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メイベルちゃん
彼女、レンタルできます♡
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※異世界ファンタジーです。レンタル彼女の実態は現代とは全く異なります。ふわっとお楽しみください。
とある国の王都にあるレンタル彼女店──
売れっ子レンタル彼女のメイベルちゃんを借りようとしている、いかにも陰キャの男がひとり。
王立魔法研究所で働く研究員、名はトゥーレ。女性経験はないが、憧れはある。思い切ってレンタル彼女を予約した。
今日はその2回目である。
(今日は……今日はちゃんと、目を見て話せるようにしよう……!)
肩までかかる前髪をくしゃくしゃっと整え、研究室の角を何度も往復した後、ようやくギルド傘下の《恋人提供所アマリエ》に足を踏み入れる。
「あ、あの…メイベルちゃんで予約を入れてたトゥーレです。」
「はい、お待ちしておりました。少々お待ちください。」
(あ~~…緊張する。2回目だけどメイベルちゃん覚えててくれてるかな…)
「トゥーレくん…!また来てくれたのね。ありがとう♡」
目が合って、一瞬で射抜かれた。
「……ぅ…ぁ…ぁの…」
目を見て話すという目標、さっそく達成できず。
「今日はお仕事どうだった? がんばったね♡」
「う……がん、ばった……メイベルちゃんに、ほめてもらえるから……その……」
「うんうん♡ よしよし♡ えらいえらいっ♡」
流れるようになでなでされるが、これは追加オプションに含まれる。
でも、そんなこと彼にはどうだっていいのだ。
「っ……すごく、うれしい……」
「……トゥーレくん、涙出てる……?」
「だって……うれしくて……えへへ……へへ……」
スタッフが嬢にそっとハンカチを渡し、涙をぬぐう
そして、今回トゥーレは「カップル風街歩きデート」を選択していた。
*
人の多い市街地を歩くのは、研究員にはハードルが高い。
でも、今日は違う──メイベルが隣にいる。
「このカフェ、入ってみる?」
「うん……メイベルちゃんが、行きたいなら……」
「えへ、じゃあ、行こっ♡」
店の中、並んだ席。隣で腕がかすかに触れる。
ドキドキしているのはトゥーレだけではない“ような気がして”、嬉しい。
「こうやって歩いてると、本当に……ほんとうに、恋人みたいだね……」
「ううん、今日だけは、ほんとうに恋人だよ♡」
その言葉だけで、彼の胸はいっぱいになって、破裂寸前だった。
*
最後、見送るとき。
彼はたったひとことを言った。
「ぼく、……また、来ます……だから、また……」
「うん♡ 待ってるからね? ずっと、だよ♡」
今夜はきっと眠れないだろう。
*
異世界レンタル彼女。嬢たちはお金を頂戴し、理想の彼女を演じる。体は売らないけれど夢を売る、プロ彼女なのである。
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「トゥーレくん…!また来てくれたのね。ありがとう♡」
目が合って、一瞬で射抜かれた。
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「う……がん、ばった……メイベルちゃんに、ほめてもらえるから……その……」
「うんうん♡ よしよし♡ えらいえらいっ♡」
流れるようになでなでされるが、これは追加オプションに含まれる。
でも、そんなこと彼にはどうだっていいのだ。
「っ……すごく、うれしい……」
「……トゥーレくん、涙出てる……?」
「だって……うれしくて……えへへ……へへ……」
スタッフが嬢にそっとハンカチを渡し、涙をぬぐう
そして、今回トゥーレは「カップル風街歩きデート」を選択していた。
*
人の多い市街地を歩くのは、研究員にはハードルが高い。
でも、今日は違う──メイベルが隣にいる。
「このカフェ、入ってみる?」
「うん……メイベルちゃんが、行きたいなら……」
「えへ、じゃあ、行こっ♡」
店の中、並んだ席。隣で腕がかすかに触れる。
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「こうやって歩いてると、本当に……ほんとうに、恋人みたいだね……」
「ううん、今日だけは、ほんとうに恋人だよ♡」
その言葉だけで、彼の胸はいっぱいになって、破裂寸前だった。
*
最後、見送るとき。
彼はたったひとことを言った。
「ぼく、……また、来ます……だから、また……」
「うん♡ 待ってるからね? ずっと、だよ♡」
今夜はきっと眠れないだろう。
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