一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ねこたま✨GCN文庫
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第2部 第5章 中間テストの勉強会
第67話 新聞部、突撃レポート!(2)
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「これはここだけの話にしておいて欲しいんですけど、実は優香の妹と仲がいいんですよ」
「姫宮さんの妹さん。たしかに資料によると、姫宮さんには小学3年生の妹さんがいましたね。姫宮美月ちゃんと言いましたか」
声を落とした俺に調子を合わせるように、新聞部の女子生徒も声量を落とす。
よしよし、これで周囲に聞かれる心配がほぼほぼなくなったぞ。
「はい。まだ小さいんですけどよくできた子で。俺はその子に『蒼太おにーちゃん』って呼ばれてすごく懐かれているんですよ。家に遊びに行ったのも、その妹さんに会いに行ってるってのが大きくて。な、優香」
「う、うん! 美月は蒼太くんにすごく懐いてるもんね!」
「な、なるほど」
「そうしたらその延長線上で当然、優香とだって自然と仲良くなりますよね? そもそも同じクラスなわけですし」
これも嘘偽りのない本当のことだ。
なにゆえ男子高校生の俺が小学3年生の女の子と仲がいいのかは疑問だろうけど、さすがにそれは今聞きたがっている俺と優香の恋愛疑惑とは無関係なので、新聞部も踏み込んでは聞いてこないはず。
仮に聞かれたとしても、無関係な話題だからと言っていくらでも突っぱねられる。
「そ、そうでしたか」
あらかじめ用意していた答えをすらすらと答え、さらには美月ちゃんという最強の切り札を切った俺に、新聞部の先輩は追求する手立てを完全に失っていた。
「他に聞きたいことはありますか?」
「い、いえ」
「じゃあもう行きますね。それでは失礼します先輩。優香、インタビューは終わったし、教室に行こうか」
「あ、うん」
「お答えいただきありがとうございました……」
「いえいえ」
力なくつぶやくように言った新聞部の女子生徒を尻目に、俺は優香とともに教室へと向かった。
ふぅ。
なんとかポーカーフェイスで最後まで乗り切ったぞ。
よくやった、俺。
やっぱり俺はやればできる子だ。
心の中で自分で自分を褒め褒めしていた俺に、
「急にインタビューが始まったからびっくりしたよね~。なんだか芸能人になってみたいだったもん!」
優香が少し興奮したように言ってくる。
「あはは、たしかに芸能人になった気分はしたかな」
校内新聞部相手ですらこれだけ緊張するんだから、文春砲だの新潮砲だのもっと激しいのを喰らう芸能人って大変だよなぁ。
「でもでも、どうしよどうしよって固まっちゃってた私と違って、蒼太くんはすらすら答えちゃうんだもん。それにもビックリしちゃった」
「別にやましいことなんてないし、普通に事実を答えただけだから大したことなんて全然ないよ」
「全然たいしたことあるってば~。私なんて、もう急すぎて頭の中が真っ白だったもん。蒼太くんが立て板に水で即座に答えているの見て『わわっ、すごい! アメリカ人みたい!』って感心してたんだよ?」
「アメリカ人は討論上手なイメージあるよな。でもサンキュー、優香に褒められるのは素直に嬉しいよ」
本当はちゃんと事前に答えを準備していたんだけど、優香がこうまで景気よく褒めてくれるので、ちょっとだけそれに乗っかって見栄を張ってしまう俺だった。
い、いいだろ別に。
俺も男の子だから、好きな女の子から褒められたらすごく嬉しいし、見栄を張ったりカッコつけたくなったりもするんだよ。
悪かったな、女の子の前でイイカッコしたい年頃の男子高校生で。
とまぁこうして。
俺は新聞部による不意打ちの突撃インタビューを、無事にいなすことに成功したのだった。
「姫宮さんの妹さん。たしかに資料によると、姫宮さんには小学3年生の妹さんがいましたね。姫宮美月ちゃんと言いましたか」
声を落とした俺に調子を合わせるように、新聞部の女子生徒も声量を落とす。
よしよし、これで周囲に聞かれる心配がほぼほぼなくなったぞ。
「はい。まだ小さいんですけどよくできた子で。俺はその子に『蒼太おにーちゃん』って呼ばれてすごく懐かれているんですよ。家に遊びに行ったのも、その妹さんに会いに行ってるってのが大きくて。な、優香」
「う、うん! 美月は蒼太くんにすごく懐いてるもんね!」
「な、なるほど」
「そうしたらその延長線上で当然、優香とだって自然と仲良くなりますよね? そもそも同じクラスなわけですし」
これも嘘偽りのない本当のことだ。
なにゆえ男子高校生の俺が小学3年生の女の子と仲がいいのかは疑問だろうけど、さすがにそれは今聞きたがっている俺と優香の恋愛疑惑とは無関係なので、新聞部も踏み込んでは聞いてこないはず。
仮に聞かれたとしても、無関係な話題だからと言っていくらでも突っぱねられる。
「そ、そうでしたか」
あらかじめ用意していた答えをすらすらと答え、さらには美月ちゃんという最強の切り札を切った俺に、新聞部の先輩は追求する手立てを完全に失っていた。
「他に聞きたいことはありますか?」
「い、いえ」
「じゃあもう行きますね。それでは失礼します先輩。優香、インタビューは終わったし、教室に行こうか」
「あ、うん」
「お答えいただきありがとうございました……」
「いえいえ」
力なくつぶやくように言った新聞部の女子生徒を尻目に、俺は優香とともに教室へと向かった。
ふぅ。
なんとかポーカーフェイスで最後まで乗り切ったぞ。
よくやった、俺。
やっぱり俺はやればできる子だ。
心の中で自分で自分を褒め褒めしていた俺に、
「急にインタビューが始まったからびっくりしたよね~。なんだか芸能人になってみたいだったもん!」
優香が少し興奮したように言ってくる。
「あはは、たしかに芸能人になった気分はしたかな」
校内新聞部相手ですらこれだけ緊張するんだから、文春砲だの新潮砲だのもっと激しいのを喰らう芸能人って大変だよなぁ。
「でもでも、どうしよどうしよって固まっちゃってた私と違って、蒼太くんはすらすら答えちゃうんだもん。それにもビックリしちゃった」
「別にやましいことなんてないし、普通に事実を答えただけだから大したことなんて全然ないよ」
「全然たいしたことあるってば~。私なんて、もう急すぎて頭の中が真っ白だったもん。蒼太くんが立て板に水で即座に答えているの見て『わわっ、すごい! アメリカ人みたい!』って感心してたんだよ?」
「アメリカ人は討論上手なイメージあるよな。でもサンキュー、優香に褒められるのは素直に嬉しいよ」
本当はちゃんと事前に答えを準備していたんだけど、優香がこうまで景気よく褒めてくれるので、ちょっとだけそれに乗っかって見栄を張ってしまう俺だった。
い、いいだろ別に。
俺も男の子だから、好きな女の子から褒められたらすごく嬉しいし、見栄を張ったりカッコつけたくなったりもするんだよ。
悪かったな、女の子の前でイイカッコしたい年頃の男子高校生で。
とまぁこうして。
俺は新聞部による不意打ちの突撃インタビューを、無事にいなすことに成功したのだった。
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