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第三章
ハイトは仕事を投げ出したい
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あーーーーーーー鬱陶しい。
「貴方の魔力数値は確かに高いですが。私達が求める人材は戦場で戦える魔力を持つ者なのです。ご理解頂けますか?」
「え?でも、宮廷内でもお役に立てる仕事があると応募要項には書かれておりましたわ?」
「それは専門職ではなくどちらも出来る方を、という意味です。そもそも、貴方はか弱いご令嬢だ。危険な任務など、こなせません。ですから、残念ながら貴方をここで雇うわけには参りません」
そんな誰でも理解できる事を時間を割いて説明するこの無駄な時間。僕は、この無駄な時間が無ければ今頃ティファが作った美味しいご飯を一緒に食べていた筈なんだ。それなのに、この女。
「でも、その時は危険から騎士様が助けてくれるんでしょう?私にも出来ることが少なからず、ある筈ですわ」
おい。誰かコイツを速攻で追い出して?じゃないと僕はもう限界を迎えそう。僕は女性であろうと容赦はしないよ?
確実に息の根を止めるから。
「はーい。交代しますね?ハイトに代わり私が説明させていただきます。ハイト、下がってくれ」
「あら!フィクス様ー!!お久しぶりですわぁ!」
「ええ。お久しぶりです。相変わらずお元気そうで何よりです」
フィクス。フィクスよ。感謝する。
僕フィクスの事、心の中でヘタレイケメンとか罵ってたけど、ここで全面的に謝罪する。君、凄いよ。マジイケメン神!!
「あ、ハイト?どこ行くの?」
「昼休憩!!速攻行って癒されてくる!!」
「え?あ、うん?」
かっ飛ばせ!!僕は今、風になっている!!
そんな気がしてる!
「ティファー!!」
「あれ?ハイトさん?」
ふぁーーーー。うん。僕全快した。
そして、いい香りだぁ。幸せ。
「今とてもお忙しいのでは?大丈夫なんです?抜け出して」
「ん?良い悪いじゃないよ?」
「あ、そうなんですね?ご飯すぐ出せますよ?」
うん。ティファもだいぶ手馴れて来たのかな?僕が何を言っても狼狽えなくなってきたよね?ちょっと寂しいかな?
「ティファも一緒に食べない?もう、皆んな仕事に戻ったんでしょ?」
「はい。じゃあお言葉に甘えまして」
はー。癒される。
これこれ!この空気。美味しいご飯にティファの出すこの空間が僕は凄く落ち着くんだよ。この癒しの空間があるのと無いのでは僕の仕事の効率が全然違いますからね?
「味濃くないですか?」
「丁度いいよ?美味しい」
ティファ?どうしたの?少し様子がおかしくない?
大丈夫だよ?ちゃんと美味しいよ?
「それは、良かったです!」
遅くなりましたが、皆さんお久しぶりです。ハイトです。
お久しぶりの挨拶の後、こんな事聞くのもどうかと思いますが、皆さんこの子変だと思いませんか?あ、様子がですよ?
さっきから、全然僕と目を合わせません。それに、なんだか言いたそうです。これは、嫌な予感がしますね?
取り敢えずご飯食べちゃいましょうか?
「うん!今日も美味しかった。ご馳走様」
「はい!お粗末さまでした!あ、お手伝いは大丈夫ですからね?時間があるなら休んでください」
「うん。ありがとう」
さて?今度は何を悩んでいるんでしょうか?
ベロニカは現状では安心は出来ないですが、このまま待っていれば希望はありますし、デズロ様やエルハド様の心配をするにしては遅すぎます。では一体?
「あのさティファ?何か僕に隠し事とかある?」
おや?微かに肩が動きましたよ?これは、当たりですか?
僕に隠し事、何でしょうね?
「あ、あの、ハイトさん?何故厨房に?」
「ティファ、大丈夫だよ?気にしていることがあるなら言葉にして欲しいな?」
本当は無理矢理聞き出すのは本意ではありませんが、こうしないと中々本当の事を口にしてくれないので、最近はこういう時、少し強引な手を使う事にしてます。
「あ、あの。ハイトさん?」
どさくさに紛れてティファを抱き寄せたり触りたいだけだろ?とかいう苦情は受け付けていません!事実だとしても。
「それで?なんなの?」
「・・・私、ハイトさんの邪魔はしませんから」
僕の邪魔?一体ティファが僕の何を邪魔するというのでしょうね?僕がくっつくのを妨害している、ティファのこの両腕の事かな?それなら今すぐ突っ張りを解いてくれたら僕は嬉しいな?
「ハイトさん、私といると彼女が出来るチャンス、失ってしまいますよ!!これは、問題では!」
あはははははははははは!あん?
「ティファ、僕が彼女が出来ないことが心配だったの?」
「はい!私、空気読めてませんでした!ハイトさん本当は外ではおモテになるのでは?美味しいご飯を食べる事はいい事ですが、せっかくの出会いを逃してしまったら勿体ないですよ?」
「なんで突然そんな事?僕は別に新しい出会いなんて求めてないよ?」
「え?そうなんですか?・・・・・何故?」
いや。そんな心底不思議そうな顔で問いかけられましても?こちらが問い返したいのですが?僕を弄んで楽しいですか?ティファさん?
「なんでって。僕ちゃんと好きな人がいるから」
「・・・・・・・・・え!!」
「わかってるよね?僕が誰を好きか」
「え?わかりません」
シーーーーーーーーーン
あ、そう?そうですか。わかりました。僕が愚かでした。
「ティファだよ。ティファが好き」
ん?ティファ?おーい。ちょっと石になった?アレ?もしかして本当に気付いてなかったのかな?おかしいなぁ?
アイラやベロニカから、さり気なく気付いてそうだって聞いてたんだけど?
おやおや?頭を抱え出したよ?考え過ぎて頭痛くなっちゃった?よしよし。
「え?ハイトさんって実は、かなりのもの好きなんですか?珍獣好き、とか?」
その返しは無いよね。
まぁ、こんな所で気持ちを伝えた僕も僕だけど。
だってさ?これで勘違いされてティファに他の女性との事を応援されでもしたら僕、確実に世界を滅ぼすと思う。
それぐらいの気持ちって事ですよ?流石に僕でも世界は無理ですから。国単位なら、分かりませんが?
「貴方の魔力数値は確かに高いですが。私達が求める人材は戦場で戦える魔力を持つ者なのです。ご理解頂けますか?」
「え?でも、宮廷内でもお役に立てる仕事があると応募要項には書かれておりましたわ?」
「それは専門職ではなくどちらも出来る方を、という意味です。そもそも、貴方はか弱いご令嬢だ。危険な任務など、こなせません。ですから、残念ながら貴方をここで雇うわけには参りません」
そんな誰でも理解できる事を時間を割いて説明するこの無駄な時間。僕は、この無駄な時間が無ければ今頃ティファが作った美味しいご飯を一緒に食べていた筈なんだ。それなのに、この女。
「でも、その時は危険から騎士様が助けてくれるんでしょう?私にも出来ることが少なからず、ある筈ですわ」
おい。誰かコイツを速攻で追い出して?じゃないと僕はもう限界を迎えそう。僕は女性であろうと容赦はしないよ?
確実に息の根を止めるから。
「はーい。交代しますね?ハイトに代わり私が説明させていただきます。ハイト、下がってくれ」
「あら!フィクス様ー!!お久しぶりですわぁ!」
「ええ。お久しぶりです。相変わらずお元気そうで何よりです」
フィクス。フィクスよ。感謝する。
僕フィクスの事、心の中でヘタレイケメンとか罵ってたけど、ここで全面的に謝罪する。君、凄いよ。マジイケメン神!!
「あ、ハイト?どこ行くの?」
「昼休憩!!速攻行って癒されてくる!!」
「え?あ、うん?」
かっ飛ばせ!!僕は今、風になっている!!
そんな気がしてる!
「ティファー!!」
「あれ?ハイトさん?」
ふぁーーーー。うん。僕全快した。
そして、いい香りだぁ。幸せ。
「今とてもお忙しいのでは?大丈夫なんです?抜け出して」
「ん?良い悪いじゃないよ?」
「あ、そうなんですね?ご飯すぐ出せますよ?」
うん。ティファもだいぶ手馴れて来たのかな?僕が何を言っても狼狽えなくなってきたよね?ちょっと寂しいかな?
「ティファも一緒に食べない?もう、皆んな仕事に戻ったんでしょ?」
「はい。じゃあお言葉に甘えまして」
はー。癒される。
これこれ!この空気。美味しいご飯にティファの出すこの空間が僕は凄く落ち着くんだよ。この癒しの空間があるのと無いのでは僕の仕事の効率が全然違いますからね?
「味濃くないですか?」
「丁度いいよ?美味しい」
ティファ?どうしたの?少し様子がおかしくない?
大丈夫だよ?ちゃんと美味しいよ?
「それは、良かったです!」
遅くなりましたが、皆さんお久しぶりです。ハイトです。
お久しぶりの挨拶の後、こんな事聞くのもどうかと思いますが、皆さんこの子変だと思いませんか?あ、様子がですよ?
さっきから、全然僕と目を合わせません。それに、なんだか言いたそうです。これは、嫌な予感がしますね?
取り敢えずご飯食べちゃいましょうか?
「うん!今日も美味しかった。ご馳走様」
「はい!お粗末さまでした!あ、お手伝いは大丈夫ですからね?時間があるなら休んでください」
「うん。ありがとう」
さて?今度は何を悩んでいるんでしょうか?
ベロニカは現状では安心は出来ないですが、このまま待っていれば希望はありますし、デズロ様やエルハド様の心配をするにしては遅すぎます。では一体?
「あのさティファ?何か僕に隠し事とかある?」
おや?微かに肩が動きましたよ?これは、当たりですか?
僕に隠し事、何でしょうね?
「あ、あの、ハイトさん?何故厨房に?」
「ティファ、大丈夫だよ?気にしていることがあるなら言葉にして欲しいな?」
本当は無理矢理聞き出すのは本意ではありませんが、こうしないと中々本当の事を口にしてくれないので、最近はこういう時、少し強引な手を使う事にしてます。
「あ、あの。ハイトさん?」
どさくさに紛れてティファを抱き寄せたり触りたいだけだろ?とかいう苦情は受け付けていません!事実だとしても。
「それで?なんなの?」
「・・・私、ハイトさんの邪魔はしませんから」
僕の邪魔?一体ティファが僕の何を邪魔するというのでしょうね?僕がくっつくのを妨害している、ティファのこの両腕の事かな?それなら今すぐ突っ張りを解いてくれたら僕は嬉しいな?
「ハイトさん、私といると彼女が出来るチャンス、失ってしまいますよ!!これは、問題では!」
あはははははははははは!あん?
「ティファ、僕が彼女が出来ないことが心配だったの?」
「はい!私、空気読めてませんでした!ハイトさん本当は外ではおモテになるのでは?美味しいご飯を食べる事はいい事ですが、せっかくの出会いを逃してしまったら勿体ないですよ?」
「なんで突然そんな事?僕は別に新しい出会いなんて求めてないよ?」
「え?そうなんですか?・・・・・何故?」
いや。そんな心底不思議そうな顔で問いかけられましても?こちらが問い返したいのですが?僕を弄んで楽しいですか?ティファさん?
「なんでって。僕ちゃんと好きな人がいるから」
「・・・・・・・・・え!!」
「わかってるよね?僕が誰を好きか」
「え?わかりません」
シーーーーーーーーーン
あ、そう?そうですか。わかりました。僕が愚かでした。
「ティファだよ。ティファが好き」
ん?ティファ?おーい。ちょっと石になった?アレ?もしかして本当に気付いてなかったのかな?おかしいなぁ?
アイラやベロニカから、さり気なく気付いてそうだって聞いてたんだけど?
おやおや?頭を抱え出したよ?考え過ぎて頭痛くなっちゃった?よしよし。
「え?ハイトさんって実は、かなりのもの好きなんですか?珍獣好き、とか?」
その返しは無いよね。
まぁ、こんな所で気持ちを伝えた僕も僕だけど。
だってさ?これで勘違いされてティファに他の女性との事を応援されでもしたら僕、確実に世界を滅ぼすと思う。
それぐらいの気持ちって事ですよ?流石に僕でも世界は無理ですから。国単位なら、分かりませんが?
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※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
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