一年付き合ってた彼女が医大生とラブホから出てきた(NTR……涙)帰り道、川で幼女が溺れていたので助けて家まで送ったら学園のアイドルの家だった
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第8章 深まりゆく関係
第140話「2人だけの秘密だね♪」
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「これはまた、ストレートな質問と回答だな。俺の目が節穴でなければ、『眠たかったら眠ってください』って書いてあるんだが……」
でもさすがにそれはないだろ?
「ふふっ、大丈夫だよ。私の目にもそう書いてあるように見えてるから」
「ってことは俺の見間違いじゃなかったのか」
「実際に他にも寝ちゃっている人はいたしね。私の反対隣の人も寝ちゃってたし、実を言うと、2曲目の途中で私も寝ちゃってたから」
「ええっ、それマジ?」
「うん、マジマジだよ」
笑って言った優香は、恥ずかしさもあってか頬を朱に染めていて、とても嘘を言っているようには見えない。
どうやら本当に、優香も途中で寝てしまっていたようだった。
もちろん俺はずっと寝こけていたので、優香の様子には気づきようがなかったわけだけど。
「なんだ、優香も寝ちゃってたのかぁ」
「自分から誘っておいて寝ちゃうなんて恥ずかしいから、これは秘密にしておこうって思ってたんだけどね」
「それは確かに恥ずかしいよな。俺なら黙っていそうだ」
「でもでも、蒼太くんがすごく気にしているみたいだから、特別に教えちゃいました」
「えっと、その。気を使わせちゃったみたいでごめんな」
「こっちこそ。始まる前に言っておけばよかったよね。蒼太くんの質問に答えてたら、つい話が弾んじゃって言いそびれちゃったの。ごめんね」
「なんで優香が謝るんだよ」
「だって、多分だけど蒼太くん、寝ないようにすごく頑張ったでしょ?」
「まあ、それなりにはな。誘ってくれたのに寝るわけにはいかないって思ったから。……結局寝ちゃったんだけども」
「だから、頑張らせちゃってごめんねってこと」
「優香は優しいなぁ」
優香の全てを包み込むかのような、大地母神のごとき慈しみの心に、俺はしみじみと感じ入ってしまった。
「あ、だけど美月には絶対に内緒だよ? デート中に寝ちゃったなんて知られたら、お姉ちゃんの威厳が地に落ちちゃうから」
優香がてへぺろっと小さく舌を出す。
控えめに言って、すごく可愛かった。
「了解。美月ちゃんには内緒にするな」
素敵なお姉ちゃんをやっている優香の足を、わざわざ引っ張る趣味は俺にはない。
「2人だけの秘密だね」
「なんか最近、優香との2人だけの秘密が増えてきた気がするような」
「ふふっ、そうかも」
「でもそうかぁ。寝ちゃってよかったのか。全部バレちゃってるから言うけどさ、俺、寝ないでおこうって本当に頑張ったんだよ」
「蒼太くんがこっくりこっくり舟を漕いでいるのが見えてたよ? 途中で時々ビクッてなって起きるの。でもまたすぐ寝ちゃうんだよね」
口元に手を当てながら、思い出し笑いをする優香。
「それも見られてたのか……忘れてくれると嬉しい」
「これはこれで大切な思い出だから、忘れるのは難しいけど。でも言いふらしたりはしないから安心してね」
「その方向で頼むよ」
「あ、でもでも。美月には言っちゃうかも? 帰ったら、絶対にあれこれ聞かれるから」
「まぁ美月ちゃんになら、いいかな?」
既に、プールでえっちだったのを「めっ!」されたりとかしているので、少々の追加ダメ要素があっても大勢に影響はないだろう。
むしろ親しみの持てる近所のお兄ちゃん枠を目指そう。
そんな話をしている内に、コンサート会場内からはほとんど人がいなくなっていた。
「私たちもそろそろ出ましょうか」
「だな」
俺は優香と揃って席から立ち上がった。
「この後はどうする? 今4時半だよね。微妙な時間だけど、もう帰っちゃう? それともどこかに寄ってからにする?」
「それなら、この近くに有名な喫茶店があるらしいんだけど、そこで話でもしないか? ア・ル・カンパーニュって名前の、タルトケーキが美味しいお店らしいんだけど」
俺はこの日のために、事前に下調べしていたスイーツなお店情報を提示した。
でもさすがにそれはないだろ?
「ふふっ、大丈夫だよ。私の目にもそう書いてあるように見えてるから」
「ってことは俺の見間違いじゃなかったのか」
「実際に他にも寝ちゃっている人はいたしね。私の反対隣の人も寝ちゃってたし、実を言うと、2曲目の途中で私も寝ちゃってたから」
「ええっ、それマジ?」
「うん、マジマジだよ」
笑って言った優香は、恥ずかしさもあってか頬を朱に染めていて、とても嘘を言っているようには見えない。
どうやら本当に、優香も途中で寝てしまっていたようだった。
もちろん俺はずっと寝こけていたので、優香の様子には気づきようがなかったわけだけど。
「なんだ、優香も寝ちゃってたのかぁ」
「自分から誘っておいて寝ちゃうなんて恥ずかしいから、これは秘密にしておこうって思ってたんだけどね」
「それは確かに恥ずかしいよな。俺なら黙っていそうだ」
「でもでも、蒼太くんがすごく気にしているみたいだから、特別に教えちゃいました」
「えっと、その。気を使わせちゃったみたいでごめんな」
「こっちこそ。始まる前に言っておけばよかったよね。蒼太くんの質問に答えてたら、つい話が弾んじゃって言いそびれちゃったの。ごめんね」
「なんで優香が謝るんだよ」
「だって、多分だけど蒼太くん、寝ないようにすごく頑張ったでしょ?」
「まあ、それなりにはな。誘ってくれたのに寝るわけにはいかないって思ったから。……結局寝ちゃったんだけども」
「だから、頑張らせちゃってごめんねってこと」
「優香は優しいなぁ」
優香の全てを包み込むかのような、大地母神のごとき慈しみの心に、俺はしみじみと感じ入ってしまった。
「あ、だけど美月には絶対に内緒だよ? デート中に寝ちゃったなんて知られたら、お姉ちゃんの威厳が地に落ちちゃうから」
優香がてへぺろっと小さく舌を出す。
控えめに言って、すごく可愛かった。
「了解。美月ちゃんには内緒にするな」
素敵なお姉ちゃんをやっている優香の足を、わざわざ引っ張る趣味は俺にはない。
「2人だけの秘密だね」
「なんか最近、優香との2人だけの秘密が増えてきた気がするような」
「ふふっ、そうかも」
「でもそうかぁ。寝ちゃってよかったのか。全部バレちゃってるから言うけどさ、俺、寝ないでおこうって本当に頑張ったんだよ」
「蒼太くんがこっくりこっくり舟を漕いでいるのが見えてたよ? 途中で時々ビクッてなって起きるの。でもまたすぐ寝ちゃうんだよね」
口元に手を当てながら、思い出し笑いをする優香。
「それも見られてたのか……忘れてくれると嬉しい」
「これはこれで大切な思い出だから、忘れるのは難しいけど。でも言いふらしたりはしないから安心してね」
「その方向で頼むよ」
「あ、でもでも。美月には言っちゃうかも? 帰ったら、絶対にあれこれ聞かれるから」
「まぁ美月ちゃんになら、いいかな?」
既に、プールでえっちだったのを「めっ!」されたりとかしているので、少々の追加ダメ要素があっても大勢に影響はないだろう。
むしろ親しみの持てる近所のお兄ちゃん枠を目指そう。
そんな話をしている内に、コンサート会場内からはほとんど人がいなくなっていた。
「私たちもそろそろ出ましょうか」
「だな」
俺は優香と揃って席から立ち上がった。
「この後はどうする? 今4時半だよね。微妙な時間だけど、もう帰っちゃう? それともどこかに寄ってからにする?」
「それなら、この近くに有名な喫茶店があるらしいんだけど、そこで話でもしないか? ア・ル・カンパーニュって名前の、タルトケーキが美味しいお店らしいんだけど」
俺はこの日のために、事前に下調べしていたスイーツなお店情報を提示した。
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