冷酷組長の狂愛

57

「おい、恭平っ！」　

「だって、誤解されたままだとまた同じことの繰り返しだぞ。瑞稀を不安なままにさせておくよりよっぽどいいだろ、、」

「それはそうだが、、」


瀧さんたちの話を聞きながら悶える


瀧さんが獅童さんの話を否定しないとゆうことは、嫉妬が間違いではないとゆうことだ


でも、嫉妬する場面なんてあったか？

誰とも話してないし、触れてもない、、

頭の上にはてなでも見えたのか、獅童さんが同情めいた目で解説をくれた


「こいつらは俺たちの想像以上にめんどくさい奴らなんだよ、、俺がどれだけ苦労したと思って、、」

「、、めんどくさい？」


「そうだ。理人の場合は話す、触れるはもちろん外に出してくれねぇし、他人の目に触れるのも嫌がる、、。さらにいえば、側から離れるのも機嫌が悪くなる」


凄く疲れたようにため息を吐く獅童さんに顔が引き攣ってしまう


え、瀧さんのお父さん、嫉妬深すぎない？
獅童さんもよく大学行かせてもらえたな、、
てか、こうして獅童さんと話せてるのも奇跡に近いんじゃないか、、？


「、、だろ？普通はそんな反応だよな、、？
だが、ここにいるとそれが普通になっちまうんだよ、、、はぁ、、、、。瀧坊を見てみろ、」


そう言われて、顔をむけてみると、あぁ、、、と納得してしまった


瀧さんは何がおかしいのかまるで分かっておらず、むしろ瀧さんのお父さんに共感しているようだ


「わかったろ？こいつらは全てが重いんだよ、、」

「な、なんだか大変ですね、、、」

「いや、お前もこっち側だからな？何他人みたいな顔してんだよ、、」

「「はぁ、、、」」


2人のため息が重なる



「おい、もう俺らは行くぞ」

「あぁ、そうだった。俺は瑞稀の様子を見にいこうとしたところだったんだ。
もちろん、これからも瀧坊が面倒見るんだろ？」


「あぁ。」


「それなら、まぁ、うん、不安はあるけど、、
とりあえずご飯はなるべく食べさせて、ストレスがない環境を作ってやってくれ」

「例えば、？」

「そうだな、、、。
あ、そういえば葵坊には会わせたのか？」

「、、、、まだだ」


「じゃあ、まずはそれからだな」


え！今葵さんの名前がでたっ！？
もしかして会えるの？


ぐりんっと顔を瀧さんに向ける
自分でも期待に満ちている顔だと自覚している


「うぅ、、、、そんな顔をするな、、」


「おい、まだ会わせないとか言うんじゃないだろうな？」


「え、、、、あ、会えないんですか、？」



これじゃあ、天国から地獄じゃないか、、、

やばい、泣きそう、、、



「、、、、、会いたいか、、、？」

「いいんですか！？」

「、、、、、ぁぁ、、、、」



瀧さんの返事を聞いた瞬間、嬉しすぎて笑顔になる



「っ、、、、、」


その顔を見て、瀧さんと獅童さんが息を呑んだことを俺は知らない



「瑞稀、よかったな？
お前に今1番必要なのは心の整理とストレスを無くすことだ。葵坊でも瀧坊でもとにかく腹を割って話せ。嫌なことは嫌と言え。」


「は、はい。」


「よし、いい子だ！瀧坊も約束したんだからいまさら無しはダメだからな」


「、、、、わかってる」


「それじゃあ、俺はまだ用事があるから行くぞ」


「はい！その、、、いろいろありがとうございます！」


「これからも何でも相談してくれていいぞ」

ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
ﾊﾟｼｯ


「おい！痛いだろ！」

「触るな」


今のは、獅童さんが俺の頭を撫でていたのを瀧さんが手を叩いた音だ


い、いたそう、、、

獅童さんは恨めしそうに瀧さんを見つめるも瀧さんはスルー、、


「だ、大丈夫ですか？」

「こんな奴の心配はするな。どうせ、親父にお仕置きされる口実にしかならないからな」

「分かってるんならやるなよ！
傷なんてつけられたら俺がやられるんだぞ！」


、、？
2人して何の話をしてるんだろう、、
2人の言葉が理解できなさすぎてハテナだらけだ


「、、瑞稀もそのうちわかる、、」

「？は、はい、、」



疲れたように、獅童さんは廊下を引き返していく


「瑞稀、もうすぐ着く」


こうして、少しハプニングもありつつようやく部屋についた


「ここだ。」