冷酷組長の狂愛

さてぃー

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瀧さんの仕事部屋はモノクロで統一されていてここだけ別世界のようだった

物も少なく必要最低限って感じだ

机の上には仕事が溜まっているのか、紙が大量に積み重ねて置いてある


ここで部屋を見渡してあることに気づく



、、俺って結局どこに居ればいいんだ?


見る限り、ソファーが1番有力だが凄く邪魔なような気がする


てか、俺が気を使う、、、


そう考えていると、俺を抱えたまま瀧さんは部屋にあるもう一つの扉に向かった

扉を開けると、そこにはベッドや机など生活できるような部屋が整えられていた

部屋の大きさも広く、ここで生活できそうだ


ただ、キングサイズのベッドは大きすぎると思う、、、、

普段、ここで寝泊まりしてるのか?
ある程度生活感があり、さっきまでいた部屋よりも人が住んでるって感じがする


「ここって、、、」

「俺の仮眠室だ。
部屋に入れるのは幹部ぐらいだな」

「俺なんかが入ってもいいんですか?」


幹部しか入れない部屋に俺がいるなんて萎縮してしまう


「俺なんか、なんて言うな。
お前だから入れてるんだ。俺の特別ってことをそろそろ理解しろ」


そう言われても、凡人には理解できない

一般庶民の俺に瀧さんが好きになる理由がわからない
特に秀でた才能があるわけでもない。

顔なら多少整っているかもしれないがそれでも多少だ。
ここの組にいる他の人たちの方がよっぽど美形だろう


「俺には、、、まだ、理解できません、、、」

「まぁ、いい。これから嫌と言うほど教えてやる」


少しニヤッとしながら俺に告げる瀧さんは文句なしにかっこいいと思う

だからこそ不思議なのだ


「お、お手柔らかにおねがいします、、、」


そう言うと、ゆっくりベッドの上に俺を置き、頭を撫でる

瀧さんに頭を撫でられると少し恥ずかしい、、

でも嫌じゃない自分がいる。むしろ、気持ちよくてもっとと強請りたくなる

なでなでを堪能していると、手が止まる



あ、、、、



手が離れた瞬間、凄く物足りない感じがした

何でなのかわからなかったけど、思わず瀧さんの手を掴みそうになった

俺、今何を、、、


寸前で思いとどまれたので、そのまま違和感なく無表情を貫く

瀧さんをチラッと見るも、何も気づかれていないようだ


「瑞稀、この部屋は基本的に解放しておく。
あちらからは俺の机からしか部屋の様子を見ることはできないようになっている。何か用事があれば声をかけてくれればいつでも行く。もし俺が部屋にいない時は扉を閉めるから誰も入ってこないはずだ。ここまでで何か不満や質問はあるか?」



「俺、この部屋で何してれば、、、」


「何でも好きにしていい。本を読んでも、パソコンをしても、、、必要なものがあれば用意する」


好きにしていいのか、、、、
もしかして、瀧さんの監視付きだけど、みんなに会いたい放題なんじゃ、、、

思い切って聞いてみよう

「それって葵さんとも自由に話せるようになりますか、、、?」


すると、瀧さんは眉間に皺をよせ、しばらく考え込んだ

え、何この無言の時間、、、

そんなにダメなことなのか、?

まぁ、葵さんも俺も一度やらかしてるからな、、

俺の中で諦めムードが流れ始めた時、


「いろいろ条件はつけさせてもらうが、それでもよければ合わせてやる。」


「条件?俺にできることなんてそんなにないですけど、、、、」


「まず、葵と会う日にはお風呂に一緒に入る」

「、、、!」


お風呂!?いきなり思っていた条件と違っていたので言葉が出ない

そんな俺を無視して、次の条件を話しだす
簡単にまとめると、


1、お風呂に一緒に入る
2、会うのは2日に1回。時間は30分。
3、今後、瀧さんに対する敬語を無くす
4、葵さんに触らない。
5、どれか一つでも破った時点でお仕置き&会う頻度を減らす



以上が葵さんと会う条件だそうだ


え、2番目以外出来そうにないんだけど、、、
でも、瀧さんの様子を見るに、これでも譲歩した方みたいだ
これ以上駄々をこねて条件を厳しくされるならここで頷いておいた方が賢明か、、、

しかし、お仕置きが気になる、、


でも他に選択肢がない以上、考える余地はない


「わ、わかりました、、」

「瑞稀、わかったなら敬語をはずせ」


え、いきなり!?
ハードルが高すぎる、、、


「敬語を使い続けるならそれでもいいぞ?
葵に会えなくなるだけだ」


うっ、、、、


「、、わかった、、、、、」



ガクンっと項垂れる俺に、瀧さんは満足そうだ


「よし、早速だが、この部屋でしたいことはあるか?」



瀧さんに質問され、したいことを考える


したいことかぁ、、、

強いて言うなら、パソコンかな、、
腕も鈍ってそうだし、確認したいこともあるしな


「俺のパソコン使いたいんですけど、、、」


「パソコン?あぁ、関西で使ってた時のか?
瑞稀、あと敬語。」


あ、、、
お仕置きされたらたまったもんじゃないのですぐに謝る


「ごめんなさい、、、」

「まぁ今のは無かったことにしてやる」


ホッと胸を下ろす


「あっちでの仕事の状況の確認と腕が鈍ってそうで、、、、」


「それなら確か悠生が管理している。後で持って来させよう。」


「あ、ありがとう、、」


「他は何かあるか?」


「今はそれだけで、、、」


「また欲しいものがあればその都度言っていいからな」

「うん、、、」



すると、瀧さんが言いにくそうに何かを言いかけている
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