人質同然だったのに何故か普通の私が一目惚れされて溺愛されてしまいました

ツヅミツヅ

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 湯浴みを済ませたアナバスとレイティアは、ローブを着て、ベッドに二人座っていた。
 レイティアは所在無げに身を固くする。そして顔を赤く染め頭を下げて瞳をぎゅっと閉じた。
 アナバスはそんなレイティアの肩を抱き、その顔を覗き込む。
「……お前はいつまでも経っても儂に慣れぬのだな」
 髪に唇を寄せて、囁く様に言った。
「……だって……、どうしても恥ずかしいんです……」
 身体はどんどん快楽を覚えていくのに、心はまだまだそれに染まらない事にアナバスは不安に思う。自分だけが焦がれ、必死に求めている様で。
 レイティアにも自身の持つ焦れる様なこの想いを同じ様に持っていて欲しいと願う。
 アナバスの欲求は性欲よりもそう言った精神的な欲求の方が実は強かった。
 毎晩何度も求め抱き潰して、それでも飽く事なく求め続ける。
 今夜もレイティアから自分を求める事は無いのだろう。ならば今夜も抱き潰してやろうと思う。
「レイティア。儂に褒美をくれるのだろう?儂を歓ばせてくれ」
 レイティアがチラリとアナバスを振り仰ぐ。アナバスは意地悪く笑いながらレイティアの髪にキスを落とした。
 その今にも泣き出しそうな清廉な瞳でレイティアはアナバスに答えた。
「……はい……」
 レイティアはベッドから立ち上がる。そしてアナバスの前に跪いた。
 そっとローブを捲り、アナバスの聳り立つ猛茎に優しく触れる。
 手に握るとドクドクと脈打ち、今からレイティアのする事に期待しているかの様に熱を帯びる。
 レイティアはそっとアナバスの猛茎にキスをする。
 舌を絡めて口に含んで優しく舐めていく。
 恥辱で消え入りたい気持ちになりながらも、それでも愛おしい男に歓んで貰いたくて必死に応える。
 目を閉じて頭を上下に動かしていると、そっとアナバスの手が髪を撫でるのがわかった。
「……いいぞ、レイティア……」
 恥辱は更に昂まったけれど、それでもアナバスが歓んでいる事が嬉しくて愛おしくて、更に優しく吸い上げて、以前に教わったアナバスが良いと言った場所に舌を這わせた。
 ジュクジュクと唾液を絡ませてアナバスを歓ばせる為に頭を振る。
「……っ、上手いぞ、レイティア……っ、そろそろ出すぞ」
 そう言われて更に応える為に必死に頭を上下に振り、吸い上げた。
 口の中に苦いものが広がる。それをレイティアはコクンと飲み下した。
「……いい子だ」
 アナバスはレイティアの頭を優しく撫でる。レイティアは恥辱のあまりアナバスの方をまともに見れずにいる。
 俯き顔を赤く染めて、自身の唾液とアナバスの愛液で濡れそぼった唇を拭おうと手の甲を持ち上げた瞬間、アナバスに手首を掴まれた。
 アナバスに引き立ち上がらされて、顎を掴まれて舌を絡める激しいキスをされる。
 アナバスを慰めた直後の口付けに戸惑う。
 少し抵抗してみるが、余計にしっかりと腰を引き寄せられて、顎を固定される。
 クチュクチュと舌が絡み合う音がして、その音を聴いてるだけでレイティアは恥辱でどうにかなる様な気がした。
 それでも身体が快楽を覚えていて、自身の子宮が疼くのを感じ、襞の壁がキュンキュンと蠢動しているのがわかった。
 長い長いキスから解放される。
「アナバス……さま……。あの……」
「なんだ?」
「その……アナバス様をお慰めした直後に口づけするのは……その……お嫌ではないのですか?」
 アナバスはレイティアの寝巻きの帯に手をかけながら答える。
「構わん」
 スルスルと帯は解かれて、ローブの間からレイティアの裸体がチラリと覗く。
「……それなら、よろしいのですが……」
「お前は嫌か?」
「いいえ、決してそんな事はありません」
「そうか。ではお前も慰めてやろう」
 そう言うとアナバスはレイティアをベッドの上に押し倒す。
「あっ……」
 そしてローブを脱がして脚を掴んで拡げた。
 レイティアは両手で恥辱に塗れた自身の顔を覆い隠した。
「……あぁ……アナバス様……そんなに見ないで……」
 消え入りそうな声でアナバスに訴える。
「綺麗だ、レイティア」
「……ダメ……ヤダ……恥ずかしい……」
 アナバスはそっと指先でレイティアの花唇を割る。
 じゅわりと愛液が溢れたのを見て、アナバスの欲求は更に昂る。
「お前も儂が欲しいか」
「……っ!」
 アナバスの言葉に声を詰まらせる。脚を閉じたい衝動に駆られるが、しっかり太腿を掴まれていて叶わない。
 アナバスは焦らしながら、ゆっくりゆっくりレイティアの花陰に唇を寄せる。
 ジュクリと音を立ててレイティアを味わう。
「……っ! あんっ!」
 アナバスの唇が触れた瞬間、思わず声を上げてしまう。
 身体は素直にアナバスの成す事に反応してしまう。
 心はこんなに恥ずかしくて拒否したいのに、身体は逐一感じてアナバスを求める。
 自分の淫乱な一面に更に恥ずかしさを募らせながら、それでもアナバスの与える快楽に抵抗出来なくなっていく。
 毎日そうだった。寧ろ日に日に身体は抵抗出来なくなっていく。
 自分が如何に恥ずかしさのあまり逃げようともがいても、アナバスの与える快楽に身体が歓んで、全て受け入れてしまう。
 今もどんどん侵入してくるアナバスの舌の感触とそれが与える快楽に嬌声を上げる自分を徐々に遠くなる理性で眺めるとやはり恥辱感が増した。
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