永劫回帰の黙示録(レヴェレーション)

真白 悟

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4章 悪魔狩り

10.クエスト 4

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 無名の小悪魔一人に対して、金貨10,000(レヴィアの基本給50年分)はどう考えても破格の報酬であることには間違いない。ルシフは冷静さを失い動揺して所長に聞く。
「ど、ど、どうして10,000なんですか!?」
 半ば言葉になっていない言葉に対して、所長は困惑気味だがなんとか意味が分かってくれたみたいだ。
「あぁ、あれね・・・・実は私もよくわかっていないんだよ。なんでも今まで見たこともないような悪魔がいるとかなんとか・・・・一応詳細が分からないから小悪魔にしているが、あまりお勧めはしないがまあ聖者様方々なら問題ないだろうね。受けてみるかい?」
 それはまさに魅惑の提案だ。もちろん断る理由などないし、断ることも出来ない。なぜなら借金はその報酬金の10倍あるからだ。
 土くれ人形は王国銀貨10枚(銀貨一枚は金貨の百分の一の価格)など論外だし、ハウンドドッグの金貨5枚でも2000回はクエストを達成しなければならないのだ。
 そんなものをちまちまやっていると、街はいつまでたっても復興されないし、ルシフ達の負担も減ることがない。それに逆に利子だけでも膨大に膨れ上がり、ついには生涯返すことはできなくなるだろう。
 だが、そんなよくわからないクエストを受けることにも不安がある。ルシフは死んでしまうと回帰していうこともある。

「もちろんうけるわ!!」

 意気揚々答えるのはレヴィアだ。ルシフは呆れながらもその決断力には関心した。しかし、本当にそのクエストの金額について分かっているのかが疑問である。
「レヴィア・・・・お前この報酬金の意味が分かっているよな?」
 ルシフは小声でレヴィアに問う。
「もちろん分かっているわ! だって騎士団の悪魔討伐の特別手当でも金貨10,000枚は見たことないわ! それが小悪魔ごときにこんな報酬金よ、見逃す手はないわ!」
 レヴィアはルシフが子声で話した甲斐もなく、いつものように元気よく声を上げた。
 その声を聞いていた所長は思い出したように上位クエストについて話し始める。
「その小悪魔のクエストはあくまで中位クエストだ。もしよかったら上位クエストもあるけどどうする?」
 一応話だけでも聞いておいて損はないと思うルシフ。
「ちなみにどんなクエストなんです?」
 所長は思いつめたような顔をして尋ね返した。
「君たちは、この街に二十年ほど前からささやかれている都市伝説『神隠しの路地』を知っているかい?」

 神隠しの路地、それはルシフの父が行方不明になった頃に流れ始めた噂だ。ルシフが知らないわけなどなかった。それに、最近では聞かなくなった言葉ではあるが、その都市伝説は王都でも最も知られている怪談の一つだ。
「それは、この街に住んでいない者でさえ知っているはずよ。」
 レヴィアはそういったが、アリサはそうではない。
「僕は聞いたことないな・・・・」
 アリサが生まれたのはたった5年前だ知らなくても無理はない。所長もそのことは承知の上であった。
「では、簡単に昔話からしますかね・・・・」
 そういうと所長は長い昔話を始めた。――――――――


――――――所長は長い話を終えると、それに関わる上位クエストの話を始めた。
「このクエストはその神隠しの路地が関係しているんらしい・・・・・・」
「らしい?」
 ルシフは所長のいまいち要領を得ない言葉に聞き返した。
「私にもよくわからないが、ある悪魔によって生み出されたのが神隠しの路地であるというのが王国魔術師団の見解らしい。その悪魔こそが、井戸の悪魔『サバト』だといわれている。」
「サバトですって!? もしそうだとするなら勝てるわけないわ!」
 レヴィアは突然叫んだ。しかしルシフにとってはピンと来ない。
「サバトって誰だよ?」
「誰っていうよりか魔女の集団の総称で、下位悪魔が3人以上集まっている場合にのみ使われる名前よ」
「つまりダンダリオンクラスが3人ってことか?」
「微妙に違うよ・・・・ダンダリオンは下位悪魔の中でも上位に位置する悪魔で、サバスは小悪魔から悪魔に変わったばかりの下位悪魔だからダンダリオン程じゃないわ・・・・でも3人以上いるだけにダンダリオンかそれに近いほど凶悪な悪魔たちよ・・・・」
「まあつまり勝てないってことだな?」
 レヴィアがそこまでおびえる相手だ、無理に相手するものではないだろう。

「やらないならいいんだが、報酬金は借金を優に返せるほどだよ?」

 そんな所長の言葉につられるルシフではない、受付の順番が回ってくると勢いよく叫ぶ。

「上位クエスト『サバス』の討伐でお願いします!!」
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