不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

文字の大きさ
192 / 231

192.レースの下着

しおりを挟む
「あなたの方が、わたしたちよりずっと心は綺麗だと思うから、自信を持ってください」

 咲恵は、諭すように優しく言葉を律子にかけた。

「本当に、そうなのかしら」

「そうそう、あなたはお嬢様だし。わたしたちなんて、もう心はドロドロなんだからね」

「萌ちゃん、ドロドロは言いすぎなんじゃない」

「あーごめんごめん。わたしはドロドロね」

 三人の彼女達は、背中を揺らして笑い合っている。

「わたしたちを脱がしたんだから、今度は脱がしてもいいでしょ」

「わかったわ。スタイルに自信はないけれど、わたしを平等に扱ってもらえてるものね」

「じゃあ、ブラウスからね」

 咲恵と萌は、律子のブラウスのボタンに手をかける。上から順番に、ボタンが外されていくと裸の胸元に美しいレースをあしらった紫のブラジャーが顔を出す。

「あら、綺麗なブラですね」

「高級そうなブラだね。勝負下着なの」

 律子を脱がしている二人は、思わず手を止めて感想を漏らした。

「お母さんが、これを着けて行きなさいとうるさく言うもんだから。中身が貧弱なのに、下着の方が目立つからいやだって言ったんですけれど。萌さんくらい、バストがあれば瑞樹さんも喜んだんでしょうけどね」

 律子はそう言うと、乳房を手で隠す仕草をしたため、余計にまわりの視線を集める結果になった。

「わたしと同じくらいあるんじゃないですか。萌ちゃんは、まだ発育中だから」

 咲恵は、胸を隠そうとしていた律子の手を止めた。

「それだけあれば、全然大丈夫だと思うよ。瑞樹がなんか言ったんなら、わたしが怒ってあげるから」

 今度は、三人の視線がボクに突き刺さる。

「ボクは、ちょうどいい大きさだと思いますよ」

「瑞樹は、文句が言える立場じゃないのよね」

 萌は、含みのある言葉をボクに投げてよこした。

「ほんとに綺麗なブラだわね」

「そうよね。でも、わたしたち、ブラばかり褒めて失礼よね」

「そうね、ごめんなさい」

「いえ、これってお母さんの趣味だから、わたしはあまり好きではないのよね」

「娘思いの、いいお母さんじゃないですか」

「そうかしら」

 二人は、話で中断した残ったボタンを外しにかかる。スカートの中に隠れていた最後のボタンを外して、腕からブラウスの袖を抜いて律子の上半身はブラジャーだけとなった。

「萌ちゃん、スカートを脱いでもらうから、カラダを支えて腰を浮かせてくれる。わたしが、お尻からスカートを抜き取るから」

「わかった。ちょっとごめんね」

 萌は、律子の脇に腕を入れてカラダを車椅子から浮かせた。ボクを脱がせる時の要領で息を合わせてスカートを脱がせた。

「お二人とも、息がぴったり合ってて慣れてるんですね」

「ああ、瑞樹を脱がせてきたからね」

「わたしも、こういうの慣れてるんです」

 再び車椅子に座らされた律子の下半身には、ブラジャーとおそろいのレースのショーツが見えた。

「パンツも綺麗だね。ここ透けててオシャレだね」

「いや、恥ずかしいです。腹筋が弱いから、お腹が出てて」

 言われなければ、わからないくらいだし座っているから余計にそう見えるのだと思う。

「そんなことないですよ」

「そうそう、そんなに気にするほどじゃないと思うよ。瑞樹は、細身よりちょっとお肉が付いてた方がお好みだからね。ねえ、瑞樹」

「えっ、ああそうだね」

 放置されていて、急に振られると慌てて返事をしてしまう。

「瑞樹は、ボーッとしてないで自分で脱いでいってね」

「はっ、はい」

 今日は、ボクに対する風当たりに強い萌に言われて、Tシャツを脱ぎ始めた。

「じゃあ、今度はブラのホックを外してくれますか」

「よろしく」

 咲恵と萌は、律子の手が届くように並んで背中を向けて膝を折った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

お父さんのお嫁さんに私はなる

色部耀
恋愛
お父さんのお嫁さんになるという約束……。私は今夜それを叶える――。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...