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第三章
ハイトは仲直りさせたい
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ティファはあんな見た目なのに、かなり子供っぽい思考の持ち主だと思います。
ただ、本当に子供なのかと言われるとそうではなく、物事を理解できないかと問われたらそれも違います。
客観視は、出来るんですよね?知識も持ってます。
ただ本人の事になると、途端に理解出来なくなるみたいです。最初はわざとなのかと思いました。わざと誤魔化しているのかと。
でも、どうやらそれだけではないんですよね。
ティファ、いつも何かに怯えているんですよ。
最初おかしいと思ったのはベロニカとの関係でした。
ティファもベロニカもふざけながらお互い踏み込まないんです。だから、最初は本当に仲が余り良くないのかと思いました。でも、蓋を開けてみたら逆。とてもお互いを大切に想い合ってたんです。じゃあ何故か?きっとカスバールでは、それを知られると都合が悪かったんでしょうね。
じゃあ何故ここに来てからもそれが続いていたのか。
ティファ、僕達の事、信じきれてなかったみたいです。
ベロニカには最初から全て分かっていたみたいです。
悔しいですね?僕それに気付いたのは、かなり後になってからでした。それで、もっと頭にきたのは、ティファその中でもギャドだけは信じていたみたいなんですよね?
ちょっとショックでした。なんで僕じゃなかったんですかね?今となってはどうでもいいんですが。
それは何故、ですか?
もう絶対僕を疑わせる様な事はしないですから。
あの子。僕に嫌われると思ってたんですよ?
阿呆の子です。そんな事有り得ないから。
あの子、褒めて伸ばさないといけない子なんです。
叱ってはいけません。はい、ではいってみましょう!
「長々とお世話になりました。一度あちらに帰ってメリルに会って来ます。もしまたデズロとすれ違いになったら、そう伝えてもらえます?ベロニカとカスバールに来てと」
「はい。こちらこそありがとうございました。ベロニカ以外も診て頂きましたし。是非またサウジスカルにお越し下さい」
「ありがとうございます。ティファの事、よろしくお願い致します」
ティファさん。また僕の背中に張り付いてますね?うん、可愛い。ずっとこのままでも僕はいいんだけどなぁ。
「ティファ。顔を見せなさい」
「・・・・・いやです」
ブフゥ!子供?子供ですね。でも、ティファが家を出たのは確か14歳くらいだったそうです。その頃なら、まぁ、こんな感じだったのかも知れないですね?
「・・・・ティファ?本当にいい?もう会えないかも知れないよ?僕が会わせないから」
「え!?」
うん。そうだね?挨拶くらいしてもバチは当たらないよ?
さ、行ってらっしゃい。
「・・・・・ティファ」
「さようなら。お元気で」
まるで永遠の別れの挨拶ですね?親子の別れの挨拶とは思えません。ティファ、なかなかです。
「お前は、あの時もそう言ったな?」
「え?」
「あの家を出て兵士になると言った時、私はお前の言葉を信じなかった。お前は料理人になると言っていたからな」
確かにいきなりそんな事言われても信じないかも知れないですね。ただティファの事分かってなかったんですね。
この子かなり行動力、ありますから。
ティファ。君が、少しでも救われたらいい。
お父さんに頭撫でられた事ないんだよね?
「ティファ。お前は何も悪くない」
「・・・・おとう、さん?」
「お前は、何も悪くなかった。今も。私はお前が疎ましかった訳じゃない。ただ、心配だっただけだ。だから、気に病むことなんて何一つない。デガルドさんの事も」
人生で一度くらいは、ちゃんと親に甘えないとね。
例え本当の親でなかったとしても。
ティファは、その人達の事、愛してたんでしょ?
「お前の所為じゃない」
「・・・・・・・本当に?わたし、すぐ外に飛び出しちゃってましたよ?」
「そうだな。それで怪我しては帰って来てたな」
「メリルをあやそうとして怪我させましたし」
「それに関してはマリオーネも同じだな」
「・・・・・ご飯、美味しくなかったですよね?」
「美味かったぞ?不味いと言った事などない」
そうなんですね?でも、美味しいって口にしてあげないと不味いと思われてると思いますよね?相手子供ですから。
「く、薬師の、才能も、なかったです。だから、料理ならって、おも・・・・」
「そうか。そうだったんだな。お父さんが悪かった」
「わだし、族長がおそわれだどぎ、何もでぎまぜんでじだ。なのに、人を殺しちゃったんでず!あのどぎだっで、おどうさん、何も言ってくれなかっだ!!」
きっと、こんな事しなくても、ティファはこのまま元気に生きていける。人は皆それぞれ傷を持って生きてるからね。そんなの、いちいち目を向けていたらきりが無い。
でも、僕はティファには世界で一番幸せになって欲しい。
「すまなかったティファ。気付いてやれなくて。でも、これだけは忘れるな。お父さんもお母さんもお前の幸せをいつも願っている。おまえをちゃんと愛しているからな」
「ティファ。まぁまぁそんなに泣かないで」
「わだしも、みんなの事大好きです。血が繋がってなくてもぉ」
良かったね?きっと次は笑顔で会え・・・・る、かな?
なんか空から降って来たけど!!
「三人とも!!避けて!!」
「「「!!」」」
ドゴシャアアアアアアア!!!
「・・・・・・・・・おい。・・・テゼール」
「ゲホゲホ!な!お前!!」
「ティファ泣かせんなっつったよな?手紙にも書いた記憶、あんだけど?もしかしてみてねーの?」
え?何その言葉使い。僕の知ってる人とちょっと違いますね?貴方は、デズロ様じゃないの?
「デズロ、貴様。毎回普通に現れる事が出来ないのか?ティファが怪我でもしたらどうするんだ?」
「はぁ?そんな事、有り得る訳ねぇだろうが!ちゃんとお前にだけ当たるように降りて来ただろ!頭沸いてんじゃねぇのか?ああ!!」
「え?あ、の?ちょ、ちょっ」
「もう我慢ならん!!貴様は一度死んで猛反省してから現世に生まれ変わって来い!!」
「それはコッチのセリフなんだよ!!今度はお前の山に穴を開ける程度で済むと思うな木偶の坊!!死ね!」
ゴチーーーーーン!!
「アイタ!!」
「イ!!」
ティファ。とりあえずこっちにおいで。そちらは危険だからね。こりゃ大変だぞ?ギャド・・・・バレタヨ。
「ちょっとデズロ。今、なんて言った?」
「あ、マリオーネ?久し振りぃ!じゃ!」
あ、捕獲されましたね?いいんですか?誰も止めなくて。いいんですね?マリオーネさん右手に鈍器持ってますけど?エルハド様、遥か彼方からのんびり歩いて来てますね?
それ、わざとですよね?
「山が、なんだって?私にも分かりやすく説明、お願い」
デズロ様もテゼールさんもティファも顔が真っ青だけど大丈夫?アレ?感動的な場面になる筈が、修羅場になっちゃいましたね?さーて。僕・・・・・仕事に戻ろうかな?
ただ、本当に子供なのかと言われるとそうではなく、物事を理解できないかと問われたらそれも違います。
客観視は、出来るんですよね?知識も持ってます。
ただ本人の事になると、途端に理解出来なくなるみたいです。最初はわざとなのかと思いました。わざと誤魔化しているのかと。
でも、どうやらそれだけではないんですよね。
ティファ、いつも何かに怯えているんですよ。
最初おかしいと思ったのはベロニカとの関係でした。
ティファもベロニカもふざけながらお互い踏み込まないんです。だから、最初は本当に仲が余り良くないのかと思いました。でも、蓋を開けてみたら逆。とてもお互いを大切に想い合ってたんです。じゃあ何故か?きっとカスバールでは、それを知られると都合が悪かったんでしょうね。
じゃあ何故ここに来てからもそれが続いていたのか。
ティファ、僕達の事、信じきれてなかったみたいです。
ベロニカには最初から全て分かっていたみたいです。
悔しいですね?僕それに気付いたのは、かなり後になってからでした。それで、もっと頭にきたのは、ティファその中でもギャドだけは信じていたみたいなんですよね?
ちょっとショックでした。なんで僕じゃなかったんですかね?今となってはどうでもいいんですが。
それは何故、ですか?
もう絶対僕を疑わせる様な事はしないですから。
あの子。僕に嫌われると思ってたんですよ?
阿呆の子です。そんな事有り得ないから。
あの子、褒めて伸ばさないといけない子なんです。
叱ってはいけません。はい、ではいってみましょう!
「長々とお世話になりました。一度あちらに帰ってメリルに会って来ます。もしまたデズロとすれ違いになったら、そう伝えてもらえます?ベロニカとカスバールに来てと」
「はい。こちらこそありがとうございました。ベロニカ以外も診て頂きましたし。是非またサウジスカルにお越し下さい」
「ありがとうございます。ティファの事、よろしくお願い致します」
ティファさん。また僕の背中に張り付いてますね?うん、可愛い。ずっとこのままでも僕はいいんだけどなぁ。
「ティファ。顔を見せなさい」
「・・・・・いやです」
ブフゥ!子供?子供ですね。でも、ティファが家を出たのは確か14歳くらいだったそうです。その頃なら、まぁ、こんな感じだったのかも知れないですね?
「・・・・ティファ?本当にいい?もう会えないかも知れないよ?僕が会わせないから」
「え!?」
うん。そうだね?挨拶くらいしてもバチは当たらないよ?
さ、行ってらっしゃい。
「・・・・・ティファ」
「さようなら。お元気で」
まるで永遠の別れの挨拶ですね?親子の別れの挨拶とは思えません。ティファ、なかなかです。
「お前は、あの時もそう言ったな?」
「え?」
「あの家を出て兵士になると言った時、私はお前の言葉を信じなかった。お前は料理人になると言っていたからな」
確かにいきなりそんな事言われても信じないかも知れないですね。ただティファの事分かってなかったんですね。
この子かなり行動力、ありますから。
ティファ。君が、少しでも救われたらいい。
お父さんに頭撫でられた事ないんだよね?
「ティファ。お前は何も悪くない」
「・・・・おとう、さん?」
「お前は、何も悪くなかった。今も。私はお前が疎ましかった訳じゃない。ただ、心配だっただけだ。だから、気に病むことなんて何一つない。デガルドさんの事も」
人生で一度くらいは、ちゃんと親に甘えないとね。
例え本当の親でなかったとしても。
ティファは、その人達の事、愛してたんでしょ?
「お前の所為じゃない」
「・・・・・・・本当に?わたし、すぐ外に飛び出しちゃってましたよ?」
「そうだな。それで怪我しては帰って来てたな」
「メリルをあやそうとして怪我させましたし」
「それに関してはマリオーネも同じだな」
「・・・・・ご飯、美味しくなかったですよね?」
「美味かったぞ?不味いと言った事などない」
そうなんですね?でも、美味しいって口にしてあげないと不味いと思われてると思いますよね?相手子供ですから。
「く、薬師の、才能も、なかったです。だから、料理ならって、おも・・・・」
「そうか。そうだったんだな。お父さんが悪かった」
「わだし、族長がおそわれだどぎ、何もでぎまぜんでじだ。なのに、人を殺しちゃったんでず!あのどぎだっで、おどうさん、何も言ってくれなかっだ!!」
きっと、こんな事しなくても、ティファはこのまま元気に生きていける。人は皆それぞれ傷を持って生きてるからね。そんなの、いちいち目を向けていたらきりが無い。
でも、僕はティファには世界で一番幸せになって欲しい。
「すまなかったティファ。気付いてやれなくて。でも、これだけは忘れるな。お父さんもお母さんもお前の幸せをいつも願っている。おまえをちゃんと愛しているからな」
「ティファ。まぁまぁそんなに泣かないで」
「わだしも、みんなの事大好きです。血が繋がってなくてもぉ」
良かったね?きっと次は笑顔で会え・・・・る、かな?
なんか空から降って来たけど!!
「三人とも!!避けて!!」
「「「!!」」」
ドゴシャアアアアアアア!!!
「・・・・・・・・・おい。・・・テゼール」
「ゲホゲホ!な!お前!!」
「ティファ泣かせんなっつったよな?手紙にも書いた記憶、あんだけど?もしかしてみてねーの?」
え?何その言葉使い。僕の知ってる人とちょっと違いますね?貴方は、デズロ様じゃないの?
「デズロ、貴様。毎回普通に現れる事が出来ないのか?ティファが怪我でもしたらどうするんだ?」
「はぁ?そんな事、有り得る訳ねぇだろうが!ちゃんとお前にだけ当たるように降りて来ただろ!頭沸いてんじゃねぇのか?ああ!!」
「え?あ、の?ちょ、ちょっ」
「もう我慢ならん!!貴様は一度死んで猛反省してから現世に生まれ変わって来い!!」
「それはコッチのセリフなんだよ!!今度はお前の山に穴を開ける程度で済むと思うな木偶の坊!!死ね!」
ゴチーーーーーン!!
「アイタ!!」
「イ!!」
ティファ。とりあえずこっちにおいで。そちらは危険だからね。こりゃ大変だぞ?ギャド・・・・バレタヨ。
「ちょっとデズロ。今、なんて言った?」
「あ、マリオーネ?久し振りぃ!じゃ!」
あ、捕獲されましたね?いいんですか?誰も止めなくて。いいんですね?マリオーネさん右手に鈍器持ってますけど?エルハド様、遥か彼方からのんびり歩いて来てますね?
それ、わざとですよね?
「山が、なんだって?私にも分かりやすく説明、お願い」
デズロ様もテゼールさんもティファも顔が真っ青だけど大丈夫?アレ?感動的な場面になる筈が、修羅場になっちゃいましたね?さーて。僕・・・・・仕事に戻ろうかな?
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第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
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