21 / 22
悪役令嬢なりに婚約破棄を阻止します。
流石ゲーム補正
しおりを挟む
私達はドレスを購入したブティックから離れ、様々なジャンルの飲食店が並ぶ二階へと移動する。
要と歩いていると改めて要の気遣いが隅々まで行き届いているなと思う。
歩き始めれば自然と手を取り、優しく道を誘導し尚且つ私の手が空くようにバッグ等の手荷物は全て要が持ってくれる。(というか気づいたら手元に荷物がなかった。)
エスカレーターに乗るときは私が誤って転落しないように支えながら先に乗らせてくれる。
これを紳士と呼ばずしてなんとよぶのか・・・(あぁ、またの名をイケメンとも呼ぶかもしれない。)
「結構店の数は多いんだな。」
「あら、要ここでご飯食べたことないの?あそこのお店とか美味しいわよ。」
そう言いながら以前家族で食べに行ったことのあるお店を指さすと、視界の端に見たことのある桜色の髪の毛が見えた。・・・あれもしかしてヒロインじゃない?いよいよ次のイベントって訳ね、どう動くのが最適なのか。
ヒロインに要を奪われたくないからって別にヒロインに被害を被ってほしいわけじゃない。
だから今回のイベントの回避作戦を立てるに当たって重要なことは、要のヒロインに対しての好感度を上げずさらにヒロインがモブ共に絡まれないようにすることだ。
要と関わらせたくないにしても、もし私たちがここでヒロインと接触せずこの場を離れたとして、ゲーム補正が働き私達のあずかり知らぬところでヒロインが襲われる可能性がある。
なので今回のイベントを完全に無視することは不可能。
また挨拶だけ済ましてその場を離れることも最善策とはいえがたい、離れた後に、ということも考えられるからだ。
・・・駄目だ、かっこつけて普段使いもしない頭をフルに使ったせいで頭痛が・・・。
ここは一旦要とヒロインを合流させて私はトイレとでも言って作戦を練ることにしようかな。
「ごきげんよう、凜さん。こんなところで会うなんて奇遇ね、今日はお買い物かしら?」
「あ!美咲さん!!ご、ごごごきげんよう・・・えへへ、噛んじゃった・・・じゃなくて、はい!」
くぅっ・・・かわいいなぁ。
「花園か、久しいな。」
「はい、えーっとこの間廊下で助けていただいた時以来でしょうか。お二人もお買い物ですか?」
え?廊下で会った?
いや同じ校内にいるのだから廊下で会うのなんて当たり前よね。
「・・・助けた、とは?」
「あぁ、この間移動教室の場所が分からずに廊下で立っていたから道を教えただけのことだ。」
・・・私の知らないところで好感度を上げにこようとは・・・、不覚だったわ。
「そうなのね、校内は広いから私も実はまだ覚え切れていないのよ・・・っと私少しお手洗いに行ってくるわ。どこで食べるか決めておいて貰える?」
「あぁ、俺もついて行かなくて大丈夫か?」
「平気よ。そうだ、凜さんも一緒に食べましょ!要とよく相談して決めてね。」
要たちと離れて道の角を一つ曲がると、見つからないように二人を観察する。
トイレ行くなんて当然嘘、このままヒロインと離れずに危機を救っておくれ・・・。
「何が食べたい?」
「えーっと、美咲さんはあぁ言ってましたけど西園寺さんはそれでも大丈夫ですか?私ははっきり言って邪魔者かと・・・。」
「・・・美咲が言うんだから仕方ない。俺は今日の予定はデートだと思ってるんだがな・・・。」
え、デート?!あ・・・そういえば昨日ショッピングデートだっていってたかも。
くぅ、このイベントさえなければ要との仲を詰められたのにな。
「美咲さんってどんなのが好きなんでしょう?決めておけと言われましても私は好みを全く知らないのでここは話し合いよりも、美咲さんの事をよくご存じでいらっしゃる西園寺様が提案してくださると嬉しいのですが・・・。」
盲点だった・・・、まさか私の好みに合わせてお昼を決めようとするなんて。
でもそうか、周りから愛される人間とそうじゃない人間というのはこういうところでかわってくるのだろうか。
・・・自分に自信がなくなってくる、ヒロインと自分のさはここかと再確認して落ち込むくらいには。
「ねぇ、お姉さん。」
自分の駄目なところを再確認していると、何やら少女漫画などでありそうな所謂典型的なナンパの台詞が聞こえてきた。あれ?でもヒロインのところには要が一緒についているはずなのに。
可笑しいなと思い2人がいる方へ向き直ろうと面を上げると2人がいると思って居たところはまさかの壁だった。
・・・???
いや、正しく言うならば、壁のようにでかい人だったのだ。
一体なんでこんなところに人が立って居るのかとその人の顔を見上げると目が合った。
「お。やっと気づいてくれた!君のことえお呼んでたんだよ、お姉さん。」
・・・あれ、私?
要と歩いていると改めて要の気遣いが隅々まで行き届いているなと思う。
歩き始めれば自然と手を取り、優しく道を誘導し尚且つ私の手が空くようにバッグ等の手荷物は全て要が持ってくれる。(というか気づいたら手元に荷物がなかった。)
エスカレーターに乗るときは私が誤って転落しないように支えながら先に乗らせてくれる。
これを紳士と呼ばずしてなんとよぶのか・・・(あぁ、またの名をイケメンとも呼ぶかもしれない。)
「結構店の数は多いんだな。」
「あら、要ここでご飯食べたことないの?あそこのお店とか美味しいわよ。」
そう言いながら以前家族で食べに行ったことのあるお店を指さすと、視界の端に見たことのある桜色の髪の毛が見えた。・・・あれもしかしてヒロインじゃない?いよいよ次のイベントって訳ね、どう動くのが最適なのか。
ヒロインに要を奪われたくないからって別にヒロインに被害を被ってほしいわけじゃない。
だから今回のイベントの回避作戦を立てるに当たって重要なことは、要のヒロインに対しての好感度を上げずさらにヒロインがモブ共に絡まれないようにすることだ。
要と関わらせたくないにしても、もし私たちがここでヒロインと接触せずこの場を離れたとして、ゲーム補正が働き私達のあずかり知らぬところでヒロインが襲われる可能性がある。
なので今回のイベントを完全に無視することは不可能。
また挨拶だけ済ましてその場を離れることも最善策とはいえがたい、離れた後に、ということも考えられるからだ。
・・・駄目だ、かっこつけて普段使いもしない頭をフルに使ったせいで頭痛が・・・。
ここは一旦要とヒロインを合流させて私はトイレとでも言って作戦を練ることにしようかな。
「ごきげんよう、凜さん。こんなところで会うなんて奇遇ね、今日はお買い物かしら?」
「あ!美咲さん!!ご、ごごごきげんよう・・・えへへ、噛んじゃった・・・じゃなくて、はい!」
くぅっ・・・かわいいなぁ。
「花園か、久しいな。」
「はい、えーっとこの間廊下で助けていただいた時以来でしょうか。お二人もお買い物ですか?」
え?廊下で会った?
いや同じ校内にいるのだから廊下で会うのなんて当たり前よね。
「・・・助けた、とは?」
「あぁ、この間移動教室の場所が分からずに廊下で立っていたから道を教えただけのことだ。」
・・・私の知らないところで好感度を上げにこようとは・・・、不覚だったわ。
「そうなのね、校内は広いから私も実はまだ覚え切れていないのよ・・・っと私少しお手洗いに行ってくるわ。どこで食べるか決めておいて貰える?」
「あぁ、俺もついて行かなくて大丈夫か?」
「平気よ。そうだ、凜さんも一緒に食べましょ!要とよく相談して決めてね。」
要たちと離れて道の角を一つ曲がると、見つからないように二人を観察する。
トイレ行くなんて当然嘘、このままヒロインと離れずに危機を救っておくれ・・・。
「何が食べたい?」
「えーっと、美咲さんはあぁ言ってましたけど西園寺さんはそれでも大丈夫ですか?私ははっきり言って邪魔者かと・・・。」
「・・・美咲が言うんだから仕方ない。俺は今日の予定はデートだと思ってるんだがな・・・。」
え、デート?!あ・・・そういえば昨日ショッピングデートだっていってたかも。
くぅ、このイベントさえなければ要との仲を詰められたのにな。
「美咲さんってどんなのが好きなんでしょう?決めておけと言われましても私は好みを全く知らないのでここは話し合いよりも、美咲さんの事をよくご存じでいらっしゃる西園寺様が提案してくださると嬉しいのですが・・・。」
盲点だった・・・、まさか私の好みに合わせてお昼を決めようとするなんて。
でもそうか、周りから愛される人間とそうじゃない人間というのはこういうところでかわってくるのだろうか。
・・・自分に自信がなくなってくる、ヒロインと自分のさはここかと再確認して落ち込むくらいには。
「ねぇ、お姉さん。」
自分の駄目なところを再確認していると、何やら少女漫画などでありそうな所謂典型的なナンパの台詞が聞こえてきた。あれ?でもヒロインのところには要が一緒についているはずなのに。
可笑しいなと思い2人がいる方へ向き直ろうと面を上げると2人がいると思って居たところはまさかの壁だった。
・・・???
いや、正しく言うならば、壁のようにでかい人だったのだ。
一体なんでこんなところに人が立って居るのかとその人の顔を見上げると目が合った。
「お。やっと気づいてくれた!君のことえお呼んでたんだよ、お姉さん。」
・・・あれ、私?
0
あなたにおすすめの小説
すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした
珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。
色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。
バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。
※全4話。
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する
ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。
皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。
ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。
なんとか成敗してみたい。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
【完結】前提が間違っています
蛇姫
恋愛
【転生悪役令嬢】は乙女ゲームをしたことがなかった
【転生ヒロイン】は乙女ゲームと同じ世界だと思っていた
【転生辺境伯爵令嬢】は乙女ゲームを熟知していた
彼女たちそれぞれの視点で紡ぐ物語
※不定期更新です。長編になりそうな予感しかしないので念の為に変更いたしました。【完結】と明記されない限り気が付けば増えています。尚、話の内容が気に入らないと何度でも書き直す悪癖がございます。
ご注意ください
読んでくださって誠に有難うございます。
悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。
モブ転生とはこんなもの
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。
乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。
今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。
いったいどうしたらいいのかしら……。
現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。
どうぞよろしくお願いいたします。
他サイトでも公開しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる