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22.旦那様とお空の散歩
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うららかな春の日差しに全てのものがキラキラと輝いて見える。
とりわけ、私たちがいるお城の庭園は、色々な花が咲いて心を潤してくれて、小川のせせらぎが心地良い音楽のように耳に響いた。
「グリフォンちゃんは今日も可愛いわ。頭を撫でさせてくれてありがとう。お日様の匂いがしてとても気持ちがいいわ」
『クルルルルッルル!!!』
私なんかに大事な羽を触らせてくれる心の広い聖獣グリフォンちゃんに感謝しながら、モフモフとした身体を触りながら思わず微笑みました。
「俺の存在を忘れてくれるなよ」
「い、いえ、そんな。とんでもありません。いえ、失礼しました」
「冗談だ。それにありのままのお前で良いと言っただろう? この屋敷でお前はお前の好きなように振る舞っていい」
「そのようなことは僭越で出来かねます。公爵家の皆さまが代々守り続けたお城なのですから。新参者の私が我が物顔をするなんてとても出来ません……」
「ふん、そうか。まったく……他の貴族令嬢たちにも聞かせてやりたいセリフだ」
「え?」
「何でもない。まぁお前がやりたいようにしているということは分かった。俺としてはそんなに遠慮する必要はない、と言いたいところだが、それがお前らしさなのだろう」
旦那様はなぜか口答えした私に、そのアクアマリンを透かしたよりもなお美しい瞳を優し気に細められました。唇が微笑みの形を作られます。
そんな旦那様は驚くほど美しく、なぜ私などにこれほど微笑んでくださるのか、はしたないことにドキドキとしてしまった私には理解が出来ないのでした。
旦那様は微笑まれた後、少しまじめな表情を作られました。
「だが、本当に驚いたな。嘘だと思っていたわけではないが、俺の聖獣グリフォンが、俺以外に懐くとは」
「どういう意味ですか?」
私は首を傾げます。
「グリフォンちゃんは最初から優しい子でしたので、すぐに背中に乗せてくれたのですが」
そう私はあの日の出来事を素直に話します。
むしろ、旦那様の聖獣に勝手に触ってしまったことをとがめられてもいいはずです。
しかし、
「シャノン。普通聖獣というのは、自らが主《あるじ》と認めた人間にしかその身体を触らせたりはしない。ましてや、背中に乗せるなんてありえないことだ」
「え?」
私は意外に思い、思わずキョトンとしてしまいます。
「そうなのですか? 私は普通に触らせてくれましたし、背中にも乗せてくれたのに」
「とある伝承では、聖女と言われる存在には、聖獣は快くその背中を貸し、世界を駆け巡ったとあるがな」
「ああ、それなら違いますね」
私はすぐに間違いであることを理解します。
「私には妹のリンディのように、癒しの力もありませんし、何の取柄もありませんから。やはり、グリフォンちゃんが優しい子なだけですね」
そうすぐに結論付けることができたのでした。
「自覚なし、か。まぁいい。そういう控えめなところもお前らしさだ。本来の聖女とは特殊な力ではなくその行動で人々を癒したとあるのだがな」
そう言って微笑まれます。
グリフォンちゃんが優しいという話をしているのに、どうして私が控えめなどという話になるのでしょう。聖女のお話のくだりも私と関係がないですし……。しかし、またしても、はしたないことに微笑まれた顔にドキドキとしてしまい、思考が乱れがちになってしまいます。
つまらない私の話などをしても旦那様には面白くないでしょうし、話を変えることにしました。
あの日から、外に出る時は欠かさず携行するようにしているプレゼントの件です。
「こちらの日傘、本当にありがとうございました。おかげ様でお庭を散歩しても余り疲れないようになった気がします」
「それなら良い、と言いたいところだが、まだ余り無理をするな。また倒れられてはかなわんからな」
その通りですね。
「はい、気を付けます。旦那様にこれ以上ご迷惑は」
「迷惑ではない」
「え?」
言葉をかぶせるように遮られたので、驚いてしまいます。
旦那様にご迷惑をおかけしないようにしたいとお伝えしようとしただけだったのですから。
しかし、旦那様は真剣な表情で、
「心配をしているんだ、シャノン」
とおっしゃられたのでした。
それはご迷惑をおかけするということではないのでしょうか?
そんな考えが、私の表情に現れていたのでしょう。旦那様はもう一度念を押すようにおっしゃいます。
「心配をしているんであって、迷惑だなんて思っていない。病弱であることを責めているわけではなく、ただ単純に、君に、その身体を労わって欲しいんだ」
そう一気におっしゃった後、
「もっと自分を大切にしろ、シャノン。他人ばかり気にせず自分を、な」
心配。
この私を?
それは意外な言葉過ぎて、すぐに理解することが出来ませんでした。
実家で私を心配してくれたのは、メイドのアンくらいで、両親や妹からは私へ、迷惑をかけるなと言い続けられていましたから。
「むしろ、迷惑はもっとかけてくれてもいい。もっとわがままを言っていいんだぞ」
「そんな。これ以上わがままなんて……」
もう十分頂いているのに。
幸せなのに。
しかし、旦那様は少し微笑まれながら、
「そうか。だがお前が無理するようなら、それこそ大変なことになるぞ?」
「大変なこと?」
私が無理をすることくらいで、一体何が起こるというのでしょうか。まったく思いつきません。
「俺がお前の体調を心配し過ぎて、公務が滞ってしまうかもしれん」
「それは困ります!」
私は思わず大きな声を出してしまいました。領民たちが困ってしまいます。
「す、すみません。大きな声を……。でも、どうして」
「お前を守りたいからだ、シャノン。君の優しさにつけこもうとする全ての敵から、な」
「だ、旦那様……」
こんなに温かい言葉を頂いて良いはずがない。
旦那様が命がけで守ろうとされている領民の人達よりも、私なんかを優先されるだなんて。
あってはいけない。
でも、本当に私の心は醜い。
お優しくてかっこいい旦那様にこんな風に言ってもらえて、私は他に何もいらないと心から思ったからだ。
きっと、一生分の幸福を、今私は味わっているんだろう。
ああ、やっぱり。
私はもう既に十分わがままなのだ。
心底、そう思ったのでした。
「でも、本当に最近は体調も良いのです。今日もとても身体が軽くて」
「ああ。医者も栄養がそもそも足りてなかったと言っていた。この一か月でずいぶん奇麗になった」
「お世辞でも嬉しいです。ありがとうございます、旦那様」
「俺はつまらん世辞は言わん」
「うふふ」
御冗談をおっしゃっているのだと分かる。
実家でも痩せぎすな自分の姿は、妹とよく比べられて、陰口をたたかれていたもの。
「やれやれ。なかなか伝わらぬものだ」
また私の表情を見ながら、旦那様がため息をつかれた。どうしてかしら?
「まぁ、いい。体調が本当に良いなら一つ頼みを聞いてくれないか?」
「え?」
私なんかに頼み事ですか?
「私に旦那様にして差し上げられることがあれば、なんでも致します」
「そうか。それは助かる。ではグリフォンよ、行こうか」
「え?」
私はキョトンとします。どうしてグリフォンちゃんが関係してくるのかしら?
「空の散歩だ。知っていると思うが、グリフォンの背中の上は魔力で無風状態だから、お前の身体への負荷はほぼない。ただ、精神的には負担があると思ってな、体調が悪いならやめておこうと思ったのだが、今日は本当に良さそうだしな」
だから、と旦那様は実に優雅に手を差し出してくださり、
「空の散歩としゃれこもう。シャノン。もし、嫌でなければだが」
どうして、旦那様はこんなにお優しくして下さるのかしら。
わざわざ私なんかの体調にまで気を配って下さって……。
断るなんてありえないし、私も素直に旦那様と一緒に空を散歩したいと感じた。
「は、はい。喜んで、旦那様……きゃっ」
「よし、では行こうか」
スマートにエスコートしてくだった……のですが。
「だ、旦那様。お姫様抱っこは……その……」
「落ちたら大変だろう?」
「そ、それはそうですが……」
「なら、このままにされておけ。暴れられると、あぶなかっしい。それに安心しろ。こんなことをするのはお前だけだ」
「うう……」
まさかお姫様抱っこされるとは思ってもみなかったので、余りにも恥ずかしくて顔を真っ赤にして伏せてしまう。すると、目の前に旦那様のたくまして大きい胸があって、それがまた私の心臓に早鐘を打たせた。それに私だけにこんなことをするのだと、わざわざおっしゃる意味も分からない。でも確かにホッとしたのも確かで……。
だめだ、何も思考がまとまらない。そんな混乱して赤面する私をよそに、
「よし、行け、グリフォンよ!」
『クルルルルルルルッルルルルル』
グリフォンちゃんの声がすると同時に、微かな浮遊感が私を包み込んだのでした。
旦那様にお姫様だっこをされながら、私は空の散歩へと繰り出したのです。
とりわけ、私たちがいるお城の庭園は、色々な花が咲いて心を潤してくれて、小川のせせらぎが心地良い音楽のように耳に響いた。
「グリフォンちゃんは今日も可愛いわ。頭を撫でさせてくれてありがとう。お日様の匂いがしてとても気持ちがいいわ」
『クルルルルッルル!!!』
私なんかに大事な羽を触らせてくれる心の広い聖獣グリフォンちゃんに感謝しながら、モフモフとした身体を触りながら思わず微笑みました。
「俺の存在を忘れてくれるなよ」
「い、いえ、そんな。とんでもありません。いえ、失礼しました」
「冗談だ。それにありのままのお前で良いと言っただろう? この屋敷でお前はお前の好きなように振る舞っていい」
「そのようなことは僭越で出来かねます。公爵家の皆さまが代々守り続けたお城なのですから。新参者の私が我が物顔をするなんてとても出来ません……」
「ふん、そうか。まったく……他の貴族令嬢たちにも聞かせてやりたいセリフだ」
「え?」
「何でもない。まぁお前がやりたいようにしているということは分かった。俺としてはそんなに遠慮する必要はない、と言いたいところだが、それがお前らしさなのだろう」
旦那様はなぜか口答えした私に、そのアクアマリンを透かしたよりもなお美しい瞳を優し気に細められました。唇が微笑みの形を作られます。
そんな旦那様は驚くほど美しく、なぜ私などにこれほど微笑んでくださるのか、はしたないことにドキドキとしてしまった私には理解が出来ないのでした。
旦那様は微笑まれた後、少しまじめな表情を作られました。
「だが、本当に驚いたな。嘘だと思っていたわけではないが、俺の聖獣グリフォンが、俺以外に懐くとは」
「どういう意味ですか?」
私は首を傾げます。
「グリフォンちゃんは最初から優しい子でしたので、すぐに背中に乗せてくれたのですが」
そう私はあの日の出来事を素直に話します。
むしろ、旦那様の聖獣に勝手に触ってしまったことをとがめられてもいいはずです。
しかし、
「シャノン。普通聖獣というのは、自らが主《あるじ》と認めた人間にしかその身体を触らせたりはしない。ましてや、背中に乗せるなんてありえないことだ」
「え?」
私は意外に思い、思わずキョトンとしてしまいます。
「そうなのですか? 私は普通に触らせてくれましたし、背中にも乗せてくれたのに」
「とある伝承では、聖女と言われる存在には、聖獣は快くその背中を貸し、世界を駆け巡ったとあるがな」
「ああ、それなら違いますね」
私はすぐに間違いであることを理解します。
「私には妹のリンディのように、癒しの力もありませんし、何の取柄もありませんから。やはり、グリフォンちゃんが優しい子なだけですね」
そうすぐに結論付けることができたのでした。
「自覚なし、か。まぁいい。そういう控えめなところもお前らしさだ。本来の聖女とは特殊な力ではなくその行動で人々を癒したとあるのだがな」
そう言って微笑まれます。
グリフォンちゃんが優しいという話をしているのに、どうして私が控えめなどという話になるのでしょう。聖女のお話のくだりも私と関係がないですし……。しかし、またしても、はしたないことに微笑まれた顔にドキドキとしてしまい、思考が乱れがちになってしまいます。
つまらない私の話などをしても旦那様には面白くないでしょうし、話を変えることにしました。
あの日から、外に出る時は欠かさず携行するようにしているプレゼントの件です。
「こちらの日傘、本当にありがとうございました。おかげ様でお庭を散歩しても余り疲れないようになった気がします」
「それなら良い、と言いたいところだが、まだ余り無理をするな。また倒れられてはかなわんからな」
その通りですね。
「はい、気を付けます。旦那様にこれ以上ご迷惑は」
「迷惑ではない」
「え?」
言葉をかぶせるように遮られたので、驚いてしまいます。
旦那様にご迷惑をおかけしないようにしたいとお伝えしようとしただけだったのですから。
しかし、旦那様は真剣な表情で、
「心配をしているんだ、シャノン」
とおっしゃられたのでした。
それはご迷惑をおかけするということではないのでしょうか?
そんな考えが、私の表情に現れていたのでしょう。旦那様はもう一度念を押すようにおっしゃいます。
「心配をしているんであって、迷惑だなんて思っていない。病弱であることを責めているわけではなく、ただ単純に、君に、その身体を労わって欲しいんだ」
そう一気におっしゃった後、
「もっと自分を大切にしろ、シャノン。他人ばかり気にせず自分を、な」
心配。
この私を?
それは意外な言葉過ぎて、すぐに理解することが出来ませんでした。
実家で私を心配してくれたのは、メイドのアンくらいで、両親や妹からは私へ、迷惑をかけるなと言い続けられていましたから。
「むしろ、迷惑はもっとかけてくれてもいい。もっとわがままを言っていいんだぞ」
「そんな。これ以上わがままなんて……」
もう十分頂いているのに。
幸せなのに。
しかし、旦那様は少し微笑まれながら、
「そうか。だがお前が無理するようなら、それこそ大変なことになるぞ?」
「大変なこと?」
私が無理をすることくらいで、一体何が起こるというのでしょうか。まったく思いつきません。
「俺がお前の体調を心配し過ぎて、公務が滞ってしまうかもしれん」
「それは困ります!」
私は思わず大きな声を出してしまいました。領民たちが困ってしまいます。
「す、すみません。大きな声を……。でも、どうして」
「お前を守りたいからだ、シャノン。君の優しさにつけこもうとする全ての敵から、な」
「だ、旦那様……」
こんなに温かい言葉を頂いて良いはずがない。
旦那様が命がけで守ろうとされている領民の人達よりも、私なんかを優先されるだなんて。
あってはいけない。
でも、本当に私の心は醜い。
お優しくてかっこいい旦那様にこんな風に言ってもらえて、私は他に何もいらないと心から思ったからだ。
きっと、一生分の幸福を、今私は味わっているんだろう。
ああ、やっぱり。
私はもう既に十分わがままなのだ。
心底、そう思ったのでした。
「でも、本当に最近は体調も良いのです。今日もとても身体が軽くて」
「ああ。医者も栄養がそもそも足りてなかったと言っていた。この一か月でずいぶん奇麗になった」
「お世辞でも嬉しいです。ありがとうございます、旦那様」
「俺はつまらん世辞は言わん」
「うふふ」
御冗談をおっしゃっているのだと分かる。
実家でも痩せぎすな自分の姿は、妹とよく比べられて、陰口をたたかれていたもの。
「やれやれ。なかなか伝わらぬものだ」
また私の表情を見ながら、旦那様がため息をつかれた。どうしてかしら?
「まぁ、いい。体調が本当に良いなら一つ頼みを聞いてくれないか?」
「え?」
私なんかに頼み事ですか?
「私に旦那様にして差し上げられることがあれば、なんでも致します」
「そうか。それは助かる。ではグリフォンよ、行こうか」
「え?」
私はキョトンとします。どうしてグリフォンちゃんが関係してくるのかしら?
「空の散歩だ。知っていると思うが、グリフォンの背中の上は魔力で無風状態だから、お前の身体への負荷はほぼない。ただ、精神的には負担があると思ってな、体調が悪いならやめておこうと思ったのだが、今日は本当に良さそうだしな」
だから、と旦那様は実に優雅に手を差し出してくださり、
「空の散歩としゃれこもう。シャノン。もし、嫌でなければだが」
どうして、旦那様はこんなにお優しくして下さるのかしら。
わざわざ私なんかの体調にまで気を配って下さって……。
断るなんてありえないし、私も素直に旦那様と一緒に空を散歩したいと感じた。
「は、はい。喜んで、旦那様……きゃっ」
「よし、では行こうか」
スマートにエスコートしてくだった……のですが。
「だ、旦那様。お姫様抱っこは……その……」
「落ちたら大変だろう?」
「そ、それはそうですが……」
「なら、このままにされておけ。暴れられると、あぶなかっしい。それに安心しろ。こんなことをするのはお前だけだ」
「うう……」
まさかお姫様抱っこされるとは思ってもみなかったので、余りにも恥ずかしくて顔を真っ赤にして伏せてしまう。すると、目の前に旦那様のたくまして大きい胸があって、それがまた私の心臓に早鐘を打たせた。それに私だけにこんなことをするのだと、わざわざおっしゃる意味も分からない。でも確かにホッとしたのも確かで……。
だめだ、何も思考がまとまらない。そんな混乱して赤面する私をよそに、
「よし、行け、グリフォンよ!」
『クルルルルルルルッルルルルル』
グリフォンちゃんの声がすると同時に、微かな浮遊感が私を包み込んだのでした。
旦那様にお姫様だっこをされながら、私は空の散歩へと繰り出したのです。
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