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第二章
医療班は休みが欲しい
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「1時間だ。合図もないし、扉を開くぞ?」
今日は。我々はサウジスカルで働いている医療メンバーです。先程サウジスカルの宿舎に到着し万が一に備えて待機しています。そして、とんでもなくご機嫌の悪いデズロ様とその他多数の所為でここ、とんでもなく空気重いです。
怖!!ちょっと私こういう緊迫した空気苦手なんですよね?ただでさえ時間外勤務なのにいい迷惑ですよ。
「セラ!ベロニカ!!」
「大丈夫か?ササラとティファは?」
「私はすぐ戻るわ!中にとんでもない奴がいて、ティファでも勝てるかわからない!」
「駄目だベロニカ。君も大分ダメージを受けてる」
騒然としてますね?
あ、デズロ様とギャドが揉めてます?
取り敢えずセラ様を至急手当しなければ。どいて下さ~い。ありゃ?これはマズイですね?すぐ医療室に運ばなければ。
「ハイト!!デズロ様も駄目だ!中に入るな!」
「煩いよ、何一丁前に脳みそ使ってるの?ギャドは脳筋らしく思うまま行動しなよ?」
「そうだよー?今更団長ぶっても無駄無駄ぁ」
酷い言われようですね?ギャド騎士隊長?貴方の苦労お察しします。噂はうかがってますので。
「俺だって今すぐ飛び込んで行きてぇのを必死で我慢してんだ!!ふざけんなよ!!」
ピシッ
ん?何の音でしょう?え?わ!突然空間が割れ・・・・。
ドサドサッ!
「ティファ!!ササラ様!?」
「げぇ?この傷。コイツらゼラゴラズと遭遇したのかよ」
ちょ!!ササラ様既に死にそうになってません?
これ、本当に笑えない状況ですが?
「急いで回復魔法を!ササラ様は決して動かすな!!そっちの女性も急げ!!手が空いてる者は全員こちらに手を貸してくれ!!」
「・・・・・・ササラ」
いやーーーこれ助かるかなぁ?
急所を一突きにされてますね?ただ、ギリギリ心臓横なので、即死ではなかったんですね?
「ティファ!目を開けて!ティファ!!」
「ハイト、落ち着け」
「この子は大丈夫です。怪我は酷いですが、命に別状は・・・ただ、ササラ様は・・・・」
これは、助からないかも。
そもそも血が流れ過ぎてる。
傷が塞がっても、心臓が止まってしまうかもしれない。
「何?まさか、助からないとか言わないよね?」
ひっ!!出た!超我儘魔術師デズロ。お願いだから何も言わないで下さい。
「ち、血が、流れ過ぎています。傷を塞いでも心臓が保つかわからないのです」
「・・・・・他人の血を与える事は出来ないの?」
「特殊な魔術で移す方法はありますが、私には出来ません。最上位の医療魔術師でないと。デズロ様は回復魔法を使えませんよね?」
つまり、デズロ様並みの力の持ち主でなければ使えないんですよ。当たり前ですけど。
「・・・その、魔術の方式は分かるの?今すぐ僕に教えて?」
え?まさかやるつもりですか?回復魔法を使えないのに?
「回復魔法を使えないなんて僕言った?魔法の構築が面倒だから使わなかっただけだよ。僕の性格に合わないの。治すより壊す方が向いてるから」
あ、成る程ー?ではなく。
「手を離せないので口頭で良ければ。一度で覚えられますか?」
「アハ?僕最強魔術師なんだけど?当たり前でしょ?」
嫌味な奴。
私達がこれを覚えるのにどれぐらいの時間を要すると思いますか?最低半年かかりますよ。それでも習得出来ませんから。それを一度聞いただけで覚えるとか、普通じゃないですね?
「え?マジで?すげぇじゃんデズロ!ただの変態じゃなかったんだなぁ?」
・・・・デズロ様。こんな子供にそんな事言わせるなんて一体この子に何したんですか?まぁ元々敵国の刺客ではありますけども?まぁいいです。えーとぉ。
「手は止めないでよ。君ほどの使い手なら回復魔法を施しながら魔術の公式を口にするなんて容易いでしょ?医療長官殿?」
鬼畜がいる。本物だ。こいつは紛れもなく鬼畜生だ。
分かりましたよ!!やればいいんでしょ?やればぁぁ!
「・・・・・プキュ?」
ん?プキュ?なんでしょうね?なんだか場違いな鳴き声が?
「え?何これ?まさか中の魔物?」
「いや、魔物にしては、可愛くないか?」
「・・・・・その子、命の、恩人ですぅ」
「ティファ!良かった、僕が分かる?」
さっきから外野が騒がしくて気が散りますね?集中集中。
「はい。ぞくちょう・・・わたし、れいせいに・・・」
「ティファ?」
「強い瘴気に当てられて怪我も酷い。今はあまり話しかけないで下さい」
そうですよ。さて、あともう少しで言い終えます。本当に一度聞いただけで覚えられるんですか?
「成る程ね。ギャド!僕の首輪解除して」
「・・・失礼します」
ドゴオオオオオ!!
「うわ!ギャド!?」
ちょ?!デズロ様?いきなり目の前で人殴り飛ばすのやめてもらえません?ビックリして手元狂ったらどうするんです?
「今回はコレで許してあげるよ。僕は自分のものを傷付けられるのが死ぬ程我慢ならないんだ。覚えておいて」
「・・・素手で殴るなよ。あんたが怪我する」
「馬鹿だね?魔法で攻撃なんてしたら死んじゃうだろ?ギャド、人の話ちゃんと聞いてた?」
本当に、困った人ですね。正直なのか捻くれてるのか。
貴方がそんなだから、皆んな貴方を心配するんだって、わかってるんですかね?鬼畜変態魔術師の癖に、こんな時だけ必死になるの、やめてあげて下さい。
「ササラ。元気になったらお仕置きだからね?」
可哀想に。こんなのが父親とか、最悪ですよ。悪夢です。
この様子だと、暫く休みはないな。皆、諦めよう。
そして、転職しよう。
今日は。我々はサウジスカルで働いている医療メンバーです。先程サウジスカルの宿舎に到着し万が一に備えて待機しています。そして、とんでもなくご機嫌の悪いデズロ様とその他多数の所為でここ、とんでもなく空気重いです。
怖!!ちょっと私こういう緊迫した空気苦手なんですよね?ただでさえ時間外勤務なのにいい迷惑ですよ。
「セラ!ベロニカ!!」
「大丈夫か?ササラとティファは?」
「私はすぐ戻るわ!中にとんでもない奴がいて、ティファでも勝てるかわからない!」
「駄目だベロニカ。君も大分ダメージを受けてる」
騒然としてますね?
あ、デズロ様とギャドが揉めてます?
取り敢えずセラ様を至急手当しなければ。どいて下さ~い。ありゃ?これはマズイですね?すぐ医療室に運ばなければ。
「ハイト!!デズロ様も駄目だ!中に入るな!」
「煩いよ、何一丁前に脳みそ使ってるの?ギャドは脳筋らしく思うまま行動しなよ?」
「そうだよー?今更団長ぶっても無駄無駄ぁ」
酷い言われようですね?ギャド騎士隊長?貴方の苦労お察しします。噂はうかがってますので。
「俺だって今すぐ飛び込んで行きてぇのを必死で我慢してんだ!!ふざけんなよ!!」
ピシッ
ん?何の音でしょう?え?わ!突然空間が割れ・・・・。
ドサドサッ!
「ティファ!!ササラ様!?」
「げぇ?この傷。コイツらゼラゴラズと遭遇したのかよ」
ちょ!!ササラ様既に死にそうになってません?
これ、本当に笑えない状況ですが?
「急いで回復魔法を!ササラ様は決して動かすな!!そっちの女性も急げ!!手が空いてる者は全員こちらに手を貸してくれ!!」
「・・・・・・ササラ」
いやーーーこれ助かるかなぁ?
急所を一突きにされてますね?ただ、ギリギリ心臓横なので、即死ではなかったんですね?
「ティファ!目を開けて!ティファ!!」
「ハイト、落ち着け」
「この子は大丈夫です。怪我は酷いですが、命に別状は・・・ただ、ササラ様は・・・・」
これは、助からないかも。
そもそも血が流れ過ぎてる。
傷が塞がっても、心臓が止まってしまうかもしれない。
「何?まさか、助からないとか言わないよね?」
ひっ!!出た!超我儘魔術師デズロ。お願いだから何も言わないで下さい。
「ち、血が、流れ過ぎています。傷を塞いでも心臓が保つかわからないのです」
「・・・・・他人の血を与える事は出来ないの?」
「特殊な魔術で移す方法はありますが、私には出来ません。最上位の医療魔術師でないと。デズロ様は回復魔法を使えませんよね?」
つまり、デズロ様並みの力の持ち主でなければ使えないんですよ。当たり前ですけど。
「・・・その、魔術の方式は分かるの?今すぐ僕に教えて?」
え?まさかやるつもりですか?回復魔法を使えないのに?
「回復魔法を使えないなんて僕言った?魔法の構築が面倒だから使わなかっただけだよ。僕の性格に合わないの。治すより壊す方が向いてるから」
あ、成る程ー?ではなく。
「手を離せないので口頭で良ければ。一度で覚えられますか?」
「アハ?僕最強魔術師なんだけど?当たり前でしょ?」
嫌味な奴。
私達がこれを覚えるのにどれぐらいの時間を要すると思いますか?最低半年かかりますよ。それでも習得出来ませんから。それを一度聞いただけで覚えるとか、普通じゃないですね?
「え?マジで?すげぇじゃんデズロ!ただの変態じゃなかったんだなぁ?」
・・・・デズロ様。こんな子供にそんな事言わせるなんて一体この子に何したんですか?まぁ元々敵国の刺客ではありますけども?まぁいいです。えーとぉ。
「手は止めないでよ。君ほどの使い手なら回復魔法を施しながら魔術の公式を口にするなんて容易いでしょ?医療長官殿?」
鬼畜がいる。本物だ。こいつは紛れもなく鬼畜生だ。
分かりましたよ!!やればいいんでしょ?やればぁぁ!
「・・・・・プキュ?」
ん?プキュ?なんでしょうね?なんだか場違いな鳴き声が?
「え?何これ?まさか中の魔物?」
「いや、魔物にしては、可愛くないか?」
「・・・・・その子、命の、恩人ですぅ」
「ティファ!良かった、僕が分かる?」
さっきから外野が騒がしくて気が散りますね?集中集中。
「はい。ぞくちょう・・・わたし、れいせいに・・・」
「ティファ?」
「強い瘴気に当てられて怪我も酷い。今はあまり話しかけないで下さい」
そうですよ。さて、あともう少しで言い終えます。本当に一度聞いただけで覚えられるんですか?
「成る程ね。ギャド!僕の首輪解除して」
「・・・失礼します」
ドゴオオオオオ!!
「うわ!ギャド!?」
ちょ?!デズロ様?いきなり目の前で人殴り飛ばすのやめてもらえません?ビックリして手元狂ったらどうするんです?
「今回はコレで許してあげるよ。僕は自分のものを傷付けられるのが死ぬ程我慢ならないんだ。覚えておいて」
「・・・素手で殴るなよ。あんたが怪我する」
「馬鹿だね?魔法で攻撃なんてしたら死んじゃうだろ?ギャド、人の話ちゃんと聞いてた?」
本当に、困った人ですね。正直なのか捻くれてるのか。
貴方がそんなだから、皆んな貴方を心配するんだって、わかってるんですかね?鬼畜変態魔術師の癖に、こんな時だけ必死になるの、やめてあげて下さい。
「ササラ。元気になったらお仕置きだからね?」
可哀想に。こんなのが父親とか、最悪ですよ。悪夢です。
この様子だと、暫く休みはないな。皆、諦めよう。
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第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
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※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
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