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第2章 リエナと過ごす日常生活

第16話 テーマパークでデート ~リエナ、ドラゴンに完敗す~

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「お待たせしました。それでは次のグループの皆さま、どうぞ順番にお乗り下さいませ~」

 とりとめもない話をしているとすぐに俺たちの順番が回ってきた。
 係員の指示に従って俺たちは『ドラゴンコークスクリュー』に乗り込でいく。

 全員が座席に安全バーで固定されているのを係員がしっかり確認をしてから、

「それでは出発しまーす! 皆様、ドラゴンとの楽しい空の旅をどうぞお楽しみくださいませ!」

 係員のお姉さんに元気よく送り出されて『ドラゴンコークスクリュー』が走り出した。

 ぐんぐんと高度を上げていく中、さて絶叫系アトラクションの初体験はどんな様子かなと、隣に座るリエナに視線を向けてみると、

「…………」

 無言のまま目を大きく見開き、口元をヒクヒクと引きつらせた状態で、ガチガチに身体を強張らせているリエナがいた。

 視線は正面に固定されていて、多分だけど絶対に下を見ないようにしているっぽい。

「あー、リエナ? 少し緊張し過ぎだぞ? これは極めて安全に配慮した遊ぶための乗り物で、完全にコントロールされている安全なスリルを楽しむものなんだ。死ぬようなことは絶対にないし、ほらリラックスリラックス」

 俺は最高に優しい声色で、リエナの緊張を解きほぐしてあげようとしたんだけど、

「は、はひ……」
 リエナは視線を前に向けたまま、かすれた声で小さくうなずくだけだった。

 ああダメだ。
 これ絶対ヤバいやつだ。
 ふとしたきっかけで感情が爆発する寸前っていうか。

 しかし無情にも『ドラゴンコークスクリュー』は一番高い地点に到達すると、そこから一気に加速して急降下した。

 その瞬間―――。

「ぎゃぁあああああああああああああああああああああああっ!?」

 リエナが遊園地中に響き渡るんじゃないかと思うような悲鳴――というか大絶叫を上げた!

 「きゃぁああっ!」じゃなくて「ぎゃぁああっ!」なところに、もうなりふり構っていられない必死な感じが出ていると思いました、はい。

 だがしかし。
 絶叫を上げるリエナを忖度することなく、『ドラゴンコークスクリュー』はハイスピードのままで名前の元にもなった縦回転の連続ループへと突入する。

「あひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?」
「ぎにゃあああああああああああああああああああ!?」

 もはやとどまることを知らないリエナの大絶叫。

「みぎぁあああああああああああああああああああ!?」
「びぃやぁぁぁぁあああああああああああああああ―――――!!!!!!!!」

 その後もリエナは声の限りに叫び続け。

 最後は声が枯れ果ててもなお、半泣きでヒーヒーハーハー言いながら声にならない声をあげ続けていたリエナだった。


 『ドラゴンコークスクリュー』が停止すると、もはや気力と体力と声力を完全に使い果たし、腰が抜けてフラフラになったリエナをおんぶで担ぎながら、俺は乗り場近くにあるベンチへと移動したのだった。
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