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第二章
エリスは処世術を心得ている
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「あの人の言う事は真に受けるな。いちいち反応していたら疲れるだけだ。運良く生き残ったのだから君達は問題を起こさずまともに生きられる様になりなさい」
呆れるわね?まともって何かしら?
今までまともな生活を許されなかった人間にそんな事言われてもねぇ?
まぁ私は楽しく暮らしていけるなら、なんでも構わないけど?それにしてもデズロ様やっぱり私達に飽きちゃったのかしら?
「アイツ、マジで頭おかしいな。俺達ティファを攫った張本人達だぜ?それともあれか?そこの騎士達と戦わせてそれを眺めて楽しむつもりか?悪趣味だな」
ラット。あんたまだ現実が見えてないわね?
違うわよ。棄てられたのよ。一通り遊んで満足して不要になったから廃棄されたの。きっと騎士達に嬲り殺されても平気な顔で笑うと思うわ。流石変態、徹底してる。
「二人共手を」
「「?」」
え?何この袋。次は何をさせられるのかしら?
「宿舎に行けば三食ティファが用意してくれるから食事には困らないが、その他はお金がかかるからね?それで揃えなさい。明日から貴方達は宿舎の使用人として働いてもらうから騎士達と揉めない様に」
「え?金くれんの?マジで?馬鹿なの?」
ラット。あんた正直すぎる。心の声だだ漏れよ?ちょっとは隠す努力、したらどうなの?
「ラット。君まだ未成年だろ?酒は飲むなよ?もしそれが分かったら金は没収する」
未成年って、そんなの関係ないわよ。
カスバールでは浴びるほど飲まされたけど?
まぁ無理矢理ではあるけどね?
「げぇ。なんだよ、ケチだな」
「君達わかってるか?デズロ様は君達が問題なく大人しく過ごすことが出来るなら、自由にするつもりなんだ。つまり、ここで好きなように暮らしていいと言っている」
「「は?」」
ちょっと、この魔術師が何言ってるのか分からないわ。
今この人私達を自由にすると言った?
「その為に自分で働いて生活出来る様になりなさい。誰の命令が無くても」
「はぁ?なんだそれ。そんな事言われたってよ?」
「・・・・・馬鹿にして」
何よそれ。今更なんなのよ。
「何?敵の使者が調べてみたら子供で、しかも奴隷の出で使い捨てだったから?お情けで住む場所もお金も用意してくれるって?はは。とんだ偽善者集団ね?」
「お?おい。エリス?」
やっぱりもっと早く死んでおけばよかった。
こんな屈辱を味わうなら。ナシェス様が捕まったあの時に。
「あんた達なんかに同情されるぐらいなら一生デズロの奴隷として飼われていた方がマシよ!!あんたら大人に振り回されるのはウンザリだわ。今すぐ殺して、カスバールに送り返せばいい!!」
「え?俺は嫌だぞ?」
うっさい!ラットの阿呆が!!
皆んな目障りだわ。吐き気がする!
「そうだね。私も趣味が悪いと思うよ」
本当よ。
悪趣味だわ、あの変態野郎。
あれだけ散々人をコケにして遊んでた癖に。
こんな知らない国で自由にしろって言われたって・・・。
「おや?エリスちゃんじゃないかい?どうしたんだい?」
「あ、酒屋の奥様。お久しぶりです」
あら?つい、癖で営業スマイルが。だってこの人にはここに潜伏していた時とてもお世話になったのよ?
「暫くみてなかったから心配していたけど、元気そうだねぇ?この前、魔物が出たけどエリスちゃんは大丈夫だったかい?」
「はい。その時はこの街にいなかったので。奥様は大丈夫でしたか?」
「ああ。少し怪我をしたけれど魔術師様達が魔法で治して下さったからねぇ?それよりエリスちゃんここには暫くいるのかい?」
「ええ。実は騎士様の宿舎で働く事になりまして。今度は長くなりそうです」
「そうなんだね?少し残念だね、エリスちゃんが良ければまたうちで働いて貰いたかったんだけどねぇ?エリスちゃん働き者だからとても助かってたんだよ?」
あら?住む場所も食事も用意してくれたんだから、その分働くのは当たり前よ?タダ飯は許されないわ!!
「ええ。私も奥様にはよくして頂いておりましたから。機会があれば是非また雇って下さい」
「いつでもおいで?あ、そうじゃ無くても遊びにおいで?」
「ハーーーイ!」
ニコニコニコニコ。
「お前。その二重人格どうにかならねぇの?」
「はぁ?なんか言った?」
「なんだ君達。もうこの街に馴染んでるじゃないか。それなら大丈夫そうだ。あ、迎えが来たみたいだな」
迎え?ひぃ!!
「ササラ様。マジだったんですね?この二人を宿舎で働かせるって」
「ああ。あの人の我儘には本当に困っている。すまないが管理を頼む」
「宿舎全体はベロニカが管理してるから、あの子の下で働いてもらうよ。少しでも変な事したら僕自ら制裁するけど」
げぇ!!この男あの時に空から突っ込んできた奴じゃない?最悪!私こいつ超苦手!ナシェス様ともデズロ様とも違う危うさがあるのよね。この男。
「僕は騎士団副団長のハイトだよ。くれぐれも騒ぎを起こさないようにね?」
「「・・・・・」」
ラット。あんた凄く顔色悪いわよ?
気持ちはわかるけど男なんだからしっかりしなさいよ!
こうなかったら絶対無事に過ごしてサッサと宿舎から出て行ってやるわ!こんちきしょう!!
呆れるわね?まともって何かしら?
今までまともな生活を許されなかった人間にそんな事言われてもねぇ?
まぁ私は楽しく暮らしていけるなら、なんでも構わないけど?それにしてもデズロ様やっぱり私達に飽きちゃったのかしら?
「アイツ、マジで頭おかしいな。俺達ティファを攫った張本人達だぜ?それともあれか?そこの騎士達と戦わせてそれを眺めて楽しむつもりか?悪趣味だな」
ラット。あんたまだ現実が見えてないわね?
違うわよ。棄てられたのよ。一通り遊んで満足して不要になったから廃棄されたの。きっと騎士達に嬲り殺されても平気な顔で笑うと思うわ。流石変態、徹底してる。
「二人共手を」
「「?」」
え?何この袋。次は何をさせられるのかしら?
「宿舎に行けば三食ティファが用意してくれるから食事には困らないが、その他はお金がかかるからね?それで揃えなさい。明日から貴方達は宿舎の使用人として働いてもらうから騎士達と揉めない様に」
「え?金くれんの?マジで?馬鹿なの?」
ラット。あんた正直すぎる。心の声だだ漏れよ?ちょっとは隠す努力、したらどうなの?
「ラット。君まだ未成年だろ?酒は飲むなよ?もしそれが分かったら金は没収する」
未成年って、そんなの関係ないわよ。
カスバールでは浴びるほど飲まされたけど?
まぁ無理矢理ではあるけどね?
「げぇ。なんだよ、ケチだな」
「君達わかってるか?デズロ様は君達が問題なく大人しく過ごすことが出来るなら、自由にするつもりなんだ。つまり、ここで好きなように暮らしていいと言っている」
「「は?」」
ちょっと、この魔術師が何言ってるのか分からないわ。
今この人私達を自由にすると言った?
「その為に自分で働いて生活出来る様になりなさい。誰の命令が無くても」
「はぁ?なんだそれ。そんな事言われたってよ?」
「・・・・・馬鹿にして」
何よそれ。今更なんなのよ。
「何?敵の使者が調べてみたら子供で、しかも奴隷の出で使い捨てだったから?お情けで住む場所もお金も用意してくれるって?はは。とんだ偽善者集団ね?」
「お?おい。エリス?」
やっぱりもっと早く死んでおけばよかった。
こんな屈辱を味わうなら。ナシェス様が捕まったあの時に。
「あんた達なんかに同情されるぐらいなら一生デズロの奴隷として飼われていた方がマシよ!!あんたら大人に振り回されるのはウンザリだわ。今すぐ殺して、カスバールに送り返せばいい!!」
「え?俺は嫌だぞ?」
うっさい!ラットの阿呆が!!
皆んな目障りだわ。吐き気がする!
「そうだね。私も趣味が悪いと思うよ」
本当よ。
悪趣味だわ、あの変態野郎。
あれだけ散々人をコケにして遊んでた癖に。
こんな知らない国で自由にしろって言われたって・・・。
「おや?エリスちゃんじゃないかい?どうしたんだい?」
「あ、酒屋の奥様。お久しぶりです」
あら?つい、癖で営業スマイルが。だってこの人にはここに潜伏していた時とてもお世話になったのよ?
「暫くみてなかったから心配していたけど、元気そうだねぇ?この前、魔物が出たけどエリスちゃんは大丈夫だったかい?」
「はい。その時はこの街にいなかったので。奥様は大丈夫でしたか?」
「ああ。少し怪我をしたけれど魔術師様達が魔法で治して下さったからねぇ?それよりエリスちゃんここには暫くいるのかい?」
「ええ。実は騎士様の宿舎で働く事になりまして。今度は長くなりそうです」
「そうなんだね?少し残念だね、エリスちゃんが良ければまたうちで働いて貰いたかったんだけどねぇ?エリスちゃん働き者だからとても助かってたんだよ?」
あら?住む場所も食事も用意してくれたんだから、その分働くのは当たり前よ?タダ飯は許されないわ!!
「ええ。私も奥様にはよくして頂いておりましたから。機会があれば是非また雇って下さい」
「いつでもおいで?あ、そうじゃ無くても遊びにおいで?」
「ハーーーイ!」
ニコニコニコニコ。
「お前。その二重人格どうにかならねぇの?」
「はぁ?なんか言った?」
「なんだ君達。もうこの街に馴染んでるじゃないか。それなら大丈夫そうだ。あ、迎えが来たみたいだな」
迎え?ひぃ!!
「ササラ様。マジだったんですね?この二人を宿舎で働かせるって」
「ああ。あの人の我儘には本当に困っている。すまないが管理を頼む」
「宿舎全体はベロニカが管理してるから、あの子の下で働いてもらうよ。少しでも変な事したら僕自ら制裁するけど」
げぇ!!この男あの時に空から突っ込んできた奴じゃない?最悪!私こいつ超苦手!ナシェス様ともデズロ様とも違う危うさがあるのよね。この男。
「僕は騎士団副団長のハイトだよ。くれぐれも騒ぎを起こさないようにね?」
「「・・・・・」」
ラット。あんた凄く顔色悪いわよ?
気持ちはわかるけど男なんだからしっかりしなさいよ!
こうなかったら絶対無事に過ごしてサッサと宿舎から出て行ってやるわ!こんちきしょう!!
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