最強騎士は料理が作りたい

菁 犬兎

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第二章

閑話その1

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「お前、見事に山に穴を開けたなぁ?あの村もう誰も住んで無いだろうな」

「そうだねぇ?僕も頭に血が上ってたからなぁ?」

こんな事なら嫌がらせなんてするんじゃなかったよ。
これじゃあ二人がどこに行ったのか分からないや。

「もしかしたら、城にいるかもな?何故この山が攻撃されたのか、向こうは調べただろう。お前とテーゼフの関係が知られた可能性があるぞ?」

「そっかぁ。じゃあ、あそこ潰そっか?」

「阿呆!せめて姪を回収してからにしろ!生きていたらの話だがな!」

そうなんだよねぇ。
僕姪っ子には一度も会ったことないからなぁ。
テゼールに激似だったらどうしよ?そこら辺に捨てちゃうかも。

「しょうがないなぁ。今リディが王位を継いでるんでしょ?まぁあの子なら話ぐらいは出来るかもね?」

「しかし、他に継げる者がいなかったにしても、若すぎるのではないか?確か18歳かそこらだろう?」

「それもしょうがないね?他にまともな人間がいなかったんだろ?」

リディも可哀想にねぇ?
あんな馬鹿親の後始末を一人でしなきゃならないんだから。この国だって少なからずあの大樹の影響を・・・ん?

「どうした?おかしな顔して」

「そっか、僕分かった。メリルは宮廷にいるよ。場所も分かった」

「突然だな?で?どこにいる?」

そうだよ。僕の姪でテゼールの子供なんだから、魔力がとても強いはず。もしかしたら、僕よりも。

「アースポントだよ。僕がこの国にいる時作ったクリスタルに魔力を注いでるんだ。だから、この国に入った時、こんなにも緑が多かったんだよ」

「本当か?それは、また厄介だな?そうなると、連れ出すのは難しくなるぞ?」

そうだね?まぁとにかくその子にまず会ってみないとね?

「僕の魔法でリディに先に手紙を送ろう。もし、拒否したら勝手に忍び込めばいい。ここは、僕達の庭だろ?」

「何年前の話だそれは。昔とは勝手が違うぞ?」

「フフフ。僕実は大樹の上からこの辺りを観察してたんだよねぇ?だから、侵入経路にはそんなに困らないと思うよ?」

「お前、よく居なくなると思ったら。そんな事してたのか?全くこれだから気軽なアルバイターは・・・・」

ん?何それ?エルハドって結構訳わかんない発言多いよねー?働き過ぎて頭の大事なネジが緩んでおかしくなっちゃった?昔はキレキレだったのにね?

「おい?お前また好き勝手に俺の悪口考えてたな?俺はおかしくないぞ?変人担当はお前だからな?」

「いつから担当制になったの?じゃあエルハドは狂人担当だね?エルハドが足を踏み入れた地は血にまみれてるもんね?」

「人聞きの悪い言い方をするな!!私ではなく向こうから絡んで来るんだ。なぜかな!!」

そりゃあなんてゆーか。お金持ってそうだから?
全体的に僕達二人お金持ってそうなんだよね?
溢れ出す気品と高貴なオーラ?

「身に付ける物を変えた方がいいな?きっと身綺麗過ぎるんだ」

「無駄無駄。どんな格好したって意味ないよ。君、もう少し自分を鏡でしっかり見たほうがいいんじゃない?」

「誰が好き好んでそんな事。気持ち悪い」

「・・・・エルハドさぁ。その調子でご婦人とか、惑わさないでね?間違いがあったら僕リンディに締められちゃうよ?」

君そうやって無自覚に何人も女性を泣かせてるんだからさぁ?もう、いい歳なんだし、自重して?

「リンディは人を締めたりなどしないぞ?穏やかで可愛らしくてか弱い私の天使だ」

「・・・・・・・君。いい加減現実をみた方がいいよ?」

あのガッツリ武闘派40さ・・・もごもごを穏やかで可愛らしくてか弱い天使なんて表現するのは、この世界中探し回っても君ただ一人だけだから?確信を持って言えるよ?

「お前もいい加減リンディと仲良くしろ。何でお前達会う度に微妙に火花を散らして牽制し合うんだ?」

「そりゃあ?僕もリンディもエルハド愛しちゃってるからぁ?」

「気色悪!!お前いい歳のおっさんが何言ってるんだ。鳥肌が立つわ!」

ハイハイ。まぁ、おふざけはこれくらいにしてぇ?

「じゃ、ご飯食べたら手紙を飛ばしてゆっくり向かうとしよう。何食べる?」

「お!どうするかな?そういえばさっき美味しそうな匂いがしたなぁ?この国の料理、美味いんだよな」

あらら?はしゃいじゃって、楽しそうだねぇ?
ま、とりあえず返事待ちだし、ゆっくり行こうね?

「でも、やはりティファの作ったご飯が一番美味いな」

そうだね?だから、早く用事を済ませてサウジスカルに帰ろうね?ハイハイ。よそ見しなーい!フラフラしてるとまた絡まれちゃうからね?レッツゴー!!
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