人生を斜交いに生きた男 実話

人生を斜交いに生きた男 実話 ３８

真冬に夏物のサンダル企画をするが素材、色、価格等々を設定し商品化していくのだが、この三位一体が上手く噛み合ってこそ大ヒットに繋がるがどれか１つでも間違うとヒットせず経費倒れに、、、
　欲張りなメーカーは価格が高過ぎて後発のメーカーにヒントを与えて安く設定されて大ヒットに。トンビに油揚げをさらわれて大儲けを逃したメーカーも多い。企画が立派でも単価も大きな鍵になるのだ。この仕事の醍醐味は１から全てを考えて商品化され、お客さんが購入してそれを履いているのを見たり雑誌に掲載されたりで大量発注が来た時の大感動は、興奮状態になる。目利きが報われた、まるで憧れていた女性をやっと口説き落としてセックスをした時に似ている。
　見ているだけでは手に入らない。先ずはダメ元で行動に移す。結果は後で付いてくるのでそこで又対策を練れば良い事。
　婦人靴はその年の流行に乗り切れるか否かで大きく分かれる。然し一発大当たりすれば何十万足と売れピルが買えたり愛人に洒落た店を出させたり、ベンツを購入したり出来るが、次のシーズンで失敗すれば全てを失うとか、まるで天国と地獄の狭間で生きているので神経質な社長は胃潰瘍になり長生きはしにくい世界だ。博打うちに似ているので、大手の企業は参入し辛い。余りにもリスクが大き過ぎるので、それとメーカーが三国人というのも影響している。
　然し、この仕事は私には合っていたし給与、ボーナスも結構良かったので、利益分配型のの会社だったし。
　この時に子供２人に恵まれたので少々の事は子供の為に我慢したが、長女が喘息の疾患があり、夜中に発作が出るので、ある意味爆弾を抱えている様なもので、真夜中に入院したり、付き添いや道中の行き帰りのバスを乗り継いだりで車の免許を２人とも無かったのでこれも大きな負担に特に家内は大変だったと思う。下の長男を抱えての送り迎え、夜は私が病院で泊まり朝家内と交代して、お互いに寝不足になり口論が多くなり私もストレス解消として女性へと傾斜していったのだ。仕事柄女性との関わりが多いのでチャンスも多い。特に結婚してからの方がガツガツしてないのが返って好条件になったり、一時は６人の女性と同時進行もあったのだ。３人の女性が貢いでくれてその金で他の３人へのデート代をカバーしていたので生活費はちゃんと家に入れていたし、家内ともセックスはしていたので浮気の発覚はかなりズレてバレたが今思えば人生の絶頂期だったと。　　続く