永劫回帰の黙示録(レヴェレーション)

真白 悟

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0章 始まり

3.神父と噂

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 家で待っていた妻は、見送りから帰らない神父を心配していた。最初こそすぐに帰って来るだろうと悠長ゆうちょうかまえていた。それもそのはずで、神父はこの日になるといつも買い物をしていておそくなる。だから気にする必要はないと思った。
 しかし、さすがに丸一日帰らないとなると話はちがう。妻は子供をかかえながら、近隣きんりんの家をかけまわったが、結局見つかることはなかった。

 どうして、神父が姿をくらましたのかは、妻をふくみ誰にもわからなかったが、息子の刻印こくいんが関係しているのではないかとうわさになった。
 しかし、神父のことをしたっていた街の人達は、神父がそんなに薄情者はくじょうものではないことを知っている。それに、漁師達の証言しょうげんからも神隠かみかししにあったのではないかと結論づけた。
 それからというもの、行方不明になった神父の話は有名になった。最後に神父と話した漁師の頭は自分のことを責め続け、いつも神父の妻と子供に世話を焼いている。

  それから、月日はながれた。神父がいなくなってからというもの、行方不明が増え始めたのだ。その原因はわからないが、神隠かみかくしがうわさされている。
 なんでも、この街には存在するはずもない路地がまれに現れる。その路地は心に余裕よゆうがない者の前に現れ、いつも形はちがうらしい。
 ただ、1つだけ同じ部分がある。それは最後につながっているところは同じところだということであった。
 このうわさは、街の住民を恐怖きょうふおとしいれた。別の街から来た青年が流したうわさではあったが、街の人達の証言しょうげんからも信憑性しんぴょうせいは高いからだ。それからというもの、街で見たことのない路地をみた者は、絶対に入らないようになったという。

 結局、うわさうわさである。いつの間にかなかったかのように誰も話さなくなった。しかし、神父のことだけはいつまでも忘れられることはなかった。
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