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高年期[一学期編]
兄さん見つけた!・・・あれ?
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とにかく花園へとたどり着く。おや?庭師さんがいない?どこかへ行ったのかな。お休みかな。
周りが騒がしい。流依兄さんはその中心にいそうだね。とにかく音がする方へいってみようか。
「流依兄さん!」
「っ!?薫風か?」
いたいた!やっぱりたくさんの人に追いかけられてる。・・・なんか流依兄さんを追いかけてるの、男性の比率が高い気が?マッチョもいれば男の娘っぽい子もいる。あ、もちろん令嬢さん達もいますよ?・・・凄まじいな。
きっと目当ての人が捕まったから流依兄さんに乗り移ったとかそんな感じかな?うわー・・・
急いで兄さんを追いかける。兄さんもそれに気付いたようでチラチラ目配せしてくる。・・・次は右、次も右に曲がるとアイコンタクトで意志疎通する。
・・・やっとの事で人の波を遮って兄さんの前まで出てきた。よし、手錠の準・・・備・・・・・・あれ?
「手錠が・・・ない?」
オロオロする中、兄さんとはまた距離が遠退いていく。・・・あーやっちゃったなー・・・いつ落としたんだろう?それか誰かに取られた?
と、とにかく兄さんを助けないと!・・・あれ?
兄さんとはぐれた・・・オーマイゴット!マジかぁーどうしよー・・・てかあと何分?・・・今15:32。残り30分切ったねぇ。
・・・と、そこへ物凄い振動と騒音が近付いてくる。・・・神馬さんかな。とりあえず巻き込まれないように近くの教室へと入る。
『はーい、皆さんどうですかー?・・・残るは後10分!このまま八乙女くんと神馬先生は逃げ切れるかなぁー?・・・八乙女くんは今、おっまたグラウンドかい?頑張ってねー!神馬先生は・・・おっ、同じくグラウンドへ。これは全生徒がグラウンドに集まる形になりますねー。では、頑張ってね。』
周りが静かになるのを待ってたら放送が流れた。
マジか。皆グラウンド?・・・とりあえず僕もグラウンドへ行ってみようか。でも手錠、ほんとどこやっちゃったんだろう。
そしてグラウンドへ。・・・まさにカオス。これは傍観に徹底した方が身のためだな。てかあのカオスの中に入る勇気が僕にはない。
何故かって?・・・今ね、標的を壁際まで追いやって誰が手錠をかけるか追いかけてた人達が揉め事を起こしてるから、ね。
中には取っ組み合いしてる人たちもいるよ?ねぇねぇ、この中には時期領主になる重要な人たちもいるよね?礼儀は?大丈夫なの?そんな事して・・・
・・・よく見たら兄さん明後日の方を見てるよ。神馬さんも以下同文。・・・うん、よーくわかるよその気持ち。現実逃避したくなるよねー。
・・・ん?いま、神馬さんと目が合ったよーな・・・?そしてニヤリと嫌な笑みを浮かべてない?え、気のせい?
ねぇねぇ、その手に持ってるのナーニ?輪っかが2つ付いてて鎖で繋がってるそれはナーニ?
・・・ガチャリと鉄製の擦れる音が聞こえた気がするよ?まさかねえ?この距離で?空耳だよね?
そしてニコニコ笑いながらモーゼの如く騒いでいた外野から道をつくってもらいスタスタと僕の方へ向かってくるよ?気のせい?気のせいであってほしい・・・
いやぁ~現実逃避しちゃって身体が動かなかったよ。いま、めのまえに、麗しき神馬先生が、僕の前に立っておられます。ナニかなー?
腕を差し出されたよ?うん、だれかの手錠がかけられてるね?・・・その手錠にチラリと「ヤオトメ」と書いてあるのが見えたよ。あれー・・・?
キンコーン・・・キンコーン・・・
『はーい終了!・・・おや?最後の最後に神馬先生が捕まってしまいましたねー・・・八乙女くんは逃げ切ったみたいだね!おめでとう。3年生最後の修学旅行は好きに案がだせるよう手配しておくねー!・・・はい、では各自教室に戻って下さい。』
「さて、理事長室へ行こっか!ねー薫風ー!」
「・・・その、手錠・・・」
「んー?・・・あぁ、これね、拾ったんだよ。」
「・・・へぇ?」
「薫風、走ってた時に気付かなかったの?・・・しっかし中々薫風に会えなかったから焦っちゃったよ。見つけたら薫風の目の前で手錠付ければ捕まえられた事になるから必死で探したんだけどねぇ~この学校広すぎる!」
「・・・」
どこ突っ込めばいい?・・・落とした記憶はない。でも確かに今、神馬さんがしている手錠は僕のらしい。名前、嫌々ながら確認させてもらいました。
引きずられるように理事長室へ。・・・そこには顔は営業スマイルのような胡散臭い顔をした風間くんがいました。うん、不機嫌だね。
「神馬先生、捕まってしまいましたね。もう少しで逃げ切れたのに残念でしたね。」
「いえいえ!褒美を自ら勝ち取った感じで全然残念なんかではありませんよ!」
「そうですか。・・・では近いうちに八乙女くんから指示をもらってください。」
「薫風と1日一緒にいれるなんて今から待ち遠しいよ!」
「・・・はぁ」
「捕まえた張本人は乗り気じゃないね?」
・・・そりゃそうでしょ。誰が好き好んで神馬さんを捕まえるんだよ。今まさに罠にかけられた感じだよ、まったく・・・はぁ。
なんか二人で不穏な話し合い?してたが無視だ無視。・・・まぁ流依兄さんが誰にも捕まらなかった事が唯一の救いかな。
とりあえず解散になり教室へ戻る。長い間理事長室にいたせいか数人しか教室にいなかった。その中に万純くんがいたけど、なんか精神的に疲れたせいか軽く挨拶して話しは明日するって事で別れた。・・・はぁ、マジで疲れた・・・
周りが騒がしい。流依兄さんはその中心にいそうだね。とにかく音がする方へいってみようか。
「流依兄さん!」
「っ!?薫風か?」
いたいた!やっぱりたくさんの人に追いかけられてる。・・・なんか流依兄さんを追いかけてるの、男性の比率が高い気が?マッチョもいれば男の娘っぽい子もいる。あ、もちろん令嬢さん達もいますよ?・・・凄まじいな。
きっと目当ての人が捕まったから流依兄さんに乗り移ったとかそんな感じかな?うわー・・・
急いで兄さんを追いかける。兄さんもそれに気付いたようでチラチラ目配せしてくる。・・・次は右、次も右に曲がるとアイコンタクトで意志疎通する。
・・・やっとの事で人の波を遮って兄さんの前まで出てきた。よし、手錠の準・・・備・・・・・・あれ?
「手錠が・・・ない?」
オロオロする中、兄さんとはまた距離が遠退いていく。・・・あーやっちゃったなー・・・いつ落としたんだろう?それか誰かに取られた?
と、とにかく兄さんを助けないと!・・・あれ?
兄さんとはぐれた・・・オーマイゴット!マジかぁーどうしよー・・・てかあと何分?・・・今15:32。残り30分切ったねぇ。
・・・と、そこへ物凄い振動と騒音が近付いてくる。・・・神馬さんかな。とりあえず巻き込まれないように近くの教室へと入る。
『はーい、皆さんどうですかー?・・・残るは後10分!このまま八乙女くんと神馬先生は逃げ切れるかなぁー?・・・八乙女くんは今、おっまたグラウンドかい?頑張ってねー!神馬先生は・・・おっ、同じくグラウンドへ。これは全生徒がグラウンドに集まる形になりますねー。では、頑張ってね。』
周りが静かになるのを待ってたら放送が流れた。
マジか。皆グラウンド?・・・とりあえず僕もグラウンドへ行ってみようか。でも手錠、ほんとどこやっちゃったんだろう。
そしてグラウンドへ。・・・まさにカオス。これは傍観に徹底した方が身のためだな。てかあのカオスの中に入る勇気が僕にはない。
何故かって?・・・今ね、標的を壁際まで追いやって誰が手錠をかけるか追いかけてた人達が揉め事を起こしてるから、ね。
中には取っ組み合いしてる人たちもいるよ?ねぇねぇ、この中には時期領主になる重要な人たちもいるよね?礼儀は?大丈夫なの?そんな事して・・・
・・・よく見たら兄さん明後日の方を見てるよ。神馬さんも以下同文。・・・うん、よーくわかるよその気持ち。現実逃避したくなるよねー。
・・・ん?いま、神馬さんと目が合ったよーな・・・?そしてニヤリと嫌な笑みを浮かべてない?え、気のせい?
ねぇねぇ、その手に持ってるのナーニ?輪っかが2つ付いてて鎖で繋がってるそれはナーニ?
・・・ガチャリと鉄製の擦れる音が聞こえた気がするよ?まさかねえ?この距離で?空耳だよね?
そしてニコニコ笑いながらモーゼの如く騒いでいた外野から道をつくってもらいスタスタと僕の方へ向かってくるよ?気のせい?気のせいであってほしい・・・
いやぁ~現実逃避しちゃって身体が動かなかったよ。いま、めのまえに、麗しき神馬先生が、僕の前に立っておられます。ナニかなー?
腕を差し出されたよ?うん、だれかの手錠がかけられてるね?・・・その手錠にチラリと「ヤオトメ」と書いてあるのが見えたよ。あれー・・・?
キンコーン・・・キンコーン・・・
『はーい終了!・・・おや?最後の最後に神馬先生が捕まってしまいましたねー・・・八乙女くんは逃げ切ったみたいだね!おめでとう。3年生最後の修学旅行は好きに案がだせるよう手配しておくねー!・・・はい、では各自教室に戻って下さい。』
「さて、理事長室へ行こっか!ねー薫風ー!」
「・・・その、手錠・・・」
「んー?・・・あぁ、これね、拾ったんだよ。」
「・・・へぇ?」
「薫風、走ってた時に気付かなかったの?・・・しっかし中々薫風に会えなかったから焦っちゃったよ。見つけたら薫風の目の前で手錠付ければ捕まえられた事になるから必死で探したんだけどねぇ~この学校広すぎる!」
「・・・」
どこ突っ込めばいい?・・・落とした記憶はない。でも確かに今、神馬さんがしている手錠は僕のらしい。名前、嫌々ながら確認させてもらいました。
引きずられるように理事長室へ。・・・そこには顔は営業スマイルのような胡散臭い顔をした風間くんがいました。うん、不機嫌だね。
「神馬先生、捕まってしまいましたね。もう少しで逃げ切れたのに残念でしたね。」
「いえいえ!褒美を自ら勝ち取った感じで全然残念なんかではありませんよ!」
「そうですか。・・・では近いうちに八乙女くんから指示をもらってください。」
「薫風と1日一緒にいれるなんて今から待ち遠しいよ!」
「・・・はぁ」
「捕まえた張本人は乗り気じゃないね?」
・・・そりゃそうでしょ。誰が好き好んで神馬さんを捕まえるんだよ。今まさに罠にかけられた感じだよ、まったく・・・はぁ。
なんか二人で不穏な話し合い?してたが無視だ無視。・・・まぁ流依兄さんが誰にも捕まらなかった事が唯一の救いかな。
とりあえず解散になり教室へ戻る。長い間理事長室にいたせいか数人しか教室にいなかった。その中に万純くんがいたけど、なんか精神的に疲れたせいか軽く挨拶して話しは明日するって事で別れた。・・・はぁ、マジで疲れた・・・
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