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## 09 妖精族の美少女剣士は露出狂!?
しおりを挟むその日の午後、俺は街に出て求人の掲示を出した。「庭師兼警備員募集」という見出しで、仕事内容や条件を詳しく書いた。報酬もそれなりに良いものにした。
数日の内に応募者が何人か現れだした。しかし、どの候補者もいまいちしっくりこない。単なる庭師だったり、ゴツい警備員だったりと、俺たちが求めている「庭師兼警備員」という微妙なバランスの取れた人材がなかなか見つからない。
「はぁ...」俺は深いため息をついた。「思ったより難しいな」
その時、ドアをノックする音が聞こえた。
「はい」俺が返事をすると、ドアが開き、一人の少女が入ってきた。
「初めまして。求人を見て来ました」
俺は少し驚いた。彼女は見た目は15、6歳くらいの少女だ。
いかにも真面目そうキリッとした表情で、長い緑色の髪を後ろで二つに結び、深緑色の瞳が印象的だった。
服装は実用的な作業着と皮鎧を合わせてアレンジしたようなデザインで、腰には鞘に納められた長剣と小さな道具袋が提げられ、道具袋からは庭いじりに使うと思しきハサミなどが覗いている。
そしてその手には宝石で装飾された派手なデザインの大きなスコップを握っている。
「あ、ああ...どうぞ座ってください」
俺は慌てて椅子を勧めた。少女は丁寧にお辞儀をして座った。
「お名前は?」
「フローラと申します」
「フローラさん...で、庭師と警備員の経験は?」
フローラは真剣な表情で答えた。「はい。元々は森の妖精族出身で、植物の世話には自信があります。また、魔物対策の訓練も受けてきました」
俺は少し驚いた。「妖精族...?」
フローラは少し恥ずかしそうに微笑んだ。「はい。見た目は人間とほとんど変わりませんが、植物や自然と深い繋がりがあります」
俺は興味深く聞いていた。確かに、彼女の緑色の髪や瞳は普通の人間とは少し違う印象だ。
「それで、どうしてこの仕事に?」
フローラは少し悲しそうな表情を浮かべた。「実は...私の故郷の森が開発で失われてしまって...新しい居場所を探していたんです」
「そうか...」俺は同情的な目で彼女を見た。「大変だったんだな」
フローラは強く頷いた。「はい。でも、この仕事なら私の能力を活かせると思ったんです。庭を守り、育てる。そして、そこに住む人々も守る。それが私の新しい使命になればいいなと」
俺は彼女の言葉に感銘を受けた。「分かった。じゃあ、実際に庭を見てもらえるかな?」
フローラは目を輝かせた。「はい、喜んで!」
俺たちは庭に出た。フローラは荒れ果てた庭を見て、少し悲しそうな表情を浮かべたが、すぐに真剣な顔つきになった。
「いらずらプレーリーにやられましたね...でも、これなら...」
フローラは両手を地面に当てて目を閉じた。すると、彼女の体から柔らかな緑色の光が放たれ、周囲の草木が少しずつ生き返っていく。
「おお...!」俺は驚きの声を上げた。
フローラは目を開けて微笑んだ。「これくらいなら、1週間もあれば元通りにできます。それと同時に、魔物よけの植物も植えていきたいと思います」
「魔物よけの植物?」
「はい。特殊な香りを放つ植物で、多くの魔物を寄せ付けません。でも、見た目は普通の観賞植物なので、庭の美しさは損なわれません」
俺は感心した。「すごいな...それで、警備の方は?」
フローラは腰の剣に手をかけた。「こちらも心配ありません。私の剣術は森の守護者から学びました。それに...」
彼女は手のひらを前に向けると、小さな光の玉が現れた。
「簡単な妖精魔法も使えます。緊急時の連絡や、一時的な結界の展開なども可能です」
俺は完全に彼女の能力に魅了されていた。「フローラさん、是非うちで働いてほしい」
フローラは嬉しそうに微笑んだ。「本当ですか?ありがとうございます!」
俺はイザベラとルナを呼び、二人にフローラのことを説明した。
「へえ、妖精族か」イザベラは興味深そうに言った。「珍しいわね」
ルナは目を輝かせていた。「わあ、素敵です!妖精さんなんて、お話の中でしか聞いたことありませんでした」
俺は笑顔で頷いた。「ああ、彼女なら庭の管理も警備も完璧にこなしてくれそうだ」
その時、ふと思い立って分析スキルを使ってみることにした。フローラの能力をもっと詳しく知っておくのも悪くないだろう。
「名前:フローラ
種族:森の妖精族
年齢:162歳(人間換算で16歳相当)
身長:153cm
スリーサイズ:B79 W56 H81
職業:剣士
レベル:28
HP:650/650
MP:480/480
力:75
敏捷:110
知力:95
特殊能力:植物操作、自然回復促進、妖精魔法
スキル:剣術Lv4、園芸Lv7、結界Lv3、魔物知識Lv5
秘密:夜な夜な全裸で庭を駆け回る習慣がある」
「うおっ!」思わず声が漏れた。
「どうしたの?」イザベラが不思議そうに俺を見た。
「い、いや...なんでもない」俺は慌てて誤魔化した。
フローラのデータは予想以上に興味深いものだった。162歳という年齢に驚いたが、妖精族は長寿なのだろう。そして、そのスキルの高さ。特に園芸のレベルは7もある。庭の管理は完璧にこなせそうだ。
しかし、最後の「秘密」の欄に目が釘付けになった。夜な夜な全裸で庭を駆け回る...だと?俺は思わず頬が熱くなるのを感じた。
「ねえ、フローラさんはいつから来てくれるの?」ルナの声で我に返った。
「あ、ああ...明日から来てもらえるかな?」俺は少し慌てて言った。
「はい。私は大丈夫です。それではよろしく願いしますね、ご主人」そう、フローラが答える。
フローラの"秘密"にドキドキして顔を赤くしている俺の態度に気付いてか、イザベラが意味ありげな笑みを浮かべた。「あら、随分と上機嫌ね。何かいいことでも?」
「べ、別に...」俺は目をそらした。
その夜、俺はなかなか寝付けなかった。フローラの秘密が頭から離れない。全裸で庭を駆け回るなんて...いったい何のためだ?妖精族の習慣なのか?それとも他に理由が...?
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