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微笑み64
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シオン達はテクテクと丘を登った。
「ここからよく見えるだろう?」
隊長さんの言葉にシオン達は丘の向こうを見ると一面に向日葵畑が広がっていた。
「凄い!」
「これは絶景ですね!」
「これは一度は見て置かないと♪」
各自、それぞれ感想を呟いた。
「本当に綺麗な場所ね」
皆が美しい光景に見惚れている時にそれは起こった。
「これだけ咲いていれば取り放題ね。リンとカイは日輪草のタネの回収を──」
シオンがそう言いかけた時・・・・
ゴゴゴゴッと音がした。
「な、なに!?」
地面から先ほどと同じ魔物が飛び出してきた。
「危ない!!!」
急に下から飛び出してきたワームをギリギリのところで避けることには成功したが、シオンの立っていた場所は丘の上であり、反対側はちょっとした崖になっていた。
落ちるシオンを隊長は必死に手を伸ばしシオンを捕まえる。そして抱き抱えながら崖へと落ちて行った。
「シオン様ーーーーー!!!!!」
身軽なナイカが後を追うとするとワームが邪魔をして向こうに行けなかった。
「くそっ!どきなさい!!!!」
「落ち着け!まずはこの魔物を倒してからだ。あの騎士隊長殿を信じるしかあるまい!」
よくに見ると先ほどより小型なワームである。だがその分、動きが早そうだ。
「先程のワームの子供か?他にもいるかも知れない。全員、地面の音を聞き逃すな!アルカはリン様とカイ様の護衛を!私とナイカがワームの相手をする!」
グレイの的確な指示にアルカとナイカは頷くが、リンとカイは呆然としていた。
「ど、どうしよう・・・シオンお姉様が崖から・・・・」
「そんな・・・何もできなかった・・・・」
突然の事で呆然とシオンの落ちた崖を見ている事しかできなかった。
「しっかりしなさい!今は自分の心配をするのよ!まだ魔物がいるかも知れないのだから!」
アルカは2人の頬を叩いて叱咤した。
「地面から飛び出してくる魔物から正直、2人を守るのは難しいの。地面が揺れたらそこから飛び去りなさい!」
「「は、はい!!!」」
今は自分達も危ないことを自覚すると顔に正気が戻った。
向こうを見ると小型のワームはまた地面に潜ってしまったところであった。
「くそっ、本当に厄介だな。せめてリン様とカイ様を逃がしたいところだが・・・」
「グレイさん、良い手があるわ。私の爆弾をこの穴に入れて爆発させるの」
「いや、しかしそれで仕留めれるとは限らないぞ?」
「違うの!この魔物は音に反応するみたいだから、大きな音で聴覚を奪うのよ。その間にリン様とカイ様を向こうで休んでいる騎士団に保護してもらうの!」
!?
「なるほど!よし、やってくれ!」
「任せて!」
ナイカは手際良く丸っころい爆弾をワームの潜った穴に投げ入れた。
ドッッッッッッッッーーーーーーーーーン!!!!!!!!
予想以上の爆発にグレイも驚いたがすぐに叫んだ!
「今だ!リン様、カイ様!丘の下まで走るんだ!」
「行きますよ!」
反応できなかったリンとカイの手を掴んでアルカは丘を駆け降りた。
「よし、ここから私たちの腕の見せ所だな?」
「でも攻撃魔法もそんなに使えないのに大丈夫ですか?」
グレイはナイカに不適の笑みを見せた。
「誰にものを言っている?」
グレイの顔つきが変わり、集中モードに入った。
「ナイカ、魔法でも爆弾でも良い。私の側で大きな音を鳴らしてくれ」
「あ、なるほど。釣るのね」
ナイカはすぐにグレイの思惑を悟り、グレイの周辺に魔法を何発か落とした。
ドンドンドンッ!!!!!
ゴゴゴゴッッと地面からまた地響きが聞こえてきた。
そして地面が盛り上がりグレイの右横から飛び出してきた。
「己が罪を知れ。秘技『閃光』!」
グレイが横なぎに一閃するとワームは真っ二つに切られて絶命した。
「速い・・・全然見えなかった」
ナイカもグレイの剣技が見えず呆然とした。
「ナイカ!何をしている!早くロープを持ってきてくれ。すぐにシオンお嬢様を助けに行くぞ!」
「は、はい!すぐに騎士団の所に行ってきます!」
ナイカは慌ててリン達の後を追うのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
シオン
「私が死んでしまいましたわ………」
愚者の声
「なんか前にも同じやり取りきた記憶があるなぁ~」
シオン
「よくも私を殺してくれましたわね?この恨み晴らさずでおくべきかぁ~」
愚者の声
「怖いから!止めてよ!マジで!?」
シオン
「でっ、主人公でヒロインで悪役令嬢も兼ねてる私の安否は?」
愚者の声
「役職多いなぁ~それは次回を待ちなさい!」
「ここからよく見えるだろう?」
隊長さんの言葉にシオン達は丘の向こうを見ると一面に向日葵畑が広がっていた。
「凄い!」
「これは絶景ですね!」
「これは一度は見て置かないと♪」
各自、それぞれ感想を呟いた。
「本当に綺麗な場所ね」
皆が美しい光景に見惚れている時にそれは起こった。
「これだけ咲いていれば取り放題ね。リンとカイは日輪草のタネの回収を──」
シオンがそう言いかけた時・・・・
ゴゴゴゴッと音がした。
「な、なに!?」
地面から先ほどと同じ魔物が飛び出してきた。
「危ない!!!」
急に下から飛び出してきたワームをギリギリのところで避けることには成功したが、シオンの立っていた場所は丘の上であり、反対側はちょっとした崖になっていた。
落ちるシオンを隊長は必死に手を伸ばしシオンを捕まえる。そして抱き抱えながら崖へと落ちて行った。
「シオン様ーーーーー!!!!!」
身軽なナイカが後を追うとするとワームが邪魔をして向こうに行けなかった。
「くそっ!どきなさい!!!!」
「落ち着け!まずはこの魔物を倒してからだ。あの騎士隊長殿を信じるしかあるまい!」
よくに見ると先ほどより小型なワームである。だがその分、動きが早そうだ。
「先程のワームの子供か?他にもいるかも知れない。全員、地面の音を聞き逃すな!アルカはリン様とカイ様の護衛を!私とナイカがワームの相手をする!」
グレイの的確な指示にアルカとナイカは頷くが、リンとカイは呆然としていた。
「ど、どうしよう・・・シオンお姉様が崖から・・・・」
「そんな・・・何もできなかった・・・・」
突然の事で呆然とシオンの落ちた崖を見ている事しかできなかった。
「しっかりしなさい!今は自分の心配をするのよ!まだ魔物がいるかも知れないのだから!」
アルカは2人の頬を叩いて叱咤した。
「地面から飛び出してくる魔物から正直、2人を守るのは難しいの。地面が揺れたらそこから飛び去りなさい!」
「「は、はい!!!」」
今は自分達も危ないことを自覚すると顔に正気が戻った。
向こうを見ると小型のワームはまた地面に潜ってしまったところであった。
「くそっ、本当に厄介だな。せめてリン様とカイ様を逃がしたいところだが・・・」
「グレイさん、良い手があるわ。私の爆弾をこの穴に入れて爆発させるの」
「いや、しかしそれで仕留めれるとは限らないぞ?」
「違うの!この魔物は音に反応するみたいだから、大きな音で聴覚を奪うのよ。その間にリン様とカイ様を向こうで休んでいる騎士団に保護してもらうの!」
!?
「なるほど!よし、やってくれ!」
「任せて!」
ナイカは手際良く丸っころい爆弾をワームの潜った穴に投げ入れた。
ドッッッッッッッッーーーーーーーーーン!!!!!!!!
予想以上の爆発にグレイも驚いたがすぐに叫んだ!
「今だ!リン様、カイ様!丘の下まで走るんだ!」
「行きますよ!」
反応できなかったリンとカイの手を掴んでアルカは丘を駆け降りた。
「よし、ここから私たちの腕の見せ所だな?」
「でも攻撃魔法もそんなに使えないのに大丈夫ですか?」
グレイはナイカに不適の笑みを見せた。
「誰にものを言っている?」
グレイの顔つきが変わり、集中モードに入った。
「ナイカ、魔法でも爆弾でも良い。私の側で大きな音を鳴らしてくれ」
「あ、なるほど。釣るのね」
ナイカはすぐにグレイの思惑を悟り、グレイの周辺に魔法を何発か落とした。
ドンドンドンッ!!!!!
ゴゴゴゴッッと地面からまた地響きが聞こえてきた。
そして地面が盛り上がりグレイの右横から飛び出してきた。
「己が罪を知れ。秘技『閃光』!」
グレイが横なぎに一閃するとワームは真っ二つに切られて絶命した。
「速い・・・全然見えなかった」
ナイカもグレイの剣技が見えず呆然とした。
「ナイカ!何をしている!早くロープを持ってきてくれ。すぐにシオンお嬢様を助けに行くぞ!」
「は、はい!すぐに騎士団の所に行ってきます!」
ナイカは慌ててリン達の後を追うのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
シオン
「私が死んでしまいましたわ………」
愚者の声
「なんか前にも同じやり取りきた記憶があるなぁ~」
シオン
「よくも私を殺してくれましたわね?この恨み晴らさずでおくべきかぁ~」
愚者の声
「怖いから!止めてよ!マジで!?」
シオン
「でっ、主人公でヒロインで悪役令嬢も兼ねてる私の安否は?」
愚者の声
「役職多いなぁ~それは次回を待ちなさい!」
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