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連れてきた目的
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「まあいいや。それより、僕を無理やり連れてきたことには理由があるんだろう?」
あれだけボロクソに言われたんだ。何の理由もなければかわいい後輩とはいえほんの少しだけ怒りを感じなくもない。
「だから言いましたよね? 一人でやるんじゃなくて、協力してやるって」
彩錦が大きなため息とともにそんな言葉を口にし、それに対して梓が同意した。
「協力するって……言ったと思うけど、今回のことは僕のせいだ。だから僕一人でやるべきだろう?」
「そんなだから彼女が……いや、友達すら出来ないんですよ」
追い打ちをかけるような言葉を彩錦が吐いた。
「いやそこまで言わなくても……」
まあ確かに自ら主体的に作った友達がいるわけじゃないけど。彼女に至ってはいたこともないし、先生にも嫌われる始末だ。こうなると、僕の考え方に根本的におかしなところがあるのかもしれない。
「この際だからはっきりと言っておきましょう。私にとっては実は先輩のことなんてどうでもいいことで、お姉ちゃんのついでぐらいにしか思っていません」
「それは何となくわかる」
「でも先輩はお姉ちゃんの友達で、その友達が友達についてちゃんと理解していないというのなら、私が教育……もとい教えて差し上げなければならないでしょう!」
友達友達と何度もまくしたてられて、僕はほんの少しだけうんざりした気持ちになった。
あれだけボロクソに言われたんだ。何の理由もなければかわいい後輩とはいえほんの少しだけ怒りを感じなくもない。
「だから言いましたよね? 一人でやるんじゃなくて、協力してやるって」
彩錦が大きなため息とともにそんな言葉を口にし、それに対して梓が同意した。
「協力するって……言ったと思うけど、今回のことは僕のせいだ。だから僕一人でやるべきだろう?」
「そんなだから彼女が……いや、友達すら出来ないんですよ」
追い打ちをかけるような言葉を彩錦が吐いた。
「いやそこまで言わなくても……」
まあ確かに自ら主体的に作った友達がいるわけじゃないけど。彼女に至ってはいたこともないし、先生にも嫌われる始末だ。こうなると、僕の考え方に根本的におかしなところがあるのかもしれない。
「この際だからはっきりと言っておきましょう。私にとっては実は先輩のことなんてどうでもいいことで、お姉ちゃんのついでぐらいにしか思っていません」
「それは何となくわかる」
「でも先輩はお姉ちゃんの友達で、その友達が友達についてちゃんと理解していないというのなら、私が教育……もとい教えて差し上げなければならないでしょう!」
友達友達と何度もまくしたてられて、僕はほんの少しだけうんざりした気持ちになった。
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