服は薫風に似合っている!くぅ・・・恨めしい衣装係の彼女達っ!
「うん・・・薫風に凄く似合ってるね。・・・どうしたのこれ?まさか子鷹狩くんから?」
「いや、違います・・・これ、文化祭の衣装係だった子たちが明日の為に作ってくれた衣装、なんだぁ~・・・」
「あぁ・・・どうりで、ね。」
ねぇねぇ、何故この短文で全てを読み取ったの!?そして遠い目をしないで!カムバック兄さん!
何故かハイソックスに少しヒールの高い靴まで付けられていた。・・・そして追い討ちの様に最後に取り出した衣装に眼が釘付けになった。
な、なんで猫耳?そして便箋が入っていた。
『子鷹狩先輩に色々と聞いたらあのメイド衣装をいたく気に入ってくださっていたので猫耳と尻尾も付けさせてもらいました!子鷹狩先輩に感謝され衣装代を充分な額を頂きましたので作らせてもらいました!着ている八乙女さんが見れないのは残念でなりませんが頭の中でイメージを作りながら楽しく作らせてもらいました!どうか八乙女さんも気に入っていただけると嬉しいです!よい一日を!』
・・・は?
子鷹狩くんに事前にアンケートを録ったと。そして子鷹狩くんに賄賂を貰い誠心誠意作りましたと。そしてコレを着て楽しめと。
な、なんて事をしてくれたんだ・・・子鷹狩くんが知らない事なら突っぱねる事ができたものの・・・主人である爛様が知ってて更に金を出したとなれば着ていかないと・・・あ、想像しただけで鳥肌がっ!
ボソッと「羨ましい」と呟く兄さん。え、それ紫音さんも言ってたけど、それ誰に?僕?子鷹狩くん?・・・あ、いや流依兄さんの場合は子鷹狩くんにだろう。え~そんなんで羨ましいなんて言わないでよ。僕の身になってよ・・・
いやぁ~朝なんて永遠に来なければいいのに~・・・涙
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