55 / 86
5章 智の魔王
7.王国魔術師団
しおりを挟む
自分の行いの恥ずかしさからしばらく、ルシフは立ち上がらなかった。たかだか人間ごときが水面を走ることなど出来るはずはないし、そんなことを考えること自体がおこがましいだろう。
「ははは……これじゃあ結局遠回りをした方が早かったな……」
乾いた笑い声と、自信が水に浮かぶことで生じるわずかな波の音とのデュエットはなんだか切ないメロディーのように聞こえた。
ルシフはその気持ち悪い音楽を黙って聞いていられずに勢いよく立ち上がろうとする。だがもちろん足が付くわけもなく、水中に浮かんでいることしかできない。
「これってただの水たまりじゃないのか? ちょっと深すぎやしないか……」
小言を吐き捨てるルシフだが、いつまでも立ち止まっている余裕もない。必死で陸上まで泳ぐが、何かに足を取られてまったく進まない。それどころか足がもつれて溺れてしまいそうだ。
(あ、これは本当にまずいんじゃ…………)
足に絡んでいたのは海藻のようなものではない。海などではよく見られるデビルフィッシュと呼ばれる凶悪なまものだ。おそらく海から水を吸い上げた時におまけとしてついてきてしまったのだろう。
デビルフィッシュはその特徴的な見た目である9本の足を使い、海洋生物はおろか、人間でさえ捕食対象とする魔物だ。もし海でつかまれたのなら人生をあきらめなければならないとされるほどに危険な生物なのだ。それはルシフにとっても例外ではない。
どんどん水面から深い場所へと引きずり込まれていき、ルシフは死を覚悟した。だが、決してあきらめたわけではない。息を止めてできるだけ酸素を無駄遣いしないように頑張った。それはまだ誰かに助けてもらえるという可能性を捨てていなかったからである。
(誰でもいいから助けてくれ……!)
非常に望み薄ではあるが、一ミリでも助かる見込みがあるのであればそれに賭けたいと思うのは人間のサガだろう。ただルシフでなければ、ここまで冷静な判断は出来ない。この世で一番死に近いルシフであったからこその機転なのだ。
だが、そんな奇跡のようなことは常識的に考えても起こりえないことだろう。
ルシフの体はどんどん水底へと吸い込まれていく。
(息が続かねぇ……)
ルシフは酸素が不足し、意識も朦朧とし始めた。さっきまでは痛いながらも鮮明に見えていた水の中も今ではあまり見えない。
ついには口を閉める力すら失い、口からは残った空気が抜けていく代わりに海水が大量に流れ込んだ。『もうだめだ』とそうあきらめたルシフを誰が責められるだろう。いや誰も責められはしない。人間の最後なんて結局は諦めによってもたらされるものであろう。
遠ざかる意識の中、水面を見上げた。そこには人影が見えたような気がした。だがルシフはもはやお迎えが来たことを憂いでいる。ルシフにとってそれが最後の景色となった――――――――――
―――――――――はずだった。
「おいいつまで寝ているんだ! おい、天才!」
ルシフは誰かが呼ぶ声に目を覚ます。やっとの思いで起き上がるもあまりにも多くの海水を飲み込んだようで、体長はすこぶる悪い。もしかすると永劫回帰とはここまで気分が悪いものなのだろうかなどと、気軽に考えていたルシフだ。
なぜなら、目の前にあるその姿は何度も見た姿であったからだ。
「お前か……俺にはとても懐かしい顔だが…………こういうべきなのか? おはよう……」
そう、ルシフを助けた彼はルシフにとっては旧知の仲なのだ。王国魔術団の黒い軍服に漆黒のマントを羽織った暑苦しい服装をしたいかにも悪役といった彼はルシフの元上司である。
「元上司に向かってお前とは……お前はなんにもかわらないのな? あとこんな時はありがとうとでも言ってもらえるとお前の成長を実感できるのだがな」
「ありがとう? ……ってことは俺は助かったのか?」
まさか自分が生きているなどと思っていなかったルシフは驚きをかくせない。なによりも懐かしい人物に会えたことがいまだかつてないほどの励みになった。
しかし、こんな暖かい気候の中でも制服を脱がない彼のそのスタンスだけは気分が悪くなるルシフ。
「で? お礼は?」
「……お前、まだその服着てるのか?」
「おい! お礼は?」
「王国魔術師団の中で制服を着ている奴なんてお前くらいだぞ?」
「――――は、話を聞け?」
彼の杖から閃光のような電撃が走る。折角の命をルシフはこの時無駄にしてしまったのだ。
「………イテ!」
電撃量は明らかに致死量に達しているといっても過言ではないが、ルシフにとってそれは大したことではなかった。彼が全力で魔法を放ったのだろう。
「そんなもんで済むわけないだろう? まったくお前の体はどうなっているんだ?」
その問いに答えるルシフはいつにもまして自身に満ち溢れており、何より大声を出す時よりも大きく息を吸い込んだ。その時間はあまりにも長く、まさに数十秒の間息を吸い込んでいる。その様子は彼も少しあきれ気味でため息をついていた。
「それは? あんたに何度も教育されたからだ?」
そう自信満々に言い放った。もちろん自慢できることなどではない。
「おいおい、お前は俺をバカにしてるのか? 折角助けてやったていうのによう……はぁ、こんなことなら助けなければよかったぜ……ってそんなわけにもいかないんだけどな!」
ルシフの元上司である彼は、一人で突っ込みとボケと突っ込みを繰り返して一人で大爆笑するという離れ業をやって見せた。
もちろんこんな上司だからこそルシフは信頼を置いてバカにしているわけだが、彼はそんなことは知る由もない。だからこそバカにされるたびに教育という名のパワハラを繰り返していた。
それがかえってルシフから信頼される要因となったのだ。
「それで……俺に何か用なのか?」
ルシフの問に急に慌て始めた彼を見ると事態が急を要するということはよくわかった。それだけにルシフは王都に戻った3人のことが心配でならない。もし、今回の連絡がルシフ自身にあてられた緊急連絡だとなれば、おそらくダンダリオンが関わっていることは間違いないだろう。
「あいつらから聞いているとおもうが、ダンダリオンの軍勢が予想よりも早く攻めてきた。おそらく帝国騎士団だけじゃ数日と持たないだろう……」
ルシフの予想は悪くも的中してしまった。しかも予想よりも悪い。
「聖者が4人もいるのに!?」
ダンダリオンの強さは戦ったことのあるルシフが一番よく知っているが、それでも聖者4人に対して圧倒できるほどの戦闘力はない。
ルシフは少し考えが甘かったようだ。おそらくダンダリオンの軍勢の中に悪魔が数体いるのだろう。
だが、ルシフにはわからないことがある。どうして魔術師団の一行がルシフを迎えに来た理由だ。ルシフ自身は大した実力のない人物であり、何よりも王国騎士団が一番頼ることが出来ない悪魔の刻印を持つものなのだ。そんなものを頼って助かったとしても王国騎士団にとっては名誉を失うだけに他ならない。
「言いたいことはわかるが、悪魔の数があまりにも多い。もちろん俺たちも共に戦うべきなのだろうが……。俺たちはどう考えても戦力外だ……っ! だがお前なら…………お前と一緒ならあるいは――――――」
彼の言い分はわかるルシフだが、たった一人が増えたところでなに一つ変わらないだろう。そうそれはあの時と同じなのだ。
「ははは……これじゃあ結局遠回りをした方が早かったな……」
乾いた笑い声と、自信が水に浮かぶことで生じるわずかな波の音とのデュエットはなんだか切ないメロディーのように聞こえた。
ルシフはその気持ち悪い音楽を黙って聞いていられずに勢いよく立ち上がろうとする。だがもちろん足が付くわけもなく、水中に浮かんでいることしかできない。
「これってただの水たまりじゃないのか? ちょっと深すぎやしないか……」
小言を吐き捨てるルシフだが、いつまでも立ち止まっている余裕もない。必死で陸上まで泳ぐが、何かに足を取られてまったく進まない。それどころか足がもつれて溺れてしまいそうだ。
(あ、これは本当にまずいんじゃ…………)
足に絡んでいたのは海藻のようなものではない。海などではよく見られるデビルフィッシュと呼ばれる凶悪なまものだ。おそらく海から水を吸い上げた時におまけとしてついてきてしまったのだろう。
デビルフィッシュはその特徴的な見た目である9本の足を使い、海洋生物はおろか、人間でさえ捕食対象とする魔物だ。もし海でつかまれたのなら人生をあきらめなければならないとされるほどに危険な生物なのだ。それはルシフにとっても例外ではない。
どんどん水面から深い場所へと引きずり込まれていき、ルシフは死を覚悟した。だが、決してあきらめたわけではない。息を止めてできるだけ酸素を無駄遣いしないように頑張った。それはまだ誰かに助けてもらえるという可能性を捨てていなかったからである。
(誰でもいいから助けてくれ……!)
非常に望み薄ではあるが、一ミリでも助かる見込みがあるのであればそれに賭けたいと思うのは人間のサガだろう。ただルシフでなければ、ここまで冷静な判断は出来ない。この世で一番死に近いルシフであったからこその機転なのだ。
だが、そんな奇跡のようなことは常識的に考えても起こりえないことだろう。
ルシフの体はどんどん水底へと吸い込まれていく。
(息が続かねぇ……)
ルシフは酸素が不足し、意識も朦朧とし始めた。さっきまでは痛いながらも鮮明に見えていた水の中も今ではあまり見えない。
ついには口を閉める力すら失い、口からは残った空気が抜けていく代わりに海水が大量に流れ込んだ。『もうだめだ』とそうあきらめたルシフを誰が責められるだろう。いや誰も責められはしない。人間の最後なんて結局は諦めによってもたらされるものであろう。
遠ざかる意識の中、水面を見上げた。そこには人影が見えたような気がした。だがルシフはもはやお迎えが来たことを憂いでいる。ルシフにとってそれが最後の景色となった――――――――――
―――――――――はずだった。
「おいいつまで寝ているんだ! おい、天才!」
ルシフは誰かが呼ぶ声に目を覚ます。やっとの思いで起き上がるもあまりにも多くの海水を飲み込んだようで、体長はすこぶる悪い。もしかすると永劫回帰とはここまで気分が悪いものなのだろうかなどと、気軽に考えていたルシフだ。
なぜなら、目の前にあるその姿は何度も見た姿であったからだ。
「お前か……俺にはとても懐かしい顔だが…………こういうべきなのか? おはよう……」
そう、ルシフを助けた彼はルシフにとっては旧知の仲なのだ。王国魔術団の黒い軍服に漆黒のマントを羽織った暑苦しい服装をしたいかにも悪役といった彼はルシフの元上司である。
「元上司に向かってお前とは……お前はなんにもかわらないのな? あとこんな時はありがとうとでも言ってもらえるとお前の成長を実感できるのだがな」
「ありがとう? ……ってことは俺は助かったのか?」
まさか自分が生きているなどと思っていなかったルシフは驚きをかくせない。なによりも懐かしい人物に会えたことがいまだかつてないほどの励みになった。
しかし、こんな暖かい気候の中でも制服を脱がない彼のそのスタンスだけは気分が悪くなるルシフ。
「で? お礼は?」
「……お前、まだその服着てるのか?」
「おい! お礼は?」
「王国魔術師団の中で制服を着ている奴なんてお前くらいだぞ?」
「――――は、話を聞け?」
彼の杖から閃光のような電撃が走る。折角の命をルシフはこの時無駄にしてしまったのだ。
「………イテ!」
電撃量は明らかに致死量に達しているといっても過言ではないが、ルシフにとってそれは大したことではなかった。彼が全力で魔法を放ったのだろう。
「そんなもんで済むわけないだろう? まったくお前の体はどうなっているんだ?」
その問いに答えるルシフはいつにもまして自身に満ち溢れており、何より大声を出す時よりも大きく息を吸い込んだ。その時間はあまりにも長く、まさに数十秒の間息を吸い込んでいる。その様子は彼も少しあきれ気味でため息をついていた。
「それは? あんたに何度も教育されたからだ?」
そう自信満々に言い放った。もちろん自慢できることなどではない。
「おいおい、お前は俺をバカにしてるのか? 折角助けてやったていうのによう……はぁ、こんなことなら助けなければよかったぜ……ってそんなわけにもいかないんだけどな!」
ルシフの元上司である彼は、一人で突っ込みとボケと突っ込みを繰り返して一人で大爆笑するという離れ業をやって見せた。
もちろんこんな上司だからこそルシフは信頼を置いてバカにしているわけだが、彼はそんなことは知る由もない。だからこそバカにされるたびに教育という名のパワハラを繰り返していた。
それがかえってルシフから信頼される要因となったのだ。
「それで……俺に何か用なのか?」
ルシフの問に急に慌て始めた彼を見ると事態が急を要するということはよくわかった。それだけにルシフは王都に戻った3人のことが心配でならない。もし、今回の連絡がルシフ自身にあてられた緊急連絡だとなれば、おそらくダンダリオンが関わっていることは間違いないだろう。
「あいつらから聞いているとおもうが、ダンダリオンの軍勢が予想よりも早く攻めてきた。おそらく帝国騎士団だけじゃ数日と持たないだろう……」
ルシフの予想は悪くも的中してしまった。しかも予想よりも悪い。
「聖者が4人もいるのに!?」
ダンダリオンの強さは戦ったことのあるルシフが一番よく知っているが、それでも聖者4人に対して圧倒できるほどの戦闘力はない。
ルシフは少し考えが甘かったようだ。おそらくダンダリオンの軍勢の中に悪魔が数体いるのだろう。
だが、ルシフにはわからないことがある。どうして魔術師団の一行がルシフを迎えに来た理由だ。ルシフ自身は大した実力のない人物であり、何よりも王国騎士団が一番頼ることが出来ない悪魔の刻印を持つものなのだ。そんなものを頼って助かったとしても王国騎士団にとっては名誉を失うだけに他ならない。
「言いたいことはわかるが、悪魔の数があまりにも多い。もちろん俺たちも共に戦うべきなのだろうが……。俺たちはどう考えても戦力外だ……っ! だがお前なら…………お前と一緒ならあるいは――――――」
彼の言い分はわかるルシフだが、たった一人が増えたところでなに一つ変わらないだろう。そうそれはあの時と同じなのだ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
異世界亜人熟女ハーレム製作者
†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です
【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる