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第一話 ラベンダー髪の少女
ドグラン隊の出撃
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憲兵団の基地に急遽集まったディマとアストンは、突然と姿を現した帝国製の重機巧に戸惑いを隠せないでいた。
「なんで、帝国の機体が!?ここは中立国家のはずだろ!?」
「知らねぇよ!けどさっきの映像見ただろ!!?ありゃ間違いなく帝国の旧式だ!」
そんな時、団員の一人がアストンに現状報告をする。
「団長!現在我が隊は敵に圧されている状態です、一刻も早く重機巧隊の出撃命令を!」
「どうするディマ!?」
「どうするも何も出すしかねぇだろ!1番隊は小型機巧隊の援護に回れ!2番から3番隊はゲート周辺を固めろ!!絶対に街に近づけさせるな!!」
「了解しました!」
団員はドグラン隊の出撃を準備させる。
「ドグランの発進準備に取り掛かるよ!!水系動力炉に水をたっぷり入れて!!もたもたしない!!」
整備班の中には赤毛のミドルヘアーにタンクトップに整備服を身にまとったアストンの妹であるナターシャもドグランの発進準備に取り掛かる。
「アストンも2番と3番隊の指揮を頼む、俺もドグランで出る」
そういって自らもドグランのもとに向かおうとするも、アストンに腕を引っ張られ、止められる。
「バカ言うんじゃねぇ!わざわざ前線に出てくる領主が何処にいるんだよ!」
「だからってこのまま隠れてろってのか!?」
「お前になんかあったら誰がこの街を守るんだって言ってんだよ!俺が全部隊の指揮を執る!お前は指令室でデッかく構えてろ!」
アストンが自身の機体であるドグラン指揮官機に向かって走る。その様子に見つめるしかない自分が情けなくてしかたない、せめて今の自分に何かできることはないかとナターシャの方へと向かったのだった。
◇
重機巧のコックピットハッチが機体後部のバックパックに位置しているのは、機体の元の原型がアルティリシア製のプロトワンであるためである。
アストンはハッチ付近の開錠グリップを握り時計回りに回すハッチが展開していき搭乗席が露わになり、席に座れば自動でハッチが閉鎖されていき、上部のパイロット認証スキャナーが反応し、アストンの身体をスキャニングしていく。
認証システムが登録されているパイロットを識別したら、メインモニターが起動。横部の操縦桿が展開していき、アストンはそれを握りしめ、ペダルに足をかけ、機体を発進口である裏ゲートに向かってペダルを踏み込む。
ドグランの右足が大きく動き、ズシン、ズシン、と重機巧が前進する音が基地内に鳴り響く。
「ゲートを開けろ!!」
ゲートの門前に到着すると門が徐々に開いてき、外へと続く重機巧用の秘密の通路が開く。
「よっし!!テメェら!!気合い入れていくぞ!!」
機体の外部スピーカーから聞こえる雄たけびと共に、ドグランが裏ゲートを潜り抜けて外へと向かっていく。
(といっても俺も、シミュレーションを除けばこれが初実戦なんだよな)
アストンの心の中で一瞬の不安がよぎる。自分は、この街を、ディマ達仲間を、そして何より、ルーナとお腹の子どもを守れるかどうか。
………嫌、今はそんなことを考えている場合じゃない…
今は目の前の敵を蹴散らす、ただそれだけに集中すればいい。
アストンはドグランのコックピット内で意思を新たにし、ペダルを大きく踏み込んだのだった。
◇
「こいつはいいパワーだ!!さっすが帝国製だ!!」
ジェクスのコックピット内で山賊の頭が操縦桿を握りしめ、トリガーを引いた。
5体のジェクスの右手に握られる短機関銃が火を噴き、アントラァ隊に弾丸の雨が降り注いだ。
自分たちの武装よりも口径の大きい弾がアントラァの装甲を貫き、爆散させていく。
「ジェイミー!!!」
「くそったれが!!!このまま行かせてたまるかよ!!」
アントラァ隊の憲兵たちが目の前に帝国制重機巧に向かって機関砲を撃ち続けていく、が、ジェクスの倉庫には無傷である。
撃って撃って撃ち続けて、やがて弾丸は空となってしまう。
「まずいもう弾が!」
「こっ……こうなったら…取り付いて、自爆するしか…」
「はぁ!?何言ってやがる自決するつもりか!?」
「ならどうする!!ここで引くわけにはいかないだろ!!」
ジェクスが詰め寄っていき、徐々に後ずさりするアントラァ隊。
「これで終いだ」
ジェクス数機の短機関銃がアントラァに向けられた――その時だった。
ダダダダダダダダダダ!!!!
アントラァの後方から中距離アサルトライフルの無数の弾丸がジェクスに向けられて放たれる。が、ジェクス無傷だ。
「なんだ?」
頭上のコックピットのモニターからアントラァの後方をのぞき込む。
アントラァの後の森林から、自分たちのジェクスより一回り小さい重機巧が赤の指揮官機を含めた10機がこちらに向かってきていたのだ。
「よくも、好き勝手やってくれたな!!やるぞお前ら!!突っ込め!!!」
ドグラン指揮官機のコックピット内からのアストンの合図と共に数機のドグラン隊が一斉にジェクスに向かって突っ込んでいった。
「なんで、帝国の機体が!?ここは中立国家のはずだろ!?」
「知らねぇよ!けどさっきの映像見ただろ!!?ありゃ間違いなく帝国の旧式だ!」
そんな時、団員の一人がアストンに現状報告をする。
「団長!現在我が隊は敵に圧されている状態です、一刻も早く重機巧隊の出撃命令を!」
「どうするディマ!?」
「どうするも何も出すしかねぇだろ!1番隊は小型機巧隊の援護に回れ!2番から3番隊はゲート周辺を固めろ!!絶対に街に近づけさせるな!!」
「了解しました!」
団員はドグラン隊の出撃を準備させる。
「ドグランの発進準備に取り掛かるよ!!水系動力炉に水をたっぷり入れて!!もたもたしない!!」
整備班の中には赤毛のミドルヘアーにタンクトップに整備服を身にまとったアストンの妹であるナターシャもドグランの発進準備に取り掛かる。
「アストンも2番と3番隊の指揮を頼む、俺もドグランで出る」
そういって自らもドグランのもとに向かおうとするも、アストンに腕を引っ張られ、止められる。
「バカ言うんじゃねぇ!わざわざ前線に出てくる領主が何処にいるんだよ!」
「だからってこのまま隠れてろってのか!?」
「お前になんかあったら誰がこの街を守るんだって言ってんだよ!俺が全部隊の指揮を執る!お前は指令室でデッかく構えてろ!」
アストンが自身の機体であるドグラン指揮官機に向かって走る。その様子に見つめるしかない自分が情けなくてしかたない、せめて今の自分に何かできることはないかとナターシャの方へと向かったのだった。
◇
重機巧のコックピットハッチが機体後部のバックパックに位置しているのは、機体の元の原型がアルティリシア製のプロトワンであるためである。
アストンはハッチ付近の開錠グリップを握り時計回りに回すハッチが展開していき搭乗席が露わになり、席に座れば自動でハッチが閉鎖されていき、上部のパイロット認証スキャナーが反応し、アストンの身体をスキャニングしていく。
認証システムが登録されているパイロットを識別したら、メインモニターが起動。横部の操縦桿が展開していき、アストンはそれを握りしめ、ペダルに足をかけ、機体を発進口である裏ゲートに向かってペダルを踏み込む。
ドグランの右足が大きく動き、ズシン、ズシン、と重機巧が前進する音が基地内に鳴り響く。
「ゲートを開けろ!!」
ゲートの門前に到着すると門が徐々に開いてき、外へと続く重機巧用の秘密の通路が開く。
「よっし!!テメェら!!気合い入れていくぞ!!」
機体の外部スピーカーから聞こえる雄たけびと共に、ドグランが裏ゲートを潜り抜けて外へと向かっていく。
(といっても俺も、シミュレーションを除けばこれが初実戦なんだよな)
アストンの心の中で一瞬の不安がよぎる。自分は、この街を、ディマ達仲間を、そして何より、ルーナとお腹の子どもを守れるかどうか。
………嫌、今はそんなことを考えている場合じゃない…
今は目の前の敵を蹴散らす、ただそれだけに集中すればいい。
アストンはドグランのコックピット内で意思を新たにし、ペダルを大きく踏み込んだのだった。
◇
「こいつはいいパワーだ!!さっすが帝国製だ!!」
ジェクスのコックピット内で山賊の頭が操縦桿を握りしめ、トリガーを引いた。
5体のジェクスの右手に握られる短機関銃が火を噴き、アントラァ隊に弾丸の雨が降り注いだ。
自分たちの武装よりも口径の大きい弾がアントラァの装甲を貫き、爆散させていく。
「ジェイミー!!!」
「くそったれが!!!このまま行かせてたまるかよ!!」
アントラァ隊の憲兵たちが目の前に帝国制重機巧に向かって機関砲を撃ち続けていく、が、ジェクスの倉庫には無傷である。
撃って撃って撃ち続けて、やがて弾丸は空となってしまう。
「まずいもう弾が!」
「こっ……こうなったら…取り付いて、自爆するしか…」
「はぁ!?何言ってやがる自決するつもりか!?」
「ならどうする!!ここで引くわけにはいかないだろ!!」
ジェクスが詰め寄っていき、徐々に後ずさりするアントラァ隊。
「これで終いだ」
ジェクス数機の短機関銃がアントラァに向けられた――その時だった。
ダダダダダダダダダダ!!!!
アントラァの後方から中距離アサルトライフルの無数の弾丸がジェクスに向けられて放たれる。が、ジェクス無傷だ。
「なんだ?」
頭上のコックピットのモニターからアントラァの後方をのぞき込む。
アントラァの後の森林から、自分たちのジェクスより一回り小さい重機巧が赤の指揮官機を含めた10機がこちらに向かってきていたのだ。
「よくも、好き勝手やってくれたな!!やるぞお前ら!!突っ込め!!!」
ドグラン指揮官機のコックピット内からのアストンの合図と共に数機のドグラン隊が一斉にジェクスに向かって突っ込んでいった。
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