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【33】偽り聖女と快楽★
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しかしながら愛しさと羞恥は別問題である。
当てられた熱に萎縮するリエーベルはなんとか意識を逸らそうと脚に力を入れることで耐えていた。不安定な場所ではあるが、かろうじて膝でバランスを取ろうとする。そんな健気な努力を嘲笑うかのようにアロイスはキスで唇を塞いだ。
「んんっ!」
かぶり付くように唇を覆われた驚き、早急に押し入られた舌のせいでびくりと脚が震えた。
ざらざらとした表面を執拗に擦りつける荒い仕草を繰り返したかと思えば優しく歯列を撫でていく。甘く舌を噛まれ、水音を響かせるように吸われ、アロイスは自身の存在を主張するように好き勝手に動き回る。息つく暇もなく蕩ける様な愛撫を施されては伝う快楽に腰が砕けてしまいそうだった。
「きみ……」
口付けの合間に囁かれる艶やかな吐息に目が眩む。囁かれた名は直ぐにお互いの唇に融け、まさしく二人しか知る者はいない。
リエーベルが慎ましい遠慮に身体を浮かせているのをいいことに、アロイスは自身の衣服を寛げていく。初めて交わった夜のように何も見えない状況でありながら、彼は慣れた手付きで秘部を探った。なんの準備もなく掻き分けた花びらに宛がわれたものはそそり立つ彼の欲望だ。アロイスにも余裕がないのか一息に押し込まれる。
「んっ……ぁ、あ!」
「っく……はっ……!」
けれどお互いの性器はとっくに体液に濡れ、呆気ないほど容易く侵入を許す。求められたリエーベルは息を詰まらせながらも恋人に応えてみせた。
「っ、は……ごめん。性急だったね」
「い、いえ……」
余裕のないアロイスなど滅多に見られるものではく、リエーベルは苦痛すら忘れて目の前に迫る美しい顔に魅入る。すぐ傍に大好きな人がいて、普段は背の高いアロイスを僅かでも見下ろせる滅多にない機会なのだ。情熱的に求め合ったせいで唾液に濡れた唇が酷く艶めかしかった。
「そんなに見つめて、どうしたの?」
見つめていた、はずだった。ところがいつの間にか引き寄せられるように彼の頬に触れていたのである。リエーベルは信じられない己の行動を詰りながら、とっさに別の言い訳を考えなければならなかった。
「アロイス様も、脱いで……下さい。私ばかり、は、恥ずかしいのです!」
だからといってこれはない。他にもっと上手い言い訳があるはずなのに、これはない!
猛省するリエーベルではあるが、アロイスの身には確かな効果をもたらしたようだ。
「なに、その可愛いおねだり」
その瞬間、確かにアロイスの身体は強張りをみせた。胎の内で脈打つ欲望も顕著に反応していたように思う。
「ひあっ!? お、おねだりなど、そのような図々しい真似!」
「いいよ。きみのお願いなら、なんだって叶えたい」
朗らかに告げるアロイスではあるが、なんと彼は挿入したままリエーベルを抱えて立ち上がってしまう。尻の下に腕が回り、もう一方の手では落ちないように背を支えられ、まさかとリエーベルが顔を青くしたのとアロイスが立ち上がるのはほぼ同時だった。
「ああっ!?」
抱え運ばれる為に秘部はぴったりと密着している。自らの重み、そして立ち上がる衝撃に、奥まで貫かれたリエーベルは悲鳴を上げた。
「いやっ! これっ、あ、はっ、あっ!」
アロイスが自分を落とすはずがないと信じてはいるけれど、それでも自らの足で立てないこの状況には無意識のうちに恐怖が湧きあがる。落ちないようにと必死に抱き着いてしまうのは仕方のない事だろう。そのせいでしなやかな筋肉のついた胸に自身の膨らみを押し付けてしまうのも不可抗力である。意思に反して勝手に嬌声を上げている口も恨めしい。お腹の中も思考も、余裕など残されていないほどに全部が彼でいっぱいだ。
アロイスの足取りは軽く、彼が歩くたびに胎内にも刺激が伝わる。これまで当たらずにいた場所までもを刺激され、くらくらと揺れる意識に肩越しの景色も揺れていた。
ぴったりとくっついた下腹部のように時折唇にキスを落とされながら、気付けばベッドへ移動していた。柔らかなスプリングに受け止められた瞬間、リエーベルはひと際大きく熱を締め上げてしまう。
「ひあああっ!」
「……はっ……っく」
「っぁ、なかっ! あっ、あっ!」
アロイスからも苦し気な息が漏れた。縋れるものなど彼しかいなくて、夢中でしがみついていたことが苦しかったのかもしれない。なんとか腕の力を緩めたリエーベルは問いかける。
「な、んで……?」
自分は服を脱いで欲しいと願っただけなのに、それがどうしてこのようなことになっているのか疑問だった。
「あそこで服を脱ぐのは窮屈だったからね。恋人のお願いを叶えるために移動させてもらったよ」
ベッドの端に腰掛けていたアロイスは背後に倒れる。自分が動こうとアロイスが動こうと彼が中にいる事実は変わらず、どんな些細な刺激さえリエーベルは快楽として拾い上げた。
「ひっ!」
仰向けになるアロイスに取り残されたリエーベルは彼の腹に手をついて共に倒れることを免れた。細身に見えるはずが鍛えられた腹は硬く、リエーベルは真っ赤な顔でアロイスを見下ろすという初めての体験をしていた。
すべてアロイスの計画通りなのだろう。その口元はいたずらな笑みを携え、瞳は上機嫌に見上げている。そうして見せつけるようにシャツのボタンを外し始めた。
ここで!?
確かに脱いでくれとは頼んだけれど、目の前で脱いで欲しいと頼んだつもりはない。徐々に晒されていく白い身体に、いけないものを見せられている気分だ。耐えきれずに視線を逸らすと咎めるように下から突き上げられる。
「あ、ああぁっ!」
自分がどこにいるのか、忘れるなと言われているみたいだ。またしてもみっともなく喘いでしまったリエーベルはアロイスの腹部に体重を掛けてしまう。彼の呼吸を掌に感じて、指先までもが真っ赤に染まりそうだ。
「ど、してっ、急に」
「あれ、違った? 顔を逸らしていたから、退屈させてしまったのかと思ってね」
つまり、また視線を逸らせば同じことをすると言うのだ。ご丁寧に輪郭を緩く撫でるような手付きで視線を戻させてから楽しそうにシャツを脱ぎ捨てる。
「ああでも、きみも脱がないといけないね。寂しいけれど、一度離れようか」
中途半端に腰に纏わりついたドレスのことだろう。彼の上に乗り上げた体制からくるりとひっくり返され、リエーベルの背はシーツに沈む。すると身構える暇もなくアロイスが秘部から自身を抜き去った。
「はっ――あ!」
いきなり楔を失った蜜口は熱を持ち、足りないと切なさを訴える。浅ましさに震えながらもリエーベルは力の抜けた腕でシーツの上を這う。アロイスがこのような行動に出たのはドレスを脱がせるためなのだから、少しでも彼の負担を減らそうと考えたのだ。足を動かしながら、もはやただの布となったドレスを脱ぎ捨てる。
アロイスは自らも衣服を寛げながらその様子を楽しそうに観察していた。そして最後の仕上げとでもいうようにリエーベルの足から下着を奪い取り、自身も纏う衣服を脱ぎ捨てベッドに乗り上げる。
当てられた熱に萎縮するリエーベルはなんとか意識を逸らそうと脚に力を入れることで耐えていた。不安定な場所ではあるが、かろうじて膝でバランスを取ろうとする。そんな健気な努力を嘲笑うかのようにアロイスはキスで唇を塞いだ。
「んんっ!」
かぶり付くように唇を覆われた驚き、早急に押し入られた舌のせいでびくりと脚が震えた。
ざらざらとした表面を執拗に擦りつける荒い仕草を繰り返したかと思えば優しく歯列を撫でていく。甘く舌を噛まれ、水音を響かせるように吸われ、アロイスは自身の存在を主張するように好き勝手に動き回る。息つく暇もなく蕩ける様な愛撫を施されては伝う快楽に腰が砕けてしまいそうだった。
「きみ……」
口付けの合間に囁かれる艶やかな吐息に目が眩む。囁かれた名は直ぐにお互いの唇に融け、まさしく二人しか知る者はいない。
リエーベルが慎ましい遠慮に身体を浮かせているのをいいことに、アロイスは自身の衣服を寛げていく。初めて交わった夜のように何も見えない状況でありながら、彼は慣れた手付きで秘部を探った。なんの準備もなく掻き分けた花びらに宛がわれたものはそそり立つ彼の欲望だ。アロイスにも余裕がないのか一息に押し込まれる。
「んっ……ぁ、あ!」
「っく……はっ……!」
けれどお互いの性器はとっくに体液に濡れ、呆気ないほど容易く侵入を許す。求められたリエーベルは息を詰まらせながらも恋人に応えてみせた。
「っ、は……ごめん。性急だったね」
「い、いえ……」
余裕のないアロイスなど滅多に見られるものではく、リエーベルは苦痛すら忘れて目の前に迫る美しい顔に魅入る。すぐ傍に大好きな人がいて、普段は背の高いアロイスを僅かでも見下ろせる滅多にない機会なのだ。情熱的に求め合ったせいで唾液に濡れた唇が酷く艶めかしかった。
「そんなに見つめて、どうしたの?」
見つめていた、はずだった。ところがいつの間にか引き寄せられるように彼の頬に触れていたのである。リエーベルは信じられない己の行動を詰りながら、とっさに別の言い訳を考えなければならなかった。
「アロイス様も、脱いで……下さい。私ばかり、は、恥ずかしいのです!」
だからといってこれはない。他にもっと上手い言い訳があるはずなのに、これはない!
猛省するリエーベルではあるが、アロイスの身には確かな効果をもたらしたようだ。
「なに、その可愛いおねだり」
その瞬間、確かにアロイスの身体は強張りをみせた。胎の内で脈打つ欲望も顕著に反応していたように思う。
「ひあっ!? お、おねだりなど、そのような図々しい真似!」
「いいよ。きみのお願いなら、なんだって叶えたい」
朗らかに告げるアロイスではあるが、なんと彼は挿入したままリエーベルを抱えて立ち上がってしまう。尻の下に腕が回り、もう一方の手では落ちないように背を支えられ、まさかとリエーベルが顔を青くしたのとアロイスが立ち上がるのはほぼ同時だった。
「ああっ!?」
抱え運ばれる為に秘部はぴったりと密着している。自らの重み、そして立ち上がる衝撃に、奥まで貫かれたリエーベルは悲鳴を上げた。
「いやっ! これっ、あ、はっ、あっ!」
アロイスが自分を落とすはずがないと信じてはいるけれど、それでも自らの足で立てないこの状況には無意識のうちに恐怖が湧きあがる。落ちないようにと必死に抱き着いてしまうのは仕方のない事だろう。そのせいでしなやかな筋肉のついた胸に自身の膨らみを押し付けてしまうのも不可抗力である。意思に反して勝手に嬌声を上げている口も恨めしい。お腹の中も思考も、余裕など残されていないほどに全部が彼でいっぱいだ。
アロイスの足取りは軽く、彼が歩くたびに胎内にも刺激が伝わる。これまで当たらずにいた場所までもを刺激され、くらくらと揺れる意識に肩越しの景色も揺れていた。
ぴったりとくっついた下腹部のように時折唇にキスを落とされながら、気付けばベッドへ移動していた。柔らかなスプリングに受け止められた瞬間、リエーベルはひと際大きく熱を締め上げてしまう。
「ひあああっ!」
「……はっ……っく」
「っぁ、なかっ! あっ、あっ!」
アロイスからも苦し気な息が漏れた。縋れるものなど彼しかいなくて、夢中でしがみついていたことが苦しかったのかもしれない。なんとか腕の力を緩めたリエーベルは問いかける。
「な、んで……?」
自分は服を脱いで欲しいと願っただけなのに、それがどうしてこのようなことになっているのか疑問だった。
「あそこで服を脱ぐのは窮屈だったからね。恋人のお願いを叶えるために移動させてもらったよ」
ベッドの端に腰掛けていたアロイスは背後に倒れる。自分が動こうとアロイスが動こうと彼が中にいる事実は変わらず、どんな些細な刺激さえリエーベルは快楽として拾い上げた。
「ひっ!」
仰向けになるアロイスに取り残されたリエーベルは彼の腹に手をついて共に倒れることを免れた。細身に見えるはずが鍛えられた腹は硬く、リエーベルは真っ赤な顔でアロイスを見下ろすという初めての体験をしていた。
すべてアロイスの計画通りなのだろう。その口元はいたずらな笑みを携え、瞳は上機嫌に見上げている。そうして見せつけるようにシャツのボタンを外し始めた。
ここで!?
確かに脱いでくれとは頼んだけれど、目の前で脱いで欲しいと頼んだつもりはない。徐々に晒されていく白い身体に、いけないものを見せられている気分だ。耐えきれずに視線を逸らすと咎めるように下から突き上げられる。
「あ、ああぁっ!」
自分がどこにいるのか、忘れるなと言われているみたいだ。またしてもみっともなく喘いでしまったリエーベルはアロイスの腹部に体重を掛けてしまう。彼の呼吸を掌に感じて、指先までもが真っ赤に染まりそうだ。
「ど、してっ、急に」
「あれ、違った? 顔を逸らしていたから、退屈させてしまったのかと思ってね」
つまり、また視線を逸らせば同じことをすると言うのだ。ご丁寧に輪郭を緩く撫でるような手付きで視線を戻させてから楽しそうにシャツを脱ぎ捨てる。
「ああでも、きみも脱がないといけないね。寂しいけれど、一度離れようか」
中途半端に腰に纏わりついたドレスのことだろう。彼の上に乗り上げた体制からくるりとひっくり返され、リエーベルの背はシーツに沈む。すると身構える暇もなくアロイスが秘部から自身を抜き去った。
「はっ――あ!」
いきなり楔を失った蜜口は熱を持ち、足りないと切なさを訴える。浅ましさに震えながらもリエーベルは力の抜けた腕でシーツの上を這う。アロイスがこのような行動に出たのはドレスを脱がせるためなのだから、少しでも彼の負担を減らそうと考えたのだ。足を動かしながら、もはやただの布となったドレスを脱ぎ捨てる。
アロイスは自らも衣服を寛げながらその様子を楽しそうに観察していた。そして最後の仕上げとでもいうようにリエーベルの足から下着を奪い取り、自身も纏う衣服を脱ぎ捨てベッドに乗り上げる。
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