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秘策
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「もしかして、怒ってるのかい? そりゃ仕方ないよね。僕たちは君のことをよく知らずに非難していた者と、それを見て見ぬ振りした者達だからね。もし、そのことに関して怒っているのなら、許してくれとは言わない。だがチャンスをくれないか?」
リーダーは明らかにしょんぼりした表情で、頭を深々と下げる。
僕はただ、君の名前が思い出せないというだけなのに、これじゃ僕が悪いやつみたいじゃないか。――いや、クラスメイトの名前を思い出せないやつは悪いやつだけど。
僕はそれを誤魔化すために、適当な理由をつける。
「大丈夫だよ。別にそんなことで怒ったりしないって! ただ、僕はずっと日陰者だったし、クラスの一員として認められていないような気がしてならないんだよ」
「――そんなこと……あるはずがないじゃないか!?」
それに対して、リーダーは力強く否定した。あまりにも力強すぎて、隠していることがばれそうになってあわてているみたいになったが、まあそれは考えすぎだろう。
ともかく、これで彼の名前を聞く絶好のチャンスが回ってきたわけだ。
「わかってるよ。だけど、だからこそ、必要なんじゃないかな?」
「必要? 何がだい!?」
「もう一度新鮮な気持ちで僕とみんなで自己紹介しなおすことが」
リーダーは明らかにしょんぼりした表情で、頭を深々と下げる。
僕はただ、君の名前が思い出せないというだけなのに、これじゃ僕が悪いやつみたいじゃないか。――いや、クラスメイトの名前を思い出せないやつは悪いやつだけど。
僕はそれを誤魔化すために、適当な理由をつける。
「大丈夫だよ。別にそんなことで怒ったりしないって! ただ、僕はずっと日陰者だったし、クラスの一員として認められていないような気がしてならないんだよ」
「――そんなこと……あるはずがないじゃないか!?」
それに対して、リーダーは力強く否定した。あまりにも力強すぎて、隠していることがばれそうになってあわてているみたいになったが、まあそれは考えすぎだろう。
ともかく、これで彼の名前を聞く絶好のチャンスが回ってきたわけだ。
「わかってるよ。だけど、だからこそ、必要なんじゃないかな?」
「必要? 何がだい!?」
「もう一度新鮮な気持ちで僕とみんなで自己紹介しなおすことが」
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