【改稿版】微笑みの悪役令嬢!~微笑むだけで上手くいくものですわ~

naturalsoft

文字の大きさ
11 / 71

微笑み11(挿絵あり)

しおりを挟む
クロウ様の番になりました。クロウ様の得意属性は何でしょうか?

「シオン様、クロウ様が魔法を使う時にクロウ様の瞳を良く見て下さい。瞳の色が変わりますよ」

セーラ王女が小声で話し掛けてきた。

「セーラ王女様、どういうことですの?瞳の色が変わるって?」


「隣国のエンミリオン王国の王族は代々、魔法を使う時に魔力を増幅させる為に瞳の色が変わるそうなんです。エンミリオン家の血筋の証明としても使われるそうですよ?どこぞの側室や娼婦が王族の子供と言っても魔法を使わせればわかるので」


へぇ~そうなんだ。

「でも、クロウ様の得意な魔法は私も知らないのです。だから楽しみですわね!」

「セーラ王女様の言葉で私も楽しみになって来ましたよ。クロウ様!頑張れーー!!!」


突然のシオンの応援に驚きた顔でこっちを見るクロウ様。すぐに微笑み返して腕を天高く掲げて測定器の【的】の方へ向かった。


「さて、我が国の救いの女神が見て下さっているんだ。結果を出してみせよう!」


目を瞑り、瞑想するクロウ様。目に見えてクロウ様の魔力が高まっていくのがわかる!

「クロウ様の魔力が信じられないくらい高まっていくよ!これは!?」

「シオン様、私にもわかります。こ、ここまでとは………」

「クロウの奴!マジかよ!?」

レオン様も驚いていますね。でもこれ以上は危険ですね。魔力に身体が持たなくなりますよ………

魔力が最大限まで高まった時、クロウ様が目をカッ!と開きました。おお!瞳の色が紅く染まっていますね!


「混沌の海に浮かぶ十字架よ。汝の力を我に貸し与えよ!我が前に立ち塞がる者に裁きの罰を与えん!ディバイン・セイント・クロス!!!」





その名の通り、聖なる十字架の刃が【的】に飛んでいく!


ドッガーーーーーン!!!!!

魔法が炸裂すると的だけではなく、地面にも大きな十字の傷を残した。

辺りから、おお!!!と歓声が聞こえた。測定器を見ると魔力数値は310でした。

「おいおい、上級魔法の最大数値は300じゃ無かったのかよ?」

「それはあくまで、それ以上出す人が居なかっただけなので、おおよその目安と言うだけですわ」


「魔力を増幅していたからな………通常値に上乗せされているんだな?」

確かに、先程の魔力の高まりは凄かったもんねー!皆さん素晴らしいよ!………あっ!?

「シオン様!?どちらへ?」


突然、走り出したシオンにセーラ王女様が問い掛けるが、シオンは駆けていった。その先にはクロウ様が倒れていた。限界値まで溜めた魔力に身体が持たなかったようだ。シオンはクロウの横に座るとクロウの頭を【膝枕】した。辺りに悲鳴が轟く。そんなことより人命救助が先ですわ!瞳に魔力増幅の力が宿るのであれば頭の方に魔力が溜まっていると言うこと。だから頭を起こして下の方に魔力うぃ逃がす為に上げなければならないのよ。

クロウ様の意識がありませんね。表面上は傷はありませんが、体内で内出血していると危険ですので治癒魔法を掛けておきましょう。

シオンはヒールの魔法を使い、体力増強のタフネスの魔法の両方を掛けておいた。クロウ様の顔色も目に見えて良くなっていくのがわかった。もう大丈夫でしょう!

「シオン様、クロウ様は大丈夫でしょうか?」

「もう、大丈夫………」

周りの生徒達もホッと胸を撫で下ろした。そしてセーラ王女とレオン王子が目配りをしてアイコンタクトでそれぞれ行動を起こした。

「では、シオン様。そろそろシオン様の番ですので、クロウ様を保健所………ではなく保健室へ運びますね」

シオンはコクンッと頷いたのを見計らって、レオン王子がクロウ様を持ち上げた。

「誰か、こいつを【保健所】まで運んでくれ!」

学園では身分の差はないと言ってもこの国の王子に言われれば逆らう事は出来ない。すぐに自分が運びます!と【女子生徒達】が群がった。隣国の王子で美形の男子に合法的に触れるチャンスである。しかも保険室といえば………まぁ、間違いが起こらないとも限りませんしね。
※12歳です!作者は健全な男女交際を応援しております。

リア充!【超】爆発しろとは考えて居ませんよ?


と、言う訳でクロウは女子生徒達に担がれる格好で保険室に運ばれたのでした。シオンの膝枕をして貰ったうらやまけしからん!という嫉妬と妬みで恨みを買うクロウだった。

『『全く、シオンの膝枕なんてうらやまけしからん!!!』』


セーラ王女とレオン王子の心が1つになった瞬間だった。実に似た者同士の兄妹であった。


後日談ではあるが、シオンの膝枕をして貰ったのに記憶のないクロウが1番悔しがったのは言うまでもない。









◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「昨日気付いたのですが、主要な人物のキャラ画像全員分、入れないとダメじゃん!す、睡眠時間が削られる~」


シオン
「まだアーレスト様だけ科目が違うので余裕ありますわよ?」


愚者の声
「シオンだけにしとけば良かった………orz」


シオン
「キャラ画像あった方が小説の雰囲気が解りやすいじゃないのよ」


愚者の声
「小説書くより時間が掛かるんだよ!」


シオン
「ガンバですわ♪」
(微笑む!)


(  ;∀;)頑張る!(泣)



書いていて、恋愛よりファンタジー要素が強くなってきた。ジャンル変更した方がいいかなぁ?
いや、これから甘い空気を作っていくぞ!
(多分)

【追伸】
久々に中二病の様な、呪文を考えるのが楽しかったです(笑)

なんか、良い呪文の言葉があったらコメント募集します。(アニメ、ゲームの完全パクり以外で)
(*´ω`*)
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

田舎娘をバカにした令嬢の末路

冬吹せいら
恋愛
オーロラ・レンジ―は、小国の産まれでありながらも、名門バッテンデン学園に、首席で合格した。 それを不快に思った、令嬢のディアナ・カルホーンは、オーロラが試験官を買収したと嘘をつく。 ――あんな田舎娘に、私が負けるわけないじゃない。 田舎娘をバカにした令嬢の末路は……。

どうして私にこだわるんですか!?

風見ゆうみ
恋愛
「手柄をたてて君に似合う男になって帰ってくる」そう言って旅立って行った婚約者は三年後、伯爵の爵位をいただくのですが、それと同時に旅先で出会った令嬢との結婚が決まったそうです。 それを知った伯爵令嬢である私、リノア・ブルーミングは悲しい気持ちなんて全くわいてきませんでした。だって、そんな事になるだろうなってわかってましたから! 婚約破棄されて捨てられたという噂が広まり、もう結婚は無理かな、と諦めていたら、なんと辺境伯から結婚の申し出が! その方は冷酷、無口で有名な方。おっとりした私なんて、すぐに捨てられてしまう、そう思ったので、うまーくお断りして田舎でゆっくり過ごそうと思ったら、なぜか結婚のお断りを断られてしまう。 え!? そんな事ってあるんですか? しかもなぜか、元婚約者とその彼女が田舎に引っ越した私を追いかけてきて!? おっとりマイペースなヒロインとヒロインに恋をしている辺境伯とのラブコメです。ざまぁは後半です。 ※独自の世界観ですので、設定はゆるめ、ご都合主義です。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

【完結】前提が間違っています

蛇姫
恋愛
【転生悪役令嬢】は乙女ゲームをしたことがなかった 【転生ヒロイン】は乙女ゲームと同じ世界だと思っていた 【転生辺境伯爵令嬢】は乙女ゲームを熟知していた 彼女たちそれぞれの視点で紡ぐ物語 ※不定期更新です。長編になりそうな予感しかしないので念の為に変更いたしました。【完結】と明記されない限り気が付けば増えています。尚、話の内容が気に入らないと何度でも書き直す悪癖がございます。 ご注意ください 読んでくださって誠に有難うございます。

「いらない」と捨てられた令嬢、実は全属性持ちの聖女でした

ゆっこ
恋愛
「リリアーナ・エヴァンス。お前との婚約は破棄する。もう用済み そう言い放ったのは、五年間想い続けた婚約者――王太子アレクシスさま。 広間に響く冷たい声。貴族たちの視線が一斉に私へ突き刺さる。 「アレクシスさま……どういう、ことでしょうか……?」 震える声で問い返すと、彼は心底嫌そうに眉を顰めた。 「言葉の意味が理解できないのか? ――お前は“無属性”だ。魔法の才能もなければ、聖女の資質もない。王太子妃として役不足だ」 「無……属性?」

やり直すなら、貴方とは結婚しません

わらびもち
恋愛
「君となんて結婚しなければよかったよ」 「は…………?」  夫からの辛辣な言葉に、私は一瞬息をするのも忘れてしまった。

【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?

碧井 汐桜香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。 まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。 様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。 第二王子?いりませんわ。 第一王子?もっといりませんわ。 第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は? 彼女の存在意義とは? 別サイト様にも掲載しております

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...