のんびり領主とモフモフ相棒の異世界スローライフ

ポテトフライ

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「第十二話」隣接領からの手紙とリューク男爵の思惑

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 昼下がり、館の使用人が手紙を持ってきた。差出人はリューク男爵。アルトは「ちょうどいいところだ」と思いながら封を開けると、そこには丁寧な文体ながらもどこか警戒心を滲ませた内容が記されている。

「フィンダレン領のアルト殿、私の領地とそちらの領地との境界における商隊の争いについて、ご連絡ありがとうございます。
 こちらではすでに対処を進めておりますが、今後の再発防止のために合同調査を実施せねばなりません。
 王都からの騎士団が調整を進めているとのことですが、もしもアルト殿のほうでも何か情報があれば、早急にお知らせいただきたい。
 なお、今回の件で不用意にうちの領内に入り込まれることはご遠慮いただきたく、合同調査の際は必ず当方の許可を得た場所のみをご覧いただきたいと思います。
 以上、よろしくお願い申し上げます。
 リューク男爵」
 
 アルトはこの文面を読んで、やはりリューク男爵らしいと思った。形式ばってはいるが、要するに「勝手にうちの領地に入り込むなよ」という警戒が強調されているわけだ。
 別にリューク男爵領を荒らしたいわけでもないし、今のところアルトの側から何か仕掛ける理由はない。ただ、こうも壁を作られると、なかなか協力しようという気持ちも薄れてしまいそうになる。しかし、アルトはそこをグッと堪え、「彼も領地を守るために必死なんだろうな」と受け止める。
 とはいえ、アルトは少しばかり苦笑を漏らす。リューク男爵はしばしば“有能な領主”として評判がある一方、その厳格さや完璧主義的な性格ゆえに、他者を寄せ付けない雰囲気を持っていると聞く。特に、のんびりしたアルトとは対照的だと噂されるくらいだ。

「まあ、できることはやるしかないかな。喧嘩腰でいくのも嫌だし、ルルもびっくりしちゃうもんな」

 アルトはルルの頭を撫でながら呟く。ルルは「ぴいっ」と返事をして、机の上で無邪気にくるくる回る。その姿を見ていると、アルトは煩わしいこともどうでもよくなってくる。
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