S級【バッファー】(←不遇職)の俺、結婚を誓い合った【幼馴染】を【勇者】に寝取られパーティ追放されヒキコモリに→美少女エルフに養って貰います
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
40 / 214
第3章
第39話 『星の聖衣』
しおりを挟む
それは軽く唇を押し当てるだけの子供だましみたいなキスだった。
「えっと……あの……」
だけど唇が離れた時、アイセルはそれはもう驚いた顔をしていた。
「わ、悪い……無性にアイセルが可愛く思えて、こみ上げてくる感情のままについキスしちゃって――」
俺は慌てて言い訳をしたんだけど、
「ってことは、ケースケ様がわたしに興奮してくれたってことですか!?」
アイセルがはそれにやたらとグワッと食いついてきた。
「いやあの興奮まではいってないんだけど。でも好意的なものは確かにあって、それが胸の奥でキュンとなったというか。でも実際のところを正直に言うと、つい勢いあまったというか――」
そのあまりの勢いの前にたじたじになりながら言い訳をする俺。
「えへへ……今はそれで充分です」
「そ、そう? ならいいんだけど――」
「じゃあ、えいっ、ちゅ――」
そして今度はアイセルが俺にお返しとばかりにキスをしてきて。
「ん――」
「ちゅ、ちゅっ、ちゅ――」
唇を合わせるだけのキスを、俺とアイセルは何度も何度も繰り返した。
アイセルは俺がやった以上のことを決してしてこない。
一線を越えないことで、俺のトラウマを刺激しないでおこうっていうアイセルの優しい気づかいが感じられて。
そっと触れあう唇からアイセルの思いをこれでもかと伝えられて。
俺は自分の心の中で、いつの間にかアイセルの存在がすっかり大きくなってしまっていることに今更ながらに気が付いたのだった。
そうか。
俺はアイセルに少なくない好意を抱くようになっていたのか。
そうだったのか――。
その後、どちらからともなく離れた俺たちは、何とも言えないこそばゆくてむずがゆい空気感をまといながら依頼主のヴァリエール様の元に帰ると、無事に愛猫を引き渡したのだった。
ついでに一連のあらましを簡単に伝えると、
「まさかそんな大変なことになっておりましたとは……ではこれは心ばかりですがどうぞお納めください」
そう言われて追加の特別報酬をポンと100万ゴールドずつもらってしまった。
そして俺にはもうひとつ追加報酬が用意されていて――、
「ケースケ=ホンダム様、これをどうぞ」
そう言って差し出された箱の中には、
「これって――『星の聖衣』!? なんでこれがここに……」
だって。
だってこれは、俺が勇者パーティ時代につかっていたSランクの防具じゃないか。
「『星の聖衣』ですか? あ、でもこれってたしか昔ケースケ様が装備してたような……」
「ああ、『星の聖衣』は俺の昔の装備だよ。金属繊維って言われる古代文明の秘術で作られた特別な糸で編まれてるんだ」
「金属繊維……? 糸なのに金属なんですか?」
「すごいだろ? 普段は普通の布と変わりない柔らかな素材だけど、強い衝撃を受けると瞬間硬化して、一時的に鋼の鎧のように硬くなって使用者を守ってくれるんだ」
「さすが失われた古代文明です!」
アイセルが鼻息も荒く言った。
前から思ってたけどアイセルって実は古代のあれこれに興味あるっぽいよな。
もしチャンスがあれば古代研究の専門家に会いに行ったり、古い遺跡を見に行ったり、クエストでも調査とか探査系を受けてみるのもいいかもな。
パーティのメンバーのモチベーションを維持するのも、リーダーの大事な役目の1つだし。
それはそれとして、
「なんでここに『星の聖衣』が……」
「質流れになっていたのを偶然見かけましてね。良かれと思って買い戻しておいたのです。折を見てお渡しするつもりでしたが、今がちょうどその時かと思いまして。どうぞこちらもお納めください」
「いやでも……これは優に2千万ゴールドを超えるだろ?」
下取りで俺がもらった金額的に最低でもそれくらいはするはずだ。
「冒険者ギルドの皆様には普段から、護衛やらなにやらでお世話になっておりますからな。それに街の下に巣くう大型魔獣を討伐したとあれば、この街に住む人間として報いようと思うのは、これは当然の気持ちではありますまいか?」
結局俺はそのまま押し切られてしまって。
「うーん……気持ちはありがたいんだけど、武器防具屋の主人に続いて、これで世話になった有力者は2人目か……。冒険者ギルドのギルドマスターも最近は色々と便宜を図ってくれてるし、なんかどんどん人間関係が固められていってる気がするな……」
「あはは……ですね。支援してくれる皆さんの期待に応えるよう、より一層がんばらないといけませんね」
「そういうわけでこれからも頼んだぞ、アイセル」
「がんばります!」
大商人ヴァリエール様の邸宅を後にした俺たちは、最後に冒険者ギルドに報告に戻ってAランク魔獣サルコスクスを討伐した顛末を伝え、追加で特別報奨金まで貰ってほくほく顔で宿に戻ったのだった。
【ケースケ(バッファー) レベル120】
・スキル
S級スキル『天使の加護――エンジェリック・レイヤー』
【アイセル(魔法戦士) レベル32→35】
・スキル
『光学迷彩』レベル28
『気配遮断』レベル14
『索敵』レベル21
『気配察知』レベル35
『追跡』レベル1
『暗視』レベル7
『鍵開け』レベル1
『自動回復』レベル7
『気絶回帰』レベル7
『状態異常耐性』レベル7
『徹夜耐性』レベル7
『耐熱』レベル7
『耐寒』レベル7
『平常心』レベル7
『疲労軽減』レベル35
『筋力強化』レベル35
『体力強化』レベル35
『武器強化』レベル35
『防具強化』レベル35
『居合』レベル35
『縮地』レベル35
『連撃』レベル35
『乱打』レベル35
『会心の一撃』レベル35
『武器投擲』レベル35
『連撃乱舞』レベル7
『岩斬り』レベル7
『真剣白刃取り』レベル35
『打撃格闘』レベル35
『当身』レベル35
『関節技』レベル35
『受け流し』レベル35
『防御障壁』レベル14
『クイックステップ』レベル35
『空中ステップ』レベル28
『視線誘導』レベル28
『威圧』レベル21
『集中』レベル35
『見切り』レベル35
『直感』レベル35
『心眼』レベル35
『弱点看破』レベル14
『武器破壊』レベル1
『ツボ押し』レベル35
「えっと……あの……」
だけど唇が離れた時、アイセルはそれはもう驚いた顔をしていた。
「わ、悪い……無性にアイセルが可愛く思えて、こみ上げてくる感情のままについキスしちゃって――」
俺は慌てて言い訳をしたんだけど、
「ってことは、ケースケ様がわたしに興奮してくれたってことですか!?」
アイセルがはそれにやたらとグワッと食いついてきた。
「いやあの興奮まではいってないんだけど。でも好意的なものは確かにあって、それが胸の奥でキュンとなったというか。でも実際のところを正直に言うと、つい勢いあまったというか――」
そのあまりの勢いの前にたじたじになりながら言い訳をする俺。
「えへへ……今はそれで充分です」
「そ、そう? ならいいんだけど――」
「じゃあ、えいっ、ちゅ――」
そして今度はアイセルが俺にお返しとばかりにキスをしてきて。
「ん――」
「ちゅ、ちゅっ、ちゅ――」
唇を合わせるだけのキスを、俺とアイセルは何度も何度も繰り返した。
アイセルは俺がやった以上のことを決してしてこない。
一線を越えないことで、俺のトラウマを刺激しないでおこうっていうアイセルの優しい気づかいが感じられて。
そっと触れあう唇からアイセルの思いをこれでもかと伝えられて。
俺は自分の心の中で、いつの間にかアイセルの存在がすっかり大きくなってしまっていることに今更ながらに気が付いたのだった。
そうか。
俺はアイセルに少なくない好意を抱くようになっていたのか。
そうだったのか――。
その後、どちらからともなく離れた俺たちは、何とも言えないこそばゆくてむずがゆい空気感をまといながら依頼主のヴァリエール様の元に帰ると、無事に愛猫を引き渡したのだった。
ついでに一連のあらましを簡単に伝えると、
「まさかそんな大変なことになっておりましたとは……ではこれは心ばかりですがどうぞお納めください」
そう言われて追加の特別報酬をポンと100万ゴールドずつもらってしまった。
そして俺にはもうひとつ追加報酬が用意されていて――、
「ケースケ=ホンダム様、これをどうぞ」
そう言って差し出された箱の中には、
「これって――『星の聖衣』!? なんでこれがここに……」
だって。
だってこれは、俺が勇者パーティ時代につかっていたSランクの防具じゃないか。
「『星の聖衣』ですか? あ、でもこれってたしか昔ケースケ様が装備してたような……」
「ああ、『星の聖衣』は俺の昔の装備だよ。金属繊維って言われる古代文明の秘術で作られた特別な糸で編まれてるんだ」
「金属繊維……? 糸なのに金属なんですか?」
「すごいだろ? 普段は普通の布と変わりない柔らかな素材だけど、強い衝撃を受けると瞬間硬化して、一時的に鋼の鎧のように硬くなって使用者を守ってくれるんだ」
「さすが失われた古代文明です!」
アイセルが鼻息も荒く言った。
前から思ってたけどアイセルって実は古代のあれこれに興味あるっぽいよな。
もしチャンスがあれば古代研究の専門家に会いに行ったり、古い遺跡を見に行ったり、クエストでも調査とか探査系を受けてみるのもいいかもな。
パーティのメンバーのモチベーションを維持するのも、リーダーの大事な役目の1つだし。
それはそれとして、
「なんでここに『星の聖衣』が……」
「質流れになっていたのを偶然見かけましてね。良かれと思って買い戻しておいたのです。折を見てお渡しするつもりでしたが、今がちょうどその時かと思いまして。どうぞこちらもお納めください」
「いやでも……これは優に2千万ゴールドを超えるだろ?」
下取りで俺がもらった金額的に最低でもそれくらいはするはずだ。
「冒険者ギルドの皆様には普段から、護衛やらなにやらでお世話になっておりますからな。それに街の下に巣くう大型魔獣を討伐したとあれば、この街に住む人間として報いようと思うのは、これは当然の気持ちではありますまいか?」
結局俺はそのまま押し切られてしまって。
「うーん……気持ちはありがたいんだけど、武器防具屋の主人に続いて、これで世話になった有力者は2人目か……。冒険者ギルドのギルドマスターも最近は色々と便宜を図ってくれてるし、なんかどんどん人間関係が固められていってる気がするな……」
「あはは……ですね。支援してくれる皆さんの期待に応えるよう、より一層がんばらないといけませんね」
「そういうわけでこれからも頼んだぞ、アイセル」
「がんばります!」
大商人ヴァリエール様の邸宅を後にした俺たちは、最後に冒険者ギルドに報告に戻ってAランク魔獣サルコスクスを討伐した顛末を伝え、追加で特別報奨金まで貰ってほくほく顔で宿に戻ったのだった。
【ケースケ(バッファー) レベル120】
・スキル
S級スキル『天使の加護――エンジェリック・レイヤー』
【アイセル(魔法戦士) レベル32→35】
・スキル
『光学迷彩』レベル28
『気配遮断』レベル14
『索敵』レベル21
『気配察知』レベル35
『追跡』レベル1
『暗視』レベル7
『鍵開け』レベル1
『自動回復』レベル7
『気絶回帰』レベル7
『状態異常耐性』レベル7
『徹夜耐性』レベル7
『耐熱』レベル7
『耐寒』レベル7
『平常心』レベル7
『疲労軽減』レベル35
『筋力強化』レベル35
『体力強化』レベル35
『武器強化』レベル35
『防具強化』レベル35
『居合』レベル35
『縮地』レベル35
『連撃』レベル35
『乱打』レベル35
『会心の一撃』レベル35
『武器投擲』レベル35
『連撃乱舞』レベル7
『岩斬り』レベル7
『真剣白刃取り』レベル35
『打撃格闘』レベル35
『当身』レベル35
『関節技』レベル35
『受け流し』レベル35
『防御障壁』レベル14
『クイックステップ』レベル35
『空中ステップ』レベル28
『視線誘導』レベル28
『威圧』レベル21
『集中』レベル35
『見切り』レベル35
『直感』レベル35
『心眼』レベル35
『弱点看破』レベル14
『武器破壊』レベル1
『ツボ押し』レベル35
0
あなたにおすすめの小説
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
皇弟が冷淡って本当ですか⁉ どうやらわたしにだけ激甘のようです
流空サキ
恋愛
高校生の未令は、十年前に失踪した父の手がかりを求め、異世界である平安国へと足を踏み入れる。そこは、木火土金水を操る術者が帝を守る国だった。平安国へ着いて早々、なぜか未令は帝の弟、焔将に気に入られ、側妃にされる。はじめは嫌がっていた未令だが、陰の帝とまで言われる冷徹な人物として知られる焔将が未令にだけは優しい。帝に幽閉されている父と祖父を助けるため、未令は焔将の力を借りて奮闘するが―――。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる