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67話 安里翔
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この世界は現実に俺が生きて来た世界では無い。夢や幻の類であっるって事は分かっている。
今こうして目の前にいるばあちゃんもその一人だって事も十分承知だ。
だけど・・・、だけど、分かってても、溢れる涙を抑えられない。
二度と会う事が叶わない筈のばあちゃんが、今こうして目の前に立っているのは事実なのだから。
「俺・・・、俺、あの日ばあちゃんに酷い事言っちまって。あれは本心じゃ無かったんだ。だから次会った時にちゃんと謝りたいって思ってた。
だけど次の機会が来る事は二度と無かった。だから俺・・ずっと、ずっと後悔してたんだ。」
涙が止まらない。感情が溢れて、自分でも支離滅裂だって事は分かってる。
「あら。どうしたんだい、翔ちゃんったら。」
俺は人目を憚らず、道端に膝を膝を着き、あの日の子供の様に泣きじゃくっていた。
そんな俺の頭を、ばあちゃんは優しく撫でてくれた。
そう言えば子供の頃、父さんと喧嘩して家を飛び出して、迷子になった事があったっけ。
遠くまで行き過ぎて、帰り道が分からず、暗い夜道を泣きながら歩いてたんだ。
誰も俺を見つけてくれない、二度と家に帰れないって思った時、ばあちゃんの声が聞こえたんだ。
俺は振り返って、声のする方に走って、その胸に飛び込んだんだ。
ばあちゃんは俺を叱る事も無く優しく頭を撫でてくれた。
「翔ちゃん。一人で恐かったろう。よく頑張ったね。」
そう言ってくれたんだ。
俺は怒られると思ってたから、何だか体中の力が抜けて、さっきよりも大きな声で泣いたっけ。
ばあちゃんは何があっても何時でも俺の味方をしてくれた。
だから良く父さん達からは翔を甘やかすなって怒られてたのを俺は知ってる。
そんな大好きなばあちゃんに俺は酷い事を言ってしまったんだ・・・。
それが、俺とばあちゃんが交わした、最期の言葉になるなんて、この時は想像も出来なかった・・・。
ばあちゃんのあんな悲しそうな顔を見たのは、この時が初めてだった。
その顔を思い出す度に、後悔から胸が締め付けられる思いになる。
「ごめんよ、ごめんよ、ばあちゃん。」
「翔ちゃんは、何も悪い事はしてないから、こんな所でしゃがみ込まないで、お膝が汚れちゃうから、ほら、お立ち。」
全身の力が抜けていた俺は、ばあちゃんと遠村の手を借りて何とか立ち上がる事が出来た。
「この世界のばあちゃんが、俺の居た世界とは違う、別の世界に生きる人間だって事は分かってる・・・。だけど・・・謝らずには居られなかったんだ。」
「安里君。おばあ様に、いきなり別世界とか何とかって言っても、混乱させちゃうだけよ。」
俺は何も知らないばあちゃんに、感情の任せるままに、訳の分からない事を言って困らせた事を反省した。
この世界のばあちゃんは、この俺が今まで接して来た孫とは違う人格である事は勿論、別世界から来ただなんて想像もしなかっただろう。
「何となく目の前の翔ちゃんが今までの翔ちゃんとは少し違うって感じてたわ。何だか言い出しにくくて、今まで言えなくてごめんね。」
「私達は今おばあ様が身に着けてらっしゃるペンダントの持ち主を探してたんです。
その持ち主が、まさか安里君のおばあ様だった何て、ここへ来て、初めて知ったんです。」
「そうだったのかい。翔ちゃん達はこのペンダントの事、どこまで知ってるんだい。」
「これの持ち主はこの世界の管理者なんだって・・・。でも、ばあちゃんが管理者だったなんて、絶対に有り得ないよな?」
「・・・。」
「間違い・・・だよな・・・?」
ばあちゃんは肯定も否定もせず、暫くの間、空を見上げた。
そうして、何かを理解したらしく、呟く様に小さく口を動かした。
「そう言う事だったのね・・・。翔ちゃんと、遠村さんは、ここから近くて遠い世界から来たのね。」
「ばあちゃん?どうしちまったんだ?」
「翔ちゃんには辛い宿命を背負わせてしまったんだね。
何から話したら良いんだか・・・。
そう言えば、二人はこのペンダントを探してたんだったね。
だったら、私がこのペンダントを持つに至った経緯から話すとしましょうか。
二人には想像も出来ないかも知れないけど、私が生まれたのは、この世界でも、あなた達が居た世界とも違う。
モンスターや魔物が跋扈する世界・・・。
そんな世界のヴァリア城って呼ばれる、大きなお城の城下町なの。」
その城の名を耳にした瞬間から、身体の震えが止まらない。
「安里君、急に蒼褪めてどうしたの?」
心配そうに此方を見つめる遠村を余所に、断片的だった記憶が蘇った。
「俺はその城で戦ってたんだ!」
今こうして目の前にいるばあちゃんもその一人だって事も十分承知だ。
だけど・・・、だけど、分かってても、溢れる涙を抑えられない。
二度と会う事が叶わない筈のばあちゃんが、今こうして目の前に立っているのは事実なのだから。
「俺・・・、俺、あの日ばあちゃんに酷い事言っちまって。あれは本心じゃ無かったんだ。だから次会った時にちゃんと謝りたいって思ってた。
だけど次の機会が来る事は二度と無かった。だから俺・・ずっと、ずっと後悔してたんだ。」
涙が止まらない。感情が溢れて、自分でも支離滅裂だって事は分かってる。
「あら。どうしたんだい、翔ちゃんったら。」
俺は人目を憚らず、道端に膝を膝を着き、あの日の子供の様に泣きじゃくっていた。
そんな俺の頭を、ばあちゃんは優しく撫でてくれた。
そう言えば子供の頃、父さんと喧嘩して家を飛び出して、迷子になった事があったっけ。
遠くまで行き過ぎて、帰り道が分からず、暗い夜道を泣きながら歩いてたんだ。
誰も俺を見つけてくれない、二度と家に帰れないって思った時、ばあちゃんの声が聞こえたんだ。
俺は振り返って、声のする方に走って、その胸に飛び込んだんだ。
ばあちゃんは俺を叱る事も無く優しく頭を撫でてくれた。
「翔ちゃん。一人で恐かったろう。よく頑張ったね。」
そう言ってくれたんだ。
俺は怒られると思ってたから、何だか体中の力が抜けて、さっきよりも大きな声で泣いたっけ。
ばあちゃんは何があっても何時でも俺の味方をしてくれた。
だから良く父さん達からは翔を甘やかすなって怒られてたのを俺は知ってる。
そんな大好きなばあちゃんに俺は酷い事を言ってしまったんだ・・・。
それが、俺とばあちゃんが交わした、最期の言葉になるなんて、この時は想像も出来なかった・・・。
ばあちゃんのあんな悲しそうな顔を見たのは、この時が初めてだった。
その顔を思い出す度に、後悔から胸が締め付けられる思いになる。
「ごめんよ、ごめんよ、ばあちゃん。」
「翔ちゃんは、何も悪い事はしてないから、こんな所でしゃがみ込まないで、お膝が汚れちゃうから、ほら、お立ち。」
全身の力が抜けていた俺は、ばあちゃんと遠村の手を借りて何とか立ち上がる事が出来た。
「この世界のばあちゃんが、俺の居た世界とは違う、別の世界に生きる人間だって事は分かってる・・・。だけど・・・謝らずには居られなかったんだ。」
「安里君。おばあ様に、いきなり別世界とか何とかって言っても、混乱させちゃうだけよ。」
俺は何も知らないばあちゃんに、感情の任せるままに、訳の分からない事を言って困らせた事を反省した。
この世界のばあちゃんは、この俺が今まで接して来た孫とは違う人格である事は勿論、別世界から来ただなんて想像もしなかっただろう。
「何となく目の前の翔ちゃんが今までの翔ちゃんとは少し違うって感じてたわ。何だか言い出しにくくて、今まで言えなくてごめんね。」
「私達は今おばあ様が身に着けてらっしゃるペンダントの持ち主を探してたんです。
その持ち主が、まさか安里君のおばあ様だった何て、ここへ来て、初めて知ったんです。」
「そうだったのかい。翔ちゃん達はこのペンダントの事、どこまで知ってるんだい。」
「これの持ち主はこの世界の管理者なんだって・・・。でも、ばあちゃんが管理者だったなんて、絶対に有り得ないよな?」
「・・・。」
「間違い・・・だよな・・・?」
ばあちゃんは肯定も否定もせず、暫くの間、空を見上げた。
そうして、何かを理解したらしく、呟く様に小さく口を動かした。
「そう言う事だったのね・・・。翔ちゃんと、遠村さんは、ここから近くて遠い世界から来たのね。」
「ばあちゃん?どうしちまったんだ?」
「翔ちゃんには辛い宿命を背負わせてしまったんだね。
何から話したら良いんだか・・・。
そう言えば、二人はこのペンダントを探してたんだったね。
だったら、私がこのペンダントを持つに至った経緯から話すとしましょうか。
二人には想像も出来ないかも知れないけど、私が生まれたのは、この世界でも、あなた達が居た世界とも違う。
モンスターや魔物が跋扈する世界・・・。
そんな世界のヴァリア城って呼ばれる、大きなお城の城下町なの。」
その城の名を耳にした瞬間から、身体の震えが止まらない。
「安里君、急に蒼褪めてどうしたの?」
心配そうに此方を見つめる遠村を余所に、断片的だった記憶が蘇った。
「俺はその城で戦ってたんだ!」
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