一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
文字の大きさ
大中小
66 / 175
幕間
第65話 未来視……?(2)
しおりを挟む
「ゆ、優香!? なんでもないから、部屋で待っててくれないか!?」
俺は慌てて優香を止めようとしたものの、既に優香は玄関へとやってきてしまっていた。
「あら、美月じゃない。元気そうね」
「はい、美月は健康優良児ですから。おねーちゃんも新婚生活、幸せそうですね」
「ふふっ、ありがとう美月。おかげさまで私、今とっても幸せよ。美月にも分けてあげたいくらい」
「お裾分けなら十分に貰ってますよ」
「あらそう? それで今日はどうしたのよ? 蒼太くんに用事?」
「おねーちゃんと蒼太おにーちゃんの2人に用事です」
「大事な用事?」
「はい、とっても大事な用事です」
「ふぅん? っていうかなんで玄関で話をしてるのよ? 中に入ったらいいのに。この前友達に貰った美味しいクッキーがあるから、お茶でもいれて久しぶりに3人でティータイムでもしましょうか?」
「優香、ちょっと待ってくれ。美月ちゃんには今日はいったん帰ってもらって、冷静になってもらう必要があるっていうか、その――」
この状況にもう居ても立っても居られなくなった俺は、慌てて美月ちゃんを追い返そうとしたんだけど、美月ちゃんは黙ってはくれなかった。
「おねーちゃん、美月ね。実は――」
「ちょ、美月ちゃん! お願いだから待ってくれ――」
…………
……
…
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリ――――!
「ぎぃゃあああああああぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
けたたましい目覚まし時計の音で、恐怖の絶叫を上げながらはね起きた俺が周囲を見渡すと、そこは慣れ親しんだ自分の部屋だった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……! お、おおお俺は高校生だよな!? うん、俺は高校生だ。俺は高校生だ!!!!!!」
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリ――――!
思考が完全にクリアになった俺は、鳴り続けていた目覚ましを慌てて止めた。
「こ、今度こそ夢かぁ。良かったぁ、本当に良かったぁ……」
さっきの『アレ』が現実ではなかったことに、俺は心の底から安堵していた。
「しかし俺はなんちゅう夢を見たんだ。優香と結婚しておきながら、美月ちゃんを妊娠させるだなんて……」
懇願されたとはいえ、結婚したばかりの妻の妹を妊娠させるとか男として絶対にやっちゃいけないだろ。
まさかこれが俺の本性だなんて死んでも思いたくないし、全身全霊でもって否定したい。
「もしかして俺、自分では気付いていないだけで、ストレスとかいろいろ溜まってるのかな?」
普通の精神状態なら、こんなひどい夢は見ないはずだ。
しっかり寝たはずなのに倦怠感があるし、身体中が寝汗でぐっしょり濡れていた。
あと考えられるのはこの前、優香&美月ちゃんとやったおままごとの泥沼三角関係が、ちょうどこんな感じの話だったので、それでこんな夢を見てしまったのかもしれないってことか。
あの時の設定は、俺が美月ちゃんと結婚していて、優香が不倫相手だったんだけど。
まぁどっちがどっちでも大差はないし、人として最低な夢を見たことだけは間違いなかった。
「まさかこれが未来視だった、なんてことはないよな?」
未来の俺がタイムリープして、過去の俺に警告を飛ばしに来た――なんてな。
ははっ、さすがにそれは漫画の読み過ぎだろう。
「ま、夢のことを考えても答えなんて出ないし、とっとと忘れて学校に行く準備をしよっと……」
いつまでも変な夢のことを考えていてもしょうがない。
俺は平凡な高校生で、今日もいつも通りの高校生活が俺を待っているのだから。
俺はシャワーを浴びて石鹸でしっかりと寝汗を落としてから、いつも通りの朝の身支度をして、学校へと向かった。
今日も今日とて、悪いドラゴンを倒したり、妻の妹を妊娠させるような話とは縁がない、いたって普通の、だけど人生で一度限りのかけがえのない俺の高校生活が、俺を待っているのだから
俺は慌てて優香を止めようとしたものの、既に優香は玄関へとやってきてしまっていた。
「あら、美月じゃない。元気そうね」
「はい、美月は健康優良児ですから。おねーちゃんも新婚生活、幸せそうですね」
「ふふっ、ありがとう美月。おかげさまで私、今とっても幸せよ。美月にも分けてあげたいくらい」
「お裾分けなら十分に貰ってますよ」
「あらそう? それで今日はどうしたのよ? 蒼太くんに用事?」
「おねーちゃんと蒼太おにーちゃんの2人に用事です」
「大事な用事?」
「はい、とっても大事な用事です」
「ふぅん? っていうかなんで玄関で話をしてるのよ? 中に入ったらいいのに。この前友達に貰った美味しいクッキーがあるから、お茶でもいれて久しぶりに3人でティータイムでもしましょうか?」
「優香、ちょっと待ってくれ。美月ちゃんには今日はいったん帰ってもらって、冷静になってもらう必要があるっていうか、その――」
この状況にもう居ても立っても居られなくなった俺は、慌てて美月ちゃんを追い返そうとしたんだけど、美月ちゃんは黙ってはくれなかった。
「おねーちゃん、美月ね。実は――」
「ちょ、美月ちゃん! お願いだから待ってくれ――」
…………
……
…
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリ――――!
「ぎぃゃあああああああぁぁぁーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
けたたましい目覚まし時計の音で、恐怖の絶叫を上げながらはね起きた俺が周囲を見渡すと、そこは慣れ親しんだ自分の部屋だった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……! お、おおお俺は高校生だよな!? うん、俺は高校生だ。俺は高校生だ!!!!!!」
ジリリリリリリリリリリリリリリリリリ――――!
思考が完全にクリアになった俺は、鳴り続けていた目覚ましを慌てて止めた。
「こ、今度こそ夢かぁ。良かったぁ、本当に良かったぁ……」
さっきの『アレ』が現実ではなかったことに、俺は心の底から安堵していた。
「しかし俺はなんちゅう夢を見たんだ。優香と結婚しておきながら、美月ちゃんを妊娠させるだなんて……」
懇願されたとはいえ、結婚したばかりの妻の妹を妊娠させるとか男として絶対にやっちゃいけないだろ。
まさかこれが俺の本性だなんて死んでも思いたくないし、全身全霊でもって否定したい。
「もしかして俺、自分では気付いていないだけで、ストレスとかいろいろ溜まってるのかな?」
普通の精神状態なら、こんなひどい夢は見ないはずだ。
しっかり寝たはずなのに倦怠感があるし、身体中が寝汗でぐっしょり濡れていた。
あと考えられるのはこの前、優香&美月ちゃんとやったおままごとの泥沼三角関係が、ちょうどこんな感じの話だったので、それでこんな夢を見てしまったのかもしれないってことか。
あの時の設定は、俺が美月ちゃんと結婚していて、優香が不倫相手だったんだけど。
まぁどっちがどっちでも大差はないし、人として最低な夢を見たことだけは間違いなかった。
「まさかこれが未来視だった、なんてことはないよな?」
未来の俺がタイムリープして、過去の俺に警告を飛ばしに来た――なんてな。
ははっ、さすがにそれは漫画の読み過ぎだろう。
「ま、夢のことを考えても答えなんて出ないし、とっとと忘れて学校に行く準備をしよっと……」
いつまでも変な夢のことを考えていてもしょうがない。
俺は平凡な高校生で、今日もいつも通りの高校生活が俺を待っているのだから。
俺はシャワーを浴びて石鹸でしっかりと寝汗を落としてから、いつも通りの朝の身支度をして、学校へと向かった。
今日も今日とて、悪いドラゴンを倒したり、妻の妹を妊娠させるような話とは縁がない、いたって普通の、だけど人生で一度限りのかけがえのない俺の高校生活が、俺を待っているのだから
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる