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第二章
ティファ春を迎える☆
しおりを挟む皆様こんにちは!
お久しぶりの方もそうでもない方もお元気ですか?
ティファです!
私がサウジスカル帝国に来てもう少しで一年経とうとしております!!時間の流れは早いものですね?
私がここに来てから色々な事がありました~!
敵国の騎士だったのに、何故かサンチコアの騎士さん達が住まう宿舎で働く事になり、そこの厨房で料理をしている内に、いつの間にやら皆さんのご飯を作る事になり、今や宮廷の私の養い親さんにもご飯を届けています!
でも私は料理が大好きなのでとても楽しい毎日を過ごしています!
え?王子?そんな人いましたっけ?忘れました!!
「ティファ?どうしたの?ボーッとして。何か思いついた?」
あ、この人は私の監視をしていた騎士団、副団長のハイトさんです!せっかく監視しなくても良くなったのに、今でもよく私の買い物に付き合ってくれたりします。根っからのパシ・・・・良い人なんですね?うんうん。
「いえ~もうすぐ春なんだなぁと。季節が変わる度新しい食材がお店に並ぶのでとてもワクワクします!」
「そうだね?あ、ティファあっちに新しい物並んでるよ?」
・・・・・・それで、ですね。
最近、とても疑問に思っている事がありまして。
いや、別に大した事ではないんですよ?はい、でも私あまりこちらの国の習慣に慣れてないというか。
この手はどういう意味があるのでしょうか?
「ん?どうしたの?」
「あのー私小さい子供ではないですよ?」
「え?分かってるよ?」
あれぇ?じゃあなんでしょう?家族でもないですし?
やはりこちらの国の方は手を繋いで歩く習慣が?
ハイトさん最近たまに手を繋いで来るのですが、なんなんで
しょう?まさか意外にも寂しがりやさん?
「あれ?ハイトとティファ?何して・・・・」
「あ!こんにちはキルトさん!キルトさんはお仕事ですか?」
「え!あ、うん。そうだねーそっかそっかー」
ん?なんでしょう?キルトさん様子が変ですね?
何か変な物でも目に入ってきましたか?
「ティファ!ほらあれ見て。初めてじゃない?あの野菜見るの」
「あ!本当です!なんでしょうねぇ?」
ガシッ!!
「ハ、ハイト・・・」
「キルトは何も見ていないよね?そうだよね?」
あ、こちらにも色の違うお野菜が!!根菜なのにとても綺麗ですねぇ?どんなお味でしょうか?ねぇ?ハイトさん!ん?
「どうしました?」
「ううん?何でもないよ?気になるなら買っていく?」
「そうですね。試しに買ってみましょうかね?」
早速帰って色々試してみましょう!
どんな味がするのかとても楽しみですね?
それにしてもキルトさんとハイトさんは仲良しさんなんですね?あんなにくっついて何か語りあってますよ!男の人の友情ですね?素敵です!
「間違っても変な事口走らないでね?もし噂にでもなったら・・・・分かってるよね?」
「わ、わ、わ、わかったから。いきなりデスモードで迫ってくるのやめてくんない?」
「ハイトさん!お待たせしました!」
結構買っちゃいました!
でもでも最近ちゃんとお給料なるものが出るようになったので私のお財布は少し余裕があるのですよ?ウフフフ!
「じゃ、じゃあ、俺急ぐから!ごゆっくり!」
ありゃ?急いでいたんですね?
それは引き止めてしまって悪い事しましたか?
皆さんお仕事お疲れ様です!
「ところで今日のご飯は何にするの?」
「今日は白身魚のムニエルです。下ごしらえはしてありますので後は鶏のクリームシチューとプリーツレタスのサラダですよ。サラダには3種類のチーズとトマトと瓜とパンをカリカリにトーストした物を刻んで特製ドレッシングで和えようかと。あとサンチコア産の赤い桃が沢山安く手に入ったので、それをお砂糖のシロップに漬けたものをデザートに出します!少し果物の酸味が残っていて、とても美味しく出来上がりました!」
「・・・・うぐぅ。すでに美味しそう。間違いない」
「そういえば宿舎の使用人を増やしてくれるみたいですね?私が料理に集中出来るようにと、ベロニカ一人だとやはり負担が大きいからと」
そうなんですよねぇ。
と、いうかベロニカが真面目すぎてやる事が増えたんですよね。あの子細かい事に気が付き過ぎなんですよね?
私?あは?料理以外は適当です!!
「そうだねー。また揉めなきゃ良いけど」
「え?何か言いました?」
「ううん?ティファ」
ん?何ですか?え?いや、荷物もありますし手を引いて頂かなくても大丈夫ですよ?ハイトさん?
「あ、あの。ハイトさん?」
「何?ティファ」
「・・・・・私もしかして。すぐ迷子になると思われてます?」
「迷子っていうか。目を離すと、すぐ何処か行っちゃうよね?」
・・・・・・やっぱり。
そうですよね?私がすぐいなくなるからですよね?
そんな気はしてました!でも、でも、ハイトさん。正直とっても恥ずかしいので出来れば別の方法とって頂きたいです!
でも、何故かそれを口に出せないんです!何故ならそれを口にしたら更なる辱めが待っている予感がするのです!私の考えすぎでしょうか?
「荷物。重くないですか?」
両手、両手で持てば重くないですよ?
ほ、ほら。いつでも大丈夫です。私飛び出して行ったりしませんから!!
「大丈夫だよ?僕これでも結構力あるしね。ギャドの次くらいには、だけど」
つまり凄く力持ちなんですねーーーーー!!!
知りませんでしたーーーー!!!ゲフッ!(吐血)
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