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本編
第三章:エースの陥落、あるいは体育倉庫の反逆
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ダムッ、ダムッ、ダムッ。
バレーボールが床を叩く重たい音が、誰もいなくなった体育館に反響している。
七月の湿った空気が、私の肌にまとわりつく。Tシャツの背中は汗でぐっしょりと濡れて、不快な冷たさを伝えていた。
私、大野真希(おおの まき)は、この大学の女子バレー部でキャプテンを務めている。
ポジションはウイングスパイカー。チームの得点源であり、精神的支柱だ。「鉄の女」「絶対的エース」。そんな大層な二つ名で呼ばれることもあるけれど、実際の私は、ただバレーが好きで、負けず嫌いなだけの不器用な体育会系女子に過ぎない。
「……ふぅ。ラスト一本」
額から滴り落ちる汗をリストバンドで拭い、私はボールを高く放り上げた。
助走。踏み込み。跳躍。
キュッ、というバッシュの摩擦音と共に、身体が宙に浮く。
最高到達点で右腕を振り抜く。
バァァンッ!!
ボールは鋭い回転を伴ってコートの隅に突き刺さった。
完璧なスパイク。でも、誰も見ていない。
……いや、一人だけいた。
「ナイスキーです、キャプテン! やっぱ真希さんのスパイク、音からして違いますね」
ボール拾いをしていた後輩の由比(ゆい)が、パチパチと手を叩きながら歩み寄ってくる。
彼女は二年生で、ポジションはセッター。私のスパイクを一番多く上げている相棒だ。
小柄で、子犬みたいに人懐っこい笑顔を浮かべる彼女は、部内のマスコット的な存在でもある。
「由比、まだ残ってたのか。もう片付け終わったんだろ?」
「真希さんが残ってるのに、先に帰れませんよぉ。それに……」
由比が、ボール籠にボールを放り込みながら、上目遣いで私を見る。
汗で濡れた前髪が、彼女の大きな瞳にかかっていた。
「真希さん、最近ちょっと腰かばってません? さっきのジャンプも、着地で少し右に流れてたし」
「……よく見てるな。大したことないよ、ただの筋肉疲労だ」
「ダメですよ、無理しちゃ。キャプテンが倒れたら私たち困るんですから」
由比はそう言うと、私の手首を強引に掴んだ。
彼女の手は小さくて、でも毎日のトス練習で鍛えられた指先は意外なほど力が強い。
「ほら、体育倉庫行きましょ。マッサージしてあげますから」
「い、いいよ自分でやるから。それに倉庫は暑いし……」
「マットあるから寝転がれるし、誰にも邪魔されないじゃないですか。……ね? 断らないでくださいよ、キャプテン?」
その時、由比の瞳が一瞬だけ、子犬ではない別の生き物のように怪しく光った気がした。
セッターというポジションは、スパイカーを操る司令塔だ。彼女の言う通りに動くことが染み付いている私は、抗う術もなく、薄暗い体育倉庫へと連れ込まれてしまった。
***
体育倉庫の中は、埃っぽいマットの匂いと、使い古されたゴムの臭い、そして私たちの汗の匂いが充満していた。
高窓から差し込む夕日が、舞い上がる埃をキラキラと照らしている。
私は跳び箱用のマットの上にうつ伏せになり、Tシャツをまくり上げられていた。
「失礼しまーす……」
由比の手が、私の腰に置かれる。
ひやりとしたシーブリーズの清涼感と、彼女の手の熱さが同時に伝わってきた。
「んっ……」
「うわ、ガチガチですね。脊柱起立筋、パンパンじゃないですか」
グッ、ググッ……。
由比の親指が、凝り固まった筋肉の芯を捉える。
的確すぎるその圧力に、思わず声が漏れた。
「あぐっ……そこ、効く……」
「ふふ、真希さん、コートの中だとポーカーフェイスなのに、こういう時は可愛い声出すんですね」
「か、からかうな……っ。痛気持ちいいだけだ」
由比は「はいはい」と聞き流し、徐々にマッサージの範囲を広げていく。
腰から背中へ。そして、お尻の方へ。
ショートパンツの裾から覗く太ももの裏側に、彼女の手が伸びる。
「ハムストリングスも張ってますねぇ。ここも解さないと」
「ちょ、由比、そこは……っ」
「力抜いてくださいよぉ。キャプテン、身体硬すぎです」
由比の手が、太ももの内側を揉み解す。
筋肉を掴み、揺らし、指を沈める。
ただのマッサージのはずなのに、彼女の指先が動くたびに、妙な熱が下腹部に集まってくるのを感じた。
ゾワッ、ゾワワッ……♥
背筋を駆け上がる痺れ。
なんだろう、この感覚。スポーツマッサージ特有の「痛み」とは違う、甘くて重たい感覚。
「……んっ、ぁ……由比、もういい、大丈夫だ……」
「まだダメですよ。真希さん、ここ、ピクピクしてます」
由比の声色が、先ほどまでの明るい後輩のそれから、低く、ねっとりとしたものに変わっていた。
彼女は私の太ももの間に膝を割り込ませ、上から覆いかぶさるような体勢になる。
「真希さん。私、ずっと見てたんですよ」
「な、何を……」
「真希さんが、みんなの前では気丈に振る舞ってるけど、本当は誰かに甘えたいって顔してること」
耳元で囁かれた言葉に、心臓がドクンッ♥ と跳ねた。
図星だった。
キャプテンとしてのプレッシャー。就活の不安。勝たなきゃいけないという強迫観念。
誰にも弱音を吐けない孤独を、この後輩は見透かしていたのだ。
「私が解してあげます。筋肉だけじゃなくて……もっと深いところも」
由比の手が、ショートパンツのゴムに指をかける。
ズルッ……。
抵抗する間もなく、下着ごと太ももまで引き下げられた。
「まっ、待てっ! 由比、お前、何を……っ!?」
「静かに。誰か来ちゃいますよ? ……キャプテン」
「キャプテン」という言葉が、今は命令ではなく、服従を強いる呪文のように響く。
由比の指が、無防備になった私の秘裂に触れた。
「ひゃうっ!?♥」
自分でも信じられないような甲高い声が出た。
普段、コートの上で「来いッ!」と怒号を飛ばしているのと同じ喉から出たとは到底思えない。
「うわぁ……真希さん、もうこんなに濡れてる。……興奮してたんですか? マッサージだけで」
「ち、ちが……これは、汗で……っ!」
「嘘つき。ここ、正直ですよ」
由比が指先でクリトリスをコリッ♥ と弾く。
「ああっ♥ だ、めぇっ……!」
身体が弓なりに反る。
バレーで鍛え上げた腹筋が、快楽への恐怖と期待で激しく痙攣した。
後輩に、しかも部室の片隅でこんなことをされているなんて。
背徳感と羞恥心で頭がどうにかなりそうだった。
でも、それ以上に……気持ちいい。
「真希さんの身体、すごい綺麗。筋肉質なのに柔らかくて、中身はトロトロで……」
由比は私の耳朶を甘噛みしながら、ゆっくりと指を挿入してきた。
ぬぷっ……ちゅぅ……♥
狭い膣内が、異物の侵入に驚き、そしてすぐに歓喜して吸い付く。
「んぅぅっ! はいっ、入ってる……っ♥ 由比の指、入って……っ♥」
「力抜いてください、キャプテン。ボール受ける時みたいに、柔らかく……そう、いい子ですね」
由比の指使いは、トスを上げる時と同じように繊細で、かつ大胆だった。
中のヒダを一つ一つ確認するように撫で回し、一番敏感な場所を探り当てる。
「ここですか? スパイク打つ時に力入る場所」
「あっ、そこっ、そこだめぇっ♥ 腰、砕けちゃうッ♥」
「砕けていいですよ。私が支えてあげますから」
グチュッ、グチュグチュ……♥
卑猥な水音が、静かな倉庫に響く。
私の理性は、音を立てて崩壊していった。
エースとしてのプライドも、先輩としての威厳も、由比の指先一つでドロドロに溶かされていく。
「由比っ、ゆいっ……! もっとっ、激しくっ……!」
「ふふ、命令ですか? それともおねだり?」
「おね、だり……っ! お願い、気持ちよくしてぇっ……♥」
私が涙目で懇願すると、由比は満足そうに口角を上げた。
彼女は私の腰を掴み、激しく指を出し入れし始める。
パンッ、パンッ! と肌と肌がぶつかる音が、ボールを叩く音と重なって幻聴のように聞こえる。
「ああっ、ああっ、すごいっ♥ くるっ、きちゃうッ! スパイク決める時より、気持ちいいぃぃッ!!♥」
「イッてください! 私の指で、真希さんの全部出し切ってくださいッ!」
由比が中のGスポットを強く擦り上げると同時に、親指でクリトリスを潰すように圧迫した。
「あひぃぃぃぃぃぃッッ!!♥♥」
キュウウゥンッ♥
膣壁が由比の指を強烈に締め付け、私の身体は跳ね上がった魚のようにビクビクと痙攣した。
視界が真っ白に弾け、脳髄が痺れるようなオーガズムが全身を駆け巡る。
あられもない姿で、涎を垂らし、白目を剥いて絶頂する私。
それは間違いなく、私が今まで誰にも見せたことのない「敗北」の姿だった。
***
しばらくの間、私は荒い呼吸を繰り返しながら、マットの上で脱力していた。
汗と愛液が混ざり合った匂いが、鼻孔をくすぐる。
由比がティッシュで私の秘部を優しく拭ってくれていた。
「……大丈夫ですか? 真希さん」
覗き込んでくる彼女の顔は、いつもの可愛い後輩に戻っていた。
でも、その瞳の奥には、確かな独占欲と優越感が揺らめいている。
「……お前、性格悪いな」
「よく言われます。でも、真希さんだって満更でもなかったでしょ?」
由比は悪戯っぽく笑い、私の唇にチュッ♥ と軽いキスを落とした。
スポーツドリンクのような、少ししょっぱい味がした。
「……ああ、悔しいけど、最高だった」
私は負けを認めるしかなかった。
コートの上では私が司令塔(キャプテン)かもしれない。
でも、このマットの上で、私をコントロールするのは間違いなく彼女だ。
「また、マッサージしてくれますか?」
「……腰が痛くなったらな」
「ふふ、じゃあ明日も練習厳しくしなきゃですね」
由比は私の首に腕を回し、すりすりと頬を寄せてきた。
その体温の心地よさに、私は目を閉じて彼女を抱きしめ返す。
私、キャプテンなのに。
後輩にこんなに気持ちよくされちゃって、骨抜きにされちゃって。
明日からどんな顔して「集合!」って言えばいいんだろう。
そんな悩みが頭をよぎったけれど、身体の芯に残る甘い余韻が、思考をふわりと包み込んで消してしまった。
体育倉庫の鍵を閉める音だけが、私たちの秘密の儀式の終わりを告げていた。
(第三章 完)
バレーボールが床を叩く重たい音が、誰もいなくなった体育館に反響している。
七月の湿った空気が、私の肌にまとわりつく。Tシャツの背中は汗でぐっしょりと濡れて、不快な冷たさを伝えていた。
私、大野真希(おおの まき)は、この大学の女子バレー部でキャプテンを務めている。
ポジションはウイングスパイカー。チームの得点源であり、精神的支柱だ。「鉄の女」「絶対的エース」。そんな大層な二つ名で呼ばれることもあるけれど、実際の私は、ただバレーが好きで、負けず嫌いなだけの不器用な体育会系女子に過ぎない。
「……ふぅ。ラスト一本」
額から滴り落ちる汗をリストバンドで拭い、私はボールを高く放り上げた。
助走。踏み込み。跳躍。
キュッ、というバッシュの摩擦音と共に、身体が宙に浮く。
最高到達点で右腕を振り抜く。
バァァンッ!!
ボールは鋭い回転を伴ってコートの隅に突き刺さった。
完璧なスパイク。でも、誰も見ていない。
……いや、一人だけいた。
「ナイスキーです、キャプテン! やっぱ真希さんのスパイク、音からして違いますね」
ボール拾いをしていた後輩の由比(ゆい)が、パチパチと手を叩きながら歩み寄ってくる。
彼女は二年生で、ポジションはセッター。私のスパイクを一番多く上げている相棒だ。
小柄で、子犬みたいに人懐っこい笑顔を浮かべる彼女は、部内のマスコット的な存在でもある。
「由比、まだ残ってたのか。もう片付け終わったんだろ?」
「真希さんが残ってるのに、先に帰れませんよぉ。それに……」
由比が、ボール籠にボールを放り込みながら、上目遣いで私を見る。
汗で濡れた前髪が、彼女の大きな瞳にかかっていた。
「真希さん、最近ちょっと腰かばってません? さっきのジャンプも、着地で少し右に流れてたし」
「……よく見てるな。大したことないよ、ただの筋肉疲労だ」
「ダメですよ、無理しちゃ。キャプテンが倒れたら私たち困るんですから」
由比はそう言うと、私の手首を強引に掴んだ。
彼女の手は小さくて、でも毎日のトス練習で鍛えられた指先は意外なほど力が強い。
「ほら、体育倉庫行きましょ。マッサージしてあげますから」
「い、いいよ自分でやるから。それに倉庫は暑いし……」
「マットあるから寝転がれるし、誰にも邪魔されないじゃないですか。……ね? 断らないでくださいよ、キャプテン?」
その時、由比の瞳が一瞬だけ、子犬ではない別の生き物のように怪しく光った気がした。
セッターというポジションは、スパイカーを操る司令塔だ。彼女の言う通りに動くことが染み付いている私は、抗う術もなく、薄暗い体育倉庫へと連れ込まれてしまった。
***
体育倉庫の中は、埃っぽいマットの匂いと、使い古されたゴムの臭い、そして私たちの汗の匂いが充満していた。
高窓から差し込む夕日が、舞い上がる埃をキラキラと照らしている。
私は跳び箱用のマットの上にうつ伏せになり、Tシャツをまくり上げられていた。
「失礼しまーす……」
由比の手が、私の腰に置かれる。
ひやりとしたシーブリーズの清涼感と、彼女の手の熱さが同時に伝わってきた。
「んっ……」
「うわ、ガチガチですね。脊柱起立筋、パンパンじゃないですか」
グッ、ググッ……。
由比の親指が、凝り固まった筋肉の芯を捉える。
的確すぎるその圧力に、思わず声が漏れた。
「あぐっ……そこ、効く……」
「ふふ、真希さん、コートの中だとポーカーフェイスなのに、こういう時は可愛い声出すんですね」
「か、からかうな……っ。痛気持ちいいだけだ」
由比は「はいはい」と聞き流し、徐々にマッサージの範囲を広げていく。
腰から背中へ。そして、お尻の方へ。
ショートパンツの裾から覗く太ももの裏側に、彼女の手が伸びる。
「ハムストリングスも張ってますねぇ。ここも解さないと」
「ちょ、由比、そこは……っ」
「力抜いてくださいよぉ。キャプテン、身体硬すぎです」
由比の手が、太ももの内側を揉み解す。
筋肉を掴み、揺らし、指を沈める。
ただのマッサージのはずなのに、彼女の指先が動くたびに、妙な熱が下腹部に集まってくるのを感じた。
ゾワッ、ゾワワッ……♥
背筋を駆け上がる痺れ。
なんだろう、この感覚。スポーツマッサージ特有の「痛み」とは違う、甘くて重たい感覚。
「……んっ、ぁ……由比、もういい、大丈夫だ……」
「まだダメですよ。真希さん、ここ、ピクピクしてます」
由比の声色が、先ほどまでの明るい後輩のそれから、低く、ねっとりとしたものに変わっていた。
彼女は私の太ももの間に膝を割り込ませ、上から覆いかぶさるような体勢になる。
「真希さん。私、ずっと見てたんですよ」
「な、何を……」
「真希さんが、みんなの前では気丈に振る舞ってるけど、本当は誰かに甘えたいって顔してること」
耳元で囁かれた言葉に、心臓がドクンッ♥ と跳ねた。
図星だった。
キャプテンとしてのプレッシャー。就活の不安。勝たなきゃいけないという強迫観念。
誰にも弱音を吐けない孤独を、この後輩は見透かしていたのだ。
「私が解してあげます。筋肉だけじゃなくて……もっと深いところも」
由比の手が、ショートパンツのゴムに指をかける。
ズルッ……。
抵抗する間もなく、下着ごと太ももまで引き下げられた。
「まっ、待てっ! 由比、お前、何を……っ!?」
「静かに。誰か来ちゃいますよ? ……キャプテン」
「キャプテン」という言葉が、今は命令ではなく、服従を強いる呪文のように響く。
由比の指が、無防備になった私の秘裂に触れた。
「ひゃうっ!?♥」
自分でも信じられないような甲高い声が出た。
普段、コートの上で「来いッ!」と怒号を飛ばしているのと同じ喉から出たとは到底思えない。
「うわぁ……真希さん、もうこんなに濡れてる。……興奮してたんですか? マッサージだけで」
「ち、ちが……これは、汗で……っ!」
「嘘つき。ここ、正直ですよ」
由比が指先でクリトリスをコリッ♥ と弾く。
「ああっ♥ だ、めぇっ……!」
身体が弓なりに反る。
バレーで鍛え上げた腹筋が、快楽への恐怖と期待で激しく痙攣した。
後輩に、しかも部室の片隅でこんなことをされているなんて。
背徳感と羞恥心で頭がどうにかなりそうだった。
でも、それ以上に……気持ちいい。
「真希さんの身体、すごい綺麗。筋肉質なのに柔らかくて、中身はトロトロで……」
由比は私の耳朶を甘噛みしながら、ゆっくりと指を挿入してきた。
ぬぷっ……ちゅぅ……♥
狭い膣内が、異物の侵入に驚き、そしてすぐに歓喜して吸い付く。
「んぅぅっ! はいっ、入ってる……っ♥ 由比の指、入って……っ♥」
「力抜いてください、キャプテン。ボール受ける時みたいに、柔らかく……そう、いい子ですね」
由比の指使いは、トスを上げる時と同じように繊細で、かつ大胆だった。
中のヒダを一つ一つ確認するように撫で回し、一番敏感な場所を探り当てる。
「ここですか? スパイク打つ時に力入る場所」
「あっ、そこっ、そこだめぇっ♥ 腰、砕けちゃうッ♥」
「砕けていいですよ。私が支えてあげますから」
グチュッ、グチュグチュ……♥
卑猥な水音が、静かな倉庫に響く。
私の理性は、音を立てて崩壊していった。
エースとしてのプライドも、先輩としての威厳も、由比の指先一つでドロドロに溶かされていく。
「由比っ、ゆいっ……! もっとっ、激しくっ……!」
「ふふ、命令ですか? それともおねだり?」
「おね、だり……っ! お願い、気持ちよくしてぇっ……♥」
私が涙目で懇願すると、由比は満足そうに口角を上げた。
彼女は私の腰を掴み、激しく指を出し入れし始める。
パンッ、パンッ! と肌と肌がぶつかる音が、ボールを叩く音と重なって幻聴のように聞こえる。
「ああっ、ああっ、すごいっ♥ くるっ、きちゃうッ! スパイク決める時より、気持ちいいぃぃッ!!♥」
「イッてください! 私の指で、真希さんの全部出し切ってくださいッ!」
由比が中のGスポットを強く擦り上げると同時に、親指でクリトリスを潰すように圧迫した。
「あひぃぃぃぃぃぃッッ!!♥♥」
キュウウゥンッ♥
膣壁が由比の指を強烈に締め付け、私の身体は跳ね上がった魚のようにビクビクと痙攣した。
視界が真っ白に弾け、脳髄が痺れるようなオーガズムが全身を駆け巡る。
あられもない姿で、涎を垂らし、白目を剥いて絶頂する私。
それは間違いなく、私が今まで誰にも見せたことのない「敗北」の姿だった。
***
しばらくの間、私は荒い呼吸を繰り返しながら、マットの上で脱力していた。
汗と愛液が混ざり合った匂いが、鼻孔をくすぐる。
由比がティッシュで私の秘部を優しく拭ってくれていた。
「……大丈夫ですか? 真希さん」
覗き込んでくる彼女の顔は、いつもの可愛い後輩に戻っていた。
でも、その瞳の奥には、確かな独占欲と優越感が揺らめいている。
「……お前、性格悪いな」
「よく言われます。でも、真希さんだって満更でもなかったでしょ?」
由比は悪戯っぽく笑い、私の唇にチュッ♥ と軽いキスを落とした。
スポーツドリンクのような、少ししょっぱい味がした。
「……ああ、悔しいけど、最高だった」
私は負けを認めるしかなかった。
コートの上では私が司令塔(キャプテン)かもしれない。
でも、このマットの上で、私をコントロールするのは間違いなく彼女だ。
「また、マッサージしてくれますか?」
「……腰が痛くなったらな」
「ふふ、じゃあ明日も練習厳しくしなきゃですね」
由比は私の首に腕を回し、すりすりと頬を寄せてきた。
その体温の心地よさに、私は目を閉じて彼女を抱きしめ返す。
私、キャプテンなのに。
後輩にこんなに気持ちよくされちゃって、骨抜きにされちゃって。
明日からどんな顔して「集合!」って言えばいいんだろう。
そんな悩みが頭をよぎったけれど、身体の芯に残る甘い余韻が、思考をふわりと包み込んで消してしまった。
体育倉庫の鍵を閉める音だけが、私たちの秘密の儀式の終わりを告げていた。
(第三章 完)
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