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第4話 その定義には議論する余地がある
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警察署を再び出た時には、もうすっかり夜の帳が降りて明るい月が紺色の空を彩っていた。
「もういい時間だからね。送るよ」
警部とのやり取りを終え、ほっとして、解決して良かったと話し合った後。
両目に映る夜空に我に返ったフランシスは、傍目にも分かるほどに肩を落としていた。
「いつの間に夜になっていたんでしょうか……」
「門限、言われてるんだろう。僕も君のお父上と、君と節度ある付き合いをするって約束してるからね」
「何ですかそれ。私のいないところで」
少しも未練を見せないレイモンドに、フランシスはむっとして眉を上げる。
そもそも、そう、レイモンドは彼女の実家に寄っても、たびたび、父親と二人きりの会話に時間を費やしているのだ。
父親が彼を気に入っていることもあって、時には書斎でずっと話し込んでいることもある。
「お父上は君が大事なんだよ。
それにいくら貴族と庶民の垣根が低くなって伯爵が寛容だからって、うちみたいに祖父に嫌疑がかかった家との付き合いなんて、なかなか許可できるものじゃない」
「……やっぱり、私よりお父様と仲良いじゃないですか」
「それに将来検事になるには、約束は大事だからね」
フランシスも、レイモンドが昔から検事になりたいことは知っていたから、どうやって就職するかは調べた。
法律の大学院を出てから研修をして、人柄を見られ、清廉潔白の身でないと検察官に採用されないのだ。採用されなければ弁護士か裁判官の道を選ぶことになる。
父親に人事権など勿論ないが、警察、そして協力関係である検察から間接的に依頼を受ける身なのだ。悪い噂は避けたいだろう。
「タクシーを拾おうか」
「いえ。歩くのはどうでしょう」
「徒歩? ちょっとかかるよ。君も疲れているみたいだし」
「ではせめて馬車で……」
お世辞にも体力があるとは言えないうえに、治安と気を遣わせることを考えてしまえば、それは徒歩は無理だろう。
フランシスの頬は恥かしさに赤らむ。
そんなことは分かっている筈なのに提案して、断られてしまう浅はかさを――自分から休日を潰してしまったのに未練がましい自分を見られてしまった。
レイモンドが呼び止めた小さい箱型馬車に乗り込む。まだまだ車の利用は過渡期にある。警察の車両に採用されてきたのも最近で、この都市でも馬車は現役だ。
馬車の外の方が明るくて車内は見えにくいが、だらしない姿を晒しそうで、小窓のカーテンを引いてしまう。
「……今日も、話していたのは事件のことばかりでしたね。これって、節度ある交際といえるのでしょうか」
不純異性交遊ではないにせよ。父親の言う節度あるお付き合いと、恋人の会話に入るのかは分からない。今回は死体も流血もなかったが。
「いえ、そもそも、交際と言えるのかもあやしくて……済みません」
「大丈夫だよ」
そうは言っても、会いたくてもきっとこれからも事件を優先してしまう予感がある。だから見捨てられないかなと。
だからといって事件を放置するのも、ためらわれる。
レイモンドは余裕ありげに微笑むが、フランシスは自分の中に芽生えてしまった感情を、それがもたらす不安を、不安を抱く自分を、こうして二人きりになることで余計に自覚させられる。
洒落っ気のないズボンと革靴の爪先に目を落とした。
「最近私は、感情的になり過ぎです。レイモンド様が評価してくれたような、ブロードベント式指紋採取法を考えていた時の、過去の私では考えられないくらいに」
一度言葉を切って、思い切って言う。
「つかぬことを伺いますが、もし私がレイモンド様を研究より優先しだしたら、自分が研究の邪魔になるからって別れるつもりだったり……しませんか?」
思い切った割には、不安を吐露するフランシスの語尾は消え入りそうだった。
ゆらゆら揺れる爪先を見ていると、何秒か置いてレイモンドのいつも通りの声が耳に入った。
「もちろん邪魔はしたくないよ。君の研究が僕を救ってくれたから。それに君が学問について語っているときの表情が好きだからね」
「ほら、やっぱり。……いえ私も、どちらも好きなんです。だけど自分の中でもやもやしてしまって。
事件が目の前にあるのに残念だなんて学者を目指すものとして駄目じゃないかとか、期待を裏切るとか、でも……」
以前と変わってしまって、自分の感情に戸惑うことばかりだとフランシスは思う。
「……この一年間レイモンド様がいてくれたから、私は前よりもっといろいろなものが見えましたし、頑張ろうって思えているのも確かで」
「僕は結果として、君が研究できる環境を得られるならそれが最善だと思っている」
顔を上げれば、真剣な眼差しがフランシスを見つめていた。思わず鼻の奥がツンとして、「私の同意を得てからにしてください」と言いそうになった時、レイモンドが続けた。
「だから、僕が君に研究できる環境をあげたい。僕よりも、そんな環境を作れる男が出てこないように頑張ろうと思っているというのは駄目かな」
その言葉に、フランシスの涙腺の奥から涙が引っ込んだ。
頬は知らず知らずのうちに熱くなる。出会った一年前、彼女が婚約破棄をしたその場でも彼は同じことを言っていた。
「それにね、僕も似たようなものだよ。これからも多忙で君を放っておく日もあるかもしれないけど、今までも君は僕を手伝ってくれた。
夢を諦めたくないけど、君に割く時間を無駄だと思ったことはない。むしろ検事になりたい理由が増えた。
――だからこその節度だよ」
医学も法学も、見習い時代が他学部と比べて長い。
自立するまで隣にいたいなら、どうしてもフランシスの両親を納得させる必要がある。
「たとえば来年には隣国で、君が行きたいって言ってた国際犯罪学会がある。一般講演も沢山あるから、二人で行くならご両親の許可が……僕への信用が必要だね」
きっとそれぞれの師事する教授と共に参加したり、フランシスの父親に着いてくという方法もあるはずだ。
ただそれを彼が言い出したということは、二人きりで、旅行を兼ねてということなのだろう――そこまで思い至って、フランシスの頬にもっと分かりやすく赤みが差す。レイモンドにもきっとバレているだろう。
好きな講義だけ聞きたいとか、小回りが利くとかいう理由だけではないなら。
少なくとも一年後も、一緒にいたいと思ってくれているのだと思って。
「……で、では。その節度が何かについては、議論の余地があるのではないでしょうか」
「今それを聞くんだ。……僕を困らせたいの?」
「困らせたくないから困ってるんじゃないですか……。
今日はその……少しは……寂しかったんです。ですから……統計上多くの恋人が人前でしていることでしたら、両者の合意の形成が前提ですが、一般的に節度を守っていると思うので。……今までしたことだって」
言いながらフランシスは向かいに座るレイモンドの、少し余裕のある両脇のスペースに気付く。
詰めれば座れるかも。……もう少し近づくのは許されるんじゃないかと、ふと思った。それとも馬車でわざわざ隣に座るのは、節度がないのだろうか。
フランシスの視線に気付いたのかどうか、レイモンドの口元が微笑する。
「まあ、ご両親よりも、君の信用と同意を一番得たいのは確かだからね……ちょっとずるをする時でもね」
「……ずる」
自分で言っておきながら、自分の信条に反するのか躊躇いがちに彼は口を開く。
「馬車にちょっと遠回りするようにお願いしたりとか」
そこまで口にした時、石に車輪を乗り上げたらしい馬車が急にがくんと揺れた。疲れていたフランシスの身体は踏ん張れずに前方に投げ出される。
衝撃はなく――暖かいものに抱き止められる。
「……大丈夫?」
「はい」
頭の上、すぐ近くで声が響く。
すぐ離されると思ったのにそんなことはなく、フランシスの鼓動は早くなり始める。
手を繋ぐことはあったけれど、こうして抱きしめられるのは、付き合い始めたあの日以来だった。
「……不可抗力を続けるのも、ずるかな。……あと少しこうしていてもいい?」
「大丈夫です。これはちゃんと一般的な節度の範囲内だと思います」
揺れは収まったが、フランシスの指先がすがるようにジャケットを掴んだ。努めて冷静を保とうとするが、あんまり上手くいっていない気がする。
「はい、あの、ずるといえば……まだ皮膚上についた指紋を採取する方法は確立されていないんですよ」
「あのね、君は無自覚なんだろうけど……僕の我慢強さに感謝した方がいいと思うよ」
少し呆れたような、諭すような声。
それから一拍置いて、腕の力が強くなる。
「フランシス……と、今だけ呼んでも」
固くて真摯な声にフランシスは背を空いた手のひらでそっと辿り、はいと小さく頷く。
彼女の身分を、彼は色々慮ってくれている。人前では爵位を気にした呼び名ではあるが、伯爵家の出身であることは彼にとってたまたまで、優先順位が低いと、理解しているつもりだ。
「はい。……いえ、今だけでなくあの、今後もこういった、それにもう少し……恋人らしいことをするときは」
「それは、君の思う節度の意味を確認していいってことかな」
フランシスは、頬に触れた彼の細い指の、戸惑うような動きに自身の指をそっと重ねた。
指が絡んで目線が合えば、たまにしか見れない優しく緩む目元を間近でずっと見ていたい誘惑にかられる。
それからしばらくして同意を求める囁きに、どちらを優先すべきかほんの一瞬考えて――フランシスは瞼を閉じた。
「もういい時間だからね。送るよ」
警部とのやり取りを終え、ほっとして、解決して良かったと話し合った後。
両目に映る夜空に我に返ったフランシスは、傍目にも分かるほどに肩を落としていた。
「いつの間に夜になっていたんでしょうか……」
「門限、言われてるんだろう。僕も君のお父上と、君と節度ある付き合いをするって約束してるからね」
「何ですかそれ。私のいないところで」
少しも未練を見せないレイモンドに、フランシスはむっとして眉を上げる。
そもそも、そう、レイモンドは彼女の実家に寄っても、たびたび、父親と二人きりの会話に時間を費やしているのだ。
父親が彼を気に入っていることもあって、時には書斎でずっと話し込んでいることもある。
「お父上は君が大事なんだよ。
それにいくら貴族と庶民の垣根が低くなって伯爵が寛容だからって、うちみたいに祖父に嫌疑がかかった家との付き合いなんて、なかなか許可できるものじゃない」
「……やっぱり、私よりお父様と仲良いじゃないですか」
「それに将来検事になるには、約束は大事だからね」
フランシスも、レイモンドが昔から検事になりたいことは知っていたから、どうやって就職するかは調べた。
法律の大学院を出てから研修をして、人柄を見られ、清廉潔白の身でないと検察官に採用されないのだ。採用されなければ弁護士か裁判官の道を選ぶことになる。
父親に人事権など勿論ないが、警察、そして協力関係である検察から間接的に依頼を受ける身なのだ。悪い噂は避けたいだろう。
「タクシーを拾おうか」
「いえ。歩くのはどうでしょう」
「徒歩? ちょっとかかるよ。君も疲れているみたいだし」
「ではせめて馬車で……」
お世辞にも体力があるとは言えないうえに、治安と気を遣わせることを考えてしまえば、それは徒歩は無理だろう。
フランシスの頬は恥かしさに赤らむ。
そんなことは分かっている筈なのに提案して、断られてしまう浅はかさを――自分から休日を潰してしまったのに未練がましい自分を見られてしまった。
レイモンドが呼び止めた小さい箱型馬車に乗り込む。まだまだ車の利用は過渡期にある。警察の車両に採用されてきたのも最近で、この都市でも馬車は現役だ。
馬車の外の方が明るくて車内は見えにくいが、だらしない姿を晒しそうで、小窓のカーテンを引いてしまう。
「……今日も、話していたのは事件のことばかりでしたね。これって、節度ある交際といえるのでしょうか」
不純異性交遊ではないにせよ。父親の言う節度あるお付き合いと、恋人の会話に入るのかは分からない。今回は死体も流血もなかったが。
「いえ、そもそも、交際と言えるのかもあやしくて……済みません」
「大丈夫だよ」
そうは言っても、会いたくてもきっとこれからも事件を優先してしまう予感がある。だから見捨てられないかなと。
だからといって事件を放置するのも、ためらわれる。
レイモンドは余裕ありげに微笑むが、フランシスは自分の中に芽生えてしまった感情を、それがもたらす不安を、不安を抱く自分を、こうして二人きりになることで余計に自覚させられる。
洒落っ気のないズボンと革靴の爪先に目を落とした。
「最近私は、感情的になり過ぎです。レイモンド様が評価してくれたような、ブロードベント式指紋採取法を考えていた時の、過去の私では考えられないくらいに」
一度言葉を切って、思い切って言う。
「つかぬことを伺いますが、もし私がレイモンド様を研究より優先しだしたら、自分が研究の邪魔になるからって別れるつもりだったり……しませんか?」
思い切った割には、不安を吐露するフランシスの語尾は消え入りそうだった。
ゆらゆら揺れる爪先を見ていると、何秒か置いてレイモンドのいつも通りの声が耳に入った。
「もちろん邪魔はしたくないよ。君の研究が僕を救ってくれたから。それに君が学問について語っているときの表情が好きだからね」
「ほら、やっぱり。……いえ私も、どちらも好きなんです。だけど自分の中でもやもやしてしまって。
事件が目の前にあるのに残念だなんて学者を目指すものとして駄目じゃないかとか、期待を裏切るとか、でも……」
以前と変わってしまって、自分の感情に戸惑うことばかりだとフランシスは思う。
「……この一年間レイモンド様がいてくれたから、私は前よりもっといろいろなものが見えましたし、頑張ろうって思えているのも確かで」
「僕は結果として、君が研究できる環境を得られるならそれが最善だと思っている」
顔を上げれば、真剣な眼差しがフランシスを見つめていた。思わず鼻の奥がツンとして、「私の同意を得てからにしてください」と言いそうになった時、レイモンドが続けた。
「だから、僕が君に研究できる環境をあげたい。僕よりも、そんな環境を作れる男が出てこないように頑張ろうと思っているというのは駄目かな」
その言葉に、フランシスの涙腺の奥から涙が引っ込んだ。
頬は知らず知らずのうちに熱くなる。出会った一年前、彼女が婚約破棄をしたその場でも彼は同じことを言っていた。
「それにね、僕も似たようなものだよ。これからも多忙で君を放っておく日もあるかもしれないけど、今までも君は僕を手伝ってくれた。
夢を諦めたくないけど、君に割く時間を無駄だと思ったことはない。むしろ検事になりたい理由が増えた。
――だからこその節度だよ」
医学も法学も、見習い時代が他学部と比べて長い。
自立するまで隣にいたいなら、どうしてもフランシスの両親を納得させる必要がある。
「たとえば来年には隣国で、君が行きたいって言ってた国際犯罪学会がある。一般講演も沢山あるから、二人で行くならご両親の許可が……僕への信用が必要だね」
きっとそれぞれの師事する教授と共に参加したり、フランシスの父親に着いてくという方法もあるはずだ。
ただそれを彼が言い出したということは、二人きりで、旅行を兼ねてということなのだろう――そこまで思い至って、フランシスの頬にもっと分かりやすく赤みが差す。レイモンドにもきっとバレているだろう。
好きな講義だけ聞きたいとか、小回りが利くとかいう理由だけではないなら。
少なくとも一年後も、一緒にいたいと思ってくれているのだと思って。
「……で、では。その節度が何かについては、議論の余地があるのではないでしょうか」
「今それを聞くんだ。……僕を困らせたいの?」
「困らせたくないから困ってるんじゃないですか……。
今日はその……少しは……寂しかったんです。ですから……統計上多くの恋人が人前でしていることでしたら、両者の合意の形成が前提ですが、一般的に節度を守っていると思うので。……今までしたことだって」
言いながらフランシスは向かいに座るレイモンドの、少し余裕のある両脇のスペースに気付く。
詰めれば座れるかも。……もう少し近づくのは許されるんじゃないかと、ふと思った。それとも馬車でわざわざ隣に座るのは、節度がないのだろうか。
フランシスの視線に気付いたのかどうか、レイモンドの口元が微笑する。
「まあ、ご両親よりも、君の信用と同意を一番得たいのは確かだからね……ちょっとずるをする時でもね」
「……ずる」
自分で言っておきながら、自分の信条に反するのか躊躇いがちに彼は口を開く。
「馬車にちょっと遠回りするようにお願いしたりとか」
そこまで口にした時、石に車輪を乗り上げたらしい馬車が急にがくんと揺れた。疲れていたフランシスの身体は踏ん張れずに前方に投げ出される。
衝撃はなく――暖かいものに抱き止められる。
「……大丈夫?」
「はい」
頭の上、すぐ近くで声が響く。
すぐ離されると思ったのにそんなことはなく、フランシスの鼓動は早くなり始める。
手を繋ぐことはあったけれど、こうして抱きしめられるのは、付き合い始めたあの日以来だった。
「……不可抗力を続けるのも、ずるかな。……あと少しこうしていてもいい?」
「大丈夫です。これはちゃんと一般的な節度の範囲内だと思います」
揺れは収まったが、フランシスの指先がすがるようにジャケットを掴んだ。努めて冷静を保とうとするが、あんまり上手くいっていない気がする。
「はい、あの、ずるといえば……まだ皮膚上についた指紋を採取する方法は確立されていないんですよ」
「あのね、君は無自覚なんだろうけど……僕の我慢強さに感謝した方がいいと思うよ」
少し呆れたような、諭すような声。
それから一拍置いて、腕の力が強くなる。
「フランシス……と、今だけ呼んでも」
固くて真摯な声にフランシスは背を空いた手のひらでそっと辿り、はいと小さく頷く。
彼女の身分を、彼は色々慮ってくれている。人前では爵位を気にした呼び名ではあるが、伯爵家の出身であることは彼にとってたまたまで、優先順位が低いと、理解しているつもりだ。
「はい。……いえ、今だけでなくあの、今後もこういった、それにもう少し……恋人らしいことをするときは」
「それは、君の思う節度の意味を確認していいってことかな」
フランシスは、頬に触れた彼の細い指の、戸惑うような動きに自身の指をそっと重ねた。
指が絡んで目線が合えば、たまにしか見れない優しく緩む目元を間近でずっと見ていたい誘惑にかられる。
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ご感想ありがとうございました。