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三章 王都オリーブ編2 周辺地域道中
177 潜入調査 1 弁償金100万GL
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「そんなの言う訳ねぇだろ」
「おいおい、ビビってるのか」
「囲まれた経験なんてねぇだろ」
「その箱を取り上げれば、お前は弁償できねぇから、他のカモや拐ってきた連中と同じ様に、奴隷として働かすんだってリーダーが言ってたぜ。お前には言えねぇがな」
「言ってんじゃねぇか! テメェは余計なことを言い過ぎるんだから、黙ってろって言っただろバカ!」
四人の盗賊が一斉に、秘密を喋った一人の盗賊を叩いた。
ルア(カズ)はこの隙に、ゆっくり林の中に移動した。
「……ありがとう(一言二言じゃなかったな)」
「ありがとじゃねぇし、どこ行きやがる」
「聞かれたからには、作戦変更だ」
「仕方ねぇから、殺して終りだ」
「ちゃんと埋めてやるから安心しろ」
「バカ、あそこの川に突き落とすんだよ。……って、だからお前は黙ってろ!」
さすがにここまで続くと、ルア(カズ)も少しあきれていた。
「もうコントはいいから(ここまで来れば木の影で、遠目で監視されることもないだろう)」
「コントだぁ。そんなの知るか!」
一人がルア(カズ)に襲いかかり、それ見た他の四人も一斉に、錆びた短剣やナイフで斬りかかる。
ルア(カズ)は五人の攻撃を避けながら、直接触れて反撃する。
「ちょっ気絶してもらうぞ」
ルア(カズ)は一人一人に触れて〈ライトニングショット〉を放った。(スタンガンの要領で)
すると盗賊達は、気を失いその場に倒れた。
とりあえず気絶させたけど、コイツらどうするか?
やっぱりフローラさんの所に運んで、情報を聞き出してもらった方が良いだろうけど……こんなことなら、昨日の夜ギルドに行って、書き置きしてくればよかった。
急に連れて行ったら、フローラさん怒るかなぁ?
……もうすぐ昼頃だから、ちょっとギルドに行ってみるか。
それまでこの五人どうしよう……! あそこに入れておこう。
ルア(カズ)は【アイテムボックス】から『隔離された秘密部屋』のトレカを出し使用した。
そして倒れている五人と渡された箱を、現れた扉から別空間に運び込んだ。
扉が消えたのを確認して、トレカを【アイテムボックス】にしまった。
あとは現在地と、あの隠れた集落に居る人数をマップで調べて、ギルドの資料室に移動すると。
ルア(カズ)は【マップ】を拡大して、隠れた集落に居る現在の人数を調べたあと〈ゲート〉で、王都の第2ギルドにある、ギルマス専用の資料室に移動した。
すると資料室には、ちょうど調べものをしているフローラが居て驚かれた。
「えっ?」
「フローラさん急にすいません。来る前日には書き置きしておくって言ったのに」
「カズさん…よね?」
「そうですけど何か?」
「見た目が……」
「あっ! 忘れてました」
ルアことカズは、メタモルフォーゼの効果を解除して、元の姿に戻った。
「カズさんも変装出来たの?」
「フローラさんがメタモルフォーゼで変身してるのを知ったもので、俺も同じようにしてみたんです」
「へぇ。一朝一夕でそんなこともできるなんて、これはさら更にいろいろと……」
「え?」
「いえ、なんでもないわ。それで急にどうしたのかしら?」
「今日になっていろいろと、情報が入ったもので」
「それなら夜に書き置きをして、明日来ればよかったじゃないのかしら?」
「まぁなんと言うか、ちょっと盗賊を捕まえたもので、明日まで待つより、すぐに取り調べてもらって、情報を聞き出してもらった方が良いと思いまして」
「本当に急ね」
「すいません」
「良いわ。じゃあ付いて来て」
「その前に、姿をさっきのに戻します。俺は王都に居ないことになってますから」
カズは〈メタモルフォーゼ〉を使い、茶髪で小太りの姿になった。
そしてフローラに付いて行き、地下にある一室に移動した。
「ここは捕まえた罪人を取り調べたり、国の衛兵に引き渡すまで閉じ込めとく部屋よ」
「こんな部屋があったんですね」
「それじゃあ、捕まえた盗賊を連れて来てちょうだい」
「今出します」
「出す?」
カズは【アイテムボックス】から『隔離された秘密部屋』のトレカを出し使用し、現れた扉を開けて、中の別空間から気絶している五人の盗賊を運び出した。
「また変わったカードを使ってるわね」
「えーっと……そこは気にしないでください」
「そうね。そういった話は、全部片付いてからにしましょう」
「ぅ……」
「それじゃあ、取り調べは他の者にやらせるから、カズさんは得た情報を聞かせてくれるかしら」
「あまり時間がないので、ざっと報告しておきます」
フローラとギルマスの部屋に戻ったカズことルアは、これまでの事を話し、急ぎ元居た林の中に〈ゲート〉で戻った。
カズがギルドから林の中にゲートで移動したあと、フローラに呼ばれイキシアが、ギルマスの部屋にやって来た。
「フローラぁ、ワタシ来たわよ~」
「第1ギルドのアイガーに連絡をして、来るように言ってもらえるかしら」
「えぇー。アイガーを呼ぶの?」
「情報が入ったのよ。それに盗賊を五人捕まえることができたから、これから取り調べて、情報を聞き出すのよ」
「盗賊を取り調べるの!? 男?」
「男性五人よ」
「だったらワタシがやるわ!」
「良いけど、やり過ぎはダメよ」
「分かってるわよ。任せてフローラ。フフフっ……どうしてやろうかしら」
「……ちょっと待ってイキシア。必ず二人以上で取り調べをして(でないと、盗賊の身が心配だわ)」
「フローラが言うなら仕方ないわね。だったら調書を作成するのに、モルトを同席させるわ」
「モルトなら大丈夫ね。そうして」
「はぁーい」
イキシアは楽しそうにモルト連れて、盗賊を監禁している部屋に向かった。
男嫌いのイキシアがやり過ぎないか、フローラは心配していた。
そして林の中に戻ったルア(カズ)は、川を迂回して、国境にある関所に続く道に出る。
盗賊から渡された箱を持ち、目的の国境にある関所に向かい歩いて行く。
関所までもう少しという所で、額に傷のある男が、ルア(カズ)を追い掛けてきた。
「おいカモ…じゃねぇ、ルア! ルア!」
【マップ】で確認して分かっていたルア(カズ)は、振り返り驚いたふりをした。
「あれっ、どうしたんだ?」
「いやなんでも変な連中が、オレっちが教えた近道を通って行ったのを見た奴がいたもんでよ、心配になって追いかけて来たんだ」
「実は林の中で怪しい奴が追いかけて来たから、木々に隠れながらここまで来たんだ」
「その怪しい五人に、見付からなかったのか?」
「なんとか。ただ転んだ時に箱を落として、中身を幾くつか川に落としてしまったんだ」
「ルアが無事なら良い。リーダーの所に戻るぞ」
「でもこの箱を届けるんじゃ?」
「それが日が違ったみたいで、今日じゃなかったんだ。だから戻るぞ」
「だが無くしてしまった物は……」
「オレっちがリーダーに話してやるって」
「そうかすまない」
「じゃあ戻るぞ」
「分かった」
ルア(カズ)は額に傷のある男に付いて、盗賊の隠れた集落に戻って行く。
まったく、上っ面の答えだ。
心配で追いかけて来たと言っていたが、だったらなんで国境の関所に続くこの道を来たんだよ。
自分が教えた近道を、通って来るはずじゃないのか?
しかも俺は『怪しい奴』としか言ってないのに、自分で五人と言ったことに気付いてないときてる。
どうせあの五人が戻らないでいたら、この道に居た見張りから、俺が出てきたと連絡があったから追いかけて来たんだろうよ。
【マップ】を見れば表示されてるから、隠れていてもバレバレだし、気配とかでも感知して気付いてた。
あとはフローラさんと考えた作戦通りに、事が進めば良いんだけど。
ルア(カズ)がこのあとの事を考えていると、隠れた集落に着いた。
リーダーと呼ばれていた、大柄な男の居る建物に二人は向う。
建物の前に来ると、額に傷のある男が先に入り説明をするから、ルア(カズ)は外で待つように言われ、箱を渡して言われた通り外で待機するした。
五分ほどすると、建物の中に入るよう声を掛けられ、ルア(カズ)は中に入った。
「話はコイツから聞かせてもらった、盗賊に襲われたのは災難だったが、大事な物を無くしたことは事実だ」
「リーダー、今回は近道を教えたオレっちに責任が…」
「ああ。だから白金貨三枚(300万GL)と言いたいが、コイツに免じて白金貨1枚(100万GL)で許してやる」
「俺そんな大金持ってないです」
「払えないっての? 無くしたら弁償すると約束したでしょ!」
「姉さん落ち着いて。大丈夫だルア、働いて返せば良いんだ」
「働くったって、どれだけ働けばそんな大金を返せるって言うんだ」
「まあ任せとけ」
「リーダーが最近人手不足って言ってる、あの場所なんて良いんじゃないですか?」
「おおそうだな。あそこで一年も働けば、お前が弁償する金額くらいは稼げるぞ」
「そういうことだ。良いよな? オレっちのお陰で、弁償金も安くしてもらったんだからよぉ」
「……はい(やっぱりこうなったか)」
「あんたの行く場所には、獣人のメスも居るけど、盛ってやり過ぎるんじゃないわよ。アハハは」
「他の連中も、これから連れて行くだろ。そいつも一緒に乗っけて行けや」
「分かりやしたリーダー」
「だからリーダーと呼ぶんじゃねぇ」
俺は額に傷のある男に付いて行き、一台の荷馬車の荷台に乗るよう言われた。
それは前回の依頼で、イソチオとシアネトが乗って行った荷馬車だった。
「おいおい、ビビってるのか」
「囲まれた経験なんてねぇだろ」
「その箱を取り上げれば、お前は弁償できねぇから、他のカモや拐ってきた連中と同じ様に、奴隷として働かすんだってリーダーが言ってたぜ。お前には言えねぇがな」
「言ってんじゃねぇか! テメェは余計なことを言い過ぎるんだから、黙ってろって言っただろバカ!」
四人の盗賊が一斉に、秘密を喋った一人の盗賊を叩いた。
ルア(カズ)はこの隙に、ゆっくり林の中に移動した。
「……ありがとう(一言二言じゃなかったな)」
「ありがとじゃねぇし、どこ行きやがる」
「聞かれたからには、作戦変更だ」
「仕方ねぇから、殺して終りだ」
「ちゃんと埋めてやるから安心しろ」
「バカ、あそこの川に突き落とすんだよ。……って、だからお前は黙ってろ!」
さすがにここまで続くと、ルア(カズ)も少しあきれていた。
「もうコントはいいから(ここまで来れば木の影で、遠目で監視されることもないだろう)」
「コントだぁ。そんなの知るか!」
一人がルア(カズ)に襲いかかり、それ見た他の四人も一斉に、錆びた短剣やナイフで斬りかかる。
ルア(カズ)は五人の攻撃を避けながら、直接触れて反撃する。
「ちょっ気絶してもらうぞ」
ルア(カズ)は一人一人に触れて〈ライトニングショット〉を放った。(スタンガンの要領で)
すると盗賊達は、気を失いその場に倒れた。
とりあえず気絶させたけど、コイツらどうするか?
やっぱりフローラさんの所に運んで、情報を聞き出してもらった方が良いだろうけど……こんなことなら、昨日の夜ギルドに行って、書き置きしてくればよかった。
急に連れて行ったら、フローラさん怒るかなぁ?
……もうすぐ昼頃だから、ちょっとギルドに行ってみるか。
それまでこの五人どうしよう……! あそこに入れておこう。
ルア(カズ)は【アイテムボックス】から『隔離された秘密部屋』のトレカを出し使用した。
そして倒れている五人と渡された箱を、現れた扉から別空間に運び込んだ。
扉が消えたのを確認して、トレカを【アイテムボックス】にしまった。
あとは現在地と、あの隠れた集落に居る人数をマップで調べて、ギルドの資料室に移動すると。
ルア(カズ)は【マップ】を拡大して、隠れた集落に居る現在の人数を調べたあと〈ゲート〉で、王都の第2ギルドにある、ギルマス専用の資料室に移動した。
すると資料室には、ちょうど調べものをしているフローラが居て驚かれた。
「えっ?」
「フローラさん急にすいません。来る前日には書き置きしておくって言ったのに」
「カズさん…よね?」
「そうですけど何か?」
「見た目が……」
「あっ! 忘れてました」
ルアことカズは、メタモルフォーゼの効果を解除して、元の姿に戻った。
「カズさんも変装出来たの?」
「フローラさんがメタモルフォーゼで変身してるのを知ったもので、俺も同じようにしてみたんです」
「へぇ。一朝一夕でそんなこともできるなんて、これはさら更にいろいろと……」
「え?」
「いえ、なんでもないわ。それで急にどうしたのかしら?」
「今日になっていろいろと、情報が入ったもので」
「それなら夜に書き置きをして、明日来ればよかったじゃないのかしら?」
「まぁなんと言うか、ちょっと盗賊を捕まえたもので、明日まで待つより、すぐに取り調べてもらって、情報を聞き出してもらった方が良いと思いまして」
「本当に急ね」
「すいません」
「良いわ。じゃあ付いて来て」
「その前に、姿をさっきのに戻します。俺は王都に居ないことになってますから」
カズは〈メタモルフォーゼ〉を使い、茶髪で小太りの姿になった。
そしてフローラに付いて行き、地下にある一室に移動した。
「ここは捕まえた罪人を取り調べたり、国の衛兵に引き渡すまで閉じ込めとく部屋よ」
「こんな部屋があったんですね」
「それじゃあ、捕まえた盗賊を連れて来てちょうだい」
「今出します」
「出す?」
カズは【アイテムボックス】から『隔離された秘密部屋』のトレカを出し使用し、現れた扉を開けて、中の別空間から気絶している五人の盗賊を運び出した。
「また変わったカードを使ってるわね」
「えーっと……そこは気にしないでください」
「そうね。そういった話は、全部片付いてからにしましょう」
「ぅ……」
「それじゃあ、取り調べは他の者にやらせるから、カズさんは得た情報を聞かせてくれるかしら」
「あまり時間がないので、ざっと報告しておきます」
フローラとギルマスの部屋に戻ったカズことルアは、これまでの事を話し、急ぎ元居た林の中に〈ゲート〉で戻った。
カズがギルドから林の中にゲートで移動したあと、フローラに呼ばれイキシアが、ギルマスの部屋にやって来た。
「フローラぁ、ワタシ来たわよ~」
「第1ギルドのアイガーに連絡をして、来るように言ってもらえるかしら」
「えぇー。アイガーを呼ぶの?」
「情報が入ったのよ。それに盗賊を五人捕まえることができたから、これから取り調べて、情報を聞き出すのよ」
「盗賊を取り調べるの!? 男?」
「男性五人よ」
「だったらワタシがやるわ!」
「良いけど、やり過ぎはダメよ」
「分かってるわよ。任せてフローラ。フフフっ……どうしてやろうかしら」
「……ちょっと待ってイキシア。必ず二人以上で取り調べをして(でないと、盗賊の身が心配だわ)」
「フローラが言うなら仕方ないわね。だったら調書を作成するのに、モルトを同席させるわ」
「モルトなら大丈夫ね。そうして」
「はぁーい」
イキシアは楽しそうにモルト連れて、盗賊を監禁している部屋に向かった。
男嫌いのイキシアがやり過ぎないか、フローラは心配していた。
そして林の中に戻ったルア(カズ)は、川を迂回して、国境にある関所に続く道に出る。
盗賊から渡された箱を持ち、目的の国境にある関所に向かい歩いて行く。
関所までもう少しという所で、額に傷のある男が、ルア(カズ)を追い掛けてきた。
「おいカモ…じゃねぇ、ルア! ルア!」
【マップ】で確認して分かっていたルア(カズ)は、振り返り驚いたふりをした。
「あれっ、どうしたんだ?」
「いやなんでも変な連中が、オレっちが教えた近道を通って行ったのを見た奴がいたもんでよ、心配になって追いかけて来たんだ」
「実は林の中で怪しい奴が追いかけて来たから、木々に隠れながらここまで来たんだ」
「その怪しい五人に、見付からなかったのか?」
「なんとか。ただ転んだ時に箱を落として、中身を幾くつか川に落としてしまったんだ」
「ルアが無事なら良い。リーダーの所に戻るぞ」
「でもこの箱を届けるんじゃ?」
「それが日が違ったみたいで、今日じゃなかったんだ。だから戻るぞ」
「だが無くしてしまった物は……」
「オレっちがリーダーに話してやるって」
「そうかすまない」
「じゃあ戻るぞ」
「分かった」
ルア(カズ)は額に傷のある男に付いて、盗賊の隠れた集落に戻って行く。
まったく、上っ面の答えだ。
心配で追いかけて来たと言っていたが、だったらなんで国境の関所に続くこの道を来たんだよ。
自分が教えた近道を、通って来るはずじゃないのか?
しかも俺は『怪しい奴』としか言ってないのに、自分で五人と言ったことに気付いてないときてる。
どうせあの五人が戻らないでいたら、この道に居た見張りから、俺が出てきたと連絡があったから追いかけて来たんだろうよ。
【マップ】を見れば表示されてるから、隠れていてもバレバレだし、気配とかでも感知して気付いてた。
あとはフローラさんと考えた作戦通りに、事が進めば良いんだけど。
ルア(カズ)がこのあとの事を考えていると、隠れた集落に着いた。
リーダーと呼ばれていた、大柄な男の居る建物に二人は向う。
建物の前に来ると、額に傷のある男が先に入り説明をするから、ルア(カズ)は外で待つように言われ、箱を渡して言われた通り外で待機するした。
五分ほどすると、建物の中に入るよう声を掛けられ、ルア(カズ)は中に入った。
「話はコイツから聞かせてもらった、盗賊に襲われたのは災難だったが、大事な物を無くしたことは事実だ」
「リーダー、今回は近道を教えたオレっちに責任が…」
「ああ。だから白金貨三枚(300万GL)と言いたいが、コイツに免じて白金貨1枚(100万GL)で許してやる」
「俺そんな大金持ってないです」
「払えないっての? 無くしたら弁償すると約束したでしょ!」
「姉さん落ち着いて。大丈夫だルア、働いて返せば良いんだ」
「働くったって、どれだけ働けばそんな大金を返せるって言うんだ」
「まあ任せとけ」
「リーダーが最近人手不足って言ってる、あの場所なんて良いんじゃないですか?」
「おおそうだな。あそこで一年も働けば、お前が弁償する金額くらいは稼げるぞ」
「そういうことだ。良いよな? オレっちのお陰で、弁償金も安くしてもらったんだからよぉ」
「……はい(やっぱりこうなったか)」
「あんたの行く場所には、獣人のメスも居るけど、盛ってやり過ぎるんじゃないわよ。アハハは」
「他の連中も、これから連れて行くだろ。そいつも一緒に乗っけて行けや」
「分かりやしたリーダー」
「だからリーダーと呼ぶんじゃねぇ」
俺は額に傷のある男に付いて行き、一台の荷馬車の荷台に乗るよう言われた。
それは前回の依頼で、イソチオとシアネトが乗って行った荷馬車だった。
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