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第4章
第54話 ひまりちゃんのマッサージ
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僕がベッドにうつ伏せで横になると、ひまりちゃんが「うんしょ」っと可愛らしい掛け声とともに僕の腰のあたりにまたがるように座った。
だけどすぐに、
「ごめんアキトくん。このスカートだとちょっとやりにくいから、着替えてくるね」
そう言って部屋を出て行ってしまった。
「お待たせ~」
すぐに戻ってきたひまりちゃんはショートパンツに長袖のシャツと、動きやすい服を着ていた。
伊達メガネも外して、ポニテの位置も上がっている。
「お、いつもの見慣れたひまりちゃんだね」
「やっぱりこっちの方が似合ってるかな?」
「さっきのもよく似合ってたよ。すごく大人っぽかった。今のは単にこっちの方が見慣れてるってだけ」
少し不安げな声色だったので、正しく事実を告げてあげると、ひまりちゃんはすぐに笑顔になった。
そして再び僕の腰の上にまたがると、
「えへへ♪ じゃあ今度こそマッサージを始めるね」
そう言って背中や肩を気持ち強めにさすり始めた。
さすさす。
さすさす。
ひまりちゃんの手が、凝り固まった僕の身体をほぐしていく。
「あー……、うあー……」
あまりの気持ちよさに、僕の口からは思わず言葉にならない声が漏れてしまった。
さすさす。
さすさす。
「うわっ、カチンコチンにすごく硬くなってるよ。これは念入りにやらないとだね」
「そ、そうだね」
言い方が若干やらしく感じたのは、僕の気のせいだろうか?
いや、ひまりちゃんがそんなことを言うはずがない……多分。
しかしそんな益体もない考えは、すぐにどこかに行ってしまう。
ひまりちゃんのマッサージが、それはもう気持ちよかったからだ。
さすさす。
さすさす。
「どう? 気持ちいい?」
「すごく気持ちいいよ……。あーそこ、あ~~、あ~~~……」
「あはは、アキトくん、連休明けのお父さんみたいだし。お父さんもマッサージしてあげると、いつもそんな声を出してるよ? やっぱり親子だねー」
「連休はいつもお店が忙しくて、父さん大忙しだもんなぁ。お昼ご飯を食べられない時もあるみたいだし」
「人気がなくて閑古鳥が鳴いてるのはまずいけど、人気がありすぎるのもそれはそれで大変だよねー」
「嬉しい悲鳴ってやつだね。ひまりちゃんの獅子奮迅の活躍や、母さんの裏方でのサポートがなかったら、とてもお店は回ってないよ」
「こう見えて、お店の看板娘ですから」
「こう見えてどころか、テレビデビューまでしちゃってるからね。文句なしの看板娘でしょ?」
当時放送された地域ニュースで、可愛らしいスマイルを振りまく小学6年生のひまりちゃんの姿は、ネットの海を探せば今でも見ることができる。
「えへへー、そうかな? えへへー♪」
ひまりちゃんの甘えたような声からは――うつ伏せになっているから顔は見えないけど――きっとにへらーと笑みを浮かべているに違いなかった。
「でもでも? 今のアキトくんは、連休明けのお父さんくらい疲れてるってことだよね。じゃあちょっと強めにやろうかなー。痛かったら言ってね」
ひまりちゃんが加圧の力を少し強くした。
「おっ、うっ、あっ、あああ……」
「いい声出てるねアキトくん♪」
ぐいぐい。
ぐいぐいぐいぐい。
「ううっ……、さっきのも気持ちよかったけど、これは半端ないかも……うぁぁ……」
ひまりちゃんのフィンガーテクの前に、僕はベッドの上で身もだえ続けたのだった。
そしてそのまま10分ほどマッサージをしてもらって、すっかり身体が軽くなった僕は、再びひまりちゃん――ひまり先生に見守られながら、テスト勉強を始めたのだった。
リフレッシュできたこともあって、午後もものすごく勉強ははかどった。
これなら中間テストは大丈夫そうだ。
だけどすぐに、
「ごめんアキトくん。このスカートだとちょっとやりにくいから、着替えてくるね」
そう言って部屋を出て行ってしまった。
「お待たせ~」
すぐに戻ってきたひまりちゃんはショートパンツに長袖のシャツと、動きやすい服を着ていた。
伊達メガネも外して、ポニテの位置も上がっている。
「お、いつもの見慣れたひまりちゃんだね」
「やっぱりこっちの方が似合ってるかな?」
「さっきのもよく似合ってたよ。すごく大人っぽかった。今のは単にこっちの方が見慣れてるってだけ」
少し不安げな声色だったので、正しく事実を告げてあげると、ひまりちゃんはすぐに笑顔になった。
そして再び僕の腰の上にまたがると、
「えへへ♪ じゃあ今度こそマッサージを始めるね」
そう言って背中や肩を気持ち強めにさすり始めた。
さすさす。
さすさす。
ひまりちゃんの手が、凝り固まった僕の身体をほぐしていく。
「あー……、うあー……」
あまりの気持ちよさに、僕の口からは思わず言葉にならない声が漏れてしまった。
さすさす。
さすさす。
「うわっ、カチンコチンにすごく硬くなってるよ。これは念入りにやらないとだね」
「そ、そうだね」
言い方が若干やらしく感じたのは、僕の気のせいだろうか?
いや、ひまりちゃんがそんなことを言うはずがない……多分。
しかしそんな益体もない考えは、すぐにどこかに行ってしまう。
ひまりちゃんのマッサージが、それはもう気持ちよかったからだ。
さすさす。
さすさす。
「どう? 気持ちいい?」
「すごく気持ちいいよ……。あーそこ、あ~~、あ~~~……」
「あはは、アキトくん、連休明けのお父さんみたいだし。お父さんもマッサージしてあげると、いつもそんな声を出してるよ? やっぱり親子だねー」
「連休はいつもお店が忙しくて、父さん大忙しだもんなぁ。お昼ご飯を食べられない時もあるみたいだし」
「人気がなくて閑古鳥が鳴いてるのはまずいけど、人気がありすぎるのもそれはそれで大変だよねー」
「嬉しい悲鳴ってやつだね。ひまりちゃんの獅子奮迅の活躍や、母さんの裏方でのサポートがなかったら、とてもお店は回ってないよ」
「こう見えて、お店の看板娘ですから」
「こう見えてどころか、テレビデビューまでしちゃってるからね。文句なしの看板娘でしょ?」
当時放送された地域ニュースで、可愛らしいスマイルを振りまく小学6年生のひまりちゃんの姿は、ネットの海を探せば今でも見ることができる。
「えへへー、そうかな? えへへー♪」
ひまりちゃんの甘えたような声からは――うつ伏せになっているから顔は見えないけど――きっとにへらーと笑みを浮かべているに違いなかった。
「でもでも? 今のアキトくんは、連休明けのお父さんくらい疲れてるってことだよね。じゃあちょっと強めにやろうかなー。痛かったら言ってね」
ひまりちゃんが加圧の力を少し強くした。
「おっ、うっ、あっ、あああ……」
「いい声出てるねアキトくん♪」
ぐいぐい。
ぐいぐいぐいぐい。
「ううっ……、さっきのも気持ちよかったけど、これは半端ないかも……うぁぁ……」
ひまりちゃんのフィンガーテクの前に、僕はベッドの上で身もだえ続けたのだった。
そしてそのまま10分ほどマッサージをしてもらって、すっかり身体が軽くなった僕は、再びひまりちゃん――ひまり先生に見守られながら、テスト勉強を始めたのだった。
リフレッシュできたこともあって、午後もものすごく勉強ははかどった。
これなら中間テストは大丈夫そうだ。
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