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モンサンミシェル*

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モンサンミシェルベイまで徒歩5分という、こじんまりしたホテルにチェックインした。
モン サン ミシェル修道院を見に行き大聖堂で文化に親しみ歴史を学んだ。
それ以外は外出せず、食事もホテルのレストランでとった。後は部屋の中にずっと二人きりで過ごした。
マリーアントワネットが使ったのかというような装飾が施されたベッドに高級寝具、シャワーを浴びて横になると梶が悠里にキスをした。

「昨日は悠理が寝てしまったから、今から抱くよ」

梶はバスローブのめくって、悠里の胸を愛撫し始めた。悠里の発するΩの匂いを胸いっぱいに吸い込む。

「う……っう……」

もうすでに勃起している自分の男根をこすりつけながら、悠里の口の中に自分の舌をいれた。
そのねっとりした熱い感触をお互いに味わいながら堪能する。

発情期でなくともΩとαが交わるときに何かの化学反応のようにくっついて離れられない。
不可避の感覚を悠里も同じように感じているのだろうか。

「んんっ……」

肌がこすれ合う気持ちよさ、一瞬でも離れたくないと悠里は自ら体全体を押し付ける。

「……っ」

「すっごく、……なにコレ?」

梶が悠里の孔口に指を入れると悠里の中は、もうすでにとろとろの弾力のあるゼリー状態になっていた。

「早く挿れて……欲しくて、バスルームで準備して……きました」

几帳面に答える悠里に可愛さが増す。

『早く挿れて欲しくて』なんて言われて待てるわけがない。

もう限界だと思い梶は前儀もそこそこに肉棒の先端をとろとろの孔口へあてがった。

αのフェロモンが室内に蔓延し、熱い塊が悠里の中へ呑み込まれる。

「あっ……」

解された孔口は信じられないくらい熱く柔らかくとろけているが、入口の窄まりが男根を締め上げる。
ペニスが飲み込まれるキツさで軽くイきそうになる。

「んっ…くそ…っ」

と口から漏れ出た。

「……あぁきもちいい……すごくいい……、もっとほしい、もっと…」

悠里がおねだりする声でもう梶の理性は吹っ飛んだ。

梶はペニスを奥まぐっと挿入してそのまま激しく深いピストンを始めた。

男根はじゅぼじゅぼと吸われているように締め付けられ、とろとろの孔口は絡みついてうごめく

「あっ……」

「なあーくそきもちいい」

あぁ、この感覚を保存させたい、梶はそう思った。

「んっ…はげし…っ」

パンパンパンと打ち付けると、悠里は泣きそうな声を上げる。
声を抑えることはすっかり諦めたように突くたびにアンアン声をあげる。


「あっ……や、だ……ぁう……っう…」

悠里の両足を揃え上へ抱え上げて締まった尻の穴の中に悠里のポイントを見つけると、梶は執拗にそこばかりを攻めまくる。

「あ、そこっ…んぁぁぁ」

「ん、ここいい?っここ、気持ちいい?」

煽られるように激しく梶はピストンを続ける。もう止められない。

「っ…でるっ…あぁイキそうです…」

「あぁっ、だめぇ、梶さん…っ、イク」

パンパンと梶の腰の律動は止まらない。

悠里のイキそうだという言葉を聞いて、足首を持つと、両足を大きく開いて右手で悠理のペニスを絶妙なタイミングで握り、無理やり射精を食い止める。

「や、やぁだう……っう…ぐっす…」

悠里のすすり泣きが聞こえた。

「ごめんな、もちょっと我慢して……」

悠里の涙を舌で舐め唇に噛みつくようにキスをする。
そして、まだ駄目、早すぎると悠里の耳元で囁く。

悠理の孔口はますます熱くうねり、きゅっとペニスを締め付けながら包み込んだ。

手で顔を覆って、悠里はいやいやをするように頭を振る。

「っあ…なか、なか……すごいぞ……」

あやすように機嫌を取るが悠里はすこし拗ねている。

どうも自分にはセックス中に相手をいじめてしまう癖があるようだと梶は思った。
悠里はいじけると可愛らしい。

途中で射精を阻むと、悠里の後ろの穴がきゅっと締まって梶のペニスを絞り上げようとぴくぴく痙攣する。より一層自分のモノが硬度を増し興奮する。

目の前で涙を溢れさせながら歯を食いしばるようにして我慢している悠里をぎゅっと抱きしめると。

「いっしょにイクぞ……」

同時に到達するために、ラストスパートをかけた。
腰を打ち付け、ぐりぐりと捩じりこみ、先端を最奥にこすりつける。
何度も同じ動作をリピートし、激しく強く悠里を感じる。耳元で繰り返される悠里の荒い息。
ピンク色に染め上げられる悠里の体、誘発する匂い。互いを巻き込みながら最終地点へ突き進む。

梶の心臓が早鐘を打つ。次の瞬間「イクっ……」と小さく言って、ドクッドクッ、ドクッと時間をかけ悠里の中に生暖かい白濁液を流し込んだ。

そして悠里はブルンッと跳ねると、ぴゅるるうっと潮を吹いた。


昨夜は大変だった。

悠里は潮を吹いてしまい、自分が粗相してしまったと勘違いして、「漏らした……」と言って泣き出してしまったのだ。

気持ちよすぎると出るものだ。
俺は嬉しいと、なだめるのに一苦労で、落ち着いてから二人でバスタブに入り体を奇麗にして、それから梶はただ悠里を抱きしめて眠りについた。

精子とは違う透明の液体で、量も精子より多い。自分は出したことがないし映像でしか見たことはなかったが、正直『俺やるな』と満悦した。

悠里は朝から、まだ落ち込みが続いていたようなので、モンサンミシェルツアーを申し込んでおいて正解だったと思う。

10時に集合してモンサンミッシェル修道院内の見学をしたのだが、これがもう想像を絶するきつさで、会話している余裕などなかった。

最初から300段くらいの石段をひたすら登り、迷路のような修道院の中を、あちこち見学した。キッチンや応接間、礼拝堂、などを見ながらガイドにいろいろ説明をしてもらったが回廊途中で、もうどうでもいいわと思えてきた。

2時間ほど歩き回ってツアーが終わるころには疲労困憊だった。
悠里はこの時点でひざが笑いだしたと言っていた。結果的には昨日の潮吹き事件を有耶無耶にできたのでよかったと感じた。

ランチに有名だというオムレツを食べて、夕方パリのホテルへ移動した。



    
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