【改稿版】微笑みの悪役令嬢!~微笑むだけで上手くいくものですわ~

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微笑み37

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シオンが化粧室に戻り、ドレスなど脱ぐ時間がインターバルの時間となった。アーネストは予め考えてあったコーディネートと、クロウ王子が考えたドレスの考えを参考に、再構築して頭で考えていた。

そして、アーネストの番になった。

衣裳室に入ると、用意されたドレスの数に圧倒された。そもそも男性は女性のドレスの衣裳室など基本的に入らないのだから。

「流石にここまで大量にあると迷うね」

ゆっくりと衣裳室を見て回るアーネストに侍女達が声を掛けた。

「アーネスト様、もし何かお探しなら我々にお申し付け下さい。例えば赤色や青色のドレスを探しているなど言って頂ければすぐ用意致します」

なるほど。アーネストは自分の思っていたコーディネートのイメージを侍女達に伝えた。

「どうかな?」
「なるほど………そう来ましたか……」

侍女達はお互いに顔を見合わせてすぐに用意した。

届けられた衣装を前に、侍女達は両手をわきわきさせながらシオンににじり寄っていた。

「ハァハァ、シオンお嬢様、着せ替え人形のお時間デスよ~~~」
「さぁさぁ!楽しいお着替えの時間デスよ~~~♪」


き、君達?
私はこれでも公爵令嬢なのよ?
さ、さらにSランク冒険者でもあるのよ?
ぶ、無礼ではないかな?

シオンは、いつもなら平然としているのに、涙目になりながら下着姿で後ろに下がった。

侍女達は目をキラキラさせながら近づいていった。

「ハァハァ、シオンお嬢様をようやく着飾る事ができて幸せです♪♪♪」
「フフフッ、ヤル気のある侍女からは逃げられないのです♪」

き、君達!
今度、覚えておきなさいよーーーーーー!!!!!!

あ゛っーーーーーーーーーー!!!!!!!


シオンはドレスの海に溺れるのであった。













時間になり、二回目のお披露目の時間となった。

「さぁ!ついに時間になりました!会場の皆様も楽しみにしていました!今度は女性のエスコートに長けたアーネスト様です!はたしてどんなドレスコードを選んで、コーディネートをしたのか!?」

司会のAさんも盛り上がって来ました。
そして会場の人々もそれにつられたのか盛り上がって歓声が響いた。

「では、第二回!シオンお嬢様のお披露目を始めます!」

また音楽が流れてステージの幕が上がった。

オオオオォォォォォォ!!!!!!!

会場が!
ダンジョンが震えた!?

「これはっ!意外と言えば意外ですが、シンプル・イズザ・ベスト!と呼べるコーディネートだーーーーー!!!!!」

アーネストの選んだコーディネートは、ほとんど飾りのない、シンプルな【真っ白なワンピース】だった。
ワンピースに金と黒の装飾の入ったベルトを着けて、頭には麦わら帽子。手首には細い腕輪がある程度。靴はサンダル風の靴で、シオンの細い足首がキラリ☆と見えていた。

「まさか、こんなシンプルなお出かけ用の衣装をコーディネートするとは予想外だ」

レオンも呆然とシオンを見ていた。
クロウの様に、夜会などの豪華絢爛の細かい意匠の凝らしたドレスを想像していた。レオンもそう言うドレスを考えていた。

それ故に、アーネストのドレスコードは意外だったのだ。

「ああ………尊い!」
「眩しいです!」
「あんなシオンお嬢様とお出かけしたい!」

侍女や執事など興奮していた。

「では、シオンお嬢様!またその場でクルッと廻ってみて下さい!」

「うん………」


若干シオンの目から光が消えていたが、シオンは条件反射で行動していた。

フワッと捲れるスカートに会場のメンバーは目を奪われた。

うむ、実に健康的である。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「白いワンピース………良い♪」

シオン
「おまわりさーん!ここに変態がいまーす!」

愚者の声
「ちょっ!?それは誤解だーーー!!!!」

シオン
「何が誤解ですって?変態!」

愚者の声
「自分はコーディネートを公平に、判断してですね!?」

シオン
「私の素足みたでしょ!」

愚者の声
「うん♪健康的な美足だったね♪」

シオン
「ギルティ!連れて行きなさい!」

愚者の声
「え゛っ!?誰?あ゛っ────」







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