S級【バッファー】(←不遇職)の俺、結婚を誓い合った【幼馴染】を【勇者】に寝取られパーティ追放されヒキコモリに→美少女エルフに養って貰います
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第10章
第178話 vsミトラ神(6)
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「笑ってるって? 冒険の神ミトラがか? 俺には特にそうは見えないんだけど。っていうか人型をしてるけど、顔はのっぺりだろ? なにか表情があるようには見えないぞ?」
冒険の神ミトラは光輝く人型をしていて、そこに表情を見ることはできないはずだ。
しかしサクラは言った。
「んーとね、見た目はそうなんだけど、怒りの精霊『フラストレ』を通して感じる気配が、そんな感じなんだよね」
「なるほどな。精霊の力を使って戦うバーサーカーならではの特殊な感覚で、冒険の神ミトラの感情を捉えたってことか。そうか、冒険の神ミトラは今、笑っているのか――」
「あれって絶対に私たちのこと馬鹿にしてるんだよ。全然手も足も出ないのを見てプギャーって。ああもう、ムカつくムカつくムカつく! 後で絶対ぎゃふんと言わせてやるんだから! ぶち殺してやるもん!」
冒険の神ミトラが笑っているのがムカついてしょうがないと、鼻息も荒く言ったサクラ。
その言葉にしかし、俺はキュピーンとひらめいた気がした。
欠けていた最後の1ピースが、ピタリとはまる感覚が生まれる。
「たしかに馬鹿にする時は笑うよな」
「でしょ!」
「だから冒険の神ミトラが、なんとかやられないようにするだけで精いっぱいの俺たちや、特に投擲一発で簡単に死にかけた俺を笑った可能性は決してゼロじゃないと思う」
「だよね!」
「でも笑うのは嬉しい時にも笑うだろ? むしろそっちの方が普通じゃないか?」
「うん、まぁ。そうだけど」
サクラが曖昧にうなずいて、
「確かにそうです! ケースケ様の言うとおりです!」
「じゃあ嬉しかったとして、冒険の神ミトラは何が嬉しかったのかしら?」
アイセルとシャーリーは思案顔を見せた。
「多分だけど『サクラが俺を守ったこと』が嬉しかったんじゃないのかな? だってミトラは冒険の神、本来は俺たち冒険者の味方なわけだろ?」
「つまり、パーティを組んだ冒険者が協力して神様っていう超強敵と戦う姿を見たのが嬉しかったってこと? 特にパワーと防御が自慢のバーサーカーが、身体スペックに劣るバッファーを守る姿を見て、冒険の神ミトラは喜んだの?」
さすがシャーリー、理解が早いな。
「そういうことになりますよね」
アイセルもこくこくと頷いた。
ということはだ!
「冒険の神ミトラは、俺たちのことを試しているんだ」
これが全ての答えだ。
「どういうこと? 試すって、試験でもしているの?」
「多分だけどな。冒険の神ミトラは、たった1人で俺たちパーティ『アルケイン』の完全上位互換だ。しかも神様と来た。いくらSランクパーティとはいえ、人間やエルフがどうあがいたって、普通なら神様なんかに勝てるわけがない」
「まぁそうよね、普通は。実際にパーティ最大戦力のアイセルが、ああも手も足も出ないんだから。力の差があり過ぎて、アタシたちはろくに戦闘参加もできないし」
「そして冒険の神ミトラはこう言った。『さぁ愛しき我が子らよ、その力をとくと我に見せるがよい――!』ってな。あれは俺たちに冒険者パーティとしての力を見せてみろって言ったんだ」
「つまりエンジェルは、勝ち負けじゃなくてアタシたちの力を――パーティの力を見ようとしているってことなのかしら?」
「何をどうやって見せれば納得するのかはわからないけど、多分そういうことなんじゃないかな。だからサクラが俺を守ったのを見て、笑みを浮かべたんだ」
「パーティが正しく機能していることを見て、喜んだってわけね」
「あ、だからなんですね。実はわたしも、戦っている時に何度か危うい場面があったんですけど、なぜかギリギリのところで攻め手がほんのわずかに緩んで、ピンチを脱出することができたんです。カウンターかなにかを警戒して深追いしてこなかったのかなって思っていたんですけど、そういうことだったんですね。納得です」
「アイセルもそう言ってるし、どうやらケースケの考えでビンゴみたいね」
「ついでに言うなら、それに気づくことができるかってことも、試していたのかもしれない」
「敵の振りをして、自分の力を分け与えた子供たちを試すだなんて、ずいぶんと意地の悪い神様なのね」
「パーティが本気で戦う姿を見たかったんだろうな」
「つまり神様がテストの先生してるってことだよね? なんか途中の説明はよく分かんなかったけど、それに気づくとかやるじゃんケイスケ!」
「いや分かれよ。なんで今の説明で分からないんだよ」
「それはもちろん、ケイスケが話してていた間に、ケイスケを守った時に痛めた右腕の具合とか、ガングニルアックスにヒビが入ってないかとかを確かめてたから」
「いろいろとすみませんでした」
俺は見当違いな批判をしたことを、素直に謝罪した。
サクラってアホでマイペースだけど、自分がやるべきタスクはちゃんとやってるんだよな。
「さすがは伝説の神性金属ガングニウム製よね。神様の攻撃をまともに受けたのに、傷一つついてないんだもん」
「ウンディーネさんにはいいもの貰いましたね」
「うん!」
「話を戻すぞ。つまりだ! この戦いの勝利条件は、俺たちパーティ『アルケイン』の力を存分に見せて、冒険の神ミトラを満足させることだ」
俺たちはついに冒険の神ミトラ攻略の糸口を掴んだ――!
冒険の神ミトラは光輝く人型をしていて、そこに表情を見ることはできないはずだ。
しかしサクラは言った。
「んーとね、見た目はそうなんだけど、怒りの精霊『フラストレ』を通して感じる気配が、そんな感じなんだよね」
「なるほどな。精霊の力を使って戦うバーサーカーならではの特殊な感覚で、冒険の神ミトラの感情を捉えたってことか。そうか、冒険の神ミトラは今、笑っているのか――」
「あれって絶対に私たちのこと馬鹿にしてるんだよ。全然手も足も出ないのを見てプギャーって。ああもう、ムカつくムカつくムカつく! 後で絶対ぎゃふんと言わせてやるんだから! ぶち殺してやるもん!」
冒険の神ミトラが笑っているのがムカついてしょうがないと、鼻息も荒く言ったサクラ。
その言葉にしかし、俺はキュピーンとひらめいた気がした。
欠けていた最後の1ピースが、ピタリとはまる感覚が生まれる。
「たしかに馬鹿にする時は笑うよな」
「でしょ!」
「だから冒険の神ミトラが、なんとかやられないようにするだけで精いっぱいの俺たちや、特に投擲一発で簡単に死にかけた俺を笑った可能性は決してゼロじゃないと思う」
「だよね!」
「でも笑うのは嬉しい時にも笑うだろ? むしろそっちの方が普通じゃないか?」
「うん、まぁ。そうだけど」
サクラが曖昧にうなずいて、
「確かにそうです! ケースケ様の言うとおりです!」
「じゃあ嬉しかったとして、冒険の神ミトラは何が嬉しかったのかしら?」
アイセルとシャーリーは思案顔を見せた。
「多分だけど『サクラが俺を守ったこと』が嬉しかったんじゃないのかな? だってミトラは冒険の神、本来は俺たち冒険者の味方なわけだろ?」
「つまり、パーティを組んだ冒険者が協力して神様っていう超強敵と戦う姿を見たのが嬉しかったってこと? 特にパワーと防御が自慢のバーサーカーが、身体スペックに劣るバッファーを守る姿を見て、冒険の神ミトラは喜んだの?」
さすがシャーリー、理解が早いな。
「そういうことになりますよね」
アイセルもこくこくと頷いた。
ということはだ!
「冒険の神ミトラは、俺たちのことを試しているんだ」
これが全ての答えだ。
「どういうこと? 試すって、試験でもしているの?」
「多分だけどな。冒険の神ミトラは、たった1人で俺たちパーティ『アルケイン』の完全上位互換だ。しかも神様と来た。いくらSランクパーティとはいえ、人間やエルフがどうあがいたって、普通なら神様なんかに勝てるわけがない」
「まぁそうよね、普通は。実際にパーティ最大戦力のアイセルが、ああも手も足も出ないんだから。力の差があり過ぎて、アタシたちはろくに戦闘参加もできないし」
「そして冒険の神ミトラはこう言った。『さぁ愛しき我が子らよ、その力をとくと我に見せるがよい――!』ってな。あれは俺たちに冒険者パーティとしての力を見せてみろって言ったんだ」
「つまりエンジェルは、勝ち負けじゃなくてアタシたちの力を――パーティの力を見ようとしているってことなのかしら?」
「何をどうやって見せれば納得するのかはわからないけど、多分そういうことなんじゃないかな。だからサクラが俺を守ったのを見て、笑みを浮かべたんだ」
「パーティが正しく機能していることを見て、喜んだってわけね」
「あ、だからなんですね。実はわたしも、戦っている時に何度か危うい場面があったんですけど、なぜかギリギリのところで攻め手がほんのわずかに緩んで、ピンチを脱出することができたんです。カウンターかなにかを警戒して深追いしてこなかったのかなって思っていたんですけど、そういうことだったんですね。納得です」
「アイセルもそう言ってるし、どうやらケースケの考えでビンゴみたいね」
「ついでに言うなら、それに気づくことができるかってことも、試していたのかもしれない」
「敵の振りをして、自分の力を分け与えた子供たちを試すだなんて、ずいぶんと意地の悪い神様なのね」
「パーティが本気で戦う姿を見たかったんだろうな」
「つまり神様がテストの先生してるってことだよね? なんか途中の説明はよく分かんなかったけど、それに気づくとかやるじゃんケイスケ!」
「いや分かれよ。なんで今の説明で分からないんだよ」
「それはもちろん、ケイスケが話してていた間に、ケイスケを守った時に痛めた右腕の具合とか、ガングニルアックスにヒビが入ってないかとかを確かめてたから」
「いろいろとすみませんでした」
俺は見当違いな批判をしたことを、素直に謝罪した。
サクラってアホでマイペースだけど、自分がやるべきタスクはちゃんとやってるんだよな。
「さすがは伝説の神性金属ガングニウム製よね。神様の攻撃をまともに受けたのに、傷一つついてないんだもん」
「ウンディーネさんにはいいもの貰いましたね」
「うん!」
「話を戻すぞ。つまりだ! この戦いの勝利条件は、俺たちパーティ『アルケイン』の力を存分に見せて、冒険の神ミトラを満足させることだ」
俺たちはついに冒険の神ミトラ攻略の糸口を掴んだ――!
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