悪役令嬢転生物語〜正直ヒロインになりたかった〜

みぃぷ

文字の大きさ
22 / 22
悪役令嬢なりに婚約破棄を阻止します。

悪くもないが、良くもない

しおりを挟む
「やぁっと気づいてくれた、俺たちずっとお姉さんの話しかけてたんだよ?」
「まぁ、そうでしたのね。眼中になくて全く気づきませんでしたわ。」
「・・・。ね、ねえお姉さんさ良いところの育ちでしょ?立ち方とかすっごいお上品だよね~、俺も一度で良いから教わってみたいなー。」

貴方たちが邪魔で要達が見えないじゃない!!!
眼中にないってわざわざ言ってあげたのにまだ何か用だっていうの!?

こんな人達に構っている暇はないのだという風に横をすり抜けようとするも、すれ違う際に腕を掴まれ身動きがとれなくなる。

「・・・っ、痛いので離していただけるかしら?それに私、お友達ときてるんですの。貴方たちとお話している時間はありません。」
「・・・へぇ、そんな生意気なこと言っちゃうんだ?」
「ぃ、たっ・・・!!」

少し引っ張ったくらいでは抜けない程の力で掴まれる。
思い返せばこの世界に転生してから、男性に暴力を振るわれたことなんて一度もなかった。
ただ腕を少し強く掴まれたくらいで暴力とは言わないのかもしれない。
でも今の私にとっては身動きがとれなくなるほど怖かった。
ヒロインがこんな思いしなくてよかったと思うと同時になんで私がこんな目にとか思っている私は性格の悪い人間なんだろうか。

「・・・俺たちについ来る気になった?」

怖い。

「じゃあまずこの建物でちゃおうか!」

怖い・・・っ。

「俺たちと、キモチイイ事、しよう?」

怖い、助けて

「かな・・・っ
「おい、俺の婚約者をどこに連れて行こうとしている?」

目の前が真っ黒になって、さっきまでの冷え切った身体も心なしか温かくなった。
「かなめ・・・?」

顔を上げると上には要の整った顔が見える。
「なんでお前はこうもどこかへ行こうとするんだ、全く。」
「え・・・?どういう・・・」
「美咲さん!!大丈夫ですかっ!!」
「凜さん・・・」

2人の顔を見て完全に力がぬけ地べたに座り込みそうになるも要が受け止めてくれる。
私が、無意識に、要の事を呼んだ途端に来てくれるなんて、
「本当に、王子さま、みた・・・いね。」









「み、美咲さん?!」
「大丈夫だ、気絶しただけだろう。」
「それにしても、連れて行かれてしまう前に西園寺さんが気がついて本当に良かったです。でも逃げられちゃいましたね・・・。」
「それについては問題ない。今頃捕らえられているところだろう。」
「・・・西園寺さん、用意周到ですね。」
「今日は最初から美咲に1人ガードマンを付けていた、それにも関わらずこのような思いをさせてしまって用意周到の何もない。一から見直しだな。」
「・・・そうですか、まぁもうお昼をたべられる感じでもないので私は帰りますね。美咲さん起きた時にちゃんとそばにいないと駄目ですよ。」
「・・・心得た。また今度詫びに馳走する。」

しおりを挟む
感想 3

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(3件)

ヨミ
2018.10.18 ヨミ

読みました
更新された話もすごく面白かったです
また楽しみにしてます(*`∀´*)

2019.01.18 みぃぷ

ありがとうございます!!
更新がどんどん遅くなって申し訳ありません...🙇🙏
そう言って頂けるととっても嬉しいです!!
返信が凄い遅くなってすいませんでした...😭

解除
ヨミ
2018.10.07 ヨミ

面白い
早く続きが読みたいです(≧∇≦)

2018.10.07 みぃぷ

感想ありがとうございます。
近々新しいページを出す予定ですのでもう暫くお待ちください...笑
今月の中旬までに頑張ります!!!笑

解除
manaka
2018.08.20 manaka

美咲と要好きです。
要に頑張ってもらいたい…!

2018.10.07 みぃぷ

感想ありがとうございます。
要は少し抜けているというか、ぐいぐい頑張ってるつもりなんですが主人公には伝わってないんですね...笑
この先要にはガンガン頑張って貰おうと思います笑
返信遅くなってすいませんでした...。
進行が遅れておりますが今後も宜しくお願いします。

解除

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました

しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、 「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。 ――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。 試験会場を間違え、隣の建物で行われていた 特級厨師試験に合格してしまったのだ。 気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの “超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。 一方、学院首席で一級魔法使いとなった ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに―― 「なんで料理で一番になってるのよ!?  あの女、魔法より料理の方が強くない!?」 すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、 天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。 そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、 少しずつ距離を縮めていく。 魔法で国を守る最強魔術師。 料理で国を救う特級厨師。 ――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、 ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。 すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚! 笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。

悪役令嬢の心変わり

ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。 7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。 そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス! カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!

転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜

具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、 前世の記憶を取り戻す。 前世は日本の女子学生。 家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、 息苦しい毎日を過ごしていた。 ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。 転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。 女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。 だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、 横暴さを誇るのが「普通」だった。 けれどベアトリーチェは違う。 前世で身につけた「空気を読む力」と、 本を愛する静かな心を持っていた。 そんな彼女には二人の婚約者がいる。 ――父違いの、血を分けた兄たち。 彼らは溺愛どころではなく、 「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。 ベアトリーチェは戸惑いながらも、 この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。 ※表紙はAI画像です

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない

陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」 デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。 そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。 いつの間にかパトロンが大量発生していた。 ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。