武家妻堕とし

繁村錦

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第六章 熟妻堕とし

熟妻堕とし 一

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 斉宜の小姓に、油井正二郎なる男がいた。
 小姓とは主君の傍に仕え、身の回りの世話や雑用を行う役職であり、近習の仕事もそれに近いと考えてよい。
 ある日、正二郎は斉宜の月代を剃るため、彼の頭皮に剃刀を当てた。
 運悪くその時、一匹の蚊が斉宜の顔に止まり刺した。そのため斉宜は手のひらで蚊を叩いた。
 その瞬間、斉宜の頭が動き、正二郎は手元が狂い、斉宜の頭皮を剃刀で切ってしまったのだ。

「痛いッ!」

 傷口から鮮血が吹き出し、それを視認した瞬間、正二郎はその場で平伏した。

「申し訳ござりません」

「貴様ッ、何の恨みがあって余の頭を切った。許さぬッ。正二郎、其方には謹慎を申し付け渡す。おって沙汰を申す故、それまで国許の屋敷にて謹慎しておれ」

「は、ははァッ」

 申し開きを述べる機会もなく、正二郎は主命を拝受する。
 正二郎は今年、三十八歳になり、同い年の妻がいた。名をお瑠衣という。
 夫が主君に対し粗相を仕出かし不始末によって蟄居謹慎処分を受けると、この年増女は助命嘆願のため明石藩上屋敷へ赴くことにした。

 数日後、斉宜は手籠めにした義母・お梶を情交し、その子宮に精液をたっぷりと注ぎ込んだ。三十路女の女陰の淫裂から白濁した本気汁と精液が混ざり合った粘液がドロリと垂れて来た。
 背面座位で情交したため、生殖器の結合部分が他者から丸見えの状態だった。
 性豪将軍家斉譲りの斉宜は一度の射精でその男根が萎えることなく、ガチガチのビンビン状態のまま二回戦へ突入した。

「あっああ、あ゛、あ゛、あ゛、あ゛ぎぃ……あ゛ッ」

 極太のカリで膣天井を執拗に擦り付けられ、お梶は年甲斐もなく眼球を裏返し白目を剥きながら身悶えるのであった。
 斉宜は最早、お梶のことを義母上ははうえとは呼ぶことなく、

「お梶。どこが好いのじゃ、其方の口から申してみよ」

 と実名で呼び捨てしていた。

「お、奥がぁぁ奥が気持ちいいのぉぉぉ……あ゛、あ゛、あ゛、あ……愛しい殿、お梶の牝穴をもっと抉って下さい」

「こうか、これが好いのか」

 斉宜は腰を動かし、極太の魔羅でお梶の子宮口を突き上げる。

「お゛お゛お゛おほほッ! あ゛、あ゛、あ゛ぎぃぃ……」

 牝の貌と化してお梶は狂おしいほど身悶え続けた。
 年増女の嬌声が上屋敷の中奥に響き渡った。

 国許から数日掛けて夫正二郎の助命嘆願のためやって来たお瑠衣は、明石藩江戸家老・久坂祐左衛門に目通りして、

「ご家老さま。何卒我が夫、油井正二郎の助命をッ」

 涙ながらに訴える。
 この時、斉宜の正室・桃姫は、このところ足繁く中奥へ通う母・お梶のことが気になり、偶々家老祐左衛門の許を訪ねたのであった。これはまさしく偶然が重なったに過ぎない出来事であるが、幾つもの偶然が重なり合えばこれは最早偶然ではなく必然となる。
 桃姫を前にして江戸家老・久坂祐左衛門は目を白黒させた。

「これはお方さま、斯様なむさ苦しいところにお越し頂き恐縮でござりまする」

 祐左衛門は桃姫の間で平伏し、挨拶する。

「これ、久坂。近頃我が母上が足繁く中奥の方へ通っておるようじゃが、其方はその訳を存じておるか」

「……い、いえ」

 全てを承知した上で祐左衛門はかぶりを振って否定した。額や脇の下からは嫌な汗が滲み出ていた。

「ん? こちらの女性にょしょうは……」

「御連中さま。私めは奥小姓油井正二郎の妻・お瑠衣にござります。何卒、御連中さまのお力添えを頂き、不肖の夫の助命を願い奉りまする」

 お瑠衣は、涙目で桃姫に訴えた。

「相分かった。わらわの口から殿に進言致そう。おう、そうじゃ。善は急げ、鉄は熱いうちに打てと申すではないか。早速参ろう」

「ありがたき幸せ」

 希望の光が見え、顏を綻ばせるお瑠衣とは打って変わって、家老の祐左衛門は激しく狼狽した。心の臓があり得ない速さで脈を打つ。まるで早鐘のようだった。

「お、お待ち下され、お、お方さま……今は、その取り込んでおられて、その……」

「ん? 取り込んでおるじゃと? わらわも存じておる。殿が年増女を側室に取り立ておることなど。どうせ、またどこぞの女子おなごを連れ込んで情交しておるであろう……」

 至って強気の桃姫は、自身が斉宜にとって唯一の正室であるという誇りから勝気に振る舞った。

「さあ、お瑠衣とやら、わらわとともに殿のところに参りましょう」

「はい。宜しくお頼み申し上げ奉る」

「…………ど、どうなっても、どうなっても某は知りませぬぞ……」

 祐左衛門は声を震わせながら桃姫に告げた。最早、開き直るしかこの老人には為す術がなかった。

「おかしなことを申す男じゃな、其方も……」

 この時はまだ、桃姫は実の母が、自分の夫である斉宜と子作りに励んでいるなどと知る由もなかったのだ。
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