15 / 17
エドワードの告白
しおりを挟む
エドワード・チャーチルは、王宮に辞表を提出した。
エイドリアン王太子の側近という地位は、彼が若くして得た栄誉であり、同時に責任でもあった。だが、その肩書きを名乗るたびに、胸の奥で何かが軋むようになっていた。
――自分は、王太子の傍らに立つ人間であってよかったのか。
その問いに、もう誤魔化しは利かなかった。
辞表を受け取ったエイドリアン王太子は、何も言わなかった。ただ一瞬、視線を伏せ、それから静かに頷いた。
「……お前が選んだ道なら、止めはしない」
それだけだった。
チャーチル公爵家に戻った夜、家族を前に、エドワードは深く頭を下げた。
公爵家嫡男の立場を、弟に譲ること。
自分は従属爵位のひとつ、ドリス伯爵位を受け、当主として独立すること。
父は、長い沈黙の末に言った。
「逃げるのではないのだな」
「はい」
母は、何も問わず、ただ息子の手を取った。
弟は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに覚悟を宿した眼差しで頷いた。
それは、引き裂かれる別れではなかった。それぞれが、それぞれの場所へ立つための、静かな決断だった。
数日後、エドワードはノーフォーク伯爵家を訪れた。
媚薬の件。
自分が犯した過ち。
オレーリアに対して行ったすべてを、言い訳せず、正直に語り、詫びた。
ノーフォーク伯爵は、厳しい表情のまま、最後にこう告げた。
「許すかどうかを決めるのは、私ではありません」
それ以上、何も言わなかった。
帰路についたエドワードのもとに、一通の手紙が届いたのは、その数日後だった。
差出人は――ノーフォーク伯爵家。
中にあったのは、オレーリアが今、バークレー辺境伯領で子と共に穏やかに暮らしていること。
そして、エドワードが王宮を去り、家督を譲り、伯爵として独立したことを――彼女も、知ったという報せだった。
エドワードは、手紙を静かに畳んだ。
知らせたのではない。伝わったのだ。それでいい、と初めて思えた。
自分が差し出せるのは、もう追いかけることではない。踏み込まないこと。そして、責任を持って生きることだけだ。
オレーリアの穏やかな日常の外側で。
ドリス伯爵エドワード・ドリスは、そうして、新しい立場に立った。
◇◇◇
その知らせは、特別な形では届かなかった。
バークレー辺境伯領の朝は相変わらず早く、オレーリアは授業の準備をしながら、届いた書簡に目を通していた。
差出人は、ノーフォーク伯爵家。
父の近況。
領地の収穫。
そして――末尾に、ひとつだけ添えられた報せ。
エドワード・チャーチル公爵令息が、王太子の側近を辞したこと。
公爵家の嫡男の立場を弟に譲り、ドリス伯爵として独立したこと。
それだけが、簡潔に記されていた。
(……そう)
オレーリアは、手紙を読み終え、静かに折り畳んだ。
胸が痛むことはなかった。驚きも、怒りも、湧き上がらない。ただ、妙に納得した。エドワード様は、そういう選択をする人だった。遅すぎたとしても、自分なりの責任をとる方だった。
彼なりの生き方を否定する気にはなれなかった。
腕の中で、子どもが小さく身じろぎする。金色の産毛に、淡い青の瞳。その存在を確かめるように、オレーリアは背を撫でた。
この子の世界に、エドワードの名はない。それでいい、と今は思える。
そして、自分もまた、ここにいる。
教師として。
母として。
オレーリアは、手紙を机の引き出しにしまい、立ち上がった。
ローランドを胸に抱いたまま、窓を開ける。澄んだ空気が、部屋に流れ込んだ。
今日も、やるべきことがある。それだけで、十分だった。
◇◇◇
バークレー辺境伯領の学院に、来客があると知らされたのは、昼前だった。
オレーリアは、ローランドを乳母に預け、応接室へ向かった。視線を上げた、その瞬間――足を止める。
そこに立っていたのは、見覚えのある背の高い男だった。かつてよりも、肩の力が抜けている。装いは普通だが、所作は変わらず端正で。
エドワードは、先に頭を下げた。
「久しぶりだな、オレーリア嬢」
その呼び方に、心は揺れなかった。
「ええ。ドリス伯爵。ご無沙汰しております」
互いに、名と立場で呼び合う。それだけで、二人の距離がはっきりした。彼は視線を逸らさなかった。だが、踏み込んでもこない。
「教育事業の件で、正式に相談に来た。君の実績は聞いているよ。協力してくれるとありがたいのだが。」
「ありがとうございます。ですが……私でお役に立てることがあれば、という形で」
事務的な会話。穏やかで、他人行儀な会話。そして、沈黙が落ちたとき、彼が言った。
「今日は……それだけだ。……また、改めて」
引き止めない。だって、“また”会えるのだろうから。
オレーリアは、軽く一礼した。礼儀であり、拒絶ではない。ただ、今の距離を守るための所作だった。
数日後、再び面会の機会が設けられた。
応接室には、二人だけ。エドワードは、最初から言葉を選ばなかった。
「君を選ばなかった過去を、取り消したいとは思わない」
オレーリアは、驚かなかった。
「だが、あの過去のまま、黙って立ち去ることも、もうしない」
彼は、深く息を吸った。
「媚薬の件も、妊娠を拒絶したことも、父と名乗れないことも……すべて、俺の過ちだ。言い訳はしない。許されるとも思っていない」
彼女は、静かに聞いている。
「それでも、今の自分なら、責任を引き受けられる。君を縛らず、子を奪わず、生活を守る形で」
初めて、彼は視線を伏せた。
「父と名乗る権利が、今の俺にあるとは思っていない。だが、名乗らずに支える道があるなら……それを選びたい」
沈黙。
オレーリアは、少し考えてから言った。
「あなたは、あの時、私を選ばなかった。」
それは、拒絶でも、許しでもなかった。
「一度、ゆっくり……考えます。私と、ローランドにとって、今、なにが最善かを」
エドワードは、初めて安堵した顔で頷いた。
________________
📣 エール❤️ いいね⭐ お気に入り
で、オレーリアと作者を全力応援してください!!
📣 新連載スタート!
【浮気男だと思っていた同期の騎士が実は一途でした!」
⚔️じれじれ × 💞すれ違い × 騎士団恋愛譚
エイドリアン王太子の側近という地位は、彼が若くして得た栄誉であり、同時に責任でもあった。だが、その肩書きを名乗るたびに、胸の奥で何かが軋むようになっていた。
――自分は、王太子の傍らに立つ人間であってよかったのか。
その問いに、もう誤魔化しは利かなかった。
辞表を受け取ったエイドリアン王太子は、何も言わなかった。ただ一瞬、視線を伏せ、それから静かに頷いた。
「……お前が選んだ道なら、止めはしない」
それだけだった。
チャーチル公爵家に戻った夜、家族を前に、エドワードは深く頭を下げた。
公爵家嫡男の立場を、弟に譲ること。
自分は従属爵位のひとつ、ドリス伯爵位を受け、当主として独立すること。
父は、長い沈黙の末に言った。
「逃げるのではないのだな」
「はい」
母は、何も問わず、ただ息子の手を取った。
弟は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに覚悟を宿した眼差しで頷いた。
それは、引き裂かれる別れではなかった。それぞれが、それぞれの場所へ立つための、静かな決断だった。
数日後、エドワードはノーフォーク伯爵家を訪れた。
媚薬の件。
自分が犯した過ち。
オレーリアに対して行ったすべてを、言い訳せず、正直に語り、詫びた。
ノーフォーク伯爵は、厳しい表情のまま、最後にこう告げた。
「許すかどうかを決めるのは、私ではありません」
それ以上、何も言わなかった。
帰路についたエドワードのもとに、一通の手紙が届いたのは、その数日後だった。
差出人は――ノーフォーク伯爵家。
中にあったのは、オレーリアが今、バークレー辺境伯領で子と共に穏やかに暮らしていること。
そして、エドワードが王宮を去り、家督を譲り、伯爵として独立したことを――彼女も、知ったという報せだった。
エドワードは、手紙を静かに畳んだ。
知らせたのではない。伝わったのだ。それでいい、と初めて思えた。
自分が差し出せるのは、もう追いかけることではない。踏み込まないこと。そして、責任を持って生きることだけだ。
オレーリアの穏やかな日常の外側で。
ドリス伯爵エドワード・ドリスは、そうして、新しい立場に立った。
◇◇◇
その知らせは、特別な形では届かなかった。
バークレー辺境伯領の朝は相変わらず早く、オレーリアは授業の準備をしながら、届いた書簡に目を通していた。
差出人は、ノーフォーク伯爵家。
父の近況。
領地の収穫。
そして――末尾に、ひとつだけ添えられた報せ。
エドワード・チャーチル公爵令息が、王太子の側近を辞したこと。
公爵家の嫡男の立場を弟に譲り、ドリス伯爵として独立したこと。
それだけが、簡潔に記されていた。
(……そう)
オレーリアは、手紙を読み終え、静かに折り畳んだ。
胸が痛むことはなかった。驚きも、怒りも、湧き上がらない。ただ、妙に納得した。エドワード様は、そういう選択をする人だった。遅すぎたとしても、自分なりの責任をとる方だった。
彼なりの生き方を否定する気にはなれなかった。
腕の中で、子どもが小さく身じろぎする。金色の産毛に、淡い青の瞳。その存在を確かめるように、オレーリアは背を撫でた。
この子の世界に、エドワードの名はない。それでいい、と今は思える。
そして、自分もまた、ここにいる。
教師として。
母として。
オレーリアは、手紙を机の引き出しにしまい、立ち上がった。
ローランドを胸に抱いたまま、窓を開ける。澄んだ空気が、部屋に流れ込んだ。
今日も、やるべきことがある。それだけで、十分だった。
◇◇◇
バークレー辺境伯領の学院に、来客があると知らされたのは、昼前だった。
オレーリアは、ローランドを乳母に預け、応接室へ向かった。視線を上げた、その瞬間――足を止める。
そこに立っていたのは、見覚えのある背の高い男だった。かつてよりも、肩の力が抜けている。装いは普通だが、所作は変わらず端正で。
エドワードは、先に頭を下げた。
「久しぶりだな、オレーリア嬢」
その呼び方に、心は揺れなかった。
「ええ。ドリス伯爵。ご無沙汰しております」
互いに、名と立場で呼び合う。それだけで、二人の距離がはっきりした。彼は視線を逸らさなかった。だが、踏み込んでもこない。
「教育事業の件で、正式に相談に来た。君の実績は聞いているよ。協力してくれるとありがたいのだが。」
「ありがとうございます。ですが……私でお役に立てることがあれば、という形で」
事務的な会話。穏やかで、他人行儀な会話。そして、沈黙が落ちたとき、彼が言った。
「今日は……それだけだ。……また、改めて」
引き止めない。だって、“また”会えるのだろうから。
オレーリアは、軽く一礼した。礼儀であり、拒絶ではない。ただ、今の距離を守るための所作だった。
数日後、再び面会の機会が設けられた。
応接室には、二人だけ。エドワードは、最初から言葉を選ばなかった。
「君を選ばなかった過去を、取り消したいとは思わない」
オレーリアは、驚かなかった。
「だが、あの過去のまま、黙って立ち去ることも、もうしない」
彼は、深く息を吸った。
「媚薬の件も、妊娠を拒絶したことも、父と名乗れないことも……すべて、俺の過ちだ。言い訳はしない。許されるとも思っていない」
彼女は、静かに聞いている。
「それでも、今の自分なら、責任を引き受けられる。君を縛らず、子を奪わず、生活を守る形で」
初めて、彼は視線を伏せた。
「父と名乗る権利が、今の俺にあるとは思っていない。だが、名乗らずに支える道があるなら……それを選びたい」
沈黙。
オレーリアは、少し考えてから言った。
「あなたは、あの時、私を選ばなかった。」
それは、拒絶でも、許しでもなかった。
「一度、ゆっくり……考えます。私と、ローランドにとって、今、なにが最善かを」
エドワードは、初めて安堵した顔で頷いた。
________________
📣 エール❤️ いいね⭐ お気に入り
で、オレーリアと作者を全力応援してください!!
📣 新連載スタート!
【浮気男だと思っていた同期の騎士が実は一途でした!」
⚔️じれじれ × 💞すれ違い × 騎士団恋愛譚
835
あなたにおすすめの小説
「一晩一緒に過ごしただけで彼女面とかやめてくれないか」とあなたが言うから
キムラましゅろう
恋愛
長い間片想いをしていた相手、同期のディランが同じ部署の女性に「一晩共にすごしただけで彼女面とかやめてくれないか」と言っているのを聞いてしまったステラ。
「はいぃ勘違いしてごめんなさいぃ!」と思わず心の中で謝るステラ。
何故なら彼女も一週間前にディランと熱い夜をすごした後だったから……。
一話完結の読み切りです。
ご都合主義というか中身はありません。
軽い気持ちでサクッとお読み下さいませ。
誤字脱字、ごめんなさい!←最初に謝っておく。
小説家になろうさんにも時差投稿します。
1度だけだ。これ以上、閨をともにするつもりは無いと旦那さまに告げられました。
尾道小町
恋愛
登場人物紹介
ヴィヴィアン・ジュード伯爵令嬢
17歳、長女で爵位はシェーンより低が、ジュード伯爵家には莫大な資産があった。
ドン・ジュード伯爵令息15歳姉であるヴィヴィアンが大好きだ。
シェーン・ロングベルク公爵 25歳
結婚しろと回りは五月蝿いので大富豪、伯爵令嬢と結婚した。
ユリシリーズ・グレープ補佐官23歳
優秀でシェーンに、こき使われている。
コクロイ・ルビーブル伯爵令息18歳
ヴィヴィアンの幼馴染み。
アンジェイ・ドルバン伯爵令息18歳
シェーンの元婚約者。
ルーク・ダルシュール侯爵25歳
嫁の父親が行方不明でシェーン公爵に相談する。
ミランダ・ダルシュール侯爵夫人20歳、父親が行方不明。
ダン・ドリンク侯爵37歳行方不明。
この国のデビット王太子殿下23歳、婚約者ジュリアン・スチール公爵令嬢が居るのにヴィヴィアンの従妹に興味があるようだ。
ジュリエット・スチール公爵令嬢18歳
ロミオ王太子殿下の婚約者。
ヴィヴィアンの従兄弟ヨシアン・スプラット伯爵令息19歳
私と旦那様は婚約前1度お会いしただけで、結婚式は私と旦那様と出席者は無しで式は10分程で終わり今は2人の寝室?のベッドに座っております、旦那様が仰いました。
一度だけだ其れ以上閨を共にするつもりは無いと旦那様に宣言されました。
正直まだ愛情とか、ありませんが旦那様である、この方の言い分は最低ですよね?
結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました
ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。
ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。
王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。
そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。
「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。
余命わずかな私は、好きな人に愛を伝えて素っ気なくあしらわれる日々を楽しんでいる
ラム猫
恋愛
王城の図書室で働くルーナは、見た目には全く分からない特殊な病により、余命わずかであった。悲観はせず、彼女はかねてより憧れていた冷徹な第一騎士団長アシェンに毎日愛を告白し、彼の困惑した反応を見ることを最後の人生の楽しみとする。アシェンは一貫してそっけない態度を取り続けるが、ルーナのひたむきな告白は、彼の無関心だった心に少しずつ波紋を広げていった。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも同じ作品を投稿しています
※全十七話で完結の予定でしたが、勝手ながら二話ほど追加させていただきます。公開は同時に行うので、完結予定日は変わりません。本編は十五話まで、その後は番外編になります。
側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!
花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」
婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。
追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。
しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。
夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。
けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。
「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」
フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。
しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!?
「離縁する気か? 許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」
凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。
孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス!
※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。
【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】
円満離婚に持ち込むはずが。~『冷酷皇帝の最愛妃』
みこと。
恋愛
「あなたと子を作るつもりはない」
皇帝シュテファンに嫁いだエリザは、初夜に夫から宣言されて首をかしげる。
(これは"愛することのない"の亜種?)
前世を思い出したばかりの彼女は、ここが小説『冷酷皇帝の最愛妃』の中だと気づき、冷静に状況を分析していた。
エリザの役どころは、公爵家が皇帝に押し付けた花嫁で、彼の恋路の邪魔をするモブ皇妃。小説のシュテファンは、最終的には運命の恋人アンネと結ばれる。
それは確かに、子どもが出来たら困るだろう。
速やかな"円満離婚"を前提にシュテファンと契約を結んだエリザだったが、とあるキッカケで彼の子を身ごもることになってしまい──?
シュテファンとの契約違反におののき、思わず逃走したエリザに「やっと見つけた」と追いすがる夫。
どうやら彼はエリザ一筋だったらしく。あれ? あなたの恋人アンネはどうしたの?
※小説家になろう様でも掲載しています
※表紙イラスト:あさぎかな先生にコラージュアートをいただきました
※毎朝7時に更新していく予定です
愛人を選んだ夫を捨てたら、元婚約者の公爵に捕まりました
由香
恋愛
伯爵夫人リュシエンヌは、夫が公然と愛人を囲う結婚生活を送っていた。
尽くしても感謝されず、妻としての役割だけを求められる日々。
けれど彼女は、泣きわめくことも縋ることもなく、静かに離婚を選ぶ。
そうして“捨てられた妻”になったはずの彼女の前に現れたのは、かつて婚約していた元婚約者――冷静沈着で有能な公爵セドリックだった。
再会とともに始まるのは、彼女の価値を正しく理解し、決して手放さない男による溺愛の日々。
一方、彼女を失った元夫は、妻が担っていたすべてを失い、社会的にも転落していく。
“尽くすだけの妻”から、“選ばれ、守られる女性”へ。
静かに離婚しただけなのに、
なぜか元婚約者の公爵に捕まりました。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる