S級【バッファー】(←不遇職)の俺、結婚を誓い合った【幼馴染】を【勇者】に寝取られパーティ追放されヒキコモリに→美少女エルフに養って貰います
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第4章
第67話 臨時パーティ結成
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そんな風にしてしばらくアイセルと抱きしめ合っていると、ここまでずっと黙ったままだったサクラとふっと目が合った。
なんとなく気恥ずかしくなって、抱きしめていたアイセルをそっと離す。
アイセルは少し残念そうな顔をしたものの、遺跡の中でかつクエスト中という状況が状況なこともあって、すぐに意識を切り替えてキリッとした冒険者の顔に戻っていた。
オン・オフの切り替えが早いどころか一瞬だ。
本当に成長したなアイセル。
「サクラはなにも言わないんだな」
俺は気になったので尋ねてみた。
普段あれだけおしゃべりなサクラがずっと黙ったままだったのは、なんかこう据わりが悪いっていうか、落ち着かないっていうか。
だけどサクラはすごく真面目な顔をして、
「そりゃそうでしょ? 昔の仲間がピンチで、ケイスケの性格なら絶対に助ける場面なのにそうしないんだもん。しかも超感じ悪い態度までとってさ。ああ昔なにかあったんだなって小さな子供だって分かるわよ。なのに何も知らない私が、外から適当なことなんて言えないでしょ」
なんてことを言いやがるのだ。
「サクラ、おまえ……」
「なによ?」
「何でもズケズケ好き放題言うKYタイプに見えて、実はちゃんと空気が読める人間だったんだな、見直したよ。よく躾けられたいいとこのお嬢さまみたいだ」
「失礼ね!? 私は正真正銘いいとこのお嬢さまよ!」
「考える前にピーチクパーチク口を開くから、その設定をすっかり忘れてた……」
「はいはい、完全にいつも通りのケイスケに戻ったみたいね。良かったわ」
しかもいつものサクラなら『設定じゃないし、事実だし!』とか軽口には軽口で応酬してくるだろうに、よりにもよって俺を励ますような言葉をかけてくるんだよ。
「まったく、アイセルといいサクラといい、なんで俺の周りにはお節介なやつばっかなんだ……」
パーティ『アルケイン』の仲間たちがいい奴ばかり過ぎて、俺もう涙腺が崩壊しそうなんだけど……。
「でもアイセルさんも物好きよね。すごくステキな女性なのに、こんな昔の女が忘れられないヘタレケイスケが好きだなんて」
「おいこら、褒めた途端にそれかよ。ほんとお前は言葉を選べよな?」
「大丈夫よ。ケイスケは元気になったみたいだし、アイセルさんのケイスケへの気持ちは私が少々のことを言ったって揺るがないって、充分に分かった上での発言だから」
「えへへ、サクラに褒められちゃいました」
「ほらね?」
「まぁうん、そうだな、それは認めるよ」
アイセルはとても喜んでいた。
でもなんだろう、上手いこと丸め込まれた気がするんだけど……。
「じゃあ話がまとまったところで。臨時パーティを組んでケイスケのバフで状態異常耐性を付与して、さっさとここを脱出しましょう」
サクラの提案に、
「そうだな、勇者が不覚を取るくらいだ、相当ヤバい魔獣がいるんだろう。遭遇する前にとっとと脱出するか」
「賛成です」
俺とアイセルも同意する。
まずはパーティ『アルケイン』の意見の一致を得てから、俺はもう一度アンジュと勇者アルドリッジに向き直った。
「一応言っておくが、俺はお前らのしたことを許したわけじゃない。だけどパーティの仲間が見ている前で、これ以上の醜態はさらせないからな。お前らのためじゃない、俺は俺のためにお前らを助ける。そこだけは忘れるなよ」
「ありがとうケースケ」
「あり……がとう……」
「それと条件を2つ飲んでもらう。パーティ『アルケイン』のおかげで助かったって話を広めるんだ。未来の大勇者アイセルのパーティだってことと一緒にな。いかにアイセルがすごいかを事あるごとに言って回れ」
勇者アルドリッジを救った話がその勇者本人の口から広がれば、パーティ『アルケイン』の名はそう遠くない内に南部諸国連合中に知れ渡るだろう。
それはアイセルにとって大きなステップアップになる。
アイセルの実力は申し分ない。
後は存在が知られるだけでいいんだ。
それも早いか遅いかの違いだろうけど、だったら早いに越したことはないからな。
「委細承知した……」
「それともう1つ。『暴虐の火炎龍フレイムドラゴン』の報奨金だ。俺の取り分を寄こせ」
「それも承知した……約束する。ありがとう」
言って、勇者が震える手で認識票を差し出した。
「今さら俺に礼なんて言わなくていいさ。もう一度言うが、俺は俺のためにお前らを助けるだけだ。だからお前はお前の義務を果たすんだ」
「そうか……」
「それにこれは『約束』じゃない。俺は約束は心から信頼できる相手としかしない。今回のこれはそうだな、言ってみればクエストだ。高名な勇者パーティがこなせずに再依頼したクエストを俺たちがこなした。だから完了したらその対価は忘れずに払え、分かったな」
念を押すように言ってから、俺はしゃがんで勇者の認識票の上に自分の認識票を重ね合わせた。
「「冒険の神ミトラに誓約する。しばしの間この者たちと共に戦い、励まし合い、未知なる世界を切り拓かんことを」」
俺と勇者、2人の認識票が光を放つ。
パーティのリーダー同士が認識票と言葉を重ねてることで、臨時パーティは結成されるのだ。
なんとなく気恥ずかしくなって、抱きしめていたアイセルをそっと離す。
アイセルは少し残念そうな顔をしたものの、遺跡の中でかつクエスト中という状況が状況なこともあって、すぐに意識を切り替えてキリッとした冒険者の顔に戻っていた。
オン・オフの切り替えが早いどころか一瞬だ。
本当に成長したなアイセル。
「サクラはなにも言わないんだな」
俺は気になったので尋ねてみた。
普段あれだけおしゃべりなサクラがずっと黙ったままだったのは、なんかこう据わりが悪いっていうか、落ち着かないっていうか。
だけどサクラはすごく真面目な顔をして、
「そりゃそうでしょ? 昔の仲間がピンチで、ケイスケの性格なら絶対に助ける場面なのにそうしないんだもん。しかも超感じ悪い態度までとってさ。ああ昔なにかあったんだなって小さな子供だって分かるわよ。なのに何も知らない私が、外から適当なことなんて言えないでしょ」
なんてことを言いやがるのだ。
「サクラ、おまえ……」
「なによ?」
「何でもズケズケ好き放題言うKYタイプに見えて、実はちゃんと空気が読める人間だったんだな、見直したよ。よく躾けられたいいとこのお嬢さまみたいだ」
「失礼ね!? 私は正真正銘いいとこのお嬢さまよ!」
「考える前にピーチクパーチク口を開くから、その設定をすっかり忘れてた……」
「はいはい、完全にいつも通りのケイスケに戻ったみたいね。良かったわ」
しかもいつものサクラなら『設定じゃないし、事実だし!』とか軽口には軽口で応酬してくるだろうに、よりにもよって俺を励ますような言葉をかけてくるんだよ。
「まったく、アイセルといいサクラといい、なんで俺の周りにはお節介なやつばっかなんだ……」
パーティ『アルケイン』の仲間たちがいい奴ばかり過ぎて、俺もう涙腺が崩壊しそうなんだけど……。
「でもアイセルさんも物好きよね。すごくステキな女性なのに、こんな昔の女が忘れられないヘタレケイスケが好きだなんて」
「おいこら、褒めた途端にそれかよ。ほんとお前は言葉を選べよな?」
「大丈夫よ。ケイスケは元気になったみたいだし、アイセルさんのケイスケへの気持ちは私が少々のことを言ったって揺るがないって、充分に分かった上での発言だから」
「えへへ、サクラに褒められちゃいました」
「ほらね?」
「まぁうん、そうだな、それは認めるよ」
アイセルはとても喜んでいた。
でもなんだろう、上手いこと丸め込まれた気がするんだけど……。
「じゃあ話がまとまったところで。臨時パーティを組んでケイスケのバフで状態異常耐性を付与して、さっさとここを脱出しましょう」
サクラの提案に、
「そうだな、勇者が不覚を取るくらいだ、相当ヤバい魔獣がいるんだろう。遭遇する前にとっとと脱出するか」
「賛成です」
俺とアイセルも同意する。
まずはパーティ『アルケイン』の意見の一致を得てから、俺はもう一度アンジュと勇者アルドリッジに向き直った。
「一応言っておくが、俺はお前らのしたことを許したわけじゃない。だけどパーティの仲間が見ている前で、これ以上の醜態はさらせないからな。お前らのためじゃない、俺は俺のためにお前らを助ける。そこだけは忘れるなよ」
「ありがとうケースケ」
「あり……がとう……」
「それと条件を2つ飲んでもらう。パーティ『アルケイン』のおかげで助かったって話を広めるんだ。未来の大勇者アイセルのパーティだってことと一緒にな。いかにアイセルがすごいかを事あるごとに言って回れ」
勇者アルドリッジを救った話がその勇者本人の口から広がれば、パーティ『アルケイン』の名はそう遠くない内に南部諸国連合中に知れ渡るだろう。
それはアイセルにとって大きなステップアップになる。
アイセルの実力は申し分ない。
後は存在が知られるだけでいいんだ。
それも早いか遅いかの違いだろうけど、だったら早いに越したことはないからな。
「委細承知した……」
「それともう1つ。『暴虐の火炎龍フレイムドラゴン』の報奨金だ。俺の取り分を寄こせ」
「それも承知した……約束する。ありがとう」
言って、勇者が震える手で認識票を差し出した。
「今さら俺に礼なんて言わなくていいさ。もう一度言うが、俺は俺のためにお前らを助けるだけだ。だからお前はお前の義務を果たすんだ」
「そうか……」
「それにこれは『約束』じゃない。俺は約束は心から信頼できる相手としかしない。今回のこれはそうだな、言ってみればクエストだ。高名な勇者パーティがこなせずに再依頼したクエストを俺たちがこなした。だから完了したらその対価は忘れずに払え、分かったな」
念を押すように言ってから、俺はしゃがんで勇者の認識票の上に自分の認識票を重ね合わせた。
「「冒険の神ミトラに誓約する。しばしの間この者たちと共に戦い、励まし合い、未知なる世界を切り拓かんことを」」
俺と勇者、2人の認識票が光を放つ。
パーティのリーダー同士が認識票と言葉を重ねてることで、臨時パーティは結成されるのだ。
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