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真相
しおりを挟む納まっていた恐怖心に再び襲われる。
なぜここでエレン様が出てくるのか理解できない。
でも、これには何らかの意図があるはずだ。
「―――っ!」
ちょっと待て!
まさか―――!
イヤな予感がする!
背筋が凍るような、取り返しがつかないようなそんな不安に襲われる。
「・・・エレン様が・・・どうかされたのですか?」
自分の考えがどうか間違っているように―――と、心の中で必死に祈った。
だけど―――・・
「貴様と別れた後、行方不明になっておる」
「―――っ!・・・ゆ、行方・・・不明って・・」
ああ、やっぱり!
頭に浮かんだのは―――『誘拐!』
「そ、そんな・・」
この件に関しては私は何もしていない。
だけど―――当たりがあるのだ
こんなことをする人物は一人しかいない。
ゆっくりとその人物の方を見たら、正気に返ったダグラス様が真青になっているのが目に入った。
ああっっ!!
やっぱり、間違いないっ!
クソッ!
何ていうことをしてくれたんだっ!!
「ダグラス、そなた何か知らぬか?」
「ひっ!い、いえ・・何もっ!!」
急に話を振られて驚いたのか、声が裏返りキョロキョロと視線を彷徨わせ挙動不審だ。
出来ることなら、動揺せずに堂々とした態度でいて欲しかった。
「ほう、それはおかしいのう。エレンはそなたに呼び出されたと申しておったが・・」
「えっ!あいつ、生きて・・」
ポロっと言ったその言葉からこの件にはダグラス様が関与ししていることは確実となった。
そして、それと同時に私も絶望の淵へと落とされた。
「やはり、ダグラス貴様が関与しておったのだな?」
「兄上っ!どういうことだっ!」
状況を見守っていたオレだが我慢できずに二人の前に飛び出した。
「エレンを誘拐したのかっ!!」
「し、知らない!オレは関係ないっ!!」
必死に否定するダグラスだが、これは見逃せない。
オレのエレンに手を出すなんてっ!
「カイン、落ち着けっ!」
「でもっ!」
「エレンは無事に保護した。今は休んでおるから安心せよっ」
「無事なんですねっ!・・・・ああ、よかった」
無事だと聞いて胸をなでおろす。
しかしそれと同時にダグラスに対して怒りが湧いた。
言いがかりをつけられた上にエレンに手を出したことが許せなかった。
そんなカインの気持ちに同じように国王は目を細め口角を上げた。
「さて、これで話がつながったようだな・・」
茶番は終わりだ。
ここからは本音で行こうじゃないか。
これから何がおこるのか想像がついているダグラスとフランは恐怖で震えるのだった。
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