S級【バッファー】(←不遇職)の俺、結婚を誓い合った【幼馴染】を【勇者】に寝取られパーティ追放されヒキコモリに→美少女エルフに養って貰います
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
55 / 214
第4章
第54話 前衛不遇職『バーサーカー』
しおりを挟む
「よりにもよって、前衛で一番の不遇職バーサーカーかよ。で、レベルは?」
「……」
「レベルはいくつなんだ?」
俺がもう一度尋ねると、
「……8よ」
サクラは小さな声でしぶしぶって感じで言った。
「はい却下!」
「ちょ、待ってってば! お願い! なんでもするから! えっちなことだってしていいから! おっぱいオッケー! 本番はだめだけど、どうしてもって言うならお尻も差し出すわ!」
などと言いながらサクラが俺にしがみついてくる。
「それだけはわたしが許しません」
だけどアイセルが地獄の底から響いてきたような殺意のこもった恐ろしい声で言うと、サクラは恐怖におびえた真っ青な顔をして、一瞬で俺から逃げるように離れた。
「さ、最後のはちょっとしたジョークよジョーク。もちろんアイセルさんの大切な人を盗ったりなんてしないわよ? だから心を穏やかにして、まずはその物騒なモノを仕舞ってくれませんでしょうか」
「おや? すみません、つい興奮していつの間にか抜刀しちゃってました、てへっ」
そう言って魔法剣を鞘へと納めたアイセル。
ふむ、アイセルが人に対してビンビンの本気の殺意を向けるのは初めて見たな。
そして殺意に巻き込まれただけの俺もすごく怖かったので、アイセルはあまり怒らせないようにしようと思いました。
こんなのバッファーの戦闘力ではどうしようもありませんので。
「話を戻すけど、なにが悲しくてレベル一桁の駆け出しバーサーカーの面倒を見にゃならんのだ」
「そう言わずにお願い、ここまでレベルを上げるのもすごく大変だったの! パパに頼んで用意してもらったパーティは、みんなお金は要らないから許してくださいって言って逃げちゃって……」
「そらそうだろうよ、俺だって逃げるわ」
「ぐぅ……っ! で、でもでも、私調べたんだけどケイスケの職業のバッファーって、前衛職がいないと何もできない後衛不遇職なんでしょ? わたしがその前衛になってあげるって言ってるのよ?」
「残念ながらレベル8のバーサーカーじゃ、ろくに前衛にもならないんだよなぁ」
「不遇職同士、仲良くしましょ?」
「いいやしない、悪いけどこの話は無しだ。俺にはもうアイセルっていう最高の前衛職がいるんだ。アイセルは凄いんだぞ、なんせ最優遇職と言われるエルフの魔法戦士だからな」
「うぐぅ、魔法戦士いいなぁ……」
「納得したか?」
「納得はした……」
サクラがこくんとうなずいた。
「じゃあ――」
「でも頭では納得しても心が納得しないんだもん。お願いケイスケ。ケイスケはわたしの憧れなの!」
「俺が憧れだって? バッファーの俺が?」
憧れと言われると嫌な気はしないな。
だって人間だもの。
「だってバッファーなんていう、なった瞬間に冒険者引退を決意するカスみたいな、バーサーカーの足元にすら及ばない味噌っかすで最低辺の真性ゴミクズザコ後衛不遇職でも、やればできるんだって私はケイスケの活躍から教えてもらったんだもん!」
「おまえ事実だからって、なんでもかんでも思ってること好き放題言っていいと思ったら、大間違いだからな!? オブラートに包むとか敢えて言及しないとか、社会には気づかいという名の潤滑油で回ってるんだからな!?」
正論を言われて傷つく人は多いんだぞ?
分かれよな!?
「ご、ごめんなさい。私、根が正直なものでつい……」
俺がサクラの口撃に若干へこまされていると、
「あのケースケ様、お話が盛り上がってるところ申し訳ないのですが、質問してもよろしいでしょうか?」
アイセルがぴょこっと手をあげた。
「いいぞ、なんだ?」
あと別に盛り上がってたわけではないからね?
一方的に言いたい放題好き勝手言われまくってただけだからね?
「初歩的な質問で恐縮なんですけど、バーサーカーって強力な前衛職ですよね? ほとんどいない珍しい職業、いわゆるレアジョブの1つだったと思うんですけど」
アイセルが聞いてきた流れに、
「そうよ! その通りよ! 高レベルのバーサーカーは盾役として重宝されるんだからね!」
サクラがこれはチャンスとばかり乗っかってくる。
「高レベルのバーサーカーは、だろ」
「うぐっ」
しかし俺のその一言ですぐに黙ってしまった。
「アイセル、ほとんどのバーサーカーは早い段階で諦めて引退するんだ。だから必然的に高レベルのバーサーカーはレアジョブになるんだよ」
「でもでもバーサーカーという職業は、怒りの精霊『フラストレ』の力を借りて戦う最強クラスの戦闘力を持った前衛職だって、冒険者ギルドにある職業解説本に書いてありましたよ?」
「お、勉強してるな、えらいぞ」
「しかも疲れ知らずで、戦闘中に負った怪我なら結構な怪我でもすぐにその場で回復しちゃえるから、いくらでも最前列で戦い続けられるって。なのにそんなに育成が難しいんですか?」
「ああ、かなりな。なんせ怒りの精霊『フラストレ』の力をまともにコントロールするには、最低でもレベル30は必要だって言われてるから」
「レベル30も必要なんですか!?」
「しかもコントロールできるまでは、ほとんど使い物にならないときた」
「それは大変ですね……ちなみに低レベルで力をコントロールできないとどうなるんでしょうか?」
「怒りの精霊『フラストレ』の力をコントロールできないと、バーサーカーの固有スキル『狂乱』が過剰発動してバーサーク状態になる。すると――」
「す、すると……?」
「文字通り狂戦士となって敵味方関係なく手あたりしだいに襲いはじめるんだ」
「うわぁ……」
アイセルが絶句した。
「だから超がつくほど要注意の職業だし、低レベルだとパーティを組んでくれる相手はまずいない職業なんだよ」
「だから育てば強いはずなのにあまり育たなくて、高レベルのバーサーカーはレアジョブなんですね……」
「そういうこと」
「すごく不遇職ですね……」
「すごく不遇職なんだ」
「……」
「レベルはいくつなんだ?」
俺がもう一度尋ねると、
「……8よ」
サクラは小さな声でしぶしぶって感じで言った。
「はい却下!」
「ちょ、待ってってば! お願い! なんでもするから! えっちなことだってしていいから! おっぱいオッケー! 本番はだめだけど、どうしてもって言うならお尻も差し出すわ!」
などと言いながらサクラが俺にしがみついてくる。
「それだけはわたしが許しません」
だけどアイセルが地獄の底から響いてきたような殺意のこもった恐ろしい声で言うと、サクラは恐怖におびえた真っ青な顔をして、一瞬で俺から逃げるように離れた。
「さ、最後のはちょっとしたジョークよジョーク。もちろんアイセルさんの大切な人を盗ったりなんてしないわよ? だから心を穏やかにして、まずはその物騒なモノを仕舞ってくれませんでしょうか」
「おや? すみません、つい興奮していつの間にか抜刀しちゃってました、てへっ」
そう言って魔法剣を鞘へと納めたアイセル。
ふむ、アイセルが人に対してビンビンの本気の殺意を向けるのは初めて見たな。
そして殺意に巻き込まれただけの俺もすごく怖かったので、アイセルはあまり怒らせないようにしようと思いました。
こんなのバッファーの戦闘力ではどうしようもありませんので。
「話を戻すけど、なにが悲しくてレベル一桁の駆け出しバーサーカーの面倒を見にゃならんのだ」
「そう言わずにお願い、ここまでレベルを上げるのもすごく大変だったの! パパに頼んで用意してもらったパーティは、みんなお金は要らないから許してくださいって言って逃げちゃって……」
「そらそうだろうよ、俺だって逃げるわ」
「ぐぅ……っ! で、でもでも、私調べたんだけどケイスケの職業のバッファーって、前衛職がいないと何もできない後衛不遇職なんでしょ? わたしがその前衛になってあげるって言ってるのよ?」
「残念ながらレベル8のバーサーカーじゃ、ろくに前衛にもならないんだよなぁ」
「不遇職同士、仲良くしましょ?」
「いいやしない、悪いけどこの話は無しだ。俺にはもうアイセルっていう最高の前衛職がいるんだ。アイセルは凄いんだぞ、なんせ最優遇職と言われるエルフの魔法戦士だからな」
「うぐぅ、魔法戦士いいなぁ……」
「納得したか?」
「納得はした……」
サクラがこくんとうなずいた。
「じゃあ――」
「でも頭では納得しても心が納得しないんだもん。お願いケイスケ。ケイスケはわたしの憧れなの!」
「俺が憧れだって? バッファーの俺が?」
憧れと言われると嫌な気はしないな。
だって人間だもの。
「だってバッファーなんていう、なった瞬間に冒険者引退を決意するカスみたいな、バーサーカーの足元にすら及ばない味噌っかすで最低辺の真性ゴミクズザコ後衛不遇職でも、やればできるんだって私はケイスケの活躍から教えてもらったんだもん!」
「おまえ事実だからって、なんでもかんでも思ってること好き放題言っていいと思ったら、大間違いだからな!? オブラートに包むとか敢えて言及しないとか、社会には気づかいという名の潤滑油で回ってるんだからな!?」
正論を言われて傷つく人は多いんだぞ?
分かれよな!?
「ご、ごめんなさい。私、根が正直なものでつい……」
俺がサクラの口撃に若干へこまされていると、
「あのケースケ様、お話が盛り上がってるところ申し訳ないのですが、質問してもよろしいでしょうか?」
アイセルがぴょこっと手をあげた。
「いいぞ、なんだ?」
あと別に盛り上がってたわけではないからね?
一方的に言いたい放題好き勝手言われまくってただけだからね?
「初歩的な質問で恐縮なんですけど、バーサーカーって強力な前衛職ですよね? ほとんどいない珍しい職業、いわゆるレアジョブの1つだったと思うんですけど」
アイセルが聞いてきた流れに、
「そうよ! その通りよ! 高レベルのバーサーカーは盾役として重宝されるんだからね!」
サクラがこれはチャンスとばかり乗っかってくる。
「高レベルのバーサーカーは、だろ」
「うぐっ」
しかし俺のその一言ですぐに黙ってしまった。
「アイセル、ほとんどのバーサーカーは早い段階で諦めて引退するんだ。だから必然的に高レベルのバーサーカーはレアジョブになるんだよ」
「でもでもバーサーカーという職業は、怒りの精霊『フラストレ』の力を借りて戦う最強クラスの戦闘力を持った前衛職だって、冒険者ギルドにある職業解説本に書いてありましたよ?」
「お、勉強してるな、えらいぞ」
「しかも疲れ知らずで、戦闘中に負った怪我なら結構な怪我でもすぐにその場で回復しちゃえるから、いくらでも最前列で戦い続けられるって。なのにそんなに育成が難しいんですか?」
「ああ、かなりな。なんせ怒りの精霊『フラストレ』の力をまともにコントロールするには、最低でもレベル30は必要だって言われてるから」
「レベル30も必要なんですか!?」
「しかもコントロールできるまでは、ほとんど使い物にならないときた」
「それは大変ですね……ちなみに低レベルで力をコントロールできないとどうなるんでしょうか?」
「怒りの精霊『フラストレ』の力をコントロールできないと、バーサーカーの固有スキル『狂乱』が過剰発動してバーサーク状態になる。すると――」
「す、すると……?」
「文字通り狂戦士となって敵味方関係なく手あたりしだいに襲いはじめるんだ」
「うわぁ……」
アイセルが絶句した。
「だから超がつくほど要注意の職業だし、低レベルだとパーティを組んでくれる相手はまずいない職業なんだよ」
「だから育てば強いはずなのにあまり育たなくて、高レベルのバーサーカーはレアジョブなんですね……」
「そういうこと」
「すごく不遇職ですね……」
「すごく不遇職なんだ」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました
御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。
でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ!
これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる