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微笑み35
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ぐぎゃっ~~~~!!!!!
シオンはコルセットを締め付けられながら、口と心の中の両方で悲鳴を上げていた。
「腰を細くする事で、よりこのドレスが引き立つのです!」
「頑張って!」
タタタタッ!!!!
「クロウ様から装飾品の追加が届きました!」
「そこに置いておいてっ!」
「誰か!これに合う化粧もお願いっ!」
時間制限があるため、ここにいる着付けをしている侍女達も修羅場であった。
イケメンズ達が選んだドレスや装飾品を時間内に着付けなければならないので、自分達の仕事が遅いせいで人生の伴侶を決めるイベントで失格でもなると、後が怖いので必死であった。
まぁ、半分は………いや、八割?ぐらいは楽しんでいるのは御愛敬である。
そして、時間になりました。
・
・
・
・
・
・
・
「大変お待たせ致しました!それでは、クロウ様がコーディネートしたシオンお嬢様をお披露目したいと思います!が、その前に特別ゲストの審査員を紹介したいと思います!」
司会のAさんがそう言って手でどうぞっと、すると、スポットライトがパッと審査員席に当たった。
「我がフレイムハート公爵家当主であり、シオンお嬢様の父親であるガリア・クロス・フレイムハート様と母親レイラ様です!」
!?
「なにっ!?シオンのご両親まできているのか!?」
レオンは驚いた。
それとは対称に妹のセーラはため息を付きながら、ヒジで叩いた。
コソッ
「そんな驚いた声を出さないで下さい。むしろこれはチャンスですわ。シオン様のご両親まで来ているのであれば、それだけ本気だと言うこと。ここで気に入られれば、間違いなくシオン様の婚約者になれると言うことですわ。油断せず、ポーカーフェイスでドンッと構えていて下さい!」
「あ、ああ、了解した」
レオンとセーラが話している間にも進行は進んでいた。
「では、クロウ様がコーディネートしたシオンお嬢様をご覧ください!」
どこからか、音楽が聞こえてきてステージの幕が左右に引かれた。
「「おおっ!!!」」
現れたシオンを見て大勢の者が歓声を上げた。
いつの間にか多くの座席に侍女さんや執事さんが座っていた。
いや本当にいつの間に座っていたの!?
現れたシオンはクロウ王子の目の色である赤を基準にして、黒色と金色の刺繍の入ったドレスだった。
おそらく黒髪をイメージしたのだろう。
装飾でイヤリングは大粒のサファイアをあしらった蒼色で白髮のシオンに良く似合っていた。
頭には金で出来たティアラを着けており、首飾りはエメラルドのネックレスをしていた。
「ふむ、初見ではバランスが取れているな」
「ええそうね。今まで見たことのないシオンを見られて嬉しいわ」
シオンの両親には、なかなか好評のようだ。
「さて、司会の私Aさんも、なかなか良いんじゃないかと思う次第です!特別審査員の持ち点はそれぞれ10点。私達の使用人30人は1人1点。全部で50点で判定されまーーーす!!!」
ザワザワ
ザワザワ
シオンはステージの上でプルプルと恥じらいに震えていた。
『こんな格好、恥ずかしいよ~~~!!!!』
ねぇっ!クロウ様!?
私は物申したい!
どうして!こんな悪役令嬢の様な格好させるんですかーーーーーーーー!!!!!!!
クルクル巻き髪と赤と黒色のドレスって悪役令嬢の格好じゃないですかーーーーー!!!!!!
シオンは読書家なのだ。
巷の人気小説は全て読破しているのである!
ちなみに、この世界でも悪役令嬢の婚約破棄小説は大人気である。
何処かの誰かさんが広めているからだ。
チラッとユーリをみると、めちゃくちゃ興奮していた。
まぁそれはどうでもいいか。
「シオンお嬢様、その場でクルッと廻って貰えますか?後ろ姿も見たいので」
「えっ?はい」
シオンは気圧されて、返事をしてクルクルッと廻った。廻る度にドレスが浮かんで、まるで妖精が舞っている様であった。
観客のボルテージもどんどん上がっていった。
これがシオンの悲劇を産むのは、もう少し後になってからである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「ついに始まりました!」
シオン
「ぐ、ぐるじいですわ・・・」
愚者の声
「頑張って!どんなに苦しくてもポーカーフェイスだよ!
シオン
「人ごとだと思ってっ!」
愚者の声
「アイドルはどんなに辛くても笑顔を絶やさないんだよ!」
!?
シオン
「そうだったわ!私、頑張る!」
『これがチョロインってやつか・・』
シオンはコルセットを締め付けられながら、口と心の中の両方で悲鳴を上げていた。
「腰を細くする事で、よりこのドレスが引き立つのです!」
「頑張って!」
タタタタッ!!!!
「クロウ様から装飾品の追加が届きました!」
「そこに置いておいてっ!」
「誰か!これに合う化粧もお願いっ!」
時間制限があるため、ここにいる着付けをしている侍女達も修羅場であった。
イケメンズ達が選んだドレスや装飾品を時間内に着付けなければならないので、自分達の仕事が遅いせいで人生の伴侶を決めるイベントで失格でもなると、後が怖いので必死であった。
まぁ、半分は………いや、八割?ぐらいは楽しんでいるのは御愛敬である。
そして、時間になりました。
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「大変お待たせ致しました!それでは、クロウ様がコーディネートしたシオンお嬢様をお披露目したいと思います!が、その前に特別ゲストの審査員を紹介したいと思います!」
司会のAさんがそう言って手でどうぞっと、すると、スポットライトがパッと審査員席に当たった。
「我がフレイムハート公爵家当主であり、シオンお嬢様の父親であるガリア・クロス・フレイムハート様と母親レイラ様です!」
!?
「なにっ!?シオンのご両親まできているのか!?」
レオンは驚いた。
それとは対称に妹のセーラはため息を付きながら、ヒジで叩いた。
コソッ
「そんな驚いた声を出さないで下さい。むしろこれはチャンスですわ。シオン様のご両親まで来ているのであれば、それだけ本気だと言うこと。ここで気に入られれば、間違いなくシオン様の婚約者になれると言うことですわ。油断せず、ポーカーフェイスでドンッと構えていて下さい!」
「あ、ああ、了解した」
レオンとセーラが話している間にも進行は進んでいた。
「では、クロウ様がコーディネートしたシオンお嬢様をご覧ください!」
どこからか、音楽が聞こえてきてステージの幕が左右に引かれた。
「「おおっ!!!」」
現れたシオンを見て大勢の者が歓声を上げた。
いつの間にか多くの座席に侍女さんや執事さんが座っていた。
いや本当にいつの間に座っていたの!?
現れたシオンはクロウ王子の目の色である赤を基準にして、黒色と金色の刺繍の入ったドレスだった。
おそらく黒髪をイメージしたのだろう。
装飾でイヤリングは大粒のサファイアをあしらった蒼色で白髮のシオンに良く似合っていた。
頭には金で出来たティアラを着けており、首飾りはエメラルドのネックレスをしていた。
「ふむ、初見ではバランスが取れているな」
「ええそうね。今まで見たことのないシオンを見られて嬉しいわ」
シオンの両親には、なかなか好評のようだ。
「さて、司会の私Aさんも、なかなか良いんじゃないかと思う次第です!特別審査員の持ち点はそれぞれ10点。私達の使用人30人は1人1点。全部で50点で判定されまーーーす!!!」
ザワザワ
ザワザワ
シオンはステージの上でプルプルと恥じらいに震えていた。
『こんな格好、恥ずかしいよ~~~!!!!』
ねぇっ!クロウ様!?
私は物申したい!
どうして!こんな悪役令嬢の様な格好させるんですかーーーーーーーー!!!!!!!
クルクル巻き髪と赤と黒色のドレスって悪役令嬢の格好じゃないですかーーーーー!!!!!!
シオンは読書家なのだ。
巷の人気小説は全て読破しているのである!
ちなみに、この世界でも悪役令嬢の婚約破棄小説は大人気である。
何処かの誰かさんが広めているからだ。
チラッとユーリをみると、めちゃくちゃ興奮していた。
まぁそれはどうでもいいか。
「シオンお嬢様、その場でクルッと廻って貰えますか?後ろ姿も見たいので」
「えっ?はい」
シオンは気圧されて、返事をしてクルクルッと廻った。廻る度にドレスが浮かんで、まるで妖精が舞っている様であった。
観客のボルテージもどんどん上がっていった。
これがシオンの悲劇を産むのは、もう少し後になってからである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「ついに始まりました!」
シオン
「ぐ、ぐるじいですわ・・・」
愚者の声
「頑張って!どんなに苦しくてもポーカーフェイスだよ!
シオン
「人ごとだと思ってっ!」
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「アイドルはどんなに辛くても笑顔を絶やさないんだよ!」
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「そうだったわ!私、頑張る!」
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