sss級能力者の俺が下級魔導師とパートナーになるなんてありえない

クロエ マトエ

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魔道士狩り編

堕落の現実

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「ああああああああああああああああ 」

叫び声が喉から消えない、俺はユイナの
側まで行き、俺はガクガクと震えている
膝に力をいれ、必死に這いつくばった……

「ユイナ……ユイナ…… 」

いつもなら、聞こえてくる、ユイナの声
お兄ちゃんと呼んでくれる、あの優しくて
可愛らしい声、それが聞こえてこない

「何で!? 何でだよ…… 何で…… 」

考えることすら、いまはむりだ、これが……
本当に話にならないと言う事なのだろうか

俺は血を流し、倒れているユイナを抱き抱え
そうすると、ユイナの後頭部から、何かが
地面に落ちた……

俺は、その落ちた、何かを拾い上げると
手は硬直を覚えた……途端に手は固まり
言語を失ってしまう、それは何だったのか

銃弾には、「K 」と 銃弾には傷で記されて
いた、この「K」とは、カイドー六鬼神の
マークだった…… 

「カイドー なのか…… 」

失う、恐ろしさを把握していたつもりだった
でもいざ、その場に直面すると、また……
また……泣き喚いてしまう……

「うっ……ああああああああああああああ 」

もう疲れたよ、本当に、なにもしたくない
俺の先は真っ黒だった

自分の醜さが、弱さが、身体を通して
俺の心に突き刺さる

何故だか、息をしない魚がそのままただ
誰にも気付くことなく、海藻の中に沈んで
いき、その命を終える

そんな気分でしか、いまはない……
ただ呆然とユイナを俺は抱き抱え……

ただ泣き喚いている子供に過ぎないのだろう

「ユイナ…… ユイナ…… お前の力は
人に伝える魔法 ラドクリフだったんだな 」

自分が死ぬ前に、ただ一人、最後に人の
夢の中に入り、自分の思いを伝える、それが
お前の「力」なのか……

「いい能力だな…… 」

俺は、涙を拭き、ユイナを抱き抱える……
そして、俺は 校舎を出ようとする

「ゼルエスさん!何処に行くんですか?」

俺を揶揄う声、その声は消える事はなく……
ゼルエスの足を止めた

「あれれ~!?それ 下級魔道士の名前
何だっけか~な~? あ~ゴミの名前なんて
一々覚えてられっかよ 」

その能力者は、俺の前でしてはいけない
ことを二つ犯した

一つ 下級魔道士の差別を俺の前で公言した
行為。

二つ 俺の大切な妹を馬鹿にした行為。

以上。

「お前? 俺が誰だかわかってんの?
A級能力者に馬鹿にされる程、俺落ちぶれた
かな?  」

その罪は、死よりも重い……
死なんてのは、いっときの感情の恐怖に
過ぎない、だから、お前には死よりも辛い
思いをしてもらおう……。

「暗き天魔に、願うわ 一刻の思いなり
どうか、天魔よ 悪しきものに 災いを 」

と、俺は相手には聞こえない声で喋る……

「なに?言ってんのか?わかんないよ? 」

そして、彼は、俺を馬鹿にするかのように、
俺の肩に手を乗せ、その瞬間、そいつの
周りにいた仲間達が一斉に消えた

「え? 」

「死より怖いもの教えてやるよ……
てめーの大事な者を失うことだよ!!残され
た方がなつらいんだよ! 」

「…… 」

俺に、喧嘩を売った男は、ただ口を開け
ポカーンと黙り込んでいた

俺は、校舎を出た

歩いている者、全てが悍ましく感じる……。


そして、銀の鬼の仮面をした男は……

「ジュナ 」

「なに? 」

「ゼルエスの件どうするんだ? 」

「さぁ~面白いからまだ、見てたいな
だってさ~あんな泣き崩れそうな……精神
のゼルエスをさ、上手いこと抱きしめれば
また、虜の能力が復活するかもじゃん 」

弱さがもし、他の民衆にバレてしまったの
なら、その人はきっと責められるのだろう
それが「弱さ」の本当の怖さなのかもと……
若い、俺でさえも理解出来ていた

「虜の能力ね…… お前はどう思う? 」

その銀の鬼の仮面の男は、もう一人の方に
話しかける……

「いい考えだと……思います 」

緊張感を保ちつつ、もう一人の小さな方は
その銀の鬼の仮面の背が高い方に、少し
緊張をしていた

「なぁ?お前ら  私の前では、仮面を
外せ  」

「…… 」

「… … 」

「ツバキ ジリア  」

そう、正体は、ツバキとジリアだった

「仮面の中 暑いんですよね……助かる 
なぁ?ジリア 」

「はい…… 」

その二人は、仮面を外し、汗が床に滴り落ち
暑さはジュナにも伝わった

「本当に……暑かったみたいだね 」

ジュナは苦笑いをしながら、二人を見つめる

そして、三聖使の方では……。

「ラゾラ 帰りおそいーな? 」

「そうですね…… 」

「あの 馬鹿 何処行ってんだーろ? 」

シナとミドナが、ラゾラの帰りを待ちながら
部屋で、お茶をしながら待っている

「てか?ラゾラ 負けた? 」

「確かに、何か 嫌な予感を感じますね
だとしたら、シナ 仇をとらないと、アヌビス
様がうるさいですよ 」

「だな…… だるっ 」

そして、ゼルエスは 誓いの指を立て……
海の見える丘に来ていた

「ミライ?寂しかったか?新しい友達嫌
違うか、家族連れて来たよ 」

そう、そこは、ゼルエスの管理の元行われ
ている、海が見える丘にある墓だ

「なぁ?何で? ここに 埋葬するか?
わかるか? 海は生命の源だ、だからまた
お前らが、今よりも、もっと もっと いい
いい…… あれ? 涙が…… 」

言葉、途中で失ってしまう、涙が溢れて
しまう。

「もっと楽しい世界なるように、そして
お前らの新しい門出を俺は祈るよ 」

俺は、二人の墓の前で、泣き崩れてしまう

墓石の……冷たさしか、俺は感じられない


「うっ……うっああああああああああああ
ああああああああ 」


声は、天に響くかのような……そんな
悲劇の叫びだった……。

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