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第1章 異世界を救った勇者、リエナと共に現実世界に帰還する。

第6話 リエナと朝ごはん

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 その後、リエナと母さんと一緒に朝食をとる。

 シャケおにぎり、味噌汁、玉子焼き、壺漬け。
 デザートにバナナヨーグルト。

 5年ぶりの母さん手作りの日本食は、涙が出るほど美味しかった。

 バナナヨーグルトはまったくもって日本食ではないけれど、この際それは置いといて。
 ってことは日本食じゃなくて「現代日本らしい朝の食事」って言った方がいいのかも?

「美味しいです~~」

 リエナが初めての日本食をパクパクと食べて行く。
 箸の使い方もまったく問題ない。

 というのも。
 箸で食べることに慣れ親しんでいた日本人の俺は、箸文化がなかった異世界『オーフェルマウス』ではマイ箸を特別に用意してもらって、持ち運んで使っていたんだけど。

 俺が箸で食事をするのを見て、リエナがすぐに興味を持って使い方を聞いてきたんだよな。

 そして天才と言われるだけあってリエナはすぐに箸の使い方を習得すると、いつの間にか俺よりも器用に使いこなせるようにまでなっていた。

「リエナちゃんは何でも幸せそうに食べるわね~。お箸の使い方も上手だし」

「食べるのは好きなんです。しかもこんなに美味しいお料理ですから、いくらでも食べられちゃいます」

「あらもう、嬉しいこと言ってくれるじゃない」

「お箸の使い方も昔、勇者様に習ったんですよ」

「人付き合いが苦手な修平が、女の子にお箸の使い方まで教えてあげてたなんてねぇ……親の知らないところで修平も意外と男の子してたのねぇ……ってなんであんたは食べながら泣いてるのよ?」

「母さんの作ってくれたご飯を食べたら、なんかもう色んな思いが胸に込み上げてきちゃってさ……ぐすっ」

 『涙が出るほど』どころか、5年ぶりに母さんの手作り料理を食べた俺は、どうにも涙が止まらないでいた。

 ここに至ってようやっと俺は元の世界に戻ってきたのだと心から実感する。
 うん、俺は日本に帰ってきたんだ……。

「なに言ってるの? 毎日食べてるでしょ? あんた、今日は本当におかしいわよ? 熱でもあるんじゃないの?」

 もちろん母さんは俺が実質5年ぶりの日本復帰だとは知る由もないので、さっきからもうずっと怪訝な顔をしていた。

「いや、ぜんぜん大丈夫だからさ……気にしないでくれ……ぐすっ……」

「ならいいんだけど……でも日本のことをよく知らないリエナちゃんと今日は一緒なんだから、行くからにはちゃんと面倒を見てあげるのよ?」

「もちろんだよ、それは任せてくれ」
「よろしくお願いしますね勇者様♪」

 そんな感じで。
 実に5年ぶりとなる母さんの作った食事を、俺は心から堪能したのだった。


 そしてこれまた体感5年ぶりに。
 だけど今日からはリエナを連れて、俺は高校へと向かった。

 俺は徒歩通学で、家から高校までは20分ほどでつく。
 その時間を利用して、俺とリエナは現状の疑問点を整理していった。
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